Episode DECADE×FOOLS GAME 桜花ルート5034 作:ホシボシ
同サイトで掲載している『仮面ライダーEpisode DECADE』の番外編、先行最終回となっております。
それに加えて同じく掲載している『仮面ライダー龍騎&魔法少女まどか☆マギカ FOOLS,GAME』とのクロスオーバーとなっております。
Episode DECADE最終回といいつつ、フールゲームの要素もまあまあ入っており、この二つを見てないと意味がわからないかなと思います。
どちらもかなり長い作品なので、なおかつEpisode DECADEは更新が止まってしまっていることもあり、今回のこのお話は新しくというよりは、今まで見てくれていた人への……
というより、ぶっちゃけ個人的な作品でございます(´・ω・)b
私が書いた今までの作品の要素も出てきますので、今回は私が楽しむ話だと思って、お付き合いいただければなと!
エピソードディケイドは最新話までと、エピソードフルブラスト。
フールズゲームは97話と未来編までのネタバレがあります
さらにお互いの作品の今後のネタバレ。
まだやってないことや、やろうとしていることが説明なしに入っていたりとするので……
まあ春映画と思って、ニュアンスで見てください。
ただ、今回はまず前半だけを更新したのですが、いずれ後半が更新された時『おまけ』があると思います。
そちらはですね、今後のフールズゲームだったり、他の作品に繋がっていくのかなと思ってますので、そこはチェックしてもらってもいいかもしれません。
ちょっと長くなってしまったのですが、最後に。
まあ当たり前ですけど、このお話はフィクションです。
実際の人物とは一切関係ありません。
人間はたぶん、つまらない毎日を過ごしていると、頭がおかしくなる。
悪い意味じゃない。普通の人間よりももっと――、そう、それは進化だ。
星の声が聞こえるようになる。世界を広い目で見ること。
鳥は飛ぶから鳥なのか? 青くない空は、空ではないのか。
分かってる。それは誰もが持つ才能だ。問題は……、気づくかどうかの違いだけ。
「キミ、名前は?」
「……フルーラ」
あれが、ボクらが初めて交わした言葉だった。
飛行船に押し込められたボクたちは、訳も分からぬままに運ばれていく。
「それなに?」
ボクは彼女が大切そうに抱きしめている物が気になった。
何故だろう? 分からない。でも普通はまず彼女の整った顔に注目するべきだ。
彼女は世界中の誰よりも美しく、可愛らしく、可憐で……
「ぬいぐるみ。ウサギさんが好きなの」
嫉妬だったのか? いや――、どうだろう? だって彼女だけでも素晴らしく可愛いのに、そこに可愛らしいウサギさんが加わればまさに無敵じゃないか。
それにぬいぐるみは意思を持たない。
事実、ボクもすぐに子供らしい笑顔を浮かべて好きなものを口にしていた。
「ボクは戦車が好きだな。どんな場所でも突き進んで、大きな大砲で邪魔なものを吹き飛ばす。とっても勇敢じゃないか。家にはたくさん模型があるんだ」
「乱暴な人……、恐いわ」
「むッ、酷いなぁ」
「それに分かってるの? ワタシたち、誘拐されたのよ?」
確かに。それは恐ろしいことだ。
ボクらはある日、見知らぬ大人たちに捕まり、これまた知らない島へ放たれた。
家に帰してほしければ、島のどこかにある宝石を見つけろと命令された。
それは恐るべき計画だった。その島には火の神・ヒートが眠っているとされ、その力を得るための宝石を子供たちに見つけさせようとしたのだ。
島には凶暴な野生生物がいて、洞窟の中にはトラップが仕掛けられており、多くの子らが命を落とした。
しかしボクたちのグループは知恵を出し合い、力を合わせることで多くの困難を退けた。
「怪我してる。待ってて、手当てするから!」
「ありがとう。優しいんだね、キミ」
「あなただって。ワタシ知ってるわ、他の子を守って怪我をしたんでしょう?」
はじめの印象こそ悪かったが、やがてボクたちは惹かれあった。
彼女は少し怒りっぽいところがあったが、それが恐怖を隠すための仮面だと分かったとき、ボクは彼女がたまらなく愛しくなった。
彼女も同じことを思っていたのだという。
ボクはどうやら無謀で愚かなところがあるようだが、誰よりも勇敢で優しい男であったと。
