圧倒的ハッピーエンドを目指して   作:金属粘性生命体

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Part:1

 

 

 

 

 

「アッハッハッハッハッ!!!」

「な、何がおかしいんだよ!?」

「いや、お前そんな後大層な力を何に使うのかと思ったらあの塔を登りたいだけとかお前‪w‪w‪w‪w‪w‪w」

「笑いすぎだろ先輩!!」

 

 初手大爆笑ですみませんね、皆様。いや、ね?まだ事情を把握してない皆様には分からんでしょうけども、面白いものは面白いんですわ。

 

「はぁ……笑い殺されるかと思ったわ」

「ひっでぇよ……人の夢を大笑いするって。てか雪姫もなんか言ってくれよ!?オレただ笑われただけだぞ!」

「刀太、そいつに関しては気にするだけ無駄だ。大抵何かしらで笑ってるからな」

 

 む、人を笑い上戸みたいな言い方。流石の俺も否定する……否定できないな?確かにいつも笑ってるな。

 雪姫に一蹴されるカリンを見て大笑い、甚兵衛が源五郎と十蔵の喧嘩に巻き込まれて吹き飛んでる姿に大笑い……うむ、否定できないな。

 

「ほら、またこいつは下らないことを考えている……それでも一応人類最強か?」

「くだらないとはなんだくだらないとは、実際くだらないが、それと最強だよ?」

「否定しないのかよ!?」

「刀太くん、少し落ち着こうよ。あの人のペースに呑まれてるよ」

「あ、そうだな……うん、で」

「おん?」

「雪姫が言ってた人類最強ってどういうことだ?」

 

 あ、そのこと?その事聞いちゃうん?いいよ、それはね──

 

「……話が長くなるな。刀太、終わったら後で声をかけてくれ。明日からは色々と雑務を働いてもらうからな。甚兵衛、は……そうか2年分の仕事があったな──」

 

 なお全カットで行きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 改めて、俺の名前はジョン・ドゥ。いわゆる名無しの権兵衛ってやつ。ちなみにこれガチね、昔の戸籍にも乗ってるぐらいにはまじ。なんでこんな名前つけたんだろうね、今世の親は……あいやそもそも親は居なかったな、居てもバケモノだらけだったか。しかも名前は自分で決めたんだったな、長く生きてると忘れるものだ。

 

 さて、そんな俺ですが皆々様なら御理解出来ましょうが転生者でございますれば。ぶっちゃけた話神様転生……みたいなものなんだろう、ただ前世の名前とか親とか重要な個人を特定するような自身の記憶は無かったもんでな。オマケに神様らしき存在と会話したのは覚えてるけど、内容は覚えてないと来たもんだ。そんな状態で転生した俺はこの世界に生まれ落ちて──

 

「──」

 

 ──死を覚悟したね。だって転生してわーいって目を開けた瞬間なんかよく分からんモノが飛び交う場所に居りまして。しかもそれぞれが大爆発やら氷結やら光やら……治安が悪いとかいう次元じゃないんよ、もはや戦争なんよ。んでこっそり体を起こしたら隣でロリとなんか鎧来た女が1人の少年(?)らしき人物相手に──粉微塵にされてたんだよねぇ……

 

 んで、紆余曲折あって俺達は宍戸甚兵衛の手によって助かったので事情を聞いてい見たらあら不思議、何とこの幼女《魔法先生ネギま》の登場キャラクターエヴァンジェリン・A・K・マクダウェルではございませぬか。てことはこの世界はネギまの世界になるのだ……ぶっちゃけよう、やばいと思ったね。だって宍戸甚兵衛に結城夏凛だぜ、ここら辺は恐らくネギまルートでもあったんだろうけどさ、UQホルダールートになってみろ。最悪人類全てを掛けた闘いに巻き込まれるんだ。

 

「─い」

 

 え?それって年代的に何百年も先だろって?生きてないだろって?お前そりゃ、普通の人間ならな。

 

 だが俺は、普通の人間じゃねぇ。転生者としてもそうだし神様転生としてのチート、特典を貰ってんだ。しかも不老不死関係の。だからな地面他人事じゃなかったのさ。

 

「おい」

 

