仮面ライダーカジノ   作:楓/雪那

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新年初投稿です。
調子が優れず投稿が遅れました


第七話:悪夢のはじまり

「これでコインのデータ抽出は完了……次にブランクに転送して…ん、そっちの調整は完了した?それじゃああの人に渡してきて、トレーニングルームに移動させて」

 

ドミネイターの屋敷の一室―――正確に言えば屋敷の真下に作られた地下空洞を研究室としてファントムこと財部焔は利用していた。

部屋にはたくさんのpcが設置されており、それぞれに接続された機械にリーヴコインが挿入されている。

壁には設計図が何枚も貼られており、その様子は奇しくも『Fortuna』地下のラボと似通っている。

 

研究室には焔以外に黒服が四人ほどおり、それぞれ焔の指示通りに行動している。

彼らは焔直属の部下ではない。

ドミネイターの幹部に命令され監視目的でここに配属された。

焔もそのことは理解しており、彼らが監視以外の指示を受けていないことを利用してあごで使っている。

不審な男ではあるものの、現状はドミネイター側である以上始末の命令が出てないため、反抗することができないことに苛立ちが溜まっている黒服に内心で笑っている焔だが、彼らへの興味はすぐに失い研究室の窓から隣のトレーニングルームを監視する。

 

トレーニングルーム内には二組の男女が向かい合っていた。

片方は白フードの般若面と黒フードのゴーストマスク。

二人は微動だにせず、その場に立っている。

もう一方は目隠しと猿轡をされた男女、そしてその後ろに黒服が二人立っている。

彼らは泣きながら何かを言いたそうにしているが猿轡のせいでうめき声しか聞こえない。

 

「準備はできたようだな。じゃ、始めてどうぞ」

 

その言葉を合図に黒服二人はリーヴコインを男女の首筋にねじ込み、男女の姿が変異する。

男だった方は両腕と額から刃物が生えたブレード・ドラクマ。

女だった方は腕が翼となり、猛禽のような嘴が特徴的なファルコン・ドラクマになる。

 

対してフードの二人は裾から取り出したリーヴコインを腕につけたホルスター『リーヴブレス』に投入して変異する。

般若面は大柄な真っ黒の巨体にのっぺらぼうの怪人に変異する。

その姿はむき出しの筋肉が人体模型を想起させるが、その筋肉は普通の人間とは異なる模様を描いておりその一つ一つが怒り・悲しみ・憎悪・喜びなど様々な表情を見せているように見える。

ゴーストマスクが変異したのは骸骨のような怪人だ。

しかし骨の内側は真っ黒いもやで覆われており、その中からいくつもの口が見えるのみだ。

また頭部は山羊のようにねじ曲がった角が生えている。

 

2対2の怪人同士の戦いは一分足らずで終わった。

筋肉の怪人は見た目通りの発達した筋肉を駆使して飛行能力を持つファルコン・ドラクマを跳躍のみで叩き落し、ひたすらに殴りつけて撃破。

骸骨の怪人は外骨格でブレード・ドラクマの刃を受け止め、内部の無数の口でその刃を喰らいつくし、丸裸となった怪人の生命エネルギーをも喰らいつくす。

 

ブレード・ドラクマとファルコン・ドラクマは限界に達して変異が解ける。

しかし今までの怪人たちと異なり、人間に戻ると粒子として消滅してしまった。

その様子を見て焔は手に持ったタブレット端末に記録を残す。

 

「ファントムシステムから新しくリーヴコインを作ることには成功した……が、変異が解除されたら死、か……不良品だなこりゃ。まあ即戦力になると言えばそうだけど…」

 

独り言を呟きながらも他のパソコンに向かい合い、機嫌よさそうに笑う。

 

「それよりも今はこっちだな。…よし、毎度毎度成長してる。いつでも実践投入はできるが当分はお預けだね。メインディッシュは最後に取っておきたいもんだからな」

 

データ入力を終えた焔はさっきまで操作していたパソコンと接続していたファントムブラスターを持って研究室から出た。

仮面ライダー(弟たち)から新たなデータをもらうためにだ。

 

 

 


 

 

 

 

そのころ、ブリゲードの研究棟では何人もの研究員が慌ただしく仕事をしていた。

 

「C班はデータ解析が完了したら今あるリーヴコインの中で最も相性のいいフォームをシミュレーションで探し当てて!D班からF班はそれぞれ割り当てられた武器の開発をお願い!A班から報告?…オッケー!トレーニング終了したのね!それならこっちの検証お願い!」

 

三つのモニターが取り付けられたパソコンを扱いながら他の研究員たちに指示を出す凪。

彼女は今カジノと竜胆の強化アイテムを作りながら、他の作業についての指示を元からいた研究員たちに頼んでいた。

ブリゲードに新たに配属され、いきなり研究部門のリーダーとなった凪に反発する者たちも当然いたが、彼女は持ち前の技術と人当たりの良さですぐになじみ、嫉妬の視線は今では羨望に変わって多くの信頼を得ていた。

