ちょいとオリジナルシナリオになってたからですね。
では御覧あれっ!
そしてそんな私は今、寮へと歩を進めていた。
IS学園は全寮制の学園で、一部を除いて全員が寮で生活をしている。
休み時間の話だと一夏は一週間は自宅通学だったらしいのだが、
まぁ政府のお偉いさんの命令から寮に放り込まれたらしい。
え?私?
私は自宅自体が無いんで、元より寮の予定だ。
…一夏であればよいとおもうが、その可能性は低い。
第一日本政府が絡んだ時点で私は同室候補から外れているはずだからだ。
そんな事を考えながら歩いていると…どうやら部屋に到着したらしい。
[1026号室]と書かれていた。
とりあえず中へ入る事にしたレイはドアを開けた。
「まずは同居人の人に挨拶ですね。」
レイはそんな事を思いながら部屋の中を見ると…そっとその扉を閉じた。
「………」
沈黙したレイが凝視したのはルームプレート。
部屋番号が書かれたその表示だ。
よく見て分かった。
そこは[1026号室]等ではなく漢字三文字でこうかかれていた。
[寮長室]と…。
「…何故?」
鍵が一致した以上この鍵も寮長室の鍵だ。
というか寮長室が何故寮のど真ん中にあるのだろう。
普通寮の入り口とかに無いだろうか…
さらに解析を進めたところ、部屋番号が取り付けられたのはつい最近、今年の一年生が入ってきた時期と重なる。
「(…そういえば一夏は1025号室と…成る程。)」
つまり監視の意味が強いのだろう。
ただでさえ15の男女が部屋を共にするのだ。
あの一夏に限って万が一は無いとは思うが、それでも思春期真っ盛りであるのも変わりは無い。
つまり本来はここには無かったのだろうが、部屋の割り当て上一夏を監視しやすい真ん中の部屋にした結果
寮長の部屋も移動せざるを得なかったと言った所だろう。
そんな事を考えつつ再びドアを開ける。
待ち受けるのは人外魔境。ゴミがゴミを呼び、衣服が散乱、これが部屋がここになってからのものだったら
相当なものだろう。
「寮長というのは仮にも先生であり、生徒の見本でしょうに…」
ため息をつく。しかし、次の瞬間レイの目が鋭く光った。
「致し方ありません。一女性である先生には申し訳ありませんが…
円滑な部屋での生活の為にも、清掃させていただきますッ」
キリッとでもつきそうな言葉と同時にレイはエプロンと三角巾を装備して清掃を開始したのであった。
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約一時間...
その部屋から人外魔境はなりを潜め、いまや普通の部屋よりも綺麗という状況にまで戻った。
そんなレイはというと三角巾をはずしてそれで自身の長い髪を止めると、夕飯を作るべく食材を買いに出かける事にした。
尚、食堂の存在は知っていたが、初日であり同居人(多分先生)と交流を深めるべく手料理を振舞おうと考えていた為
このような行動に出たというわけである。
さて?
入試の時矢印があるにもかかわらず迷子になったレイが無事目的地に到着できるか?
と、問われれば答えは当然…Noである。
現在レイは何故か知らない場所にいた。
いや、いろんな人に聞きながら来たからなのだが、
一部の人がからかっていろんな方角を教えていたのも要因の一つである。
相手は流石に気づくと思ってのジョークだったのだろう…
しかし、レイにしてみれば冗談ではない話である。
「おい、お前。そこで何をしている?」
そんな時、背後より聞き覚えのある声が聞こえた。
「織斑先生?」
「他の誰だというつもりだ、クロフォード。こんな時間に何故こんな所をうろついてるんだ…お前は。」
女神だ、女神様が来た…とレイは思っただろう。
流石は迷子マスター。一流の迷子は格が違うのだろう。
本人からしてみれば不名誉な肩書きに変わりは無いのだが…
兎も角現状を覆せる存在との遭遇は奇跡に近いので、かくかくしかじかと、ここに至った経緯を説明した。
「…地図を入学前に渡しただろう?」
はぁ、とため息をつきながら頭を抑えつつ、そう言い放った。
「あれですか…一応読んだのですが…現在位置がうまくつかめなかったりしまして…
一応道中いろいろな人に聞いたので大丈夫と思ったのですが…」
あはは…と苦笑いをするレイに、
あぁからかわれたんだな…と理解した千冬。
