ソードアート・オンライン~焔の剣聖~   作:ほにゃー

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第44話 独身最後のパーティー

カイとミトが結婚した翌日。

 

カイは相棒であるキリトと、ミトの親友のアスナに結婚の報告に向かった。

 

そして、驚くことにキリトとアスナも結婚したらしく、アスナはミトの手を取って喜び祝ってくれた。

 

勿論、ミトもアスナの結婚を喜び祝った。

 

カイとキリトはと言うと、互いに苦笑し拳をぶつけ祝った。

 

その後、4人で共通の友人に結婚の連絡を行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と言う訳でだ!キリトとカイの結婚を祝って、独身最後のパーティーするぞ!」

 

「おい、クライン。その言い方だと俺とカイが結婚したみたいだぞ」

 

「言葉を選べ、言葉を」

 

「固いこと言うなよ。こんな目出たい事なんだ!今日は独身最後を謳歌して、飲もうぜ!」

 

そう言い、クラインは持参した酒を飲む。

 

結婚報告をするや否や、クラインからカイとキリトの独身最後のパーティーをしようと誘いが来た。

 

システム的には結婚しているため、独身ではないがミトとアスナからも折角だからと言われ、2人は参加することにした。

 

パーティー会場は、エギルの店の2階で行われる。

 

「悪いな、エギル。場所を貸してくれて。それに、店まで休んでくれて」

 

「良いって事よ。お前らとは第1層からの付き合いだ。何より、今までお前らは常に俺らの前に出て頑張ってたんだ。こんな時ぐらい、祝わせてくれ」

 

エギルは歯を見せて笑い、そう言う。

 

「しっかし、ようやくくっ付いたか。こっちはいつくっ付くか、ずっと待ってたぜ」

 

「師匠、会うたびにミトさんの話ばっかしてましたもんね」

 

トバルはお茶を、レオはジュースを飲みながらそう言う。

 

「そんなにしてたか?」

 

「はい。会うたびに、ミトと何したとか、ミトと何処に行ったとか。今までもそうでしたけど、特に今年の9月ぐらいからは話すことの7割はミトさんの話でしたね」

 

「そっか……気づかなかったな」

 

「キリトもそうだったな。柄にもなく、女性の好みそうなプレゼントってなんだって聞いてきたりよ。カイから相談されたって言ってたが、どう見てもアスナへのプレゼントの相談だったな」

 

「なっ!?バレてたのか……?」

 

「バレないと思ったのかよ?」

 

そこで、キリト以外皆が笑い、キリトは恥ずかしそうにジュースを飲み干す。

 

「まぁ、何はともあれ………キリト、カイ」

 

トバルは湯飲みを置き、2人を見る。

 

「結婚おめでとう。嫁さんたちを幸せにしてやれよ」

 

「俺からも言わせてください」

 

レオもコップを置き、2人を見る。

 

「結婚おめでとうございます!色々大変でしょうけど、皆さんなら乗り越えれますよ、きっと!」

 

「レオ……トバル……」

 

「ああ、必ず幸せにするよ。ありがとうな」

 

カイとキリトも二人にお礼を言う。

 

「ま、俺たちの話はここまでとして………俺としてはトバルとレオの話が聞きたいな」

 

「それもそうだな。2人の進展の方を、聞かせてもらおうか」

 

2人はニヤッと笑い、トバルとレオを見る。

 

「は?俺らの方?」

 

「とぼけんなよ。リズといい雰囲気なんだろ?噂は聞いてるぞ。お前の家からリズが朝帰りしたってな」

 

「そんなことか。リズの所とは色々取引してんだよ。俺の作った品をリズの所で売って貰ったり、共同で武器の製作したり。そんな関係じゃねぇよ」

 

キリトはトバルに絡んでいき、トバルは鬱陶しそうに相手する。

 

「レオはどうだ?シリカとは、少し仲は進んだか?」

 

「ちょっ!?師匠!何度も言ってますけど、俺とシリカはそう言う関係じゃなくて、本当に純粋に互いを頼れるパートナーだと思ってるだけですから!」

 

カイにシリカとの仲を聞かれ、レオは顔を真っ赤にして否定する。

 

「なんだよなんだよ!キリトとカイだけじゃなく、トバルとレオ坊までお相手が居るのかよ!くっそ~!どうして、俺には運命の相手は現れねぇんだよ!」

 

「美女に対して下心丸出しだからじゃないか?」

 

「野武士面なのが受け付けられないんじゃないか?」

 

「性格がだらしないのもあるな」

 

