Episode DECADE×FOOLS GAME 桜花ルート5034 作:ホシボシ
桜花は楽しそう笑っていた。
病気が治って本当に良かったと思う。
ちょっと元気すぎるくらいなのが、アレだけど。
今日も趣味の町内探検を終えて、皆もうヘトヘトだ。
「『 』ちゃんはがね、『 』とね、ふふふ! それで『 』くんがね――」
「そうなんだ。でも、えーっと……?」
栞は――、『栞だった』女の子は携帯を覗く。
メモ帳に、元々の名前と、今の名前があった。
彼女だけ記憶があった。特異点としての能力なのだろう。
しかしいずれは消える。確信があった。事実、今日もまた、あの日の記憶を忘れた。
あの仮面を被った存在の名前がどうしても思い出せなかった。
「お兄ちゃんは?」
「え? あー、うん! お兄様ね。お兄様が、なに?」
「会いたくなって」
桜花の表情は暗い。
「ど、どうしたの?」
「べつに。でもね、ちょっと、今日、怖い夢見て。それを思い出しちゃったから会いたくなったの」
「そうなんだ。かわいそうに……」
「うん。あのね、怖い魔女に殺される夢だった。私も魔女にされちゃうんだよ」
「でもね、前にテレビで見たんだけど、殺される夢って、実は悪い夢じゃないみたいだよ。これからいいことが起こる前兆なんだとか」
「そうなんだ。でも、怖かった……」
「そっか。でもでもッ、大丈夫だよ!」
「?」
「だって、この世界にはヒーローがいるから!」
桜花はしばらくキョトンとしていたが、やがてケタケタ笑いだす。
「お姉ちゃん大丈夫? 何言ってるの?」
「ひ、ひどい!」
そうしていると、お兄ちゃんが返ってきた。
「あ! 『 』おねえちゃんも一緒だよ! 最近あの二人、いつも一緒にいるよね」
「ふふふ、まだ桜花ちゃんには大人な話は早いかもね」
「それくらいわかるよぉ。どうなのかな? あのふたり、結婚すると思う?」
「イトコ同士だし、可能ではあるよね。はてさてお姉様とお兄様はどうなりますかなぁ?」
桜花は二人のほうへと駆けていく。
栞も追いかけようと思ったが、立ち止まり、後ろを見た
広がる青空。平和な町。しかしここは確か、いずれショッカーによって滅ぼされる。そういう未来だったからこそ、兄たちは戦ってきたところもある。
自分たちは輪から外れた身だ。
今となってはアレが真実で確定された未来だったのか。
それとも幻想で、利用するためのウソだったのか。
そういうことを考える資格もなくなる。
きっと今も輪の中では……。
だから、栞は祈った。
この平穏な日々がずっと続きますように。お願いです。みんなの笑顔を守ってください。
「正義の……、味方さん」
「ねえ、これ冗談でしょ?」
美夜が全身を見回すと、寿司をモチーフにしたライダーになっていた。
「マグロサムライ。傑作ですよSNAKE」
「BATは、マッドローグだっけ? いいじゃん、そっちのほうがカッコいい。交換してよ」
すると扉が開く。
秋人が歩いてきた。
「次のブレイクエネミーが?」
「そう。未来で司くんの世界を破壊する悪魔だ。ヤツを倒せば、彼らの世界は100%守られる」
ゼフルはそう言った。
「よし、確実に仕留めよう。キミたちも頼んだぞ」
「仕方ないなぁ。今回だけだよ。ね? フルーラ」
「え? ごめん。なぁに?」
「もう、またぽけっとしてぇ。ま、そこもかわいいんだけど」
「ごめんなさい。貴方の美しい顔に見惚れてて、何も耳に入ってこないの」
「こいつぅ!」
「あはぁ! ふふふふ!」
「うふふふふ」
「ほほほほ」
「おほほほほ!」
「「へへへへへへへへへ!」」
秋人は頭を押さえた。
作者であるゼフルも青い顔で俯いている。
復活したのはいいが、それからますます酷くなったような……。
「!」
衝撃。さっそく敵が気づいたのか、攻撃を仕掛けてきたのだ。
「さあ行こうフルーラ! ボクらのラブパワーで司たちの世界を守るのさー!」
「了解よー!」『イーグル!』
仮面ライダーリバイ。
仮面ライダーバイス。
二人はキングライナーの放送室に駆け込むと、アナウンスを送る。
「では今回はフォーメーションイプシロンで行くよー!」
「平成ライダーのみんなはA地点から、令和ライダーのみんなはB地点から!」
「歳喜ライダーのみんなはC地点から! 攻めて攻めて攻めまくるわよー! あ、ちなみにおやつは600円までだって言ったけど、800円まで良しとします!」
キングライナーの背後から数えきれないくらいのデンライナーやゼロライナーが現れて世界に散らばっていく。
そこに乗っていた数えきれないくらいの仮面ライダーたちは、みんな決意を胸に、悪の大ショッカーに立ちむかうのだ。
「………」
秋人は取り出したドライバーを見て、一度、深呼吸を行う。
「また緊張してる? 大丈夫よ」
美夜が優しく背中を撫でた。
「そうとも、胸を張っていただかなければ。私は貴方が王になる男だと直感したからショッカーを裏切ったのに!」
「ありがとう。美夜、BAT」
秋人は微笑み、ドライバーを装着する。
「大丈夫。なぜなら僕は人類の味方、正義のヒーロー! 仮面ライダーなんだから!」
鳴り響く電子音。そして――
「変身!」
仮面ライダージオウは、キングライナーを飛び出し、バイクを疾走させた。
今日この日。
彼らの活躍によって、また一つの世界が救われたのであった。
ここまで読んでくれてありがとうございました(´・ω・)b
もうね、Episode DECADE始めたときから、かなり時間がたってしまいました。
でも久しぶりに書きましたけど、楽しかったですね。
レジェンドにはレジェンドの、オリキャラにはオリキャラの空気感とかいろいろあって、おもろいんですわ。
ライダーという作品の構造が、結構オリキャラにもあってますしね。
龍騎とかファイズとか、リイマジとかジオウのカブト編とか、結構そういうの妄想できるものもありますし。
ただまあ、とにかくこうして長い時間ライダーが続いてるだけでなく、どんどん過去作も盛り上がっていろいろ展開してくれているというのはありがたいもんでございます。
ライダータイム龍騎や、ディケイドのネオやコンプリートフォーム21なんか、龍騎とかファイズ見ていた時には想像できない。
まさかここまでって感じで。
オーズ新作にしてもそうですし、そもそも映画とかね、最近はTTFCもありますから。
とにかくきっと今後もいろいろレジェンドライダーたちが帰ってきて、パワーアップしていくのだと思います。
今後もそういうのいろいろ見て、いろいろやっていきたいと思っております。
ではでは