大乱闘スマッシュブラザーズ Histoire Artificielle 作:蘭沙
新作に入って初めて遅刻をやらかしました。この大バカ者め。
ディスカバリーの体験版やってました。
「……行かなきゃ!」
「流石にこれじゃ、みんなも危ないよ!」
駆け出す暇も惜しい。
そのまま水の中に飛び込んで小舟にたどり着く。もとより雨でぐしょ濡れなのだから、今更潜ったってなんともない。
ソニックはバンダナワドルディの助けで飛びながら、直接着地した。
「みんないるー? 慎重に近づくよー」
「うん!」
バンダナワドルディが舟を漕ぎ、リヴァイアサンの元へ向かう。水面は荒れ、小舟は酔えとばかりにグラグラ揺れる。この不安定さだ。戦うことは不可能だろうが、近隣にいた住民達が不安だったため、急いで向かう。
「この方角って何かあるんスか!?」
「えっーと…… あ」
大王さまのお城だ。
そう呟いたバンダナワドルディの言葉で、状況が相当まずいことを悟った。
どっしり、構えた大王。目標に定めるは一つの怪物。合図と同時に城外に設置された大砲は次々と弾を吐き出した。
「うてうてうてー!!」
忙しなく動くワドルディ達がせっせと働く。突然現れた召喚獣リヴァイアサンに対抗するための攻撃だ。しかし、あくまで固定砲台なのであまりにも遠くに離れられると届かない。
「くそー!! ハルバードの攻撃もあまり当たらん!! どうすればいいんだ!」
一人怯えてデデデの背中にワドルディが隠れている。それも気にする余裕はない。
ハルバードからの避難民をデデデ城へ受け入れる。最初は少し渋っていた。素直に良いことはしたくない。それに、いつ水位が上がって城も沈んでしまうかわからなかったからだ。
しかし、リヴァイアサンの登場によりそうも言ってられなくなった。奴との戦いに明らかに適しているのはハルバードの方だったからだ。避難民のみ城に入れるとすぐにハルバードは飛び立つ。
それでも、リヴァイアサンは小回りが効いている故に、ハルバードでは捉えきれない。あくまでこの戦いではデデデ城の大砲も、ハルバードもサポートだ。彼らの主戦力は。
「チッ…… 雨が酷くて視界が悪いな……」
ウルフの乗り込むウルフェンだ。
共にたどり着いた愛機は、ハルバードに停めていた。それがこの状況で出陣である。小回りが効いて大きすぎないのでこの戦いに適していた。雨雫で視界が塞がれるが、ワイパーなんてダサいものは当然ないので、技術でカバーだ。
「おっと、やたらめったら撃つなよ! オレさまとメタナイトはウルフのサポートだ!」
撃つのか撃たないのかどっちなのか。それを突っ込む者はいない。デデデはメタナイトとの会話を思い出していた。
『この戦い、メインはウルフだ。あまり出鱈目に撃つな。彼の方は視界がよくない。誤射をしたら一巻の終わりだ。』
幾ら技術でカバーといっても、なんの障害もない時より悪い条件であることは間違いない。うっかりウルフェンが墜ちてしまったらそれこそ一巻の終わりだ。
「ギュルオオオオオオオオオオオ!!」
「正面に捉えづれぇ……!」
細く大蛇のような敵は簡単に狙いから外れられる。ウルフェンのショットで攻撃を続けるが、あまり数が当たらない。これで脆い敵であったら、戦いが楽であったというのに。
「ルオオオオオオオオォォ!!」
レーザーのような高圧水流をウルフェンに向けて発射する。ローリングしてあちらこちらへかわし続けるが、レーザーは追ってくる。
「ギュウウウゥゥ!?」
「ッ! アームか!」
レーザーを撃つ隙を見て、ハルバードのアームがリヴァイアサンの顔を鷲掴む。その衝撃で攻撃をやめた。二連主砲の弾丸とレーザーがここぞとばかりにリヴァイアサンに叩き込まれる。
ウルフも好機だとばかりに攻撃を続ける。
本当ならば、こんな金にならない上に得もないことやりはしなかった。事件の黒幕を自分で見つけた方が早いだろうが、ここの地理など知らぬ。無駄に群れるのも性に合わないからまかせた。故に、ゲートを見つけたとシュルク達が戻ってきたら、速攻で帰るつもりだったのだ。プププランドがどうなろうと知ったことではない。
─それでもこんな怪物がいたのなら帰ることもままならないではないか!
