大乱闘スマッシュブラザーズ Histoire Artificielle 作:蘭沙
『まずは周りからか』
それだけが周囲の者達にまるで会話のように伝わる。腕組みをしていた手を振るうように動かすと、ひとりでにロックマンのボディが岩肌に叩きつけられる。念じる力で物体を動かすサイコキネシスだ。
側のウォッチはそれを追うように顔部分を動かしていた。
「とんでっちゃった」
「ウォッチ、君まで……」
「あれぇ? マスターハンドがねてる」
そして、そのままマスターハンドの元へ。細かく言えばその過程にある2人がいる戦場へ。
『…………!』
「ああ! ちょっと!」
「世話が焼ける!」
ハリネズミのボディのストレートパンチを大剣で阻み、Mr.ゲーム&ウォッチを小脇に抱える。そして、マスターハンド目掛けてぶん投げた。
「うわああ! いてっ」
反応しないマスターハンドに反射して顔面から地面に落ちる。それでもMr.ゲーム&ウォッチは怒らない。悪意といった負の感情といつ概念が彼の中に存在しないように、誰かを怒るとか悲しむとかはしない。
ただ、相手がそういった感情を持っているという考えもないので、平気で戦場に割り込んでいく。
「クラウドどうしたの? オリマーにあこがれた? それともさっきのミュウツー?」
「すまないが、少し黙っててもらえるだろうか……」
ダメだ。彼は戦闘力云々以前に戦う気が微塵もない。もう放っておこう。
そう考えたオリマーの意識は再び戦場へ戻っていく。
大剣の刃ではない側面でボディを叩き落とす傍ら、オリマーは遠距離にいるスネークのボディを落とそうとする。ソニックのボディが跡を追おうとするが、自身の靴が地面に縫い止められるように動けなくなる。
『…………!』
『フッ』
ゆっくりと正面に回り、鋭い眼光でかなしばりを起こす。そして、尾で薙ぎ払った。
腕を組んだ防御もダメージを殺しきれない。しかし、少しでもねんりきの拘束を緩めれば最速のボディはすぐに見落とす。
他の戦況の確認をした瞬間にはもう目の前に敵の姿はなかった。
『むっ……』
浮遊していたことを利用して、足元を通してスライディングで後ろへ回り、尾を掴んだボディは地面へ叩きつける。
自身にサイコキネシスを使用することで激突を防いだミュウツーは5連続でのシャドーボールを浴びせて敵にとどめを刺した。
「はああ!!」
『ッ!!』
クラウドは画竜点睛でボディをどこかへ吹き飛ばしたところだった。相手が軽いボディのプリンであったため、この機会を狙っていたのだ。どこか遠くからの花弁や草に潮風が風に乗って運ばれてきた。
「次だ」
『わかっている』
傭兵のボディ相手に格闘術でひたすら接近戦に追い込まれるオリマーはなんとかかわすのに精一杯だ。
間にクラウドが割り込み、巨大な剣で膝蹴りを防ぐ。大きくのけ反ったボディに連続でシャドーボールを撃った。
「はあ……大乱闘ならまだやれるというのに……やはり歳だな私も……」
いまいち感情の読めない目で空を仰ぎながら大きく息を吐いた。だから、気づけた。
いつも閉じているように見える目を、明らかに見開きながら大声で叫んだ。
天空で落下してくるアイクのボディ。身を翻しかわすオリマーは同じようにやってくる7体のボディの姿を確認した。
「まだくる!」
「やっぱりあんたは下がってろ!」
「くうぅ……もはや私も足手纏いか……!」
体力も消耗したままの彼には自身の戦闘経験の薄さをカバーできるほどの実力はなかった。
「おいでおいで〜」
「い、い、い、一緒にするな! ちょっと休憩するだけだ!」
ピクミンもろとも後ろに下がったオリマーはMr.ゲーム&ウォッチに抱きつかれた。ヘルメット越しにツルツルと撫でられ、肩をモミモミと揉まれる。
「やめ、撫でるなっ、あれ、結構効く……」
「ちからかげんどーですかー?」
不敬ながらマスターハンドを背もたれにしながら、正面から肩を揉まれていく。力加減は強くはないが、とにかくいい箇所を揉んでくれている。
「くっ……! この人数は……!」
嫌な音を立てながら、鍔迫り合いを繰り広げる中、参戦したボディ達を確認して冷や汗をかく。
弾き飛ばし、凶斬りで吹き飛ばす。
『出し惜しみはできないか……進化を超えた進化を……メガシンカ!!』
球体から割れるように現れたメガミュウツーY。
通常のミュウツーはより小型となり、機敏性を増した。尾の長さが頭に移ったように後頭部が伸び、腕が細身となる。
よりスピードと火力に特化したフォルムだ。
『はあああ!』
