これってマエト君になってるか不安です!
でも、投稿します。
Maetoさん、解釈違いとかあったらすみません!
「取り敢えず、今日は遅いしここでキャンプするか」
辺りを見渡しカイが言う。
マエトとの戦闘と説明に時間を食い、日が暮れてしまい、もうすぐ夜になる。
今からでは、どう頑張っても日が沈むまでに教会に辿り着くのは難しく、また夜はモンスターが活性化する。
その為、カイは今いる場所でキャンプすることを提案する。
「そうね。私は賛成よ」
「マエトもいいか?」
カイはマエトに確認を取る。
「あー、うん、いいよ」
マエトからも了承を得て、3人はキャンプを張る。
こう言ったフィールドでキャンプするのにカイは慣れており、その備えはしっかりとしていた。
こんな風に野宿することはキリトと組んでる時に何度かあった所為だ。
モンスター除けの焚火を起こし、簡易的な安全地帯を作る。
その後は、ミトの持っていた調理セットで簡単な夕食が作られた。
「はい、どうぞ」
ミトが作ったのはシチューだった。
「ミトさん、料理作れるんだ」
シチューを受け取り、マエトが言う。
「本当は《料理》スキルを取る気はなかったんだけど、ちょっと訳合ってね」
「そうだったのか?どんな訳だ?」
シチューを食べつつ、カイが尋ねる。
「内緒よ」
「なんだよ、教えてくれてもいいんじゃないか?」
「ダ~メ。その時が来たら、教えてあげるから」
仲睦まじく話をする、カイとミト。
そんな2人を、マエトは少し寂しそうに見つめ、シチューを平らげた。
「ねぇ、先に寝ちゃっていいの?」
「いいに決まってるだろ。そもそも、俺が付き合わせてる身なんだ。ゆっくり寝てくれ」
「じゃあ、先に寝るね。三時間経ったら起こしてよ」
そう言い、ミトは毛布を被って眠り出す。
ミトはものの数分で寝息を立て始め、カイはそんなミトに優しく笑みを向ける。
「ねぇ、カイさん」
そんなカイに、マエトが声を掛けた。
「ん?どうした?」
「カイさんってミトさんと付き合ってるの?」
「それは……恋人同士かって事か?」
「そーだよ」
「………残念だけど、付き合ってないよ。それ処か、迷惑かけっぱなしだ。俺なんて、本来ならこうしてミトの傍に居ることも、ミトの寝顔を見る事だって許されないはずだ」
そう言い、カイはミトの頭を優しく撫でる。
「でも、ミトがさ、傍に居てくれって言ったんだ。そんなこと言われたら、男は嬉しいもんだよな」
カイはマエトに笑って言う。
「だから、周りが何と言おうとミトが嫌がらない限りはミトの傍にいるつもりだ…………って、これじゃあ惚気みたいだな、忘れてくれ」
カイは照れたように笑い、言う。
「そう言えば、マエトって凄い強いよな」
「うん?そーかな?」
「ああ。でも、《攻略組》って訳じゃないんだろ?」
「まぁね。おれ、対人専門だから」
「対人?てことは、デュエルか」
「いんや、おれはデュエルなんかしてないよ」
「は?でも、SAOで対人戦って言ったらデュエルのことじゃ………まさか!」
マエトの言葉に、カイはある一つの推測が浮かんだ。
「そのまさかだよ。おれがしてるのは………殺し合いだよ」
《殺し合い》
その言葉に、カイはマエトに対して警戒の目を向けた。
だが、それはほんの一瞬だった。
ここまでのマエトの言動、マエトのプレイヤーカーソルカラー、それらを考えカイはある答えに辿り着いた。
「…………まさかとは思うがマエト、お前、《PKK》なのか?」
《プレイヤーキラーキラー》、通称《PKK》。
つまりはプレイヤーキラーを殺すキラーだ。
事実、アインクラッドでも一時期に相手が《
だが、いくら相手が《
「《PKK》……そう言えばそんな呼び方もあったけ?おれは、《
哀愁を漂わせてそう言うマエト。
そんなマエトに、カイは暫し無言でいた。
「……理由、聞いてもいいか?」
暫しの無言の後、カイはマエトにそう聞いた。
その事にマエトは驚いた。
マエトは、カイの名前を知らなかった。
一応《攻略組》の有名なプレイヤーなら名前は知ってるし、特にトップクラスのプレイヤーともなれば顔だって知ってる。
だが、カイの名前は初耳だった。
その事に関しては、マエト自身知らない人が居ても無理ないか、と1人で納得した。
初耳のプレイヤーとは言え、《攻略組》のプレイヤーともなれば、自分のしたことに対して咎めて来ると思っていたマエトは、咎めるのではなく理由を聞いてきたカイに少しだけ驚いた。
「………友達が、居たんだ」
マエトは、初対面のカイに親友とも言うべき彼、《ベルフェゴール》の事を話した。
