影宮、真面目にやる気があるのかどうぞ。
「………千冬さん」
「………ここでは織斑先生だと何度言えばわかる」
「今日は勘弁してください。悪魔で知人として、ご近所さんとしてお願いします」
「………何故漫画ゼリフを繰り出しながら地域自治体関連になる。ここは学園内だ。故に私は教師。その意味が分かるな」
「………息抜きに読んでいたらハマりました。………けど」
………欝だ。
本日は土曜日。そう、茂自らの要望で頼んだセシリアと決戦の日時だ。
だが今の彼は、そんなことは眼中になく、目の下に隈ができ、深海のダイブしそうな程溜息をもらう。
え?、なぜ彼がこんなにベクトル急降下か?答えは単純、しかし、それは絶対に許されないことだ。
「貴様、“夜叉を使わない”とはどういうことだ」
「言葉通りです………それに―――」
もう2時間近くもこの調子なのだ、主に茂の原因で
「夜叉は貴様の専用機になったとこの間話しただろう、なのに何故、今日は使わないと言い張る」
「………その“夜叉を使えばどうなるか”分かって言ってますか」
それは確認というよりも追求に近い。
何故茂はそこまで使うのを拒むのか?
「……その時はその時、政府の目を気にするのはわかるが、貴様が溺れるなり切り替わらなければ済む話だろ」
「“あのシステムが外してない”、否、“外せない”としても、ですか?」
「!!………貴様でも外せないのか」
「まぁ、私が起動しようと思わない限り、大丈夫だとは思いますが」
「………“あの騒動”では問題なかったな、なら――」
「あの時はあの時、今回は今回、時期が来れば使いますが、今日のところは勘弁してください」
そう、この遣り取りを先程から何度も繰り返しているのだ。ちなみに、茂は前持って訓練機の使用申請を出し、通過しているため、使用許可が降りている。使用機体は打鉄である。
「………政府の方にどう説明する気だ」
「そこは問題なく、私と下手に交渉すればどうなるか骨身にしみていますよ」
そして、何やら物騒なことを。
だが実際のところ、茂はこの女子待遇なんぞ知ったもんかという行動力に地の利がある。過去に茂を陥れようとした女が多数居たのだが、大ドンデン返しをくらい、監獄行きに。付け加えると、その場にいた女子一同は“抱えていたトラウマ+㊙”をどこから入手されたか知らぬが、茂が公開したため、身も心もグッサグッサに抉られたのだ。
追記:IS学園内でも、茂にチョッカイだそうとした者が居たが、先同様に返り討ちに合い、今度は織斑先生の個人指導行きとなった。
「だがなぁ―――(あの、織斑先生)―――山田先生、何か」
会話の最中にオドオドした聞き慣れた声が入ってくる。
とりあえず、振り返ってみると、山田先生と目が合う。何故か冷やせが流れてるが?
「どうかしましたか、先生」
「そ、そのですね、オルコットさんがずっと待機しているのでそろそろ」
そう言うと、一同モニターを目が行く。そこには先の山田先生の発言通り、セシリアがアリーナ内で空中で待機している。
「………織斑先生」
「チッ、仕方がない。使用時間は限られているからな」
今回だけだからな、と付け加え、仕方なく、打鉄の使用を許可した千冬。
本来なら許可を出さないが、茂の性格を“知っている者”としては埒があかないと判断したのだろう。
そして茂は既にISスーツを着用していた(先の会話中はジャージを羽織っていた)のでそのまま打鉄に乗り込みピット・ゲートへ進む。
しかしよく見ると、茂のISスーツ、一夏のとデザインがかなり異なっている。
「さて、どこまで“抑えこめるか”」
茂は射出の直前、苦笑いをしながら言った。
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アリーナに出てきた茂はそのまま浮遊することなく、地上へ着地。そして上空を見上げるとセシリアがIS展開をして浮遊していた。
距離は結構あるが視線が合うと、回線が開く。
『随分と女を待たせるのですね』
「織斑先生と色々と意見交換がありまして」
『レディーを待たせる殿方は、最低極まりないですわね』
「ははは、まぁ、女性に恨みを買われ続けているのは事実ですね『否定なしですの!?』―――軽くブラックリストに載っているはずですよ?ドンデン返しで牢獄行きになった女性“達”から」
ははは、とまた軽く笑い受け流す茂。さらりと言う茂だが、セシリアが驚きと呆れたが混ざり合って何とも言えに顔に。いや、引きつっていた。
「とはいえ、遅れたことは事実ですね。その件はすみません」
『は、はぁ、まぁ分かればいいですの』
ペコッっと律儀に頭を下げる茂。その行動にセシリアは茂の行動についていけずポカンとし出す。
さて、
『あなたは何を考えているかわからない方ですわね?………まぁ、それはそれでどうでもいいですけど』
「―――長い前置きは余計に周りを刺激しますよ?…………というより、なんですかこの人数。1組(クラスメイト)だけではなかったのですかねぇ………“山田先生?”」
周りを見ると、人、人、人の群れ。茂は事前に観戦に来るのは構わないが、1組限定、と釘を打っておいたのだが、確認すると、1組以外に他のクラス(2,3年も含め)が観客として揃っている。
茂は後ろに振り返り、ピットの方を睨む。しかも先の会話はしっかりと管制室につなげているため、声に度が入った声である。………モニター付きで
『ヒィ!!』
そして画面越しから、山田先生の怯えた顔が真っ先に映った。
織斑先生は見向きなしだが。
「山田先生?なぜそんなに脅えているのですか?私はただ、なぜこんなに観覧者が多いのかを尋ねているだけですよ………何故です?」
さらに万篇な笑とは言わないが目が笑ってない笑顔で言ってくる茂。というより君、教師相手にやりすぎでしょ?