「……ッ! 大王達の大砲か!」
「あいつ、とっ捕まえてた方が早いのに!」
身動きの取れなかったリヴァイアサンに大砲が叩き込まれる。しかし、運の悪いことにアームが掴んでいた場所に直撃したのだ。これはもう使えまい。三砲台の連携が取れないのもかなり致命的なものだった。
自由になったリヴァイアサンは、手始めにハルバードを激流で押し流す。ウルフェンに比べて圧倒的に巨大なハルバードが、避けるのは難しい。さっきまで拘束していたのだから尚更だ。船内では固定されている機器にしがみつく船員からの悲鳴が聞こえる。バランスを取ることを最優先に指示し、メタナイトは決意を固めた。
「……船員達に告ぐ。いざとなればハルバードを犠牲にしてでもウルフェンを守れ。」
「えええ〜!!」
「本気だスか!? 」
「ああ。今あの龍に対抗できるのはウルフェンだけだ。彼の援護、護衛を頼む」
「メタナイトさまは!?」
操舵室から外へ出ようとしていたメタナイトを部下が止める。仮面の半分だけを見せると短くこう言った。
「決死の作戦だ。降りたいなら降りていい。私はメッセンジャーと直接ダメージを与えてみよう」
「ぎゃあああーー! もうダメ、ワシは降りるうぅー!! こんなところにいてられるかー!!」
恐怖に怯える者を止めはしなかった。もう何も言わず看板へ赴き、マントの翼を広げた。
ひどい話だろう。メタナイトがこういえば降りないものは絶対降りなくなる。
「(すまない……)」
ああ、本当に。自分にもっと実力があれば。
無力感を風にメタナイトは飛び立つ。
尾のあたりを斬りつけ、ウルフェンの右ウイングの上に立った。
「なっ!? テメェ、勝手に乗るな!!」
「時間がない。簡単に説明しよう」
ウルフの憤りに付き合う暇もない。正面に回られるよりましだろう。
「次に君が避けきれないと判断したら、ハルバードを盾にしてもいい。必ず生き延びてくれ」
「……ほう? 随分となめられたものだな」
「……?」
それを伝えた後、怒っていた顔が簡単に不敵の笑みに変化した。それほどおかしなことを言っただろうか。首を傾げる。
「お前に言われるまでもなく、そのつもりだ」
「フッ、頼もしいな」
何かが通じ合う。
その真意は勝機を逃さないためか、自分が生き残るためか。なんだっていい。あいつを倒せるなら、ここに平和を取り戻せるのなら。
メタナイトは翼をはためかせ、リヴァイアサンの頭部の背後を取る。ハルバードから飛んだぶん、機動力は上がったが防御力は落ちた。ハルバードを押し流すほどの威力をもろに受けたらたった一撃でも致命傷だ。ここからは当たれない。
「はあああ!」
故に最初から全力でいく。マッハトルネードでリヴァイアサンを巻き込む。ファイターとしての力で威力を犠牲にしたそれとは違う、とても連発できない大技だった。
「グウゥゥウウウ……」
唸っている。少しは効いたのだろうか。
背後に回りながら距離をとったメタナイトに入れ替わるように、ウルフェンのショットを叩き込む。尾から頭部へ主砲を動かし、体全体にダメージを与える。更に二連主砲とデデデ城の大砲から、弾丸が両翼に叩き込まれる。しかし、その攻撃に反応して、上空に向かって咆哮を飛ばす。翼への攻撃が逆鱗に触れてしまったようだ。
「グオオオオオォォォォ!!」
「津波が……!!」
海竜が荒ぶる。その咆哮は水そのものを荒れさせる。せりあがった津波が影をつくる。耐水など勢いで押し流される。こんなのをくらってしまったらメタナイトはもちろん、ウルフェンだってたまったものではない。
「!!」
「ハルバードが……!」
しかし、そこで動いた。
だが、砲撃ではない。戦艦ハルバードは船首の仮面からまっすぐリヴァイアサンに突っ込んでいったのだ。
「ゴオオオオオオオオオォォ!?」
「……ッ、諸君、すまない……!!」
突っ込んだハルバードがリヴァイアサン諸共、水に呑まれていく姿から目を離せなかった。瞬きもせずに遠い空の上から見届けた。そうする責任があった。
それが、浸水したハルバードに尾による打撃を加えられ、真っ二つにされた光景であっても。
○タイトル
星のカービィ ロボボプラネットで登場(?)する、カービィシリーズ特有のシューティング面。
最終局面で突然ハルバードをスキャンした時はおったまげました。
そして名前がクセになる。書く必要もないでしょうが、最終決戦と戦艦を掛けている。
○墜落
予測可能、回避不可能。
○一ヶ月の間にあったかもしれない小話
「あわわわ…… レッドが……死んでる!?」
「リュカ、あれは情報量に殺されたと言うんだ」
「リュウ、さんも、新作来てましたよね」
「裸足のことはいいだろう……」
「後カービィさんも、体験版」
「来てたな。」
「……」
「……」
「……羨ましい、です」
「……そうか……」
「……」
「……」
「人の死体の近くで気まずい雰囲気になるなよな……」
○流石に代弁させられなかった作者の叫び
つい先日、ポケモンシールドでウッウガチャをしました。ぼんぐりフルコンプからガチャを引き、サファリボール2個とコンペボール1個引きました。1000分の1の確率を1700程度の試行回数で3回引きました。
運、使い果たしちゃったのでしょうか。もしかして新作でランターンでないのでしょうか。
それはほとんどのポケモンに可能性があるのはわかってますが、タイミングが近すぎて不安になりました。ブロスター先生の登場が確定してなければ確実に不安死していました。
たちゃけてください。