「リアルだと部屋にビールの空き缶とか転がってそうですね」

 

「言いたい放題かよ、お前ら!」

 

4人に指を向け、叫ぶクライン。

 

「こうなりゃ、今日はとことん飲んでやるぜ!エギル、お前も付き合えよ!同じ独り者同士、独身貴族として生きてこうぜ!」

 

「ああ………悪い、クライン。俺、現実(リアル)で結婚してんだ」

 

「……………この裏切り者があああああああああああ!!」

 

男泣きをし、クラインは酒を一気に飲み干した。

 

「そう言えば、ケイタさん達や、ディアベルさんは来てないんですね」

 

「ああ、ケイタ達は今忙しいらしいんだ。この間の、ヒースクリフとの決闘(デュエル)で、俺たちが負けたけど、商品のいい宣伝になったとかで、注文が殺到してるらしいんだ。でも、ちゃんと祝いのメールはくれたよ」

 

「ディアベルもだな。なんかギルドの方で色々忙しいらしくて、休めないそうだ」

 

そう言い、カイはディアベルからのメールを思い出す。

 

『カイ、結婚おめでとう!

君とミトはいつかそうなるんじゃないかって思ってたよ。

本当なら、直接お祝いしたいけど、今は手が離せないんだ。

すまないけど、文面で祝辞を遅らせて貰うよ!

面倒事が片付いたら、改めてお祝いに行く。

キリトにもお祝いを伝えてくれ。

本当に結婚おめでとう! ディアベルより』

 

(面倒事ってのが気になるけど、まぁディアベルなら大丈夫か)

 

カイはそう思い、ジュースを飲む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ、改めて」

 

「「アスナ(さん)、ミト(さん)結婚おめでとう(ございます)!」」

 

「ありがとう、リズ」

 

「シリカも、態々祝いに来てくれてありがとう」

 

現在、アスナの家で、アスナとミトの独身最後のパーティーが行われていた。

 

リズがトバルから、男だけでカイとキリトの独身最後のパーティーをクラインがやると聞き、リズが男どもだけずるいから自分たちもミトとアスナの独身最後のパーティーをしようと言いだした。

 

シリカも、レオがそのパーティーに出る為、1日の予定が空き、2人の結婚を祝うために参加した。

 

「しっかし、ようやくアンタたちが結婚して私も嬉しいわ。アスナはいっつもキリト君、キリト君ってキリトの話ばっかだったし」

 

「ちょ、リズ!その話はしないでよ!」

 

「ミトさんもそんな感じでしたよ。レオ君がカイさんと修行してる間、よく一緒に居ましたけどそんな時、カイさんの自慢話ばっかで」

 

「そうだったかな?」

 

4人で話をし、アスナとミトの料理やリズとシリカが持ち込んだデザートを食べ、紅茶を飲む。

 

カイ達男どものパーティーが居酒屋でのどんちゃん騒ぎの飲み会なら、ミト達女性陣のパーティーは華やかなお茶会だった。

 

「そうだ!私、聞きたいことがあったんですよ!」

 

突然、シリカがそんなことを言い出した。

 

「ミトさんとアスナさんは、いつからカイさんとキリトさんのことを意識してたのか!」

 

「あ、良いわね!私も聞きたい!」

 

「私は別にいいけど………アスナは?」

 

「え~、なんか恥ずかしいなぁ……でも、ミトがそう言うなら」

 

「じゃあ、聞かせなさいよ!まずはアスナから!」

 

「そうだね……最初は、キリト君の事をそんな風には見て無かったんだ」

 

アスナはゆっくりと話し始めた。

 

「どちらかって言うと、命の恩人で、私とミトを助けてくれた。その印象が強かったの。でも、キリト君の事をそう言う風に見始めたのは、あの日からかな」

 

アスナがキリトを異性として意識し始めたのは、最前線が56層の時だった。

 

56層では主街区の真ん前に、強力な大型のフィールドボスが居た。

 

フィールドボスは、前面の防御がとてつもなく固く、全ての武器が効かない鉄壁の防御だった。

 

そのフィールドボスを攻略しないと、迷宮区の攻略は難しく攻略組は攻めあぐねいで居た。

 

攻略に焦りを感じていたアスナは、主街区のゲートを閉めず、フィールドボスを街に居れ、NPCを襲っている隙に、弱点の腹部を背後から攻撃する作戦を立案した。

 

「NPCを襲わせるって………アスナ、なんてことしようとしたのよ」

 

