大乱闘スマッシュブラザーズ Histoire Artificielle 作:蘭沙
※ちょっと今後の展開にも関わる重大なミスをやらかしたので訂正します。具体的に言えば、消滅したはずのナカツナの技をダブルが使えるのはおかしいだろってところです。オリキャラを作っておいて自分で設定間違えてんじゃねえ!!!(追記:2024/05/12)
『マリオやカービィが派手に動くが、キーカードは君だ。好きに動くがいい。アイテムはそれに合わせて私が支給する』
「好きに動くのはいいが、指示出しもしないのは慣れないな……」
『確かに万能な君は普段他の穴を埋めることが多いだろうが……これはイセカイでの戦いではない。大乱闘だと思うんだ。個人戦の延長、単独での戦いだと思ってもいい』
「そっちの方が難しいんだが……」
マリオもカービィも、大切な仲間なのに勝つためと言ってもいないように扱うのは心情的に忌避感がでる。
「……まあ、なるようになるか」
「みゃる!」
雨のように増量して降る鉄球に対して、身構える前に上へカービィが飛んでくる。リフレクトガードで飛んできた鉄球は光弾となって、ダブルへ戻っていく。
腕で防ぎながら、マリオの格闘技をかわしていきながら、不満げな声をうっすらあげた。表情があれば少し歪んでいただろう。
『ただの反射ならまだしも、跳ね返した光弾が追尾してくるのが面倒だな……ならば近接戦闘だ』
『来るぞ』
「ああ!」
空を切るような音、高速でジョーカーとカービィに接近したダブル。出発地点から近くにいたマリオが着いていけずに落下する。
両腕が剣のように鋭さを増す。掟破りのツインマーベラスコンビネーション。
ナイフと杖でいなしていくが、全てを捌けず細かな傷が増えていく。
「(逃げられない! ソニックのスピードかジェット機構でもあるのか、速すぎて離れられない!!)」
『マルスの先の方が強い特性、ロイの根本が強い特性、どちらでもない平均的な特性……細かく切り替えてダメージを最大限まで高めている……ここは……マリオ!』
「おーや、ここでコレ使っちゃっていいのかい!?」
レンガブロックから飛び上がり、それを手にするとマリオの体は金属光沢のある見た目へ変わっていく。
「緑スイッチ? 重くなったところで……」
『それは大乱闘用に調整されたものだ。本来のソレは……無敵だ!』
上から割って入ったメタルマリオに阻まれ、腕が止められる。そして、腕を直接剣代わりにしていたため、硬いものを直接殴ったようなもの。もはや普通の人間とも言えないとはいえ多少はダメージとなる。
『スイッチだ! 今度は君が遊撃に移れ!』
「ぷぃ!!」
飛行機のおもちゃを吸い込んで、飛行能力を得たジェットカービィ、ブロックを掻い潜り、空中戦へと移行する。
「あ、重くて行けない……」
『ふっ、ならば変えろ、君は飛べる!』
すぐさま、はねマリオとなり後を追っていく。
スピードはそれほどないが、カービィがジェットクラッカーやジェットキックを続けていることもあり、徐々に距離を詰めていく。
「ようやくわかった……こうだッ!!」
『ワイヤー……!!』
カービィとのもつれ合いの中、ブロックにワイヤーをひっかけ、遠心力で蹴り飛ばす。空中のブロックに激突したダブルへ、銃撃を浴びせる。
「俺にはコピー能力も変身することもできないが……百の技ができなくても一や五ならできるんだ。メインなんかじゃない。共に勝つさ」
『勝つね……現実を知らないのは滑稽なんだな』
「…………っ」
その意味を知っているのは、1人だけ。
『さて、次はどう付き合ってやろうか……? こうしようか』
「うわっ!? 水が!?」
激しく流れる水が、押し流すように溢れる。ジョーカー達を分断した技の縮小版
「これはプレシアの……!」
『
「うっ……!?」
凍らせるほどに体温を奪う鉄砲水。落ちたはねも気にせず、歪んだ顔を浮かべる。負傷を手袋で抑えながらその闘志は落ちない。
『この技……先に私と戦っていた時に使っていた……! ここで情報の少ない技を……!』
『見覚えのない技、もいけるぞ? やってやろうか?