だが、ボクらが宝石を見つけたとき彼女が人質に取られてしまった。
敵のボスは彼女の肉体に宝石を埋め込んだ。ヒートを復活させるために彼女を生贄に捧げようとしたのだ。
ボクは許せなかった。彼女を利用する敵や彼女を苦しめる世界が。
そして何よりも彼女を守れない自分を。
彼女が叫んだ。撃ってと。
だからボクは彼女が炎に包まれる中、そのトリガーを引いたんだ。
「―――」
ボクは奴を撃ち抜き、勝利した。
しかし彼女は助けられなかった。
燃える彼女を迷わず抱きしめ、ボクは一緒に塵になるつもりだった。激しい熱は激痛を生むが、かまわない。
彼女がいない世界で生き続けることのほうがはるかに苦痛だからだ。
しかしその時、奇跡が起こった。
ヒートがボクらを哀れみ、チャンスをくれたのだ。彼女を焼き尽くす炎は、情動と情熱に変えよう。
愛の炎を絶やすことなく、くべ続ければ、彼女を苛む力は消えていくだろう。
つまりボクが彼女を愛し続ければ、彼女がボクを愛し続ければ、彼女の命は助かるのだ。ボクらは敵のボートで、生き残った仲間たちと共に島を脱出した。
船の上で、ボクは彼女を抱きしめた。彼女はボクを抱きしめた。
「愛してるよフルーラ」
「ワタシもよゼノン」
ボク達はそこで、初めてのキスを
「キミ、名前は?」
「……フルーラ」
あれが、ボクらが初めて交わした言葉だった。
飛行船に押し込められたボクたちは、訳も分からぬままに運ばれていく。
「それなに?」
ボクは彼女が大切そうに抱きしめている物が気になった。
何故だろう? 分からない。でも普通はまず彼女の整った顔に注目するべきだ。
彼女は世界中の誰よりも美しく、可愛らしく、可憐で……
「ぬいぐるみ。ウサギさんが好きなの」
嫉妬だったのか? いや――、どうだろう? だって彼女だけでも素晴らしく可愛いのに、そこに可愛らしいウサギさんが加わればまさに無敵じゃないか。
それにぬいぐるみは意思を持たない。
事実、ボクもすぐに子供らしい笑顔を浮かべて好きなものを口にしていた。
「ボクは戦車が好きだな。どんな場所でも突き進んで、大きな大砲で邪魔なものを吹き飛ばす。とっても勇敢じゃないか。家にはたくさん模型があるんだ」
「乱暴な人……、恐いわ」
「むッ、酷いなぁ」
「それに分かってるの? ワタシたち、誘拐されたのよ?」
確かに。それは恐ろしいことだ。
ボクらはある日、見知らぬ大人たちに捕まり、これまた知らない島へ放たれた。
家に帰してほしければ、島のどこかにある宝石を見つけろと命令された。
それは恐るべき計画だった。その島には火の神・ヒートが眠っているとされ、その力を得るための宝石を子供たちに見つけさせようとしたのだ。
島には凶暴な野生生物がいて、洞窟の中にはトラップが仕掛けられており、多くの子らが命を落とした。
しかしボクたちのグループは知恵を出し合い、力を合わせることで多くの困難を退けた。
「怪我してる。待ってて、手当てするから!」
「ありがとう。優しいんだね、キミ」
「あなただって。ワタシ知ってるわ、他の子を守って怪我をしたんでしょう?」
はじめの印象こそ悪かったが、やがてボクたちは惹かれあった。
彼女は少し怒りっぽいところがあったが、それが恐怖を隠すための仮面だと分かったとき、ボクは彼女がたまらなく愛しくなった。
彼女も同じことを思っていたのだという。ボクはどうやら無謀で愚かなところがあるようだが、誰よりも勇敢で優しい男であったと。
だが、ボクらが宝石を見つけたとき彼女が人質に取られてしまった。
敵のボスは彼女の肉体に宝石を埋め込んだ。ヒートを復活させるために彼女を生贄に捧げようとしたのだ。
ボクは許せなかった。彼女を利用する敵や彼女を苦しめる世界が。
そして何よりも彼女を守れない自分を。
彼女が叫んだ。撃ってと。
だからボクは彼女が炎に包まれる中、そのトリガーを引いたんだ。
「―――」
ボクは奴を撃ち抜き、勝利した。
しかし彼女は助けられなかった。
燃える彼女を迷わず抱きしめ、ボクは一緒に塵になるつもりだった。激しい熱は激痛を生むが、かまわない。
彼女がいない世界で生き続けることのほうがはるかに苦痛だからだ。
しかしその時、奇跡が起こった。