 

「お疲れ様、姉ちゃん。はいこれ」

「ん、ありがと樹……不味いわね、これ」

 

研究室に入ってきた樹が手渡した缶コーヒーを啜り、直後しかめっ面を浮かべる。

普段から樹の淹れるコーヒーに慣れすぎた彼女にとって市販のものは舌に合わなくなってしまったのだ。

そんな姉に苦笑しながら、樹はパソコンの画面を覗き込む。

 

「それで進捗はどんな感じ?」

「だいぶいい感じよ。兄さんが立ててくれた案とブリゲードの施設のおかげでね」

 

笑顔で語る凪の手には歯車のようなものが握られている。

リーヴコインと似た外見ではあるが、あちらよりも厚みがある。

 

「それ一つで樹さまだけじゃなくて私のパワーアップもできるのでございますか?」

 

樹の後ろからひょっこりと雅が姿を見せる。

二人はさっきまでブリゲードのトレーニングルームで実働部隊の隊員たちも交えての組み手をしていたが、それを一旦終えてこっちに来たのだ。

雅の質問に凪は頷いた。

 

「これをドライバーに取り付けることで既存のフォームをランクアップさせるのがコンセプトなんだ。そのためにはまず二人とそれぞれ相性がいいフォームを探す必要があってね。私の予想だと……アースバカラと舞鶴花札かな」

「へえ……ところで、どうして帯刀さんはあそこで体育座りで縮こまっているの?」

 

樹たちはさっきまで敢えて無視していた場所――帯刀正道が座り込んでいるところに視線を向ける。

明らかに落ち込んでいる雰囲気はいつもの彼らしくなく、雅に至っては不気味とまで思っている。

 

「気にしないでいいさ。ただ俺らを手伝おうとして逆に足引っ張りまくって凹んでいるだけだからな」

 

三人に声をかけたのは別ブースで研究をしていた霧島だ。

彼は片手にタブレット端末を抱え、ヘッドセット越しに他の職員に指示を出しながら彼らの方へやってきた。

 

霧島曰く、正道は凪の仕事を手伝おうとしたものの配線に足を引っかけるわ、腕に力をこめすぎて機材を壊しかけるわ、誤ってデータを消去しかけるわ色々やらかした結果、見事に戦力外通告を受けて現在に至るというわけだ。

 

「私がこの施設で受けてる恩恵を全てパーにしかねないからね…」

「帯刀さん、どんだけ不器用なんだよ…」

「なるほど、やはり彼は脳筋だというわけでございますね」

 

あんまりな評価ではあるがだいたい事実である。

今の正道には反論する気力もなかった。

そんな彼を見続けるのも空しくなるだけなので、「そういえば」と樹が話題転換を図る。

 

「霧島さんがやってるのは、姉ちゃんとは別の内容なんですか?」

「あ、ああ。俺が担当しているのは新しいライダーシステムだよ。凪さんのドライバーの設計図を参考にしてリーヴコインを使用しない警察用のドライバーの開発をしててね。さっきまで君たちに相手してもらってたのは隊員たちのヘルスチェックも兼ねてたのさ」

 

霧島が開発中のライダーシステムの説明を始めようとしたとき、研究所内で警報が鳴り響く。

ドラクマ発生の合図だ。

樹・雅・凪・霧島は隊長の森川のところに正道を引きずりながら行き、樹と雅はカジノストライカーに、隊員たちはブリゲードの専用車両に乗り込んで事件の場に向かう。

 

 


 

 

「―――前に聞きそびれたんだけどさ、帯刀さんがギャンブルを嫌う理由ってなんなの?」

 

現場に向かう道中、樹はふと気になったこと疑問を正道に投げかけた。

 

「……俺の父親はギャンブルにのめり込んだせいで家庭をぶっ壊したんだよ」

 

彼らが二度目に出会った時には正道が樹を敵視していたため答えなかったが、今ではお互いを信用しているためすんなりと話す。

 

「親父は俺が中学生の時に失業してギャンブル中毒になっちまった。毎日の生活も考えないでひたすらギャンブルにつぎ込んでった。お袋は親父の事も俺らの事も見捨てないでくれて、わずかな食事を自分は後回しに俺たちにくれたんだ。…けど親父が狂ってから二年ちょっとで栄養失調で死んじまったよ。そしてお袋が死んだら金が入らなくなったから、親父は俺と妹を捨てやがった。ま、ありがたいことにお袋の方の爺さんたちが俺らを引き取ってくれたおかげで生活には困らなかったし、学校にも行けたけどな」