 んでまぁそんなことを知った俺は積極的に自分を鍛えるようになったさ、結果的に言えばエヴァちんずVS魔法世界(一部)との戦争に加われるようになり無事エヴァちんずに巻き込まれ……UQホルダーに加わったわけ。

 

 あぁ?話ぶっ飛ばしすぎだって?それはまぁ語るも涙な話がだ──

 

「おい、聞こえてるのかジョン」

「あい?あぁ、すまんね。少し考え事をしてたもので。んで要件はなんでしたっけ?刀太くんの監視?」

「お前はなぁ……はぁ……もういい。それと監視ではなく監査だ。あいつがスラムでの仕事の評価を頼みたいんだ。ただ、危なくなったら介入してもいいが」

 

 そういえば今はエヴァちゃん、もとい雪姫から仕事を言い渡されてる瞬間でしたね。

 

 んでまぁ内容としては単純だな。これから行われる刀太と九郎丸と夏凜の仕事の監査だ。まぁ仕事の内容の査定をして壊したものとかあったらあいつらの給料からしょっぴいたりする為の監視役みたいなもんだな。

 んでまぁ危険になったらって話だけど、ぶっちゃけありえないってのが普通の反応だ。

 

「いや、スラムでの地上げとはいえただのヤクザもん達なんでしょ?だったら問題ないでしょ、俺が介入するような事態になるかね?」

 

 とは言うもののなるんだよな。うろ覚えだが確かなんか厄介なやつらが来てて、その上もまた厄介なやつだった気がする……誰だっけ?

 

「それだけだったらいい、ただちょっとだけ不安になってな。なら取り除ける分だけは取り除いておこうと思ったわけだ」

「あいよ、まぁ万が一とはいえなんかあったら怖いもんな。拝命致しますよ、エヴァちゃん」

「……ちゃん付けするな、わかったならとっとと行け。あいつらはもう先に現地入りしてるはずだ」

 

 おろ?そういえば見かけねぇなぁって思ったけどいつの間に……いや、昨日か一昨日あたりか。確かその時ぐらいだろ……まぁ急げばなんとかなるじゃろ。

 

「そいじゃ行ってくらぁ」

「あぁ、とっとと行ってやれ。後で私も顔を出しに行く」

 

 手をひらりと振り雪姫の部屋から出ていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、と。まぁ移動手段は色々とあるし1番いいのは転移だけど。味気ないよね、って事で走りますか。

 

 クラウチングスタートの体勢になる。ミチり、ミチりと足の筋肉から圧縮するような音が鳴る。前に出ようとする体を抑えようともはや体勢はバンザイした状態で地面に這い蹲っているぐらいだ。

 

 それと忘れずに。

 

「皆の衆、少し離れててねぇ。()()()()

「げぇっ!?」

「ジョンの兄貴が走るぞ!総員ショック体勢!」

「魔法障壁よーし!」

「ジョンの兄貴!いつでもいっすよぉ!」

 

 周りへの勧告も終わったので準備は整った。後は手を離すだけ──それだけで俺は空へと打ち上がるだろう。周りからは斜めに飛ぶ変な花火みたいな感じに見えるだろうけども、その速度は多分1回ドゴンみたいな音聞こえたから音速超えたろ。

 

「ひゃっはー!!!……あ?」

 

 スラムの方から火?え、どゆこと?着火でもされた?でもなんだろう、遠いからくっそほど薄いけど血の匂いがするな……

 

「あ、もしかして本格的に襲撃された?」

 

 えっと、夏凜ちゃん達の魔力は……あそこか。虚空瞬動で捉えた魔力の方へとぶっ飛んでいく。

 

 速すぎてもはや地面に着くまでが一瞬なので瞬時に体勢を上下入れ替えて優しくへと降りる。

 

「よっす、夏凜ちゃん。これどう言う状況?」

 

 夏凜ちゃんの横に降り立ったので状況確認のために声をかけてみる。それとやはりというべきか驚愕に目をむく2人……2人?あぁ、刀太くんは今戦ってんのか。

 

「ッ!?びっくりするので隣に急に立つのはやめなさい」

「いやぁ、すまんすまん。ちょいと空から降ってきたんだが見えなかったか。んで……おぉ、久しぶりじゃないの南雲っち」

「……覚えていたか、ジョンさん」

「こらまぁ老けちまって、大丈夫?そんな仕事続けててぎっくり腰になってない?」

「余計なお世話ですよ!あんたは相変わらず余計な一言を付け加えるな!?」

 

