仮面ライダーアンフィル   作:酢トリーマー

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第15話【言葉なき感情と、虹色の光】

飛滅を名乗る者はとある高架下に向かう。

 

飛滅「ここに次のライダー候補がいるって……」

 

そこにはガタイのいい男3人に1人が囲まれていた。

 

?「またいじめるんですか……」

 

男A「いじめるって人危機の悪いことはやめてくれよ〜なぁ無出ちゃん〜」

 

無出「やめてください…!」

 

男A「いたっ…あーやっちゃったねぇ…」

 

男B「どうする?こいつ」

 

いじめの現場の少し遠くから飛滅は様子を伺っていた。

 

飛滅「あんなのがライダー候補だったのか…今回は無しだな…まあ見てて気分のいいものでは無いし全員殺してしまうか…!」

 

かつてリティートを葬った剣を手に取り近づく。

 

男C「いつものあれ…やっちゃいますかぁ」

 

そう言い男はスタンガンを取り出し無出に当てる。

 

無出「がっ……」

 

無出は気絶し男たちは撤収しようとする。

 

飛滅「自分が統治しといてなんだが治安悪いねぇ…」

 

男B「んなんだおま……」

 

男は言い切る前に斬り殺される。

 

飛滅「あー、殺す前に思いつけばよかった。どっちでもいいけど、もっと強い力に興味無い?」

 

男A「え…殺しといてなんすか…?」

 

男たちと飛滅が話している頃、無出の中で何かが目覚める。

 

無出「…っはぁ、俺もこんな奴らにいじめられるとはな、まぁ仕返しといくか」

 

無出は走り出し飛滅を名乗る者と話している男を殴りかかる。

 

飛滅「はっ?……なるほど、面白いな」

 

飛滅を名乗る者はその場から引き下がり決着がつくのを待つ。

 

男A「いって…なんなんだいきなり!」

 

無出「そっちから始めたんだろうが!」

 

さっきの弱々しい態度から一変、荒々しい口調に暴力的になった無出は男たちを殴り倒した。

 

飛滅「いいじゃないか」

 

無出「あ?なんだお前」

 

飛滅「まあ、ついてきなよ。面白いもの見せてあげる」

 

飛滅を名乗る者はトラックまでそいつを案内する。

 

飛滅「無出…だったよね?」

 

無出「あぁ」

 

飛滅「簡単に説明すると君はいじめられたことで別の人格が目覚めたようだ、そろそろ出てきてもいいんじゃないか?本来の無出も」

 

そう言って無出に手刀を食らわす。

 

無出「いだっ…いきなり何するんですか…」

 

飛滅「君がさっきまで何してたか、覚えてる?」

 

無出「確か気絶して…何かをぶった気がします…」

 

飛滅「そうだね、じゃあ君に提案がある」

 

無出「そんないきなり…」

 

飛滅「君を感情に任せていじめる連中や哀れむ連中を潰したくはないか?」

 

無出「………まぁ…」

 

飛滅「ならこれを渡そう」

 

そう言って2スロットのベルトと4つのディスクよりも薄く、小さい、札とも呼ぶべきものを渡した。

 

飛滅「そのベルトに君のために調整した紫炎と防風を差し込むんだ、他の2つは自分の能力を変えてくれる」

 

無出「ありがとう…ございます」

 

飛滅「念の為もう一度聞くが感情に身を任せた連中を潰したいんだよな?」

 

無出「……はい」

 

飛滅「世の中には言霊なんてものもあるからね、1度言ったからには遂行してもらうよ」

 

無出「わかりました…」

 

飛滅「あとは…これはお願いだけど紺色のライダーがいればそいつも潰してほしい」

 

無出「頑張ります…」

 

そう言って無出は立ち去った。

 

 

飛滅「これで仕込みは全て終わり。あとは審判者のために出来るだけ抗ってくれよ…?」

 

 

………………………………………

 

 

 

「あのカードのライダーは誰なんだ…?」

 

ホロス「あれは仮面ライダーディケイド、ここやこのボトル達の主とも違った、言わば絶対に会うはずのない別の世界に生きるライダーだ」

 

「そんなやつがどうしてこの世界に…?」

 

ホロス「わからない……」

 

ラー「干渉を起こした訳でもない、つまり元からこの世界にいた人間がそいつになったということ」

 

「ほんとにどういうことだ…?」

 

ホロス「うーん……」

 

「本人でも呼ぶか?」

 

そう言って審判のボトルを取り出す。

 

ホロス「やめておけ、ゲートならまだしも前みたいな無茶な出し方じゃベルトが、下手したら世界が壊れかねない」

 

「色々と面倒だな……」

 

渋々ボトルをしまう。

 

「そうだな…あと出来ることは……」

 