コンビを組んでいたこと、現実に戻っても友達でいようと約束した事、そして、ベルが殺された事。
「こんなことに意味などないかも知れない。ただの自己満足に過ぎないし、それで死ぬかも知れない。でも、それでもいい。おれはただ、殺人者を殺したいだけだから…………」
そこまで語り、マエトはカイを見た。
カイは終始無言で聞いていた。
「その気持ち………分からなくもないぞ」
「え?」
「俺も同じだ。いや、ある意味、俺はマエトよりも質が悪い。俺は………ミトを殺したんだ」
その言葉に、マエトは驚き、顔を上げた。
「でも、ミトさんはそこに…………」
「キリトのお陰だ。俺がミトを殺しちまった時、アイツが復活アイテムを使ってミトを助けてくれたんだ…………俺はな、マエト……家族を殺されたんだ」
カイはマエト自身の過去を話した。
過去を話し終えると、この間の《討伐作戦》で自身が嫌悪する殺人をした事、自暴自棄になって殺人を行った事、まだ殺しもしてない下っ端も殺そうとした事、それを止めようとしたキリトと殺し合いをした事、そして、それを止めようとしたミトを殺した事。
全て包み隠さず、マエトに話した。
「マエトみたいに、自ら決めて手を血に染め様とした訳でもない。暴走して八つ当たりの様に殺し、挙句、大事な人も手に掛けた。キリトが居なかったら、俺はきっと…………」
カイは自分の掌を見つめ、ギュッときつく握り、マエトを見る。
「マエト、お前の決めた道だろうから俺は否定しない。でも、もしお前が助けを必要とするって言うならいくらでも力になる。だから、一人で背負うなよ」
そう言って、カイは手を差し伸べた。
「……ありがとう、カイさん」
マエトはカイの手を取り、握手を交わした。
「《
「歳的には、レオやシリカと同じぐらいだと思う。そんな子が、俺以上に暗い闇を抱えてる。そんなの見てたら、どうしても力になってやりたくてさ」
「カイらしいな。それで、そのマエトって子はその後、どうしたんだ?」
「ああ、それな。不思議な話ってのはここからなんだよ」
ここからが本題らしく、カイは話を続ける。
「マエトとは、その後フレンド登録したんだ。で、朝になるとマエトは自分の拠点の宿に帰るって言って別れたんだ。で、俺もミトを連れて教会にクエストの完了報告に向かった。そっから、マエトと連絡を取る事は無かったんだけど、ある時に、レオやシリカと会わせてやろうって思ったんだよ」
「ああ、歳が近いから友達になれるとか思ったんだな」
「で、フレンドリスト開いたら、消えてたんだよ。《Maeto》の名前が」
その言葉に、キリトは言葉を失った。
「ま、まさか、そのマエトって子………」
「俺もそう思って、《黒鉄宮》の《剣士の碑》で確認した。そしたら、《Maeto》って名前はなかったんだよ」
「…………は?」
「だから、名前自体が無かったんだ。SAOに《Maeto》ってプレイヤーは存在しないんだ」
「…み、見落としてたんじゃないか?……フレンドリストに名前が無かったのもフレンド登録し忘れとか?」
「それはない。確かに、あの時、俺のフレンドリストにマエトは追加されてた。しかも、ミトに聞いてもそんな子、覚えがないってさ」
「じゃ、じゃあ、その子って一体……………」
「な?不思議だよな」
「いや、不思議以前に怖いだろ!!」
キリトの絶叫が、宿中に響いた。
「ん~………やっぱ不思議だなー」
「とー君、どうしたの?」
「ユウちゃん……いやね、SAOで不思議な人と会ったことを思い出してさ」
「不思議な人?」
「そ。めちゃんこ強いのに、《攻略組》の誰も知らない人なんだ」
「とー君やキリトよりも強いの?」
「うん。おれなんかよりめっちゃ強い。キリトさんとは、多分同等かな?」
「へー。それで、その人の何が不思議なの?」
「訳合って、その人とフレンド登録したんだけど気が付いたら消えてたんだ」
「え?それってSAOでの話だよね、ならまさか………!」
「うん、俺もまさかと思ったよ。でも、確認するのが怖くてさ。だから、この前キリトさんに聞いたんだよ、そのプレイヤーの事」
「キリトに?」
「キリトさんと仲良いみたいだったから、知ってると思ったんだよ。そしたら、キリトさん、そんなプレイヤーは知らないって」
「え?」
「後、アスナさんの友達のミトさんと仲良さげだったから、ミトさんにも聞いたんだけど、ミトさんも知らないって言うんだ。不思議だよね~」
「(不思議って言うか怖いよ!)い、一応聞くけど、その人なんて名前?」
「カイだよ。カイさん、赤いコートと赤い刀が印象的だったかな」