 

彼にとって父親とは憎むべき相手であり、決して感謝などできない人間だ。

10年以上会うことはなかったが、今でも元父親への怒りは消えることはなかった。

 

「そっか…だから帯刀さんはギャンブルが嫌いなんだ…」

「いや、それだけじゃねぇ」

「え?」

 

確かに父親の出来事は彼が賭け事を嫌うきっかけとなった。

しかし、その件以上に彼がギャンブル、もっと言えばドラクマを憎悪する理由がもう一つあるのだ。

 

「俺の妹……優美(ゆみ)っていうんだけどな、あいつは三年前にドラクマの被害にあって昏睡状態なんだ」

「……!」

「優美を傷つけたやつは都市の中心街にいきなり現れて甚大な被害を残しやがった……死者多数、建物倒壊多数、一時期あらゆる交通機関が閉鎖されたくらいだよ。そんな被害の中生きてるだけまだ幸運だけどよ……俺のたった一人の妹を傷つけてのうのうと生きてるそいつが俺は許せねぇ!……だから、そん時はただの交番勤務だった俺はブリゲード(ここ)に入隊志願したんだよ」

 

強い意志を感じさせる口調に他の者たちは黙り込む。

そこから一行は沈黙したまま、事件現場のパチンコホールに到着した。

 

 

 

 

現場はすでに滅茶苦茶になっていた。

出血で横たわる人、倒れたスロットマシンに押しつぶされて動けない人、床にはメダルが散乱しており気をつけないと転んでしまう恐れがある。

被害の元凶である六つの眼と腕を持つ毛むくじゃらの怪人―――スパイダー・ドラクマは店の奥の景品交換所にいた。

樹たちが来たことに気づき、首を掴んで締め上げていた店員を近くに放り捨てて臨戦態勢になる。

 

「行くよ、雅!」

「ええ!」

「「変身!」」

 

『OK! That's sure! Raise Up! Earth Bacarrat!』

『承認完了!開幕!舞鶴花札!』

 

樹はカジノ・アースバカラフォームに、雅は竜胆・舞鶴花札式に変身する。

カジノはアースマグナムで、竜胆は光華槍弓の弓モードで攻撃を開始する。

しかしスパイダー・ドラクマは口から粘着性の糸を吐き出して近くに倒れていたスロットマシン一台を絡め取り、盾として銃撃を防ぐ。

続けてお返しとばかりにスロットマシンを巻き付けた糸をカジノたち目がけて叩きつける。

ハンマーのように勢いよく振り下ろされたスロットマシンだが、二人が左右に避けたことで不発に終わる。

叩きつけられたスロットマシンは無残にもぺしゃんことなる。

 

「なるほど、舌が武器か」

「リーチが長いですが、切り落とせるでしょうか」

 

『OK! That's sure! Raise Up! Storm Roulette!』

 

僅かな攻防で敵を分析してカジノはストームルーレットフォームに変わる。

合わせて武器もアースマグナムからストームダガーに変えてスパイダー・ドラクマに斬りかかる。

アースバカラフォームより機動力が高いストームダガーフォームが駆けだすと同時にフロッグ・ドラクマは糸を棒状にしてミサイルのようにいくつも撃ちだしカジノの心臓を貫かんとする。

しかしカジノは糸のミサイルが体に触れる直前に片足を軸にしてくるりと身体を回転させる。

サッカーの技術であるマルセイユルーレットを回避に利用したのだ。

 

「せやっ!」

「グゲぇ!」

 

カジノの回避に合わせて竜胆が左から二つ目の瞳を光華槍弓で撃ち抜き、さらに立て続けに側面の眼も撃ち抜く

痛みで怯んでいる隙にカジノは三歩目を踏み込んで一気に肉薄、素早くストームダガーを振るいスパイダー・ドラクマの肌を切り裂いた。

 

「らあっ!」

「ぐギャァ!」

 

実はスパイダー・ドラクマは樹たちがこのゲームセンターに来る前に蜘蛛の巣を張り巡らしていた。

彼の戦法としては仮面ライダーたちをゲームセンターの奥に誘導して蜘蛛の巣で身動きを取れなくし、そこに猛毒の牙を撃ちこむ算段だった。

しかしダメージで少しづつ後退しているというのに、カジノはまるで巣に引っかかる素振り見せない。

実はカジノはストームダガーでスパイダー・ドラクマを切り裂く際に、周囲に風圧を発生させていた。

ただの風圧と侮るなかれ、ストームダガーによって切れ味が高められた風圧はもはやかまいたちであり、リーヴコインの力で生成される粘着性の高い蜘蛛の糸も容易に斬りはらうことができるのだ。