「兎も角、もう時間も遅い。食事は食堂で済ませろ。いいな?」
「はい…あ、せんs「分かってる、食堂までだな。私も付いていってやるから、安心しろ。」ありがとうございます。」
流石は迷子マスターを理解した存在だ。
レイが何を言いたかったのか手を取るように理解し、返答をした。
「まぁ、明日食材を買いに行くとしよう。
私としてもお前の料理というのがとても気になるからな。」
「?…織斑先生も御相伴に預かるつもりですか?」
「何を言っているんだ?預かるに決まっているだろう、何のためにお前は料理を作ろうとしてたんだ?」
「ん?」
「…あ」
なにやら話がかみ合っていない様子、
迷子で考えがまとまらないレイでは仕方なかったのかもしれないが…
対する千冬は漸く噛み合わない理由に行き着いたのか、
にやけつつ口を開いた。
「お前の部屋についてだが、部屋の空きがなくてな。
一時的に寮長室に入れることが決まった…のは気付いているみたいだな。」
「一応は。多少の偽装はありましたが、でもそれが何か?」
「寮長は私だからな。つまり、お前の相方は私という事になる。
理解できたか?出来たら返事をしろ。」
「はい。…え?」
返事をした後、疑問符が付いたレイ。
それを見逃すほど千冬はやさしくはなかった。
「なんだ、レイ?私が同室では何か問題でもあるのか?ん?」
とてもいいにやけ具合で問いかけてくる千冬。
というか名前で呼んでくるんですね。
「学校外だからな。別にお前も今なら先生と呼ばなくていいぞ。
そしてその胡散臭い口調も寮ではやめろ。いいな?」
そう言われたので仕方なく眼鏡をはずす。
どうでもいいけど、そんなに胡散臭いのか…
なんか悲しいものだな。
「あぁ、先ほどの千冬の質問だが、
別に千冬が同室である事に問題はないよ。
問題があるの…というより『あった』のは部屋の方だ。
あの部屋の持ち主が千冬だという事は、あの人外魔境を生み出したのは
千冬という事だな?」
「失敬な、ちょっと散らかっていただけだろう?」
「ちょっと?ちょっとだと?
では問うが、缶ビールの山がバリケードに見えるくらい連なり、衣服が散乱、
床も見えず、無事なのはベッドが一つでもう一つは埋もれるという自体の何処が
『ちょっと』だというんだ?女性なのだから、少し気にしてくれると助かる。
特に肌着系をばら撒くのは同室が女性だったとしてもやめた方がいい。
他にも「わ、わかった。わかったから…そこまでに」…了解。」
お前は私の姑か、というくらいのマシンガントークに
流石の千冬も止めに入る。
最強無敵の千冬も羞恥心には勝てなかったと見える。
…何故ならここは廊下であり、他にも生徒がいるからである。
『私生活の暴露』と『頭を下げる行為』を天秤にかけて後者をよしとしたようである。
尤も恥ずかしくないわけではなく、当然ながらちょっと顔が赤い。
周囲の生徒の一部がそれに気付いて「うぇいっ!」と謎のガッツポーズをしている。
それに気付かないレイは当然ながらそんな真っ赤な千冬にも気付かないのであった。
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食堂で食事を終えて自室『1026号室(寮長室)』
「ここは…何処だ。」
「何を言っている。1026号室、またの名を寮長室だろう?」
現在食堂から戻ってきた二人だったが、部屋に入った千冬の第一声がそれだった。
わずか一時間でまさかここまで綺麗になっているとは思わなかったのだ。
ゆえに今、千冬は呆然としていた。
「…ん?おい、レイ。先ほど肌着の類といっていたが…
ちらかってたソレはどうした?」
「ん?当然ながら洗濯物籠に入れておいたぞ。
流石に無断で洗うわけにも行くまい。
千冬とて女性だ。多少の羞恥もあると…―っと、何をする。」
すべてを言う前に千冬よりなぜかパンチが飛んできた。
「だ、誰が。それより洗濯物籠に入れる以外には何もしていないだろうな?///」
「当たり前だ。他に用途などあるものか。」
顔を真っ赤にしながらそう言う千冬と冷静に返答をするレイ。
尚、この間にも羞恥を隠すための千冬パンチは継続しており、
正確性のない一撃のため、レイも軽く回避している。
そんな意味のない死闘?は数十分に及んだのであった。
ありがとうございましたッ!