ヒートがボクらを哀れみ、チャンスをくれたのだ。彼女を焼き尽くす炎は、情動と情熱に変えよう。
愛の炎を絶やすことなく、くべ続ければ、彼女を苛む力は消えていくだろう。
つまりボクが彼女を愛し続ければ、彼女がボクを愛し続ければ、彼女の命は助かるのだ。ボクらは敵のボートで、生き残った仲間たちと共に島を脱出した。
船の上で、ボクは彼女を抱きしめた。彼女はボクを抱きしめた。
「愛してるよフルーラ」
「ワタシもよゼノン」
ボク達はそこで、初めてのキスを
「キミ、名前は?」
「……フルーラ」
あれが、ボクらが初めて交わした言葉だった。
飛行船に押し込められたボクたちは、訳も分からぬままに運ばれていく。
「それなに?」
ボクは彼女が大切そうに抱きしめている物が気になった。
何故だろう? 分からない。でも普通はまず彼女の整った顔に注目するべきだ。
彼女は世界中の誰よりも美しく、可愛らしく、可憐で……
「ぬいぐるみ。ウサギさんが好きなの」
嫉妬だったのか? いや――、どうだろう? だって彼女だけでも素晴らしく可愛いのに、そこに可愛らしいウサギさんが加わればまさに無敵じゃないか。
それにぬいぐるみは意思を持たない。
事実、ボクもすぐに子供らしい笑顔を浮かべて好きなものを口にしていた。
「ボクは戦車が好きだな。どんな場所でも突き進んで、大きな大砲で邪魔なものを吹き飛ばす。とっても勇敢じゃないか。家にはたくさん模型があるんだ」
「乱暴な人……、恐いわ」
「むッ、酷いなぁ」
「それに分かってるの? ワタシたち、誘拐されたのよ?」
確かに。それは恐ろしいことだ。
ボクらはある日、見知らぬ大人たちに捕まり、これまた知らない島へ放たれた。
家に帰してほしければ、島のどこかにある宝石を見つけろと命令された。
それは恐るべき計画だった。その島には火の神・ヒートが眠っているとされ、その力を得るための宝石を子供たちに見つけさせようとしたのだ。
島には凶暴な野生生物がいて、洞窟の中にはトラップが仕掛けられており、多くの子らが命を落とした。
しかしボクたちのグループは知恵を出し合い、力を合わせることで多くの困難を退けた。
「怪我してる。待ってて、手当てするから!」
「ありがとう。優しいんだね、キミ」
「あなただって。ワタシ知ってるわ、他の子を守って怪我をしたんでしょう?」
はじめの印象こそ悪かったが、やがてボクたちは惹かれあった。
彼女は少し怒りっぽいところがあったが、それが恐怖を隠すための仮面だと分かったとき、ボクは彼女がたまらなく愛しくなった。
彼女も同じことを思っていたのだという。ボクはどうやら無謀で愚かなところがあるようだが、誰よりも勇敢で優しい男であったと。
だが、ボクらが宝石を見つけたとき彼女が人質に取られてしまった。
敵のボスは彼女の肉体に宝石を埋め込んだ。ヒートを復活させるために彼女を生贄に捧げようとしたのだ。
ボクは許せなかった。彼女を利用する敵や彼女を苦しめる世界が。
そして何よりも彼女を守れない自分を。
彼女が叫んだ。撃ってと。
だからボクは彼女が炎に包まれる中、そのトリガーを引いたんだ。
「―――」
ボクは奴を撃ち抜き、勝利した。
しかし彼女は助けられなかった。
燃える彼女を迷わず抱きしめ、ボクは一緒に塵になるつもりだった。激しい熱は激痛を生むが、かまわない。
彼女がいない世界で生き続けることのほうがはるかに苦痛だからだ。
しかしその時、奇跡が起こった。ヒートがボクらを哀れみ、チャンスをくれたのだ。彼女を焼き尽くす炎は、情動と情熱に変えよう。
愛の炎を絶やすことなく、くべ続ければ、彼女を苛む力は消えていくだろう。
つまりボクが彼女を愛し続ければ、彼女がボクを愛し続ければ、彼女の命は助かるのだ。ボクらは敵のボートで、生き残った仲間たちと共に島を脱出した。
船の上で、ボクは彼女を抱きしめた。彼女はボクを抱きしめた。
「愛してるよフルーラ」
「ワタシもよゼノン」
ボク達はそこで、初めてのキスを
平凡なる日々を終わらせるため、革命の
「しかし、ふむ……。下手に人気が出ると、怠惰になってしまうな」
ある日、魔女の声が聞こえてきた。
「満たされては終わるとはこのことか。はじめまして、私は観劇の魔女・フェザリーヌ。そなたたちの物語を観せてもらったぞ」
悪くはないが、割と使い古された手だ。