しかし樹はこれを見越してストームルーレットフォームに変わったわけではない。

ただストームルーレットフォームになったのはブレイズカリバーやアクアランスを振り回すにはこの場所は狭く、閉所で一番使い勝手がいいという理由のためだ。

つまり狭いゲームセンターで騒ぎを起こしたスパイダー・ドラクマは自身の運のなさを恨むしかないだろう。

 

「あーあ、あいつじゃ話になんねぇな。性能云々の前に相性が悪ぃ……」

 

その様子を物陰からファントム――焔が覗き見ていた。

焔はファルコンやブレード同様、新たに抽出したデータを基に作った新型のリーヴコインの一枚・フロッグリーヴコインを適当な一般人に投入し、今回の事件を引き起こした。

その目的はカジノと竜胆のデータを集めることだが、今回はハズレを引いたようだ。

 

「ま、しゃーないな。俺が直々に出た方がファントムシステムの調整も図れるし、楽しませてもらおうか」

 

落胆から期待に感情を切り替えて、懐からあるものを取り出す。

それは黒一色のカードだ。

但し薄くも硬い材質でできており、さながらクレジットカードのような物体である。

焔はファントムブラスターの銃身をスライドさせて側面にそのカードを挿入、再度スライドさせて元に戻す。

警告音のような電子音声をBGMとして焔は真上に向けたファントムブラスターの引き金を引く。

 

換禁(カンキン)

『Recognition』

 

撃ちだされた弾丸は空中で分解し、そのパーツが鎖の柱として焔を囲んで立方体の檻に変わる。

檻の中で焔の身体が変化する。

全身が黒いアンダースーツに変わると同時に檻が収縮して、彼の身体に無造作に巻き付く。

拘束されし亡霊――ジェイルファントムにその身を変えた焔はファントムブラスターを連射しながら戦場に乱入する。

 

「ぐああ!?」

「きゃあっ!?」

「よう、仮面ライダー。俺の相手もしてくれよ」

 

彼が加わったことで2対2になる。

しかしここで手を緩めるファントムではない。

懐からさらにリーヴコインを二枚取り出し、近くで倒れていた一般人に投入しその姿を変異させる。

片方は黒い体に腕が蝙蝠の羽根のようになっているバット・ドラクマ、もう片方は背中には鱗、全面は蛇腹であるコブラ・ドラクマだ。

バット・ドラクマは翼を広げて滑空しながらカジノに突進する。

ストームダガーで迎撃しようとするカジノだが、バット・ドラクマは直前で宙返りして斬られるのを回避する。

 

「しまっ…がっ!?」

 

その間にコブラ・ドラクマが地面を滑るように走り、ストームダガーの空振りで隙が生まれたカジノの腹にドロップキックを叩き込む。

さらに続けてバット・ドラクマの体当たりが命中。

吹っ飛ばされ転倒したカジノの上から復帰したスパイダー・ドラクマが毒の牙で噛みつこうと飛びかかる。

だがそれを竜胆が薙刀モードに変えた光華槍弓で弾いて三体のドラクマの連続攻撃から守る。

 

「樹様、この三人、私に任せてもらってもよろしいでしょうか」

「いや、それはきついだろ。俺があいつとどれか一体やるよ」

「いえそれこそ厳しいと思います。あの御仁は私たち二人より強力…樹様と1対1で戦った方がまだ勝ち目があるかと」

 

先日撤退を余儀なくされた鎖の戦士を警戒する雅は自分の負担を増やしてでも樹が他を気にせずに戦う状況を作った方がいいと判断する。

その作戦は樹も尤もだとは思うが、それでも雅一人に三人を相手させるのに抵抗があった。

 

「私の身を案じていただけるのは大変嬉しく思います。ですが今は合理的にいきましょう。あの鎖の方を最優先にして戦うべきです」

「雅の判断は信じてるけどさ……無茶はしすぎるなよ」

「存じておりますとも」

 

その言葉を聞いてカジノはストームダガーとカジノブラスターを手にして地を蹴り高く跳躍する。

宙を飛ぶバット・ドラクマが正面から突撃してくるが、ストームダガーの一閃で叩き落しファントムの前に着地、すばやくダガーを振るう。

スパイダー・ドラクマとコブラ・ドラクマはカジノを挟み撃ちしようと振り向く。

しかし竜胆に背中を斬られたため、そちらに注意を向けざるを得なくなる。

 

「貴方達の相手は私が努めさせていただきます。気を抜かないよう」

疾風丁半(はやてちょうはん)!』

 

竜胆はドライバーからリーヴコインを抜き取り、代わりに青緑色のコインを挿入する。

 

『承認完了!開幕!疾風丁半!』

 

