桜才学園での生活   作:猫林13世

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原作ではみんなが家事を手伝うのですが、ここのタカトシは主夫ですから……


次の予定

 カナに連絡を取ろうとしたら、携帯の電源が切れていたので、自宅に電話をしたらタカトシの家だと言われたので、我々は朝早くからタカトシの家を訪れることにした。

 

「会長、何故我々も招集されたのでしょうか?」

 

「カナがタカトシと同じ屋根の下で一夜を明かしたのだぞ? 萩村は気にならないのか?」

 

「そう言われると気になりますが、タカトシが魚見さんの行動を読めないとは思えないですし、普通に腕力で敵うはずもありませんし」

 

「だとしてもだ! あの家には変態なコトミがいるんだ。おかしな薬でも使ってタカトシを襲うかもしれないだろ」

 

「さすがにそれは考え過ぎだと思うけどな~。でも、コトミちゃんが味方したら、タカトシ君でも大変かもしれないね~」

 

 

 私の考えに同意してくれたアリアは、少しつまらなそうに津田家の方角へ視線を向けた。

 

「どうせなら、私が襲われたいな~」

 

「アリア、何時からMに目覚めたんだ?」

 

「タカトシ君に出会ってから、私はずっとMだよ~?」

 

「あれだけSっぽかったアリアが、タカトシに変えられてしまったのか」

 

 

 タカトシの前では大人しくしているが、アリアとの会話は基本的にこんなものなのだ。個々で下ネタを言うのは控えているが、二人揃ったり、ここにカナがいたりすると、どうしてもそっち方面で盛り上がってしまうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝食を済ませたタイミングで、インターホンが鳴り、タカ君と顔を見合わせて首を傾げた。

 

「こんな時間に誰でしょうか」

 

「来客の予定はありませんが」

 

 とりあえず、前々からのお客さんではないという事を確認して、私は玄関に向かいました。

 

「はい?」

 

「カナ! 抜け駆けとは卑怯だぞ!」

 

「あら、シノっち。私は義姉としてタカ君たちのお世話をしに来ただけです。サクラっちはそのおまけです」

 

「おまけって……無理やり連れてきたのは会長じゃないですか」

 

 

 背後から顔を覗かせたサクラっちにツッコまれましたが、あまり気にせずに話を進める事にしましょう。

 

「それで、シノっちとアリアっちとスズポンはどのような御用でしょうか?」

 

 

 本来の住人ではない私が用件を聞くのもあれですが、タカ君は今家事が忙しいので仕方ありませんね。

 

「カナに連絡したらつながらず、仕方なく自宅に掛けたらこっちにいると言われてな。さすがに夜襲をかけるわけにも行かなかったので、この時間になったというわけだ」

 

「そう言えば、携帯の電池が切れてましたね。それで、シノっちはどのような用件で電話を?」

 

「次は何処に遊びに行くかの相談をしようと思ってな! せっかくだからアリアと萩村も交えてじっくりと話そうではないか」

 

「そうですね。では、お茶を用意しますので、三人はサクラっちと一緒にリビングで寛いでいてください」

 

 

 そう言う話し合いなら、タカ君やコトミちゃんも交えた方が良いのでしょうが、タカ君は洗濯や掃除、コトミちゃんは課題が溜まっているために部屋に閉じ込められてしまってますからね。ある程度は私たちで決めて、後でタカ君の意見も聞いてみましょう。

 

「それでシノっちたちは、どんな意見なんですか?」

 

「たまには身体を動かすイベントでもどうかと思っているのだが」

 

「この前山に山菜取りに行ったじゃないですか」

 

「言い方が悪かったな。スポーツでもどうかと思っている」

 

「なるほど、スポーツですか」

 

 

 確かに生徒会の作業はデスクワークですから、身体を動かすイベントはありがたいですね。

 

「具体的にはどんなスポーツを?」

 

「タカトシがいるから、男女が問題なく出来るものにしなければいけないからな。そこは相談しようと思っていた」

 

「だったら、タカ君男の娘計画をここで――」

 

「なにか言いました?」

 

「いえ、何でもありません」

 

 

 相変わらずの地獄耳ですね、タカ君は……もうちょっとで意識を失うところでした。

 

「人数もそんなに多くないから、テニスとかでどうだ? タカトシ一人対、私たちの誰か二人なら、それなりに試合になるだろうし」

 

「メンバーはここにいる人だけですか?」

 

「アリア、君の家が所有しているコートは、どれくらい広いんだ?」

 

「うーん……後十人くらいなら余裕で入ると思うけど」

 

「では、五十嵐や三葉たちも誘ってみるか! たまには他の人間を含めるのも楽しいかもしれないからな」

 

「私たちはあまり交流がありませんからね。その時に改めて紹介してください」

 

 

 既にテニスで決まりつつありますが、タカ君相手に二人でも荷が重い気がするんですよね……

 

「いっそのこと、タカ君対全員、ていうのはどうですか?」

 

「さすがにそれは……コートが狭く感じてしまうだろうしな」

 

「それに、人数を増やしたところで、タカトシにはあまり意味は無さそうですし」

 

「確かに、スズポンの言う通りですね……」

 

 

 何人束になってかかろうが、タカ君には勝てそうにないですし、人がうじゃうじゃいると、ぶつかって怪我をする可能性もありますしね。

 

「とりあえず、タカトシの相手は当日になって考えるという事で」

 

「では、これで決まりですかね?」

 

「初心者は、出島さんがコーチしてくれるらしいから大丈夫だよ。ちなみに、私も得意だから」

 

 

 少し不安そうにしていたサクラっちの顔を見て、アリアっちがそうフォローを入れました。これで、当日がますます楽しみになって来ましたね。




女装ってどうなんですかね……

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