しかし、この時代、この環境ならば、妥当なところか。
これは今であるが、過去だ。時代背景が付きまとう。
頭が弾けていなければ時代劇にスマホを出せない。もちろんスマホもいずれ化石のものとなる。
「物語にはありとあらゆる愛がある。そなたたちの世界とて例外ではない」
愛は神をも殺す恐ろしき存在だ。
かつてアダムとイブが過ちを犯したのも愛が理由だった。本当だとも。本人に聞いた。
なに? どうでもよいと? これは……、失礼。
とにかく。
それほどまでに大きな感情であるということが言いたかった。
ならばお預けは辛いものだろう。私はどうやら人間性に難があるらしく、まともな恋はしたことがないが、愛がわからぬほど干からびてはいませんので。フフフ。
「それなに?」
古今東西、あらゆる場所で魔女の話を聞いてはならぬと言われたものだが、それでもどうかひとつ、ここは耳を傾けてはくれぬだろうか? 悪い話ではない。
「ぬいぐるみ。ウサギさんが好きなの」
私は今、協力者を欲している。
物語を見るためにはそれなりに遠くを見渡せる『眼』が必要だ。
たとえそれが暇つぶしであったとしても、首を縦に振った以上は契約内容に従わなければならない。
ヤツとて、私でなくともよかった筈だが、なに、それが運命というものだ。
そなたたちだって、その言葉の意味は理解できるはずだが。
「ボクが戦車が好きだな。どんな場所でも突き進んで、大きな大砲で邪魔なものを吹き飛ばす。とっても勇敢じゃないか。家にはたくさん模型があるんだ」
あぁ、この会話をあと何回くり返す気だ。今日はもう三回目だぞ。
後列の女は朝からいる。この町の人間には他に娯楽がないのか?
前列のご老人は夢の中だ。どういう金の使い方なのだ。理解に苦しむ。
まあそれはそれで、面白いかもしれないがな
「乱暴な人……、恐いわ」
「むッ、酷いなぁ」
私はそなたらの未来を知っている。
この街の幕を下ろす人間は非常に優秀だ。
機械のように狂いないタイミングで、今まさに唇が触れようとするシーンでステージを隠す。
そいつの息子も優秀だぞ。さらに息子の娘も優秀になる。
そして、ここまで公演していて残念だが、そこでこのさびれた町からは役者は消える。
愛の口付けひとつ交わせないなら、呪いのひとつも解けない。
愛を謳っておきながら、それは損なことだ。
実に、惜しい。
「それに、分かってるの? ワタシたち、誘拐されたのよ?」
どうだろう? ひとつ、この魔女と契約してみるのは。
そなたらは私の眼になる。そうすれば愛を手に入れる事ができる。
文字通り、神をも殺す。
そこで改めて己の道を選択するがよい。
返事はどうか? おっと、これは意地悪な質問を……!
そなたらは知っているはずだ。道はもう、一つしかない。
受け取るがいい。『ダブルドライバー』を。
次の幕が下ろされる前に、そなたらはそれを掴むはずだ。
そして宣言せよ。己の運命を変えるための合言葉。それは人間にも使える魔法の呪文だ。二つのメモリをセットすれば、後はそなたらに任せよう。
「撃って!」『ヒィート!』
だからボクは彼女が炎に包まれる中、その『トリガァー!』を引いたんだ。
「「変身!」」『ヒート・トリガー!』
声が重なり合った。
一つに交じり合う感覚は、きっとボクらの世界における全ての快楽を簡単に超越したはずだ。
ボクたちはその日、ダブルになった。
初めて交わしたキスは、きっと一生忘れることのない思い出だ。
「………」
ゼノンが目を開くと、フルーラの笑顔が見えた。
「おはようゼノン。可愛い寝顔だったわー!」
「ずっと見てたの?」
「ええ。飽きないものね。とても贅沢な時間っ」
フルーラはフリル付きのワンピースタイプのパジャマを着ており、ニコニコと微笑んでいる。
「朝ごはんにしましょう! どうする? ココで食べるか、それとも、お外で食べる? ちょっと調べたんだけどね、美味しそうなパンケーキのお店が近くにあるらしいの」
「あー……、今日はさ、ココでゆっくりしない? ずっと遊ぼうよ」
「え? でも世界調査が……」
「大丈夫、大丈夫。まあ見たところ普通の世界だし適当に送っちゃえばいいんだよ。仮に変な世界でも、今のディケイドたちなら何とかするって」
「そ、そう? まあゼノンがそう言うなら」