音声が鳴り、ホログラムが投影される。

すると頭上から大きな籠が出現し、すっぽりと竜胆を包み隠してしまう。

しかしすぐに二個の賽子を伴って緑色の風が発生し、籠を吹き飛ばす。

中から姿を現した竜胆の装甲を彩る模様の色は青から緑に変わっていた。

先程出てきた賽子はレリーフとして両肩に埋め込まれる。

これが竜胆三つ目の形態・疾風丁半式である。

 

「さあ、推して参りましょう!」

 

決め台詞と共に竜胆は光華槍弓を投擲する。

穂先を向けられたのはコブラ・ドラクマであり、まさか投げられると思っていなかった彼は後方のスロットマシンに突っ込むながら弾き飛ばされる。

仲間の方にスパイダー・ドラクマは一瞬気を取られるが、一気に距離を詰めてくる竜胆に気づき急いで口から糸の弾丸を連射する。

被弾したら全身を絡めとる蜘蛛の糸でできた弾丸を、竜胆はなんと手刀で打ち落としていく。

疾風丁半式は風属性のフォーム、ストームルーレットフォーム同様に攻撃の動作で腕や足を振るう時にも風の刃を纏えるのだ。

風の刃で切れ味を増した手刀や回し蹴りでスパイダー・ドラクマを連打する竜胆。

味方を援護しようとバット・ドラクマが滑空してくる。

 

「せやあっ!」

「ギギィ!?」

 

しかし竜胆は回し蹴りで空気の壁を作りバット・ドラクマの速度を落とさせる。

勢いが落ちたバット・ドラクマは顔面に竜胆の掌打を受けてしまい悶絶する。

 

「このまま上げていきましょう!」

『展開!疾風丁半!』

 

ベルトのディスプレイから空中に投影されたのは、畳の上に転がる二個の賽子の映像だ。

丁半博打とは二つの賽子の出目の合計が丁(偶数)か半(奇数)かを予想して賭ける博打だ。

画面内のツボ振りがツボ皿と呼ばれるざるに賽子を入れて振り、盆茣蓙と呼ばれる台の上に伏せて前後に三回押し引きする。

 

「では私は半で行かせてもらいましょう」

 

竜胆は半を選ぶ。

ドラクマたちはスパイダーとコブラが半、バットが丁を選んだ。

 

「コマが揃いましたね。いざ、勝負です!」

 

本来はツボ振りが言う台詞を代わりに竜胆が言う。

ツボが開かれると中の賽子は6と2の目を見せていた。

 

「ニロクの丁、外したのは蝙蝠の方だけですね。ではあなたには退場してもらいましょう!アビリティ解放!」

『承認!疾風丁半!』

 

竜胆の身体から発せられたダメージコインの白銀の輝きが赤く変わり、両腕に集中する。

赤い光を放出しながら床を走る竜胆は一瞬でバット・ドラクマに肉薄する。

バット・ドラクマが彼女を認識した時には、既に翼としての役目も持つ両腕が切り落とされていた。

 

「熱さと痛み、どっちの方が強く感じますか?」

 

疾風丁半のアビリティの一つは熱波の操作だ。

両腕に高熱を纏わせることで、竜胆の手刀はバット・ドラクマの細胞を焼き切りながら腕を切断させたのだ。

 

『承認!必殺上々!疾風 黄金撃!』

「せいっ!」

 

痛みと数少ない武器を失ったショックで呆然としていたバット・ドラクマの胸に掌打が叩き込まれる。

衝撃と遅れて高熱が全身に広がり、バット・ドラクマは断末魔を上げることなく爆散した。

 

「シニの丁、次に外したのは蛇の方、貴方ですよ」

 

敵はあと二体。

竜胆はバット・ドラクマを撃破しつつも、再度賭けを行っていた。

予想を当てたのは竜胆とスパイダー・ドラクマ、外したのはコブラ・ドラクマだ。

竜胆は今度は腕ではなく脚に、青い光を集中させる。

強化された跳躍力でスパイダー・ドラクマを飛び越えて、コブラ・ドラクマに飛び蹴りをくらわす。

蹴り飛ばされたコブラ・ドラクマはすぐに立ち上がろうとするが、なぜか思うように身体が動かない。

 

「蛇には冷たいのがよく効くのでしょう?」

 

疾風丁半は熱波を操作できると言ったが、それは逆に寒波も操れるということだ。

竜胆は冷気を蹴りに纏うことで急激な熱の変化に弱いというコブラ・ドラクマの弱点を突いたのだ。

 

『承認!必殺上々!疾風 黄金撃!』

「せやあっ!」

「しゃああぁぁ!」

 

冷気を纏った回し蹴りを連続で放つ竜胆。

コブラ・ドラクマは逃げる体力も沸かず、しゃがみこんだ状態で全ての蹴りを受けて爆散した。

 

さらに竜胆は三度目の賭けを完了していた。

出たのは5と2の目、グニの半だ。

そして竜胆は半に、スパイダー・ドラクマは丁に賭けていた。

 