 なっはっはっは、いや久々に会ったもんでテンション上がるわ。このご時世人死は少ないけども、無くはないからな。間法関連なら尚更だ、しかも傭兵家業なんかはな。

 

「うんまぁ、元気でやってるようじゃねぇの。ただこんなくそったれなことしてるたぁ思わんかったが……お前さんの上の指示かい?」

「それがどうしたんスか」

「世知辛い世の中だなぁって思っただけだ。で、夏凜ちゃん。援護はいるかい?」

「必要ありません。このままなら──」

 

 瞬間響く轟音、おそらく刀太くんが戦っていたであろう方角へ顔を向けるとそこには心臓をモツ抜きされている刀太くんがいた。

 

「まぁどんな不死者でも心臓潰せばひとまず止まる──」

 

 んぁ?

 

 あ

 

「ありゃやっちまったな」

「いや、待て灰斗!そいつはまだ……」

 

 心臓を抜かれ本来なら一時的に動けなくなるはずの刀太くん。そんな彼の背中から禍々しい紋章状の魔素痕(オーラ)が吹き出ていく。まるでそれは翼のようになっていた。

 

「間違いない、闇の魔法(マギア・エレベア)だ」

闇の魔法(マギア・エレベア)……!」

「あーあ」

「やはり何か知っているようだな……まぁいい」

 

 何か南雲っちがご高説垂れてるが、要は世界に二人しか闇の魔法(マギア・エレベア)の使い手はいなかったのになんで3人目がおるん?って話だ。

 

「そこを退け小娘!奴は不完全だ、ここで潰す!」

「いやいや、そりゃ許さないよ南雲っち。あれでも一応うちのUQホルダー(同僚)だからね。何かあったらこっちで対処するからでしゃばるなよ?」

 

 とりあえず殺意+魔力をこめた腕を向けて南雲っちの動きを止めておく。こうでもしないと殺しに生きかねないからな、良くて封印だ。原作主人公である彼を亡くしたらやばそうだし、血筋由来の力も貴重で重要だ。だったら守ることには嫌はない。

 

「ま、とりあえず見とき。多分何とかなっから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なりました。

 

「んでまぁ決着が腕相撲かい」

 

 男らしいっちゃらしいが、なんとも締まらん話だ。ただ……刀太くんにはいい経験にゃなったかね。ただこいつらは雇われだからなぁ、ここで決着が着いたとしても終わらないはずだ。

 

 それからなんやかんやあり雪姫がなんやしたりゲンゴロたちが来たりと色々とあったがとりあえず釘を刺しておかなければならない。

 

「ひとまずお前さんらは帰るんだろ?だったら上のやつに言っといてやりな」

 

──次手を出そうとしたらタダじゃおかねえ

 

「おぉ、怖い怖い。やっぱりあんたは油断ならないな……とりあえず俺たちは撤退するさ、もう二度と会いたくないな」

「寂しいこと言うなよ南雲っち。また会おうぜ」

「これだからあんたらは……」

 

 ため息ひとつ着いて南雲っちが退散していく。

 

 そして仙境館へと帰る間思案する。

 

「……始まった、か」

 

 原作開始。その瞬間に立ち会ったといえば確かに感動するだろう。

 

 しかしこれから訪れる苦難を思い浮かべるとどうも気乗りしないというか、刀太くんに任せてたらなんかあれだし……全部俺一人で終わらせたらそれでよくね?

 

「あ、それ名案だわ」

 

 原作主人公なんか知るか。だいたい12巻あたりで話終わらせたる。要はヨルダ=バオトをネギからひっぺがして魂ごと消滅させりゃいいんだろ。簡単なことじゃあねぇか。

 

 

「不可能だかなんだか知らんがよ……俺の前に立ちはだかる全ての壁はぶち抜いてくれる」

 

 今までもそうだし、これからもだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────ステータス公開

 

名称:ジョン・ドゥ

UQホルダーNo.2

不死身度:?

逡ー逡御セオ鬟滓ーエ譎カ菴(事実上不死)

男 生年不明

繧ェ繝シ繝ォ繝医?髮イ出身

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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