ソードアート・オンライン~焔の剣聖~   作:ほにゃー

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第22話 それぞれの戦い

キリトは軍需工場の東側へと向かった。

 

神経を張り巡らせ、集中する。

 

そして、砂を踏む音が聞こえ、目を開ける。

 

「やっぱり来たか、ジョニー・ブラック」

 

「こうもあからさまに1人でいられたら、行かないのは失礼にあたるだろ?」

 

「驚いたな。お前にも、そう言う考えはあるんだな」

 

「ああん?随分と失礼じゃねぇかよ!ええ?《黒の剣士》様よぉ!」

 

ジョニー・ブラックはそう言い、ナイフを抜く。

 

「1人で俺を抑えようと考えてるみてぇだけどよぉ、その余裕がいつまで続くか見ものだなぁ!」

 

曲芸のようにナイフを回転させ、構える。

 

そんなジョニー・ブラックにキリトは、冷めた目を向け、溜息を吐く。

 

「その言葉、そのまま返してやるよ。お前の余裕な面、いつまでもつか楽しみだぜ。それと、一つ訂正させてもらうぞ」

 

キリトは、光剣のスイッチを入れ、青と緑の光刃を輝かせ、回転させて、構えを取る。

 

「俺はお前を抑えに来たんじゃない。倒しに来たんだ。お前には、SAOでカイにしたことへの罰を与えないとだからな」

 

そう言いキリトは、誰にも見せた事のないような獰猛な笑みを浮かべる。

 

「お前はここで死ね!ジョニー・ブラック!」

 

「いいねいいね!最っ高だねぇ!今まで猫かぶってたのか?いい感じにヒリつくぜぇ!キリト!」

 

ジョニー・ブラックは笑いながらキリトへと突っ込み、キリトは青と緑の光の尾を夕闇に引きながら地面を蹴り、ジョニー・ブラックへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリトと別れたミトは、軍需工場の西側へと来た。

 

「ミト様ぁ~♡」

 

「やっぱり来たわね………」

 

嬉しそうな声でミトの名を呼び、手を振りながらやって来るコユキに、ミトは額に手をやり溜息を吐く。

 

「ミト様、貴女のコユキが参りました♡」

 

「別に貴女は私のじゃないわよ」

 

ミトは冷たい態度で、コユキにそう言う。

 

「酷いですね、ミト様。でも、そんなミト様も素敵です♡」

 

コユキは頬に手をやり、身体をくねらせる。

 

「《SAO》に居た頃はもうちょっとマシじゃなかったかしら?それとも、そっちが素なの?」

 

「さぁ?どうでしょう……でも、そんなこと愛の前には些細な事です。それよりも、ミト様からの愛のメッセージ、しっかり届いてましたよ。ミト様1人で、こんな所に居るなんて……私を待っていた以外ないですよね?ようやく私の愛が届いたんですね♡はぁ~……嬉しいです♡」

 

自分の世界に浸かり、妄想を垂れ流すコユキに、ミトはもう飽きれと軽蔑の眼差しを向ける。

 

「妄想もそこまでいくと賞賛に値するわ。まぁ、待っていたってのは間違いじゃないけど」

 

ミトはそう言い、フォトンサイズを取り出し、紫の光刃を輝かせ、コユキを見る。

 

「コユキ、貴女はここで私が倒す。あの世界で、貴女を正しく導けなかった者としてのケジメをつける!」

 

ミトは強い決意を持った眼差しで、コユキを見る。

 

「ああ……♡その目……最高です♡やっぱり、貴女は私の憧れだ……希望だ……理想だ……愛だ!あの男を殺して、私はミト様を取り戻す!私の……私だけのミト様を!」

 

コユキは狂喜し、光剣を出し、赤い光刃を怪しく、不気味に輝かせる。

 

「さぁ、ミト様♡たっぷり愛し合いましょう♡」

 

「その狂った幻想ごと、私が切り裂いてあげるわ」

 

ミトとコユキは同時に地を蹴り、激突した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そろそろか」

 

カイは時刻を確認し、マップを開く。

 

監視衛星からのスキャンデータが、マップに転送され、現在残ってるプレイヤーの位置が示される。

 

ミトは工場跡地の西側、キリトは東側、そして、カイは南側に表示される。

 

シノンとリンクスはカイの背後の建物に入っており、スキャンには掛かっていない。

 

ミトに向かう《スノウ》、キリトに向かう《J・B》、そして………

 

「久しぶりだな……ザザ」

 

「俺が、分かるか……」

 

死銃こと《ステルベン》、またの名を《赤目のザザ》。

 

ザザはマスクの目を赤く光らせながら、カイの前に対峙する。

 