「うん、今でもあの時の私はどうかしてたわ………本当に、なんであんな作戦立てたんだろう………」

 

当時の事を思い出し、アスナは自己嫌悪に陥る。

 

「当時のアスナは、攻略の全体指揮を執る立場だったからね。焦る気持ちは分かるよ。まぁ、そんな作戦に不満はあっても反論できる人は誰もいなかったのよ。何処かの誰かさん達以外はね」

 

「あ、その誰かさん達ってもしかして!」

 

「そうだよ。キリト君とカイ君」

 

アスナの作戦に対し、キリトとカイは反論した。

 

幾ら死んでも、24時間経てばポップするNPCと言えども、キリトとカイはNPCはこの世界で生きる住人だと言った。

 

それに対し、アスナは優先すべきものはプレイヤーの命以外には、ゲームの攻略だと言った。

 

しかし、キリトはレベリングの遅い者やレベルの低い者を斬り捨て、NPCを殺すのはステータスやレベル、装備なんかよりももっと大事な物、“心”を損なっているっと言った。

 

その発言に、アスナはキリトが自分を憐れんでいると思い、更に未だにSAOをゲーム感覚で楽しんでる様なキリトに怒りを露わにし、決闘(デュエル)を申し込んだ。

 

決闘(デュエル)でアスナが勝てば作戦は決行、キリトが勝てば作戦は中止、別の作戦を考える。

 

その条件で、決闘(デュエル)は行われた。

 

最初こそ、スピードでアスナが圧倒していたものの、キリトはアスナにフェイントを仕掛け、アスナの攻撃を誘い、隙をついて勝利した。

 

結局、その後フィールドボス攻略の手掛かりを掴み、フィールドボスは無事討伐され攻略は進んだ。

 

「その時、気づいたんだ。キリト君はこの世界を攻略してるんじゃない。生きてるんだって。それからかな。キリト君の事を意識し始めたのは」

 

「でも、アスナったら素直になれなくてそれ以降もキリトと顔を合わせるたびにぶつかりまくりだったのよ。素直になり始めたのも割と最近だし」

 

「だから!その話はいいから!」

 

余計な補足を入れるミトに、アスナが怒る。

 

「私はいいから、次はミトだよ!」

 

「はいはい、分かってるって。そうね、カイの事を意識した……と言うよりカイへの想いを自覚したのはアスナよりももっと後よ。2人は《圏内事件》のことは知ってるわよね?」

 

ミトはそのまま《圏内事件》の事を話した。

 

カイの詳しい過去の事は話さず、ある程度掻い摘んで話をし、カイの傍に居たいと思ったことを話した。

 

「今思うと、カイの事はずっと前から好きだったんだと思う」

 

「そう言えば、カイとキリトとは第1層からの知り合いだったわね」

 

「一目惚れって奴ですか?」

 

「キリトとはそうだけど、カイとは違うわ。この際だから言うけど、カイとは昔、現実(リアル)で会ったことがあるの」

 

「そうだったの?」

 

「ええ。もっとも、1年ぐらいで会えなくなったけど。今思うと、私その時からカイの事が好きだったんだな………」

 

「初恋だったのね………」

 

「そう思うと、SAOで再会出来たのはまさに運命ですね!」

 

「運命か……そうね、本当に嬉しいわ」

 

「ミト………良かったね」

 

嬉しそうに紅茶を飲むミトに、アスナは笑みを浮かべる。

 

「さて、私たちの話はもういいわよね?それで、リズとシリカはどうなのよ?」

 

話を終えると、ミトはにやっと笑いリズとシリカを見る。

 

「え?私たち?」

 

「私とアスナにだけ話しをさせて、2人が話さないのはフェアじゃないでしょ?」

 

「あ、そうだね!折角だから聞かせてよ、トバル君とレオ君との馴れ初めとか」

 

「ついでにいつから好きなのとかもね」

 

「ちょっ!それは関係なくない!?」

 

「ええ!?どうしてわかるんですか!?」

 

リズは否定するも、シリカはレオへの想いがバレたと思い声を上げた。

 

「おっ、シリカのその反応、本当にレオの事が好きなのね」

 

「え……あっ!もしかして、私嵌められました!?」

 

「ここまで吐いたら、後は話すだけよ。さぁ、吐いて楽になりなさい」

 

「うう~……話します……話しますから、レオ君には内緒にしてください………」

 

シリカは顔を真っ赤にし、涙目でそう懇願した。

 




次回から、シリカとレオの馴れ初めにして、レオがどうしてカイを師匠と呼ぶのかの話になります
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