AIが書いた間違ったボーダー青春ラブコメ   作:taiken

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若村先輩との約束通り、本部の合同訓練に参加した八幡と由比ヶ浜。
そこに話しかけてきた人がおり……?


六月中旬 ボーダー本部 訓練室

***

 それから数日が経過し、合同練習の日がやってきた。休憩室での来馬先輩は堤先輩や二宮先輩と話しているので、俺は由比ヶ浜に引っ張られて若村先輩や香取と訓練していた。

 

「結衣、あんたちょっと上手くなったんじゃない?」

「え、やっぱり?自分でもなんでだろって不思議だったんだけど、ヒッキーとか来馬先輩の言うとおりにしてたら自然と……」

「重心がブレてないから、弾が狙ったところに当たり易くなったんだな。走り込みも増やしてるのか?」

「はい先輩。トリオン体でですけど。」

 

「由比ヶ浜はランク戦にハマってた訳じゃないんで、上達も早いですよ。」

 仮入隊から正式入隊したC級隊員は、すぐにランク戦を行う資格を得る。才能のあるやつはひと月以内に駆けあがるのだが、俺が思うに才能のない奴にとってはこれが落とし穴となっている。

 ランク戦で戦う云々の前に、基礎が出来ていないのに戦おうとするからだ。それは良くない。

 

 

 トリオン体の身体能力は高く、普段では持てないような重い銃も、上半身を覆い隠すような盾でも、重さを感じはしても持つことは出来る。トリオン体の出力可能な力は皆同じなので、一見すると体を動かす訓練など必要ないようにも思える。

 だが、銃を持っている時は銃を持っている時の、逃げる時は逃げる時の、敵から隠れる時は音を立てないような走り方がある。攻撃面では、動いている敵に弾をあてるには工夫が必要になる。

 もっと言うと、元の身長による歩幅や重心の違いで、機動力には差が出るのだ。

 

 その点、由比ヶ浜は出来ることに集中して努力をしてきていた。走破訓練がカスだったのも、適切な体の動かし方を知らなかったからだ。癖を矯正してトリオン体の動き方さえ覚えれば、上達も早いのだ。

 

「……よし。ランク戦していいぞ、由比ヶ浜。」

「ほんと!?やったっー!!」

 由比ヶ浜がランク戦ブースに駆けだしていこうとした、その時。俺達に話しかける声がした。

 

「やぁ、久しぶりだね、ハッチ。ジャクソンは昨日ぶりかな?」

「……お久しぶりです、王子先輩。」

 

 王子一彰。貴公子面が似合うほどの美男子で、村上先輩と同い年の先輩だ。それにしてもハッチって誰の事だよ。

 

「君が隊のランク戦に参戦すると聞いて、敵情視察をと思ってね。そっちの君がチームメイトかい?」

「はいっ!ヒッキーのクラスメイトの由比ヶ浜結衣です!」

「……俺の事を覚えててくれたなんて光栄ですね。でも、先輩は上位チームだから関係ないんじゃないですか?」

 王子先輩はB級二位の弓場隊に所属するアタッカーだ。ランク戦に出るチームとはいえ、下位からスタートする俺達のことを気に掛ける必要は無い。

 

「いや。そんな事はないよ。実は僕もクラウチとチームを組もうと思ってね。お互いA級を目指して頑張ろうじゃないか、ハッチ、ユイガ―。」

「???ゆ、ユイガ―…………?」

 由比ヶ浜が困惑していた。勝手に渾名をつけられた気分がおわかりいただけただろうか。

(ユイガ―。ゆいがー。……唯我ー……?)

 頭の中で仇名の意味を考えていた俺は、ふと一つの可能性に思い至る。あいつと由比ヶ浜が結びつけられるのはまずい。

 その時俺は、香取の雰囲気が険悪なものになったことに気付いていなかった。

 

「王子先輩、その呼び方はどうかと……」

 俺は先輩に苦言を呈した。自分が言われる分にはいいが(よくねぇけど)、後々になって由比ヶ浜が困るような仇名は困る。

 

「あはは、ごめんよ。それで、どうだい?今の気持ちは。」

「いえ、別に嫌というわけではないんですが……。」

 どうやら、由比ヶ浜は満更でもないらしい。王子先輩は村上先輩ともまた違うタイプの美形だから、気持ちは分らんでもないが。

(こういう時は、リア充同士の距離感ってやつを感じるな……)

と思った。

 

 この時の男どもは、王子先輩から話しかけられた由比ヶ浜が周囲のC級隊員(女子)たちから殺気を向けていることに気付いていない。

 

 

 

「そうか。なら良かった。ところでユイガ―、僕の事は名前で呼んでくれないのかい?」

「えぇっと、その、王子先輩で……駄目でしょうか?」

「……まぁ、今はそれでも構わないさ。そのうち名前を呼ばせてみせるからね。」

「……は、はい。」

 王子先輩は由比ヶ浜に背を向ける。

「じゃあ、僕はこれで失礼するよ。ハッチもジャクソンも頑張ってくれ。ランク戦でまた。」

 

***

 

「……二度と来るな。」

 王子先輩が去った後、香取小声でそう呟いたのを俺は聞いた。黙っていたのは不機嫌だったかららしい。恐ろしい。

 

「香取、お前もしかして気付いたのか?」

「?気付いたって何だよ八幡?あの人はいつもあんな感じだろ?」

 若村先輩と由比ヶ浜は気付いていないらしい。まあ、王子先輩が人を煽るのはいつものことだ。

 

「ハッチ。あんたランク戦に出るんなら、まともな前衛探しな。今のままじゃ0点でボコボコにされるよ。」

「おい、いきなりどうしたんだ葉子?」

「帰る。」

「だから待てって!どうしたのか言ってくれって!」

 言いたい事だけ言うと、香取と若村先輩は去っていった。

 

 俺も香取に言われるまでもなく、そのつもりだが。

「由比ヶ浜、頼みがある。」

「え?どうしたの?」

「……改めてこっちから頼む。俺と組んでくれ。俺と一緒にランク戦に出て欲しい。」

 

 ランク戦の目的は、防衛任務に対応するための経験を積むことだ。一定の行動しかしないAIとは異なり、考えて動く生きた敵とリアルタイムで動く状況に対して対応する経験を積む。それは、実際の防衛任務でも確実に活きる。

 

「う、うん。わかった。あたしなんかで良ければ、一緒に出よう。」

「ありがとう。助かる。」

「いいよ。だって、チームメイトだもん。」

「……よし。決まりだな。」

「うん、何が?」

「前衛の勧誘だ。」

 

 




登場人物紹介

王子一彰 気付いたら由比ヶ浜を口説いていたイケメン
B級隊員の中では水上と並んで描写が難しいやつ。それでもAIが何とかしてくれた。
後輩を煽るなんて大人げないとも思うが、穂刈もカトリーヌもユーマもカゲも煽るときは煽るのでこれ位は問題ない。

香取葉子 強化版天才型さがみん
毎回怒ってる子。まぁ今回も前回も怒ったのは由比ヶ浜のためだが……
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