「三連続で的中、貴方もおしまいですよ」

『雅ちゃんちょっとストーップ!』

 

ベルトを操作し必殺技を発動しようとした竜胆だったが、通信機から凪の声が響き思わず手を止めた。

 

「凪義姉さん?どうかなさいましたか?」

『いや、折角だから光華槍弓の新しい形態を試してもらおうかなって思ってね』

「新しい形態、ですか…?」

『うん、まずさっき投げたところから回収してきて』

 

凪の指示に従い光華槍弓を拾い上げる竜胆。

幸いにもスパイダー・ドラクマの近くではなく、今自分がいる位置の近くに転がっていた。

 

『それで、真ん中で切り離せるようにしたからやってみて!』

「真ん中で……わっ、折れました!」

『それが新たな機能、クナイモードだよ!狭い場所でも使いやすいように改良したの!』

「なるほど、今の状況では打ってつけでございますね!」

 

竜胆はクナイモードにした光華槍弓を持ってスパイダー・ドラクマ目がけてダッシュする。

先程同様糸の弾丸を発射するスパイダー・ドラクマだが、手刀以上に切れ味抜群の光華槍弓に全弾あっさり払い落とされる。

片方に熱気、もう片方に冷気を纏わせ交互にスパイダー・ドラクマの肌を切り裂いていく。

 

「そろそろとどめです!」

『承認!必殺上々!疾風 黄金断!』

「はああ!!」

 

竜胆は全身を独楽のように回転させて、一切の隙なくスパイダー・ドラクマを切り裂く。

少しずつ肉が削れていき、遂には胸を境目にして上半身と下半身を泣き別れにさせた。

全身が二つに別けられたスパイダー・ドラクマは発声器官まで切り落とされたのか叫ぶことなく爆散した。

 

「ふう……なんとか樹様の負担にならないよう倒せましたが…あら?」

 

三体のドラクマを倒し終えた竜胆は安堵の息を吐くが、すぐに異常を感じとった。

 

「おかしいですね…なぜ、中の人がいないのでしょうか…?」

 

 

 


 

 

 

一方その頃、正道は他の隊員たちと共に一般人の救助に当たっていた。

ドラクマの攻撃でケガをさせないためであると同時に、ファントムの手によって相手の戦力を増やさせないためだ。

自分自身も巻き込まれないように注意しながら店内の奥に被害者がいないか進むと、倒れたマシンの下敷きになって気絶している人を発見した。

 

「ふんっ……よし。おいあんた!意識はあるか!?……っ!?」

 

機械をどかして倒れてた人を引っ張り起こし容態を確認するために顔を覗き込む正道だが、思わず絶句してしまう。

 

「ううっ……足がいてぇよ……くそっ」

「親父……?」

 

正道が助け出したのは彼の家庭を滅茶苦茶にした父親、帯刀正吾であった。

しかしいくら子供の成長が速いとはいえど正道が10年経っても父親の顔を覚えていたのに対して、正吾の方は息子だと気づく素振りがまるでない。

この男は家族なんてどうでもいい存在なのかと正道は一瞬思ったが、今は任務中だと私情を排して正吾を店の外に連れて行こうとする。

が正道の意識とは逆に、事態はそんなにうまく進まなかった。

 

「……ん、親父、って言ったか?おまえ……もしかして正道か?」

「…っ!(なんで今気づく…?もしかして親父にも罪悪感とかあるのか?)」

「やっぱりそうだよな!正道だよな!?なあお前が俺を助けたってことはレスキュー隊か警察にでも入ったんだろ!?それなら金もたっぷりあるんじゃないのか!?」

「………は?」

「なああるんだろ!?それなら少しくらい俺にくれよ!」

 

正吾の言葉を聞いて正道は再び理解してしまった。

命を失う危険がある中で自分のことしか考えていない、謝罪より先に金の話が飛び出す。

帯刀正吾という男はそういう人間なのだ。

その事実を認識してしまった正道の心には怒りの炎が燃え上がり、今にも殴りかかってしまいそうになる。

だが、正道が拳を握ったと同時に彼の後ろの筐体が派手な音を立てて宙を舞い、他の筐体を巻き込んでガラガラと崩れていく。

瓦礫の中から起き上がったのはカジノ、そして筐体とカジノが飛んできた先からはジェイルファントムだ。

 

「うぐっ…やっぱり強い…!」

「どうした?俺はまだ満足してねぇぞ?」

 

つまらなさそうにカジノを見ていたファントムが視線を移動させる。

その先には戸津是習われた二人の戦士に怯える正吾と仕事上仕方なく彼の前に立ち銃を手に庇う姿勢を取っている正道。

そんな二人をじっと観察して、ファントムはあることを思いついた。

 

