桜才学園での生活   作:猫林13世

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修学旅行の話です。


修学旅行 2年生編

「到着だ!」

 

「シノちゃん楽しそうだね」

 

「せっかく京都に来たんだ、楽しまなきゃ損だろ」

 

「そうだね~」

 

「金閣寺、本能寺、銀閣寺、そして大人の遊び……」

 

「ねぇシノちゃん、大人の遊びで思い出したんだけど、野球拳ってあるじゃない?」

 

「あるな」

 

「あれって下から脱いでいっちゃ駄目なのかな?」

 

「上からだろ、普通は」

 

「でもこう、扇情的じゃない?」

 

「なるほど……これは男子の意見も聞きたいな」

 

「ツッコミの津田君不在のため、ボケが止まらない会長と七条さん……アリね!」

 

「ママーこのお姉ちゃん変だね~」

 

「見ちゃいけません!」

 

 

誰がモノローグ担当するんだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これが金閣寺かー」

 

「凄い綺麗だねー」

 

 

津田君が居ないから、モノローグは私が担当します。シノちゃんは金閣寺に見とれてるけど、実際全部が金ぴかだと、意外と感動しないのよ?

 

「せっかくだし写真撮る?」

 

「良いのか!」

 

「良いよー。それじゃあ金閣寺をバックに……」

 

「如何した?」

 

「自分で言っててエロスを感じてたの」

 

「なるほど……確かにエロスだな!」

 

 

津田君が居ればツッコミがあったかもしれないけど、私たち2人だとこうなっちゃうよね。

 

「じゃあ、撮るよ~」

 

「ああ!」

 

 

シノちゃんがピースをして準備万端、シャッターを切ろうとしたら鳥がシノちゃんの後ろにとまってしまった。

 

「少し場所を移すか……」

 

「そうだね~」

 

 

鳥さんには悪いけど、今はシノちゃんと金閣寺の写真を撮りたいの、邪魔しないでね?

 

「はいチーズ」

 

「クェー!」

 

「むっ!」

 

 

再び鳥さんがシノちゃんの後ろにとまる……ひょっとして狙ってるのかな?

 

「仕方ない、諦めよう」

 

「そうだねー」

 

 

そう言うと鳥さんは何処かに飛んで行っちゃったの……今がチャンス!

 

「はい!」

 

「クェー!」

 

「何なんだ、この鳥はー!」

 

 

結局写真は撮れなかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本能寺だ!」

 

「シノちゃん、随分と浮かれてるね」

 

「何を隠そう、私は織田信長のファンなのだ!」

 

「そうなんだ~」

 

 

歴史上の偉人のファンって、本当に居るんだね~。

 

「鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」

 

「本当に殺しちゃ駄目だよ?」

 

「信長を例えた時の有名な一句だ」

 

「それくらい知ってるよ~」

 

 

シノちゃんは浮かれすぎておかしくなってる……

 

「いざ、本能寺へ!」

 

「こっちだよ~」

 

「おっと!」

 

 

シノちゃんと一緒に本能寺を見に行く。正直私はそんなに興味無いんだけどな~……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こ、工事中……だと?」

 

「あらあら~」

 

 

せっかく来たのに残念ね~。シノちゃんは見られないショックで工事現場のおじ様に襲い掛かってたけど、それは駄目よ。

 

「偶に居るんですよ、こう言った人が」

 

「そうなんですかー」

 

 

そんな頻繁に居たら、工事現場も大変ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本能寺は残念だったけど、その他は概ね満足出来る内容だった。明日は奈良公園で鹿と戯れるのよね、楽しみだわ。……あれ?鍵が見当たらないわね~……

 

「ねぇシノちゃん、私の鍵、知らない?」

 

「鍵?……何のだ?」

 

「貞○帯」

 

「さすがに知らん」

 

「おかしいな~」

 

 

鞄の中を全部確認したけど、結局鍵は見つからなかった……しょうがない、予備の鍵を持ってきてもらおう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあアリア、さっきからボケーっとして、如何したんだ?」

 

「あっそうか!」

 

「何だ?」

 

「自分で洗わなきゃいけないのよね!」

 

「お嬢様過ぎる……」

 

「なるほど、普段は自分で身体を洗っていない……これはスクープ!」

 

 

さっきから誰かに見られてる気がするのよね……津田君は、私の裸、見たいのかな……あれ?私、何で急に津田君の事を思ったんだろう……

 

「アリア、如何したんだ?」

 

「ちょっと興奮しちゃって……」

 

「気分は野外露出だな!」

 

「そうだね~」

 

「………」

 

「………」

 

「ツッコミが居ないと、何か調子狂うな」

 

「そうだね~」

 

 

津田君って偉大だったのね。改めてそう思ったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「旅館のご飯って美味しいわね~」

 

「そうだな、これも旅行の醍醐味だな」

 

 

お風呂から出て、晩御飯を食べていたら……

 

「脱衣所にあった忘れ物でーす!」

 

「!?」

 

 

忘れ物を見て、シノちゃんが何故かショックを受けている……あっ!

 

「あれ、私のだ~。普段は着けてないから忘れちゃった~」

 

「着けない方が良いのか!?」

 

「何が~?」

 

「次の忘れ物でーす!」

 

 

まだ忘れ物があるんだ。皆意外と子供なのね……あっ!

 

「それも私のだー。家では穿かないから忘れちゃった」

 

「「「!?」」」

 

 

あれ?クラスメイトも、シノちゃんも、そんな顔して如何したんだろう?

 

「次の忘れ物でーす///」

 

 

次はさすがに私のじゃ無いよね……あっ!

 

「私の貞○帯」

 

「ちゃんと管理しろよー!」

 

 

シノちゃんのツッコミって、何だか新鮮ね。

 

「次の忘れ物でーす!」

 

 

明らかに誰のものか分かる忘れ物だった……

 

「私のじゃ無いですよ?」

 

「なら、データ消しても良いよね」

 

「うわーん!」

 

 

やっぱり畑さんのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2日目、夜に枕投げをして進入してた畑さんのカメラを没収した事件はあったが、その他は特に問題無く朝を迎えた。

 

「今日は鹿との戯れね!」

 

「戯れって、何だかエロいよな!」

 

「そうね!」

 

「………」

 

「……津田君とスズちゃんが居ないと何だか締まらないわね」

 

「ア*ルは締まってるがな!」

 

「そうだね!」

 

 

結局グダグダだった……津田君に会いたいな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これが鹿煎餅か」

 

「上に挙げるとお辞儀してくれるのよ」

 

「そうなのか。ならば……」

 

 

シノちゃんは鹿の前で煎餅を高く上げた。すると鹿が頭を下げて煎餅を強請った。

 

「おお!」

 

「可愛いわね~」

 

「くすぐったいぞ」

 

 

シノちゃんの持っていた鹿煎餅を食べ終えて、その指に残っていたカスも舐め取る。

 

「意外とテクニシャンだな」

 

「興奮するわね」

 

「「「………」」」

 

 

鹿が一斉に呆れたように見えたけど、きっと気のせいだね。

シノちゃんの指を舐めていた鹿が急に飛び上がってシノちゃんに跨って腰を降り始めた。

 

「も、もう満腹なのかー!?」

 

「おなかいっぱいになったら今度は運動だよね!」

 

 

思わぬ光景を目に出来て、私は奈良公園を満喫した。明日には帰るけど、お土産も買ったし、津田君やスズちゃんにも会えるし、これで良かったんだよね。




2年生の話は、原作ではアニメだけだったので、あやふやな記憶で書きました。何かおかしな点があるかも知れませんが、ご了承くださると幸いです。

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