桜才学園での生活   作:猫林13世

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アレンジ加え過ぎて少し話しが飛びました……


そのアングルは……

生徒会の仕事の1つに校門での服装検査がある。朝早くから校門に集合で全員の服装をチェックしなくてはいけないのだが、七条先輩がまだ来ない……

 

「何かあったのでしょうか?」

 

「アリアが遅れるなんて珍しいな」

 

「私はてっきり津田が遅れてくるものだと思ってました」

 

「酷いな……」

 

 

ちゃんと来たのになんて扱いだ……そんな話をしていたら七条先輩がやって来た。

 

「ゴメンなさい」

 

「遅いぞアリア!」

 

「何かあったんですか?」

 

「七条先輩の事ですから、道が混んでたとか?」

 

 

萩村の予想に、七条先輩は笑顔で首を振った。

 

「違うの、もうちょっとでイケそうだったんだけど、あと少しが長くて……」

 

「それじゃあ仕方ないな!」

 

「……ツッコミなさいよ」

 

「俺が!?」

 

 

生徒会でのポジションは確か副会長だった気がするんだが……何時の間にかツッコミが仕事になっている気がする……

 

「あら、おはようございます」

 

「おお、五十嵐!」

 

「カエデちゃん、おはよ~」

 

 

風紀委員長である五十嵐先輩もやって来たので、服装検査開始!……と行きたいところだが、現在の時刻は7時20分……朝練のある人以外はまだ来ないよ……

 

「ところで、さっきの七条さんの話って如何言う意味です?」

 

「ちょっ!」

 

「五十嵐先輩、それは!」

 

 

止める俺と萩村を他所に、七条先輩と会長はさっきの話しの意味を五十嵐先輩に話す……この人、ワザと聞いた訳じゃ無いよな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝の問題も説教済みで、俺は生徒会室で萩村に相談していた。

 

「あの授業分かり難いよね」

 

「そうかしら?」

 

『ちゅー』

 

「萩村は良いけど、もう少し分かり易く出来ないのかな?」

 

「なら、参考書でも買えば?」

 

『ちゅー』

 

「うわぁ!」

 

「「ん?」」

 

 

生徒会室に入ってくるなり大声を上げる会長……何かあったのか?

 

『ちゅー』

 

「何だ、牛乳を飲んでるだけか……てっきり萩村が津田の……」

 

「何思ってくれてるんですか!」

 

 

さっきから音がしているのは、萩村がストローで牛乳を飲んでいるからだ。如何やらあそこからのアングルだと会長が思ってるように見えるようだ……

 

「それで萩村、何か良い参考書知らない?」

 

「そうね~……」

 

『ちゅー』

 

「………」

 

 

事情を知っている会長だが、何故か顔を赤らめて萩村の後ろから俺たちの会話を見守っている……まだ勘違いしてたかったのだろうか?

 

「おお!」

 

「きゃ!」

 

「「ん?」」

 

 

今度は横島先生と七条先輩が生徒会室にやって来た……多分会長と同じ勘違いをしてるんだろうな……

 

「やぁ!……これはスクープ!」

 

「「違うから!」」

 

「何だ……牛乳を飲んでただけなのね。でも大丈夫、ちゃんと脚色するから!」

 

「「大丈夫じゃない!」」

 

「あら、風紀委員長」

 

「畑さん」

 

「この写真を見てくれます?」

 

「どれどれ……不届き物ー!」

 

「どんな写真なんだよ……」

 

 

逃げていった五十嵐先輩が見たものが気になって畑さんからカメラを没収した。

 

「うわ……あの一瞬で良くこんなのが撮れたな」

 

「ある意味天才ね……」

 

「返してー」

 

「「………」」

 

 

萩村と視線を合わせ頷く……

 

「削除っと」

 

「はい、返します」

 

「せっかく上手く撮れたのにー!」

 

 

泣きながら生徒会室から出て行った畑さん……後で五十嵐先輩の誤解を解いておかなくては!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

色々あったが、昼休みに話し合う予定だった議題に取り掛かる事が出来た……横島先生は何処かに行ってしまったが……あの人何しに来たんだ?

 

「校則で定められていた携帯電話の校内での使用禁止だが、生徒からの要望が多いために解禁される事になった」

 

「持ってた方が安心出来ますしね」

 

「そうだね。何時何があるか分からないしな」

 

 

携帯くらいは持ってても風紀は乱れないだろうしな。

 

「だが、携帯を持った事によって問題が起こらないか心配だ」

 

「例えば?」

 

「授業中の携帯の使用」

 

「あー……」

 

 

それはありそうだ。退屈な授業だとついつい携帯を弄りたくなるって違う学校に行った友達が言ってたしな……俺はその気持ちが分からないが。

 

「ハメ撮りの横行」

 

「会長の頭の中ほど乱れないので大丈夫です」

 

 

なんて事考えてるんだ、この人は……

 

「津田君、私としない?」

 

「しねぇよ!」

 

 

終わったと思ったのにもう1発……この生徒会は気の休まる時間が少ない……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後に鞄の中身を整理していたら、借りていたDVDが出てきた……しまったな、返すの忘れてた。

 

「あっ、津田君。DVDを学校に持ってきちゃダメだよ?」

 

「スミマセン。返そうと思ってたの忘れてて」

 

「これって今話題のヤツでしょ?」

 

 

七条先輩でも知ってるのか。

 

「如何だった?」

 

「良かったですよ。特に後半はティッシュが手放せませんでした」

 

「えぇ!?そんなにいやらしかったの?」

 

「そう言う意味じゃねぇよ!」

 

「溜まってるんじゃ無いの?」

 

「ハンカチ持ってない俺が悪かったです……」

 

 

この人相手にティッシュと言う単語もNGだったか……想像力豊かですね、皆さん……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、何故か会長が鬱入ってる感じがした……

 

「如何かしたんですか?」

 

「いや、畑に相談されている途中に眠くなってな。何言われたのか分からないまま返事をしてしまったのだ」

 

「いったい何を言われたんでしょうね……」

 

 

畑さんの事だから、きっと無茶な事だろうが、無茶の度合によっては此方で止めなくてはな。

 

「それにしても、今月も生徒会は忙しいですね」

 

 

カレンダーには無数にしるしがつけられている。

 

「それだけ生徒会が頼られてる証拠だ!」

 

「なるほど……あれ、このしるしは何です?」

 

 

6月の12日に何の行事か分からないしるしが付いている……他のとは違い、何でこれだけは花丸なんだろう……

 

「その日はねーシノちゃんの誕生日だよ~」

 

「なるほど……やりますか、誕生会?」

 

「べ、別に催促した訳じゃ無いぞ!本当だ!」

 

 

焦ってる時点で本音は丸分かりですが、此処は会長の言い分を信じてあげよう。それにしても誕生日か……何かプレゼントを考えないとな。




次回シノの誕生会……タカトシのプレゼントは何にしようかな

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