だが、それでもやめるはなく、山田先生はドンドン顔色が真っ青に加速していく。
「さぁ山田先生、回答を?」
『あ、あのですね……そ、それは……』
「答えは率直がいいですよねぇ~」
『ヒィ!!!!!!!!』
さらにドス黒いオーラが出てきた茂、流石に見かねたのか、
『私が見かけたところでは既に噂なっていたぞ』
「………この学園の女子は口が軽すぎませんか?」
『所詮は子供ということだ、ましてや貴様や織斑は学園内希の男子だ。気になって仕方なかったのだろう』
「…………ここ本当に育成機関ですか」
千冬が割って出て説明すると、茂はため息。次回をどう気付かれずことを進もうか試行錯誤し始める。
『影宮、何を考えているかは知らんが、これからは試合だ。下らん考えは捨てておけ』
「私はこんな気分で試合をしたくないですよ。元凶は元を潰していくのが私の主義ですし」
『何を言っていますの!?』
「別に、強いて言うなら、こんな気分にさせた発端は貴女へぶつける気はなく、元凶にぶつけようと、ただそれだけですよ」
『試合放棄ですの?そう、でしたら最後のチャンスをあげますわ』
「チャンス?」
「今ここで負けを認めるなら、終わりに差し上げても『………面倒事増やさせる気ですか、貴女は』――――はい?」
セシリアが有意義に、当然のように言ってきたが、茂が逆に呆れ顔。ため息を漏らしながら続ける。
「言えねぇ、自覚して言うのもなんですが…………かなりの地獄耳でしてね?私は。………………賭けこどやらイベント開催させようやら撮影オークションなどと必要以上にいらない情報が入ってきましてね?
おかげで、“今日という今日までその目論見を完膚無きまで潰すのに徹夜続き”でしたから。全く、一夏さんに武術やらISの手ほどきを箒さんに恨み買われながらグチグチ文句言われながらやりましたよ。ええ、やりましたよ。『私が入いる隙がないではないか!』とか『私との約束はどうした!!!』の怒声を上げながら、木刀や真剣を振り回す鬼神と化しそうな箒さんを相手にして、関節外し喰らわしそれを実技披露を兼ねて一夏さんへ叩き込まさせましたよ、ええ本当に先の情報元を潰すと同時進行で。それが終わっても尚、只でさえ千冬さんに『・・・・・・影宮』―――もとい、織斑先生と面倒事を先程起こしたばかりなのに、不戦敗を与えて余計な説教は御免です。剰えこの観客の状況からまだ懲りていない人がいるようですし、この後の予定に新聞部と演劇部を潰しにかからないといけないという最優先事項がありますので『――――――あなたは何を考えていますの!?』……………人権の尊重?」
『疑問視で答えないでください!』
「いえ、人権は大事でしょ?それに今の話、織斑先生に悟らすまいと先手で動き、潰すのに苦労したんですよ。まぁ、泣いて許しをこようが開き直ろうがそこは問答無用で逝かせてもらいましたが。いやぁ~精神の袋小路に入った人が何十人かいましたが無視しました。今も部屋で寝込んでいると言う噂がありますね」
ははは、と言うまた繰り返し。
あの茂さん?先程から物騒な話をしすぎですよ?セシリアさん引きつってますよ。
そして彼女にも聞かれてますよ~
『………おい影宮』
「はい?」
『………後で詳しい話を聞かせてもらう』
「………まぁ、仕方がないですね。とりあえずこれを………」
すると茂、管制室に何やらデータを送信した。それを見た千冬は目が鋭くなったこと、鬼のようだったと、後に山田先生は語った。
「まぁ、つまらない話でしたし、そろそろ始めますか………現オルコット当主殿」
『!!……、その名で呼ぶとは、気が変わりましたわ。それ相応に八つ裂きにして差し上げますわ』
セシリアの顔つきが変わり、カチャリ、と安全装置が外れる。無論、打鉄にもその情報が入ってきている。しかし、茂にはどうでもいい。見えているのだから、
「では、その八つ裂きというのを見せてもらいましょうか」
「そう、ではお望み通り………お別れですわ―――きゃ!」
ライフルを振り下ろし射撃に移ろうとした瞬間、セシリアが悲鳴を上げた。ライフルを茂に向けた瞬間、それと同時にライフルに打鉄の近接ブレードが衝突、弾いたのだ。