『Knuckle』『Kong』『Ice』

『Tuning Weaponize』

 

ファントムがファントムブラスターによって生成したのは水色の籠手だ。

さらにすかさず水色のラインを籠手から分離させて一匹のゴリラを変形させる。

 

「まさか……待てっ!」

「待たねぇよ」

 

軋む身体を無理やり動かしファントムを止めようとするカジノだが、彼の前にゴリラが立ちはだかり行く手を遮る。

冷気を纏ったパンチを繰り出すゴリラをストームダガーでいなそうとするが、馬力で劣ってしまい先へ進めない。

カジノを無視して背を向けるファントムはじりじりと正道たちに近づいていく。

 

「止まれ!それ以上進むな!」

「そんなちゃちい武器一つじゃ牽制にもならねぇよ」

 

軽く腕を横に振るうファントム。

その単純な動作だけで正道は紙切れのように軽く吹き飛び、一台のマシンに背中を打ちつける。

 

「ひっ…ひぃぃ!許してくれぇ!殺さないで!」

「ははっ、殺しはしねぇよ」

「ほ、本当か!?」

「ああ、ただ死ぬまでお前のすべてを賭けて俺の役に立ってもらうがな」

 

『Dog!』

 

「え、ぐ、ぎゃああああああ!?」

 

殺さないと言われ安堵した正吾だったが、それもほんの一瞬の間だけ。

ファントムによって新型のリーヴコインを埋め込まれた彼の身体は鋭い牙と爪を持つドッグ・ドラクマに変えられてしまった。

 

「アオォ――――ン!」

「くっ…親父……!」

 

理性を失い雄たけびを上げるドッグ・ドラクマを見て正道は悔しそうに呻く。

 

「くそっ……また増やされたか…ここはフォームチェンジで!」

 

『OK!That's sure! Blaze Slot!』

 

ブレイズスロットフォームへ変身したカジノは熱気でゴリラの冷気を押し返す。

冷気を凝固させることで実態を維持する力を高めていたゴリラは、カジノの熱波で不安定な状態になり片膝をついて立ち止まってしまう。

その隙にカジノはリーヴコインをブレイズカリバーに装填し、必殺技を発動する。

 

『OK! All In! Ending Time! Blaze Golden Slash!』

「燃え尽きろぉ!」

 

居合の一閃がゴリラの胴を切り裂く。

切り口から一気に融解し、頭と脚を最後にゴリラは完全に消滅した。

 

「おおおお!」

「くく、いいねぇ!もっと燃えていこうぜ!」

 

ブレイズカリバーから燃える斬撃を標的へと放つ。

ファントムはそれを軽々避け、代わりに後ろの壁が破壊される。

だが避けた先にカジノが駆け寄りブレイズカリバーを振り下ろす。

真っ直ぐな軌道を描いた剣をファントムは交差させた両手の籠手で防ぐ。

両手を上に払いカジノの態勢を仰け反らせて、無防備な腹にファントムは右手のストレートパンチを叩き込もうとする。

さらにカジノの後ろからはドッグ・ドラクマが爪を伸ばして斬りかかろうとしている。

 

「舐めんなっ!」

 

しかしカジノはドライバーのディスプレイから実体化させたカジノブラスターを持つことなく盾にしてパンチを防ぎ、後ろへ振り返ってドッグ・ドラクマをブレイズカリバーで切り裂く。

カジノブラスターはパンチの衝撃で上空へと飛ばされる。

しかしカジノは再度ファントムの方へ向くとブレイズカリバーを投擲、さらに跳躍してカジノブラスターを掴み即座に発砲する。

ファントムは交差した籠手でブレイズカリバーを防ぐが、正面からの攻撃を防げても上空からの攻撃は防ぎきれず後退する。

 

「アビリティ解放!」

『That's sure! Blaze Abilities!』

 

ベルトを操作し、溜めていたダメージコインを消費して能力を発動するカジノ。

するとその手に先程投擲したブレイズカリバーの二本目が出現する。

さらにその剣先から炎が噴き出て意思を持っているかのように動き出し、ドッグ・ドラクマを縛り上げる。

 

「ぎぃええああああ!?」

「逃がさないよ!」

 

カジノがブレイズカリバーを振り回すとそれに合わせてドッグ・ドラクマを縛る炎も振り回される。

灼熱に身を焼かれながらドッグ・ドラクマは何度も地面に叩きつけられる。

 

「好き勝手やらせるかよ!」

「それはこっちのセリフだよ!」

 

籠手に纏った冷気を地に叩きつけて周囲の足場を凍結させるファントム。

氷の大地を滑りながら猛スピードでカジノに接近する。

しかしファントムがどこから迫ってくるかを予想したカジノはその方向へとドッグ・ドラクマを投げつける。

カジノの賭けは見事に当たり、急停止ができないファントムはドッグ・ドラクマを受け止めてしまいその重さと勢いで弾き飛ばされる。

 

