桜才学園での生活   作:猫林13世

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もっと絡ませたいなーっと思って話作っちゃいました。


森さん+後輩たちとの勉強会

 明日から試験前一週間と言う事でバイトは暫く休む事になっている。その事は店長にも伝えてあるし、森さんや魚見さんも同様に休む事になっているので特に気にする事は無いのだが。

 

「津田さんは勉強してますか?」

 

「いえ、これから復習も兼ねて一週間勉強するんですけど。まぁ何とかなると思います」

 

 

 学年が変わってすぐの実力試験では、やはり萩村には負けたけども学年二位の成績を収めることが出来たのだ。慢心する訳では無いが、順当に勉強すれば今回も何とかなりそうな雰囲気ではあるのだ。

 

「羨ましいです。私はこれから必死になって勉強しなければ危ない感じですし……」

 

「でも、森さんだって学年上位ですよね?」

 

「萩村さんや津田さんのように、元から出来が良い訳ではありませんので……」

 

 

 俺も元から出来る訳じゃ無いんですが……そういうのは萩村とか、会長とか、七条先輩とか魚見さんとかに当てはまる言葉だと思うんだけどな……

 

「じゃあ一緒に勉強しますか? 学年も一緒ですし、それほど進行速度に違いがあるとも思いませんし」

 

「良いんですか? ですが場所とかが無いですし……」

 

「森さんさえよければ近所のファミレスでも良いですか? どうせコトミとその友達の勉強を見る事になってるので、森さんもそこに参加してくれれば一緒に勉強出来ますし。駄目なら他の場所でも構いませんけど……」

 

 

 出会ってそれほど経ってない異性の家なんて嫌だろうしね。時さんは気にしてなかったし、八月一日さんはなんだか意気込んでたけど結局はそこに落ち着いたのだ。

 

「構いませんよ。それで、何処のファミレスですか?」

 

「えっとですね……ここの近所の……」

 

 

 森さんに詳細な場所を伝え、駅まで送って別れた。萩村も誘ったけど断られたんだよね。まぁ森さんには負担を掛けないように気をつけなくては。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 家に帰ってきてから、私は事の重大さに気がつく。津田さんと一緒に勉強するなんて……緊張しちゃうじゃないの。

 

「でも、会長や天草さんたちとの差をつける為にもここは頑張らなくては!」

 

 

 津田さんは魅力的な男性だと私も思っているけども、それ以上に魚見会長や桜才生徒会メンバーやこの間お店に来た五十嵐さんも津田さんを意識してるのが丸分かりな態度だった。

 もちろん津田さんも気が付いているのでしょうけども、あえてその事には触れずに生活しているようです。

 

「英稜にも津田さんの凄さは伝わってますし、写真も出回ってると噂されてますしね」

 

 

 桜才新聞を大量購入してる祭に、新聞部部長の畑さんから写真も入手したとかなんとか噂されてましたし、実際見た事の無い津田さんにチョコを作る女子が殆ど……と言うか全員でしたしね。これは写真が流出してると考えて間違いないのでしょう。

 

「そしてお店に来る女子高生の殆どが津田さん目当て……何処から聞きつけたのか色々な高校の人たちがあの店に来てますし」

 

 

 そのおかげで店側はかつて無い集客率に喜んでいるようでしたけどね。津田さんはそれを聞いて苦笑いしてましたが……

 

「妹さんやそのお友達が一緒とはいえ、津田さんと一緒に勉強出来る機会を無駄にしないようにしなきゃ!」

 

 

 生徒会役員である私や津田さんは、当然寄り道は出来ないので一旦家に帰って着替えてから集合と言う事になっている。可愛い服なんて持ってないけども、せめて異性として意識してもらえる程度にはなっておかなければ!

 

「そうなるとスカートの方が良いのかな? でも私あんまり好きじゃ無いんだよなー」

 

 

 制服では仕方なく穿いているが、ヒラヒラが偶に邪魔だと思ってしまうのだ。基本的にズボンスタイルが多いので余計にそう思ってしまうのだろうけども……

 

「とりあえずお風呂入ろう……」

 

 

 悩んでいてもしょうがないので、とりあえずお風呂に入って考える事にした。悩みすぎて上せたのは言うまでも無いかな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 放課後、生徒会の業務も一旦ストップされるので、俺は生徒会室には寄らずに帰る事にした。

 

「それじゃあ萩村、また明日」

 

「ええ。今回のテスト、楽しみにしてるからね」

 

「プレッシャー掛けないでよ」

 

 

 前回の実力テスト、実は萩村とは五点差だったのだ。もちろん萩村が満点だったために、ミスした時点で負けは分かってたんだけど、意外と間違いが少なかったのに驚いたのだ。

 

「入学してからずっとトップだった私を脅かすのはアンタしか居ないものね」

 

「ほぼ毎回満点の人相手に如何戦えって言うんだよ……」

 

「私だってミスするかも知れないじゃない」

 

「油断してればありえるかもだけど、萩村にそんなもの無いでしょ?」

 

「当然!」

 

 

 まぁ頑張るけどさ……

 萩村と別れて俺はさっさと家に帰って着替える事にした。ちなみにコトミは既に出かけてるようで家には居なかった。

 

「珍しいな、アイツがやる気になるなんて……」

 

 

 着替えた形跡はあるのでまだ帰ってきて無いって事は無いだろう。だけど俺より先に出かけたところでアイツが勉強するとは思えないんだが……まぁ行けば分かるだろう。

 

「八月一日さんや時さんに連れられて行ったのかな?」

 

 

 あの二人ならコトミを引っ張って行ってくれそうだし、何よりコトミも友達の言う事なら聞くのかもしれない。

 

「とりあえず俺も着替えて……? メールか」

 

 

 携帯が震えたと思ったらメールが届いていた。えっと……森さんから?

 

『今から向かいます』

 

「律儀な人だな」

 

 

 わざわざ知らせてくれるのはありがたかった。時間とか細かい事は決めてなかったけども、森さんも真面目な人だから終わったらすぐに来てくれるようだ。

 

「待たせる訳にもいかないし、俺も急いで着替えるか」

 

 

 場所はここら辺の為、電車移動する森さんより遅くに着く訳にもいかない。俺はさっさと着替えを済ませ、洗濯物を籠に突っ込んで出かける事にした。もちろん鍵はしっかりと掛けて。




次回勉強会本番……てかタイトル詐欺だったな……

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