ホロス「SRHの乗り込みは前のこともある、やめておいた方がいいな」

 

「…詰まったな」

 

ホロス「あぁ…」

 

ラー「いいアイデアを沸かすためにもてれび?でも見ないか?出来ればゲームがしたい」

 

ホロス「お前がやりたいだけだろ…」

 

そう言ってホロスは自身の角を利用してテレビをつけた。

 

ニュース「…男3人が………」

 

「ライダーとは関係ないところでまた人が…」

 

ホロス「SRHが統治しておいてこのザマとはな、治安が悪いこった」

 

ラー「この件、SRHが関わっているな」

 

「どうして?」

 

ラー「3人のうち1人が斬られている、普通じゃありえないだろう」

 

ホロス「それもそうだな……」

 

「感覚が麻痺してた………とりあえず行ってみるか…?」

 

現場に行ってみるが、当然見せてもらえるどころか近づくことさえ無理だった。

 

「冷静じゃなかった…」

 

ホロス「まぁ当たり前だよな……」

 

ラー「完全な無駄足となった訳だが、どうする?」

 

「完全に詰みだな……とりあえず腹減ったし、どこか寄らせてくれ」

 

そう言って近くのラーメン屋に入ろうとする。

 

店員「すいません……鳥はちょっと…」

 

「そうですよね……はは」

 

ラーを入口に置きラーメン屋に入店する。するとそこには見覚えのある人物がいた。

 

ホロス「SRHの姫…!」

 

飛滅「姫……まぁそれも悪くないね」

 

「なんであんたがここに…!」

 

飛滅「そう怒るな、せっかくのラーメンが不味くなる。お前もそう思うよな?」

 

無出「そうですね……」

 

「あ?誰だお前」

 

飛滅「この子は無出、無出シュウ。簡単に言えば次に君たちと戦うライダーさ」

 

ホロス「よくもそんなベラベラと…!」

 

飛滅「今ここで手を出すのはやめた方がいい、たとえ敵であろうと、かつての私もそうしたからね」

 

ホロス「…かつてだと…………!?だがそんなはず…!!」

 

飛滅「まあいい、いつか分かるよ。今は食事を楽しませてくれ、戦うのはその後でいい」

 

「…無出ってやつはそれでいいのか…?」

 

無出「せっかくくれたこの力を無駄には出来ない…もう二度と相手に、自分に負けないためにも…!」

 

飛滅「ほらね、彼はやる気満々さ。君たちもとっとと腹ごしらえして準備するんだな」

 

「…ちっ」

 

1回別れ、席に座る。ラーメンを啜り、食べ終わると店を出た。

 

飛滅「んじゃ、後は任せたよ」

 

 

無出「容赦は…しないぞ!!」

 

「急に性格変わったな…」

 

ホロス「圧倒されるな!こっちもいくぞ!」

 

『核、消失 紫炎焼の防風吹 仮面ライダーアンリテン!』

 

 

『神鳥!ガイスト!On!レジェンドライダーTheワード!』

 

紙のようなものを散らせながら無出の姿は変わっていく。紙は紫色の炎により焼失し、体も燃えているような荒々しい紫の胴体が現れる。顔は紙に隠され、風が吹くことでそれが散る。目の縁は綺麗な翡翠色だが、その目は黒く、何も無い空っぽとも言えるものだった。

 

アンリ「うおおぉぉぉ!!」

 

散る紙に紛れ勢いよく飛び出してくる。それを「跳速」の力で躱す。

 

「動きが単調すぎだ!」

 

腕の槍を引き抜き相手に投げる。

 

アンリ「これ以上僕を傷つけないでくれ…!」

 

アンリテンの周りに現れた風のようなバリアによりその攻撃は弾かれた。

 

アンリ「今度はこっちの番だ!」

 

『核、書き込み アイシクル→氷城!』

 

その音声とともに周囲の建物や人など全てを凍らす。

 

「ぐっ………周りはお構い無しか…!」

 

アンリ「周りに構ってやってられるか!!」

 

アンリテンは大きく飛びアンフィルに炎を纏わせたパンチを繰り出す。それを盾でガードするが凍りついた盾は急激に温められ砕け散る。

 

ホロス「いつぞやの…!」

 

「自分自身は救済出来ないからな…こっちも本気で行かせてもらう!!」

 

モデレーターチェインをサードスロットにそしてメインには救済を、そしてサブスロットに言葉を装填する。

 

『リムール×アンフィル!ガイスト!On!ギガントライダーTheトリニティアンフィル!』

 

三位一体の姿になってすぐに再び球体を回した。

 

「暗がりのバリアには全てを貫く槍が必要だろ!」

 

アンテナ等が取れ合体し、赤い槍に変わる。それを右手で取る。左手にはワードの槍が現れる。

 