「これで幕引きだ…!」

『OK!All In!』

 

カジノはブレイズカリバーにブレイズスロット・リーヴコインを投入し、さらに二枚追加でリーヴコインを投入する。

 

『Ending Time! Blaze! Aqua! Storm! Golden Crash!』

 

その電子音声を聞いて危険を感じたファントムは、自分の上にいるドッグ・ドラクマを投げ飛ばし盾代わりにする。

二人の方へとダッシュしたカジノは烈火の炎を剣に纏わせて切り裂く。

さらにブレイズカリバーに水流を纏わせ、その水と炎を掛け合わせて蒸気の力に変換させてドッグ・ドラクマの胴体を連続で切り裂く。

最後に刀身に烈風を纏わせて、高熱の竜巻をファントムたち目がけて撃ちだす。

ファントムは蒸気の剣舞でのけぞったドッグ・ドラクマの尻を蹴飛ばし、一方で自分はファントムブラスターを地面に向かって撃ちその反動で後方に避難する。

主の身代わりにされたドッグ・ドラクマは竜巻に閉じ込められ高熱と風の刃に耐え切れなくなり、爆散した。

 

「うっ……はぁはぁ…」

 

その爆炎の裏でカジノは膝をついて荒い呼吸をしていた。

ベルトを開発した凪曰く、通常リーヴコインは同時使用を想定して作られてはいない。

そのため二つ以上の同時使用を試みると変身者への負担は尋常ではないとのことだ。

最近まで雅のベルトが使用できなかったのも彼女がリーヴコイン3つを使用して必殺技を発動したからだ。

樹の場合はベルトではなく武器を介しての発動のため、ベルトへの負担はないだろうがどっちにしろ姉からのお説教は免れないだろう。

だが負担を覚悟して繰り出したカジノの必殺技はギリギリのところでファントムに避けられてしまった。

その事実を認識してしまったカジノは仮面の下で顔を顰めていた。

 

案の定、爆炎の奥の方からやってきたファントムは無傷のようだ。

しかしファントムもまた苦虫を嚙み潰したような顔をしていた。

 

「おいおい、試作品を一気に減らしてくれてよぉ…せっかくの成果が台無しじゃねぇか」

「そこら辺の人間で人体実験するやつに愚痴られてもね…」

「てめぇからしたらそうだとしても、俺にとっては意義のある開発だったんだよ。それがこんなにアッサリ使い物にならなくなるとはな…ン?」

 

不満を漏らしていたファントムだが背後に異変を感じて、後ろを向く。

同様に何かおかしな気配を感じとったカジノもファントムと同じ方へ視線を向ける。

今さっきファントムが通り過ぎた爆発の跡、そこにはドッグ・ドラクマがいただけだ。

 

 

(……いや、待て。ドラクマは何処に行った?中身がいないのはどうしてだ……あいつは今『試作品』とか『成果』って言ってたよな…あのドラクマも『Dog』って名前だった……雅が相手してるやつらも()()()()()()()()()()()()()()!……まさかあのドラクマたちは…)

 

「おいファントム!さっきのドラクマはどうなった!?」

「あ?それを俺に聞くか?どうせ気づいてんだろ、『あいつらは死んだんだ』ってことによ」

「…っ!」

 

なんてことのないように言い捨てるファントム。

彼の言った通り樹はその最悪な事実に勘づいていた。

ファントムが新たに生み出したドラクマは変異した状態で倒されるとそのまま死んでしまうのだと。

ショックを受けるカジノだが、彼を無視してファントムは爆炎の跡を凝視する。

するとそこにドッグ・ドラクマからはじけ飛んだ肉片が不自然に集まる。

肉片だけではない。近くに転がる小石や植物、様々なものが集まり形を成していく。

やがて完成したその姿はある一点を除いてドッグ・ドラクマに似ていた。

それは頭、一つしかなかったはずの頭が二つに増えているのだ。

 

「う…う…うおおぉぉぉぉぉおおんん!!」

「くっ…ははは!これは想定外だな!まさか復活して進化するとは!」

 

復活したドッグ・ドラクマ、もといオルトロス・ドラクマは雄たけびを上げる。

その姿を見てファントムは歓喜した。

 

「ああ、これは傑作だな。じっくり調べる必要がある。というわけでここは退かせてもらうぜ」

「っ!待て!」

 

カジノが制止するよりも先にファントムブラスターから銃弾をばら撒く。

目くらましの土煙が晴れるとファントムはオルトロス・ドラクマを連れて消えていた。

その場で立ち尽くしてしまった樹は変身を解き悔しそうな表情を浮かべた。

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