この記録を書いている私は、きっと壊れているのだろう。
私は今現実を直視できているのかとても怪しい。それは当然ながら彼女サムス・アランの行動が原因だ。
サムス・アラン。銀河最強の戦士。鳥人族とメトロイドのDNAを宿した最強のバウンティハンター。儀式により惑星Z.D.Rを(文字通り)縦横無尽に走り回る異次元の存在。
そんな彼女は、世界を騙し始めた
……私も何を言っているのか分かっていない。これは今までのひではかなく、本当に分からないのだ。
とりあえず彼女の儀式についての見解を述べる。
彼女は私を無視して先に進んだ後、すぐ先の箇所にて天井裏にある爆発物を擬似ウェーブにて破壊した。スライディングしてから逆方向にジャンプショットだ。相変わらずの謎の儀式だが、それはもう慣れてしまった。機械にも心を守る反応はあるらしい。
そして、そのままファントムクロークというエイオンを使用した能力を保持しているコルピウスという生物と戦いに行き、すぐに
そしてそのまま進み、チャージビームを取得した後にまたコルピウスと戦い、一度時間を戻してから討伐した。
これが、おそらく彼女の儀式の仕掛けだろう。私の前のエリアの下にいる赤く丸い生物がスライディングで侵入した彼女に対しメレーカウンターで討伐されている。2回の接敵の際、1ミリの誤差なくだ。
そしてそんな事を忘れた後、スピードブースター(また貴様か)とグラップリングビームを取ってから彼女は私の前のエリアへと侵入した。今度は上部からだ。
そして丸いヤツを討伐してからスライディングで左に移動し、すぐにスライディングで戻ってきた。
そしてそんな彼女に襲いかかる“丸いヤツ”。先程討伐されたそいつが以前襲いかかった時と同様に、同じ動きで彼女に襲い掛かり、メレーカウンターで攻撃を弾かれた。
そしてその瞬間、世界の認識が停止した。
私は彼女の事を周辺の隠しカメラで見ている。しかし私はゾーンの中でなら動けるし、メインカメラで周辺を見回すこともできる。
その視点が、動かなくなった。なんなら体も動かない。音は聞こえるし、彼女を見ているカメラからの映像も定点視点となってしまうが見ることはできる。できるのだが、そこに彼女はいない。
世界が“サムス・アランがそこにいる”と騙されたまま、彼女だけが自由に動きでいるのだ。
どうにかして彼女の進むエリアの音声を聞けるようにしたが、それで彼女の動きが理解できるかといえばそんな訳はない。フラッシュシフト、スピードブースター、シャインスパークの特徴的な音は聞き逃さないが、どこでそれを使用しているのかは分からない。
彼女も理解していないようで、時々壁にぶつかっているような音が聞こえた。
しかし彼女はなんだか慣れた動き(の音)で進んでいった。どこに行こうとしているのかはなんとなくわかる。
彼女がとんでもないやらかしをするのは、決まって“スクリューアタック”を盗み取る時だけだ。
しかしながら私のエリアからスクリューアタックの場所まで進むには幾つもの関門がある。プラズマビームの火力でなければ破壊できないビームカバーを持つゲート。環境維持のために極寒状態を維持されているエリア、そしてなによりスクリューアタックの側からしか開くことのできない障害物の数々。
どうして世界の視点を固定しているのか(そしてそもそもこれは何なのかということ)は知ることはないが、道が塞がれていれば進めない。それが道理だ。
彼女が長いシャインスパークでどこかへ飛んだ後、地上に向けて打つシャインスパークを放った時、世界の視点は元に戻った。
よく分からないが、大きな事は起きないだろうと甘えた考えで彼女の現在地を見ると。
そこはスクリューアタックを封じている鳥人像の目の前だった。
………………え?
彼女はその後スクリューアタックを盗み、壁を擬似ウェーブで破壊し、グラップリングビームでゲートを開けて帰っていった。
つまり、なんなのだ?
周辺の地形をチェックする。彼女の足音のデータから進行ルートを算出してみるが、そこはどこもかしこも塞がれたままだ。
彼女が駆け抜けたルートの中には氷結エリアもあった。そこでの稼働時間は彼女の体力を超えていた筈だ。しかし、彼女は生きたままスクリューアタックを盗み取った。
というか、シャインスパークで上昇したと思われる道は、完全に塞がれていた。彼女の体一つ分の上から落ちる穴があるが、そこには蓋がされている。
つまり、なんだ?
彼女は世界を騙す事で、“ちゃんとしてない地面全てをなかった事にした”のか?
破壊から時間経過で元に戻る性質のブロックは建材としてよく使われている。その素材の中にも性質を残したままのモノはある。それはよくある事だ。だが、それらの存在を全て消してしまったというのはどういう理屈なのだろうか?
一応私は機械の為誰か目に付かないところでもきちんと稼働している。時計が働き続けているのと同じように、見えていない場所でも稼働する事で見られた時にもきちんと動くのだ。
世界から見られていないと、ブロックたちは仕事をするのをやめているのだろうか?
そんな訳あるものかと言いたい所であるが、実際見えないところで勝手に走り抜けたサムス・アランという怪物はいる。
つまり彼女の移動した事が事実であるのだから、地形が無視されている事は事実であるからして?
………………なんだか、考えるのをやめて惑星が砕けるのを待っていれば良い気分になった。
銀河最強の戦士サムス・アラン。彼女の事を機械である私が理解できる日が来る事はないだろう。人類のスタンダードが彼女だなんて事なら私は自分のタスクを放り投げて自爆する事を選ぶ程度には、現実を見たくはないのだから。
『E.M.M.I.01P、サムス・アランと思われる音を確認しました。これより索敵に移ります』
一眼見る事なく終わるだろうが頑張ってくれE.M.M.I.05IM。私は不貞寝する。
今回のグリッチはCamera Lockという大技です。ヤバい技を使わないNo Major Glitches というレギュレーションにて満場一致で封印されてます。
心眼でスクリューアタックの所まで駆け抜けるのは一見とても難しいですが、別画面にマップを用意していれば意外とできてしまうのです。
カメラロックの解除はシャインスパークの発動ですがボールスパークでは解除されないので、本当にやりたい放題になってます。一番事故るところがネズミ返しになってる地点に普通のジャンプで乗るだけなんですから、そりゃ皆ハジケますとも。