「対峙した時から予感はしていた……だが、ジョニー・ブラックがいると聞いて、確信に変わった」

 

カイはサーベルを抜き、ザザへと向ける。

 

「お前たちのトリックは見破った。後は、お前たちを倒して、現実で捕らえるだけだ」

 

「できると、思うか?……殺意の牙が、抜けたお前に」

 

「できるさ。未だに人殺しをしてるお前ら程度に、負ける俺たちじゃない」

 

「ふん、ほざきやがる……」

 

そう言うと、ザザは背負っていた《L115》を掴み、本来はクリーニング・ロットを入れる場所に仕込んでいた何かを取り出す。

 

そのまま《L115》を放り捨て、手にしたそれを構える。

 

細長く、先端が鋭利に尖った得物。

 

「エストックか?ま、サーベルが作れるんだから、作れても不思議じゃないか」

 

「《ナイフ作製》スキルの、上位派生《銃剣制作》で、作れる。長さや、重さは、この辺が、限界だがな」

 

ザザはそう言うと、切っ先をカイへと向ける。

 

「今度こそ、お前を殺す……あの殺意を、あの憎悪を、この身を焦がす様な灼熱の眼差しを、俺に!向けろ!《紅蓮の剣豪》!」

 

「悪いが、今は《焔の剣聖》だ!《赤目のザザ》!」

 

2人は同時に走り出し、刃を交え合う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戦い始めたな」

 

建物の窓から外の様子を伺いつつ、リンクスが言う。

 

「早く狙撃ポイントに向かおう。行くぞ、シノン」

 

「ええ」

 

リンクスとシノンは頷き合い、走り出す。

 

「リヒターの姿が見えなかった。どこに居るのかしら……」

 

「スキャンでは南側から向かって来ているのが確認できた。この建物に入るにはカイと死銃の戦いの横を絶対に通らないといけない。カイなら、戦闘中でも周りに目を張れる。それに、ビルの入り口には何重にも、トラップを仕掛けた。トラップを解除したら、別のトラップが作動する仕掛けもある。カイの目を潜り抜けたり、トラップで殺せなくても、侵入ぐらいは分か「リンクス!」

 

唐突にシノンが叫んだ。

 

それと同時に、リンクスの脇腹に衝撃が走る。

 

よろめくリンクスに向かって、光り輝く物が一閃される。

 

それはナイフだった。

 

リンクスはよろめきながらも、《三八式歩兵銃》を回し、銃床でナイフを弾く。

 

弾き飛ばされたナイフは、音を立てて階段から階下へと落ちていく。

 

「その両目を抉ってやりたかったよ……山猫」

 

狂った笑みを浮かべ、リヒターはリンクスとシノンを見る。

 

その瞬間、リンクスは動いた。

 

リヒターへと掴み掛り、壁へと押し付ける。

 

「シノン!上へ行け!カイの援護を!」

 

「くっ……!ごめん!」

 

シノンはリンクスを助けようかと思うが、もしリヒターがあの銃を持っていた場合、撃たれた瞬間に自分は死ぬ。

 

それが理解できていたからこそ、シノンは上へ向かうことに決めた。

 

「邪魔だよ……どけ!」

 

リヒターは、リンクスの腕を掴み、捻り上げ、自身から引き剝がすと一本背負いをして、リンクスを投げ飛ばす。

 

「逃げないでよ、朝田さん。待ってよぉ」

 

既にリンクスなんか、眼中にないと言いたげにシノンの走り去っていく方向を見るリヒター。

 

「くっ……させるかよ」

 

リンクスは床に倒れた態勢で、上半身だけを起こし、《三八式歩兵銃》を構える。

 

引き金を引き、放たれた弾丸は天井にあたる。

 

そして、分厚い鉄の塊が通路を遮断した。

 

それは防壁で、リンクスは頭上に合った防壁のロック機構を破壊し、防壁を下ろした。

 

「良くも邪魔してくれたな……山猫!朝田さんの前に、お前を殺してやるよ!」

 

リヒターはそう叫び、《サイガ12》の銃口をリンクスへと向ける。

 

「やれるもんなら、やってみろ。このボンボンが」

 

リヒターを挑発しながら、リンクスも銃口を向ける。

 




気づいてる方もいるでしょうが、ちょっとしたミスで、コラボ先の相手の感想に匿名設定せずに感想送ってしまい、開き直って匿名解除しました。

ほにゃ~です。

現在、活動報告でこの作品、焔の剣聖に関する質問や要望を受け付けてます。

聞きたいことや、書いてほしい話はドあれば、どうぞ気軽にコメントください。

詳細は、活動報告で書いてます。
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