短めなのと話的なつながりとして、5話と6話の間に挿入します。
ミトがキリトと話をしている頃、ノアとユイはミトが取った部屋で一緒に居た。
2人はナビゲーション・ピクシーの姿ではなく、本来の姿になっていた。
だが、どう言う訳かノアは床に正座させられ、その前にユイが腕を組んで立っていた。
「その……ユイ。俺としては椅子かベッドに座りたいんだが………」
「そうですね。私もノアとはお話がしたいです。でも、その前にノアにはどうしても言いたいことがあります」
そう言って、ユイは勢いよくノアの頭を叩いた。
「ちょっ!?ユイ、行き成り何を!?」
「あの日、自分が何したか分かってますよね!」
あの日とは、SAOの第1層《はじまりの街》の地下にあるダンジョンでの出来事の事だ。
その事を言われ、ノアはハッとする。
「あんな無茶して………私なんかの為に自分を犠牲にするなんて馬鹿のすることです!馬鹿ノア!」
「ば、馬鹿!?」
「そうです!残された人の事も考えないで、あんなことするノアなんて馬鹿です!」
「だ、だが、あの時のユイだってキリトさんやアスナさんを残して消えようとしてたし………」
「それはそれ!これはこれ、です!」
自分の事は棚に上げて怒るユイに、ノアは「理不尽だ」と思いながらも言葉を飲み込んだ。
結果として、カイやミトを残して消えたのは自分だからだ。
「カイさんやミトさんがどんな想いだったか………それに、私だってノアが居なくなって寂しかったんです…………」
いつの間にか涙を流して怒るユイに、ノアは頭を掻き立ち上がった。
そして、そのままユイを優しく抱きしめた。
「すまなかった……確かに俺は大馬鹿者だな。父上や母上、それにユイを残して勝手に満足して消えようとしてた。すまない、ユイ」
「………もういいです。こうして、ノアは戻ってきてくれましたから。でも、一つだけ約束してください!」
そう言ってユイはノアに抱きしめられたまま、ノアを見上げる。
「二度と勝手に居なくならないで下さい!」
「そう来たか………分かった。出来る限り守れるように頑張ろう」
「出来る限りじゃありません!絶対です!」
「やれやれ………分かった、絶対だ」
「はい!」
ノアがそう言うと、ユイは笑顔で頷いた。
その後、ノアが自分が居なくなった後の話を聞かせてくれとユイに頼むと、ユイは「勿論です!」と言い、2人はベッドに腰掛けた。
「なぁ、ユイ。話をするだけにしてはくっ付き過ぎないだろうか?」
そう言い、ノアは自分にべったりとくっ付いてるユイに言う。
「くっ付き過ぎじゃないです。むしろ、もっとくっ付かないとです」
「いや、くっ付き過ぎて俺の身体がベッドから落ちそうだぞ」
「今まで会えなかった分、もっとノアにくっ付きますよ。覚悟してくださいね、ノア」
ニコニコと満面の笑みを浮かべるユイに、ノアは頭を掻きながら困惑することになった。