婚活PTの日常   作:ガラクタ山のヌシ

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出ちゃった☆


ウワサには気をつけよう!!

ここは冒険者溢れる街。

人々に癒しと安らぎ、冒険と探検を提供するそれなりに大きなところだ。

そこでアルトは夜の街の、入り組んだ路地裏を走っていた。

隣には同じパーティのラッドがいる。

「オイラッド!!可愛い子ばっかって話アレ嘘じゃねーか!!」

「おかしいなぁ、今度こそはいい情報だったと思うんだが」

「『オークのふんどし』って店名からしてもう怪しいじゃねーか!!」

「るっせー!入る前に言えそういうことは!!」

「あーーんお待ちになってーーーん☆」

「お兄さーーん、一緒に天国にイキまっしょーーーー♡」

「ひぃぃぃぃ追いつかれるぅぅぅ!!」

「まだ命は惜しいのでーーーー!!」

なお、追いかけて来ている彼女(?)らの容姿は店名からご想像出来る通りである。

ことの発端はこの日の夕方ごろにまで遡る。

いつもの通り、適当なクエストを終えた四人はいつもの『ゴブリンのでべそ』に向かう途中であった。

その道中で自称情報通の小柄な爺さんが、耳寄りな話があると言うのでアルトとラッドの二人は興味を惹かれその話を聞くことにした。

しかしラスターは訝しげな顔をして

「先にいつもの席で待っておるぞ」と言い先に行く旨を伝え

アイーシャは

「おっ酒っ♪おっ酒っ♪」

と、こちらもいつもの調子だ。

そのまま二人の背中が遠くなった後、改めてラッドが聞く。

「で、爺さん耳寄りな話ってのは?」

「まずは報酬じゃな」

と言ってスッとしわくちゃの片手を差し出す。

「え、どんな情報かも分かんないのに?」

アルトは当然の疑問を投げかけるが

「嫌なら他の奴に売るわい」

と爺さんは言う。その言葉が本気なのかそこの若いのーー?と声を出して客寄せをしようとしている。

この爺さん、何気にアコギである。

そこで、ラッドが「幾らだ」と問うと、爺さんはススッと近寄り、耳元でゴニョゴニョと値段を言う。

「え、高くねぇか?」

「どんなもんだ?」

「今回の報酬一人分の半分」

「たけぇっ!?」

「だが、気になるじゃろう?」

ニヤニヤと笑っているのが腹立たしいが、人間一度気になるとどうにも疑問が心に引っかかってしまうものだ。

かと言って他の仲間のところに持ち帰ることもできず。結局未知への誘惑に負けて、二人で今日の報酬の四分の一ずつ出し合い聞いたのだ。

「実はの、イイ〜店が開店するんじゃー」

曰く、可愛い子しか居ないとか、お持ち帰りからの結婚も不可能じゃないとか、夢のようなひとときが過ごせるだとか、その当時のテンションでも無ければ盛り上がれないくらいには胡散臭い事ばかり羅列されていた。

「あんのじじい!!今度会ったらタダじゃおかねぇぞ!!」

アルトはそう毒づくが

「いや、いまは助かることだけを考えろ!!」

と、ラッドが嗜める。

「お前が大丈夫って言うから…」

「るせぃ!!」

言い争う二人だが、そんな事をしていれば正面の注意も疎かになる訳で………

ドッシーーーーーン!!

と盛大にコケた。

「お待ちになってーーーん♪」

「ゼッタイ逃がさないわよーーーん☆」

と言う声が近づき、これまでかと二人が観念して目をギュッと閉じた。

が、しかし何故か徐々に声が遠のいて行く。

「イッテテテ……」

「なんで撒けたんだ?」

しかし、その理由はすぐわかることになる。

周りを見ると生ゴミばかり。

つまりは運悪く(運良く?)ゴミ捨て場に突っ込んだようだ。

「うげぇークッセェ〜」

「これは、強烈だなぁ」

しかも、更に運悪く生ゴミのエリアに入ってしまったようだ。

結局二人は、追っ手が近くにいないことを慎重に確認して、『ゴブリンのでべそ』に向かうことにした。

結果、店長(元二等冒険者)にグーで殴られ退店させられた。

「体洗って出直しな」

とのこと。

ド正論である。

結果二人はガタガタ震えながら行水をすることになったのだった。念入りに。

「惨めだな、オレら…」

「言うな……」

念入りに。




人気なら続くかもです。
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