アンリ「やめてくれって…言ってるだろ…!」

 

再び風のバリアが展開される。しかしそれを赤い槍とワードの槍で引き裂くようにこじ開けた。

 

アンリ「なっ……」

 

「1度周りを見てみろ!お前が思ってる以上に光溢れる明るいもんだぞ!」

 

言葉のボトルを外し、スキャンする。

 

『スキャン!言葉!』

 

隣には言霊の統率者の矛盾の姿が現れる。

 

「届けー!!」

 

刃に光を集めた槍を同時に投擲する。それはアンリテンに届いた。

 

アンリ「暖かい光だ……」

 

「そうだろ、お前が今まで………」

 

それを言いかけようとした時、アンリテンの様子が変わる。

 

アンリ「だけどこの光のせいで……今まで僕は……俺は……どんだけ苦しい思いを…!!」

 

「おい!どうしたんだよ!」

 

アンリ「お前にだってあるだろ…!!言葉にできない感情が!!!!」

 

アンリテンの周りには4本の札が囲む、そして光に包まれた。

 

「なんだ………!?」

 

ホロス「見ようとするな!目を焼かれるぞ!」

 

光が止むのを待ち、その姿を見る。アンリテンの姿は巨大な竜のようなものに変わっていた。

 

「これは明るくなりすぎだ…」

 

アンリ「うがぁぁぁぁ!!!!」

 

大きな爪で引き裂こうとしてくる。それを幻影で巨大化させたロボットアームで受け止める。

 

ホロス「これじゃ話も無理だな……」

 

「なら聞けるぐらいには言葉をぶつけなきゃな!」

 

サブスロットの言葉ボトルをメインスロットに入れ替え、球体を回す。

 

『ワード×アンフィル!ガイスト!On!天下無双ライダーTheバーストアンフィル!』

 

4つの光が1つの虹色の光となりそれがアンフィルの姿を変える。左右で違っていた角は同じ形に、大型になる。アーマーは真っ白に染まり白銀のローブが生える。額にはラーの意匠が加わり、アーマーなどにさらに変化を与える。ローブは赤みがかった虹色のローブに変わり、真っ白のアーマーの上から炎のような揺らめく光が各部を覆った。

 

ラー「ほぅ…今回は全員内側か」

 

ホロス「変なもんに変えられなくてよかった…」

 

「無出を止めるぞ!」

 

アンリ「まだ止めるなどとぉ!!!!」

 

踏み潰そうと脚を上げる。それを躱し反撃をしかける。

 

アンリ「なにっ…!」

 

「このまま畳み掛ける!」

 

手首に巻かれたバンドのようなものは姿を変え今まで見た事ない純白の槍に変わる。

 

『改槍 グロリアスランス!』

 

ホロス「専用武装ってわけか」

 

球体を回し、グロリアスランスに『救済』のボトルを装填する。

 

『天下無双!アンフィリスト!スーパー・グレートフィナーレ!』

 

虹色のオーラが槍に集まる。虹の刃を振り下ろし、竜に変わったアンリテンを引き裂いた。

 

アンリ「ぐわぁぁぁぁ!!!」

 

竜になっていたアンリテンは救済の力で引き剥がされ、竜は消え去った。

 

アンリ「これで俺も終わりか……また……」

 

「すまない…ほんとは話をしたいところだがもう少し待ってくれ」

 

その場に一瞬の静寂が訪れる。

 

?「まさか気づくとは!」

 

声がした方を見るとマゼンタのライダーが立っていた。

 

アンリ「あの人は?」

 

「お前を殺しに来た、SRHの差し金だ」

 

アンリ「なんで……SRHが僕を…?」

 

?「もう用済みってことさ!はーっ!」

 

黄色のカードを突き破りアンリテンに迫る。

 

「分かっていればどうということ…!!」

 

腕に盾を創り出しその攻撃を防ぐ。

 

?「わかってないな、こっちも進化してんだ!」

 

その蹴りは盾を砕きアンフィルに届いた。

 

「なにっ…………!!」

 

アンフィルは大きく飛ばされ、変身が解ける。

 

「や、やめ……!」

 

アンリ「用済みってどういうことですか…!」

 

?「そのまんまの意味だ」

 

腰についている本型のものを剣の形に変える。その剣先は複数に増えアンリテンを斬り裂いた。

 

アンリ「なん……で………」

 

アンリテンは力なくその場に倒れた。

 

?「これで札の回収もできた……次会った時はお前を倒すからな!アンフィル!」

 

そう言ってマゼンタのライダーは姿を消した。

 

「また……くそっ…!!」

 

ホロス「あいつ……口だけのやつじゃなさそうだな…」




あと3、4話で終わりらしいね
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