先にいたボディをクラウドが受け止めてくれている。大技も気にすることなく撃てる。本格的な接近戦になるまでに1体でも数を減らす。
「サイコブレイク……!」
巨大な念弾がボディをまとめて巻き込んでいく。実体化した念波が物理的に敵を攻撃しているのだ。炸裂した後に倒れるボディ。トドメにはなりきれなかったが、かなりのダメージは入ったようでゾンビの如くよたよたと起き上がる。
「みなさーん!」
「トレさんか!? こっちにも援軍が……!」
「すみませーん!! 助けてー!」
「なぁっ!?」
犬と鴨を抱きしめながら走ってくるWii Fit トレーナー。後ろには5体ほどのボディ。それと数の減った黄ピクミン。こんな時でも背筋がまっすぐとか考えている場合ではない。
「あんた……」
「とうっ! 助かりましたぁ!!」
「イッシッシッシッシ」
火事場の馬鹿力とでも言うべき跳躍力でボディをマスターハンドを飛び越え、オリマー達の隠れていた場所に滑り込んだ。
敵を振り切ることなく連れてきた彼女に思うところはあったが、なんというか、言葉が出てこなかった。色んな理由で。
「ところで、どうしてオリマーさんとウォッチさんは向かい合ってマッサージをしているのですか?」
「あー、これは……えっと……」
「ちからかげんどーですか?」
「それしか言わないなさっきから!!」
『無事なのはいいが、状況は何も好転してないぞ!!』
「ハッ!? そりゃそうだ! 少しだけ手伝ってくれウォッチ!」
「てつだう? マッサージは?」
「いいからそれは!!」
ワーと悲鳴を上げながら合流する黄ピクミンを後ろに下がらせながら、ピクミンを追うボディの顔面を岩ピクミンでぶっ叩く。
「椅子だ!」
立ち塞がる2人の隙間から中へ行こうとするボディを椅子の突撃を指示して防ぐ。こねずみ1匹も逃しはしない。
その後もオリマーの指示通りに電撃と火の玉を回収し、オイルをぶち撒ける。
『……ッ!』
「させない! 行ってくれ!」
赤ピクミンを体に貼り付け、Mr.ゲーム&ウォッチへの反撃を防ぎ、そして。
「着火!」
「はーい!」
そのまま着火。火に強い赤ピクミンを除き、3体のボディが焼き焦げていく。
「よし! これで……」
「いや……! まだ来ます……!」
追加で2体。
サイコブレイクで瀕死だが、ミュウツー1人て7体の対処はあまりにもオーバーだ。
クラウドと斬り合うアイクのボディは無傷ではないが、まだ充分に戦える。
「やはり私もいくしか……!」
「クゥン」
ダックハントを下ろし、ボールを片手に覚悟を決めた。
『ならばもう一度……!』
「ミュウツー!」
『……!』
名を呼ばれただけで飛び退く。
上空から砲丸のような魔法が放たれ、7体の瀕死のボディにトドメを刺した。
「ソラ……!」
「おまたせ!」
大きな音を立てて着地した少年。
深めの青色に変わったエレメントフォームに身を包み、大砲のような武器を肩に構えながら最後の光は歯を見せて笑った。
◯タイトル
ポケットモンスタールビーのリメイク版タイトル。要するに前話のアルファサファイアの相方。
ミュウツーはスマブラDLC最初のファイターであり、
ソラは(現状)スマブラDLC最後のファイターである。
◯マッサージ
Mr.ゲーム&ウォッチのおててっていい形してません?
◯メガシンカ
ポケットモンスターXYからの新要素。
一部のポケモンがトレーナーとの絆によって一時的なパワーアップをする。進化を超えた進化。
リザードンとミュウツーのみ、2種類のメガシンカ先があります。優遇されてんなー。
最新作SV時点では廃止されたままである。まあ、Zワザと併用できた時点で特例だったんですね。次回作でもBWリメイクでも期待できそうにないのでXYリメイクでの復活を待つか……その時にはきっとカロス御三家もメガシンカを……!
◯ソラ
使用キーブレードや魔法等は3のものを採用。
アルテマウェポンは自重。だって禁止にするとアルティメットフォームだせないし……今後のことはわかりませんが。
今話の最後は、シューティングスターでの大砲ぶちかまし。キングダムチェーンでもないし、フォーム変わってますが、本家と丸々同じ「おまたせ!」はなんか許されなかった。作者の中のKH厄介オタクに。
シュートロックもあるし、フリーフローもあるしでトップクラスに芸が多いかもしれない。
あ、ミッシングリンクのベータテスト感想は遅くなりすぎないうちに活動報告に投稿しておきます。
◯現在のピクミン
・隊列
赤:14匹 黄:8匹 青:10匹 紫:7匹 白:9匹 岩:8匹
・合流
黄:5匹 羽:10匹
・離脱中
青:10匹