桜才学園での生活   作:猫林13世

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津田のツッコミは字として読むより声で聞きたいです。


初仕事

少子化の影響で共学化した私立桜才学園。

そこに入学していきなり生徒会に入れられた俺、津田タカトシ。

正直言って生徒会なんて荷が重過ぎる。

そう言ったら・・・

 

「何を軟弱な事を、私なんて月一で重い日があるんだぞ!」

 

 

などと言われた。

正直しったこっちゃない。

現在生徒会室で話し合いをしている。

 

「共学化にあたって、我々は様々なものを共有する事となる。」

 

「例えば?」

 

「う~む・・・プールの水とか。」

 

「今年の夏はドキドキね!」

 

 

・・・辞任したい。

 

「ん?如何した、津田。」

 

 

生徒会長の天草シノ先輩。

半ば強引に俺を生徒会に入れた張本人、だが面倒見は良い。

 

「会長、ここなんですけど・・・」

 

「!?」

 

 

な、何だ?

 

「君は私の右腕なんだから、右側に立て~!」

 

「ええ~。」

 

 

とても変な人だ。

 

「シノちゃん。そこまで徹底しなくても良いんじゃない?」

 

「そうか?アリアがそう言うなら・・・」

 

 

彼女は七条アリア先輩。

共学して間もないのに、既に男子生徒の憧れ的な先輩だ。

 

「近頃イジメが流行ってるらしい。」

 

「イジメはいけないこと?」

 

「当たり前だろ。」

 

 

うん、会長の言う通りイジメは良くないな。

この学校ではそんな事無いんだろうが、最近イジメが原因で自殺する人も居るくらいだ。

何事も行き過ぎは良くないんだろうな。

 

「でも、家の父は母に毎晩イジメられて喜んでるわよ。」

 

 

・・・それは意味が違うのでは。

 

「うむ、仲睦まじいんだな。」

 

 

天然?

今の発言、学校でして良いものなのだろうか。

しかも会長もあっさりその話題に乗るし・・・

 

「ふわぁ~」

 

 

おっと。

ついついあくびが出てしまった。

 

「午後って何で眠くなるんでしょうね。」

 

「そうだね~。私も眠いよ~。」

 

「お昼の後だからだろう。」

 

「そうですかね?」

 

「ああ、お腹が溜まれば眠くなるものだ!」

 

「そうだね~。」

 

 

確かに一理あるかもしれない。

人間、空腹が満たされれば眠くなるのだろう。

・・・あれ?さっきから萩村が会話に入ってこない。

 

「萩村?」

 

「・・・・・・」

 

「あれ?」

 

「すーーすーー」

 

 

寝てる!

まさか本当に寝てる人が居るとは思わなかった。

 

「ちなみにスズちゃんは本当にお昼寝をしないと持たないの。」

 

 

・・・やっぱり子供だ。

しかし、気持ちよさそうに寝てるな。

何だか俺も寝たくなったぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後の授業が終わり再び生徒会室。

そこに居たのは俺と同い年の萩村スズ。

身長控えめだが学年トップの頭脳の持ち主だ。

・・・だがなんか偉そうな感じがする。

 

「何?」

 

「いや、何で腰に両手を置いてるのかな~って思ってさ。」

 

「ああ。私、こんな見た目だからナメられないようにこのポーズをとってるのよ。」

 

「へぇ~。」

 

 

小さいとそんな悩みがあるんだな~。

俺は幸いにして身長には恵まれている。

同学年の中でも大きい方だ。

そんな事を考えていると・・・

 

「でも、このポーズには大きな問題がある。」

 

「それは?」

 

 

あのポーズの問題と言えば、偉そうに見えるしか無いと思うんだが。

それ以外に何か問題でもあるのだろうか。

 

「前にならえの先頭を髣髴とさせる。」

 

 

・・・はい?

 

「このジレンマ、如何すれば良いの!」

 

「すげー如何でも良い。」

 

 

前にならえなんて小学校以降した事も無い。

しかも先頭なんて縁の無いものだったし、思いつかなかったわ。

 

「別に誰もそんな事思わないから、気にしなくて良いんじゃない?」

 

「それは私しか先頭を経験してないって言うのか~!」

 

「落ち着きなさい。」

 

 

フォローしたのに怒られたー。

少し気にしすぎのような気がするんだが・・・

まあ、萩村には萩村にしか分からない悩みがあるんだろう。

俺だって全部分かろう何て思わないし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして会長と七条先輩も生徒会室にやって来た。

 

「より良い学園を作るためには生徒の声を聞くのが大切だ。」

 

 

確かに、共学化するに当たって色々と問題があるな。

例えば男子トイレの少なさとか、女子が多いので女子同士での会話に遠慮が無いとか、他にも色々あるだろう。

 

「そこで、目安箱を設置しようと思う。」

 

 

目安箱か・・・

徳川吉宗が庶民の声を聞くために設置したのが有名だが、実際に学校に投書している人を見たことが無い。

 

「でも会長。目安箱って以前にも設置しましたけど、あんまり投書無かったですよね。」

 

 

あっやっぱり投書されなかったのか。

 

「うむ、なので今回は入れたくなるように一工夫してみた。」

 

 

そう言って会長は目安箱を取り出した。

その目安箱の入れ口には、一本の線が引いてあった。

 

「これは?」

 

「ついつい入れたくなるだろ?」

 

「いや、不信任ものだろこれは・・・」

 

 

発想が思春期過ぎますよ・・・

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

「今回は随分と投書が来たぞ!これもあの工夫のおかげだな。」

 

「違うと思いますけど・・・」

 

 

とりあえず投書を読んでいく。

なになに、社会科の先生にカツラ疑惑、食堂のおばちゃんは実は若い、何だこれは・・・

 

「あっ、これ津田君宛てだね。」

 

「俺に?」

 

 

生徒会に入ってまだ日が浅い俺に、いったいなんの要望だ?

え~と・・・

 

「会長に手を出したら、穴ぶち抜きます。」

 

「・・・・・」

 

「シノちゃんのファンからね。あっこれもそうね。」

 

 

神様~。

俺はいったい何をしたって言うんですか。

普通に高校に通ってるだけなのに、何故こうも狙われなきゃいけないのですか!

っと、現実逃避をした所で何も変わらないだろうな。

 

「津田君の初めてが狙われてるのね!」

 

「何!?津田の初めてだと!」

 

「うん!しかも後ろの!」

 

「おお!津田はそう言う趣味なのか。」

 

「ちげーよ!」

 

 

こうしてまた一日、ツッコミで終わっていくのか・・・

萩村、お前も少しは手伝ってくれよ。




次回は伝説の校内案内です。
どうアレンジして行こう・・・

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