「ありがとうフルーラ! あぁ、やっぱりキミは最高だ!」
ゼノンはフルーラの腕を掴んでベッドの中に引っ張った。
寝転ぶ彼女を強く抱きしめると、フルーラも嬉しそうにゼノンの胸に顔を埋めてきた。
あまりにも激しい安堵。改めて思うのは、彼女が自分を選んでくれたということだ。
前回、調査が不十分だった結果、ディケイドたちは壊滅の危機に陥った。
それがあったからフルーラに注意されると思ったが、彼女は自分を『取って』くれた。
そうだ。最悪の結果があったとしても、それはただ司たちが死ぬだけじゃないか。
まあ、もちろん、それはゼノンとしても気分のいいものではないが、逆をいえばそれだけだ。
彼の『全て』はフルーラという少女であり、そのフルーラが最近特別クラスのメンバーに対して『友情』を抱き始めているのは、ハッキリ言えば面白くないことだった。
らしくないとは思う。男の嫉妬なんてものは酷いもので、そんなものを抱くのは愚かだと思っていたが、それでも今日は独占欲が刺激されてしまった。
それが自分たちをつなぐ命綱だから。という話ではない。
彼女が自分を選んでくれないなら死んでもいいので、それは関係ないし、どうでもいい。
口をゆすいで、顔を洗って、食事をして、歯を磨いて、そういう生活行動の中に常にフルーラは寄り添ってくれて、二人はピッタリとくっついていた。
それからは何をするでもない、二人で座って、ただじゃれ合った。
それが最高に幸せだったし、同時にもっと彼女を求めたいという欲望が生まれてきた。
やわらかな頬に触れ、唇を触る。フルーラは頬を染めながらも抵抗せず、ただゼノンを受け入れた。心臓の鼓動が伝わってくるようだ。もちろん、ゼノンの心音も激しい。
「覚えてる? はじめて会った日のこと。キミはとても冷たかったね」
「うぎゃぁぁ……、言わないで。真っ黒な歴史よ。今すぐ忘れ去りたいわ。貴方に酷いことを言った自分を思い出しただけでも死にたくなるの。タイムマシンがあったらワタシは過去のワタシを惨殺しにいくわ」
「自分を責めてはいけないよ。ましてやキミが死ねばボクも死んでしまう」
「ごめんなさい。そしてありがとう。優しいのね。大好きよ」
「ボクもだよフルーラ」
つくづく思う。フルーラよりも美しい『物』など、この世には存在しない。
だからこそ恐怖もあった。人は、太陽を凝視し続ければ、光を失う。闇を凝視しつづけれれば、光を見たときに激しい痛みを感じる。
何かをジッと見つめ、目を逸らすと、そのシルエットが浮かび上がる。その色は同じではない。逆の色を持っている。
だから、美しいものを見続ければ、ふとしたときに全てのものが醜く見えてしまう。
今、特別クラスの女性陣を見てしまえば、ゼノンは憎悪に心を飲み込まれてしまうだろう。きっと攻撃を始めてしまうかもしれない。
だからもっと愛を獲得しなければならない。
ゼノンはその夜、フルーラと何度も唇を重ねようと思った。
でもそれが貪るようなキスだったとしても、きっとそれだけではダメだ。
肉体的にも精神的にも繋がることが必要だった。
いや、そうしなければならなかった。
「どうしたのゼノン!? 今日はだいたんっ! ワタシの日頃の行いがよかったから神様がご褒美をくれたのかも!」
フルーラは嬉しそうにゼノンの頭を撫でた。
「どうにも今日は変だ。キミの魅力がそうさせたのかも」
なんて言ってみるが、ゼノンには理由がわかっていた。
棚の上に並んでいるガイアメモリは見たくない。
ゼノンは不愉快そうに顔を歪め、フルーラを抱きしめる力を強めた。
フェザリーヌはうみねこのキャラです。
ライダー関係ありません。出したいから出しちゃいました(´・ω・)
カメンライダーのあとがきでもちょろっと書いたかなと思ってるんですけど、当時にうみねこって激荒れしたんですよね。
たまにある。本スレがアンチスレになるやつですね。
まあ僕も正直、当時はちょっとうーんって思ってたんですけど……、やっぱり好きだったし。
だからまあ、叩かれまくるっていうことがね、やっぱりちょっと嫌だったというか。
そういう意見を見たうえでの個人的な擁護というか、自分の中でのちょっとした決着みたいな意味も込めて、この好きだったキャラをね、登場させたってのはあるのかなと思ってます。