グルッとダブルの腕は円を描く。すると、あたりに無数の白碁石が現れ、ジョーカー達を襲い始めた。
「くっ!?」
「ぷりゃあ!?」
『隠れろ!』
チハクの技であるが、本人のそれよりも密度が段違いだ。これを完璧に避けるには体の面積が大きすぎる。
マスターハンドが咄嗟に、目の前にレンガブロックの壁を造り、3人の盾とする。しかし、数による蓄積は確実に壁を削っていっている。
『我慢比べか?乗ってやるさ』
それぞれ3つの白黒の碁石。それがどんどん分裂していく。チゲンとチハクの連携技
「これチゲンの小石……! 仲間じゃないのかい!? どうして今1人で戦ってるんだ!!」
『彼は裏切ったさ。裏切って元の世界に戻った』
『弟のチハクも彼女……キクも離脱、ナカツナは消滅。プレシアは目立った段階でアイツの目的
は達成したようなもの』
『ルネに関しては……真の名を教えられていない以上、最初から仲間なんて概念はなかったようだ。観測できぬ以上、どうしているかも知らん。もうどうでもいい』
サラッとあっけなく話した。
その声色に何の感情もないあたり、心底どうでもいいらしい。
『奴を除けば、こうして力を振るえる。仲間である必要性はない』
「必要性……? 何もわかってない……!」
我慢が出来ず、口を挟む。
違う、思わず言葉に出したのだ。
竜司が、杏が、モルガナが、祐介が、真が、春が。ソフィアや善吉だって。
怪盗団は似た者同士ばかりだった。知らないだけで、反逆の意思を持ち雌伏の時を待っている者はいるのだろう。
そういう似た者同士の仲間達はドン底に居た自分にたくさんの物をくれた。
必要性なんて無機質な言葉で語られていいものではない。
「フンッ!!」
ジョーカーの周りを囲うバリア。マカラカーンを使い壁代わりのブロックの前へ出てくる。モノトーン柄の碁石がダブルの元へ返っていく。
マスターハンドの助力もないダブルにはかわせない。ブロックを壁にするのは大きさが足りず、肉体に跳ね返っていく。
その姿に宙で捕えられたままのキクが疑問に思う。
「(本当に油断してるだけ? 今のもカービィが跳ね返した弾も跳ね返すことも吸収することもできたはず……)」
飛び道具の反射、エネルギーを吸収して自身の傷を癒す技、スマッシュブラザーズにはそのような技は数多く存在する。
「(吸収……?)」
それらをどうして使わなかったのか、確かに面白半分でもて遊ぶために使わなかったのならそれまでの話。
だが、そこに戦略的な意味があったのだとしたら。
目を閉じて、自分の感覚器官を敏感にさせる。
己の内に、鏡の力があるのを感じた。
『まったく……糠に釘を打つようなものだというのに』
「蟻の一穴という言葉を知っているか?」
ワイヤーや自身の身体能力を駆使し、空中の星ブロックを乗り継いでいく。後ろへ下がっていくダブルを追って銃とエネルギー弾を撃つ。
先程の速度がないこともあり、距離はあまり縮まらず離れることもない。
「うぅーん! もうちょっと速く!」
「ぽうよっ!!」
ジェットカービィの足にしがみつき、素のマリオか2人を追う。乗っていることもあり離されるばかりだが、それでもカービィは全力でスピードを上げる。
「たあああッ!!」
そして速度が上がったまま、思いっきり蹴り飛んで、ポンプで空を飛ぶ。慣性の法則に従い、勢いよくダブルに接近し、真上から頭部をブン殴る。
『ガッ!?』
「エイガオンッ!!」
ダブルの体勢がはじめて大きく崩れる。ジョーカーの呪怨の術も少しずつダメージを重ねていく。
『舐めるなァ!』
両腕の先から放たれる炎。
ジョーカーの視界全てを飲み込み──、彼らに届く前に炎が消えた。
「……舐め……腐ってるのね……!!」
『……気づいていたか』
「あからさまなのよ!」
キクの体から飛び出す碁石。
それをミラーの反射弾が相殺する。
「ぽっ!?」
ダブルは、キクの力を使い、技を受けているように見えて力として吸収していたのだ。
気づかずに、3人が必死に戦っている陰で嘲笑っていた。
それに気づいたキクは、ダブルを介して得た力でエネルギーの檻を壊したのだ。
今まで手に入れていた力を使わなかったのは裏がある。
「あんたは必死だった者達を笑って、馬鹿にしていた……相手の本気の思いを知りもしない。だから、本気の誰かに負けるのよ……!!」
『やってみなよ……!』
見下げていたダブルに対し、キクの拳は強く握られていた。
◯タイトル
マリオ&ルイージRPG3のラスボス戦BGM。
クッパの啖呵と入りのSHOW TIMEが最高にかっこいい。
本当ならクッパが活躍するような話でタイトルにするべきなんでしょうが、その機会はなさそうなので……
◯メタルマリオ
64で初登場。
重量が増えて無敵になり、他の変身との併用も可能。トワプリのアイアンブーツのように水に沈んで活動できる。
スマブラでは緑スイッチでメタル化できる他、敵専用として登場。マリオカートでは個別でキャラとなるなど、変身形態の一つとしてはかなり差別化されてきた。
◯ジェットカービィ
SDXで初登場。空中もいけるスピード近接アタッカー。
ホイールと共にRTAの印象が強い。後敵キャラが色々な事情で変わり続けている。
ロボボプラネットでは、ロボボアーマーでコピーするとお馴染みのシューティングモードに移行するなど登場回数の割に優遇されているイメージ。
◯はねマリオ
64で登場する変身形態。番外ステージのクリアで、各地で使えるようになる。3Dマリオで定番の飛行体勢だが、初ということあってか操作性は……うん。
パッケージにもデカデカと載っております。