ライフルはそのまま上を向き、ブレードはそのままセシリアの背後に行ったかに見えたが、ブルーティアーズが警告を出す。
「……余所見している暇はないですよ」
「!!」
背後からする声。セシリアが慌てて振り返ると弾いた刀を逆手に掴んだ茂が居た。ブレードを振り攻撃態勢で。
「しまっ!―――ぐっ!」
慌てて回避に移るも間に合わず、腹部に直撃、吹き飛ばされる。
茂はそのまま接近し、再び奇襲をかける。
「く、舐めないでください!」
セシリアは大勢を立て直しながら、ライフルを茂に向け撃ち続けしながら距離を取る。
しかし茂。清々しい顔で紙一重に避けながら、いや、幾つかだが、僅かに掠れながら接近し徐々に距離を詰める。
「いい腕です。ですが、回避範囲が少ない相手に連射が不向きなスナイパーライフル………相性はどちらが有利でしょう?」
すると茂、レーザーを刀で2,3発切り裂くと三次元躍動旋回(クロス・グリッド・ターン)を駆使して遠心力を利用し、セシリアに切りつけるがセシリアは後退し仕留め損ねる。
が、茂は気に留めることなく、ライフルの猛攻を避けながら再度接近を仕掛ける。
「くっ!何なんですのあなたは!?」
「貴女が気にするほどではありません。言葉を借りればただの庶民ですよ」
「嘘ですわ!!対処法といい、攻撃方法といい、絶対に戦闘訓練かそれなりに武芸を嗜んでいらっしゃる方でなくて!!」
「では言い換えましょう。………………“ただの庶民(ブラッド・アサシン)”です」
「どこが違いまして!?」
茂の動きに疑問・苛立ちを覚えるセシリアだが、接近戦しか仕掛けない様子を見ると、装備はあのブレードだけ・・・・・・。補助的なものが何かインストールされているかもしれないが、このまま距離を開けてば・・・・・・。
だが、当の本人はそれらしい素振りも見せず、会話しながら斬撃を仕掛け続ける。そして一太刀目がライフルと衝突すると、連続して振り続ける。セシリアとしては距離を開けようとするが、茂は自身の近接射程からのがすまいと距離を詰め続ける。
………まずいですわね。このままだと
なんとか自分の射程で戦闘したいのだが、距離が詰められているため、ライフルを盾にせざる負えなくなるセシリア。そしてブレードとライフルが衝突し合い、防ぎきれなくなったか腕や腹部にまで刀がヒットし始めた。あらかたダメージを与えると茂は、ライフルを掴み、セシリアの腹を蹴り、一旦下がる。
「くぅぅ、どうやら接近戦はお手の物のようですわね」
「というより、近接戦しかできないですよねぇ、打鉄は」
「なら何故リヴァイブにならさらないので」
セシリアは焦りを隠せない様で茂を睨み続け、茂は茂で打鉄の状態を確認しながら、
「別に使用しても良かったんですが、パーツを弄る羽目になります。一昨日偶々居た教師にお願いして射撃戦闘の模擬戦しましたが、先生方から観れば引かれる戦闘しましたからね。『何その軍人より質の悪い狂乱者みたいな戦闘は!?』と、流石にそこまで指摘されるとは思いませんでしたが。そんなわけでリヴァイブを使うと苦情が来ますので打鉄に………でもそこまで指摘を受けることしましたかね?」
最期の言葉、何故か遠くを見て語っていた。明らかにセシリアを見ていない。余程過去になにかしたのだろう。セシリアも今は対戦中でありながら、そんなことを考える。だがその間に、さらに距離を取ろうとセシリアは後退。
「まぁ、それはそれとして。そろそろウォーミングアップは終わりと判断していいですか?当主殿」
「く、また貴方は!ならばこれでフィナーレとしましょう!」
すると漸く茂は戻り、また刺のある発言を。それに苛立ちを覚えたのか、セシリアは両肩の武装を起動させる。
………ブルーティアーズ。漸くですか
茂は待っていた、いや、遅すぎると呆れていた。その間にセシリアはさらに後退し、ライフルを構え、そしてビットへの制御に集中する。これなら茂もダメージを与えると踏んだのだ。しかし茂はその行動に何ら関心持たず、ただ見つめる。
「………狙いは悪くないですね?」
だが、おかしい。茂はその場から“動かない”。それどころか打鉄のスカートの武装を解除、量子化させた。セシリアは怪訝そうに見るが、すぐさま意識を切り替えた。
初弾、背中を狙うが左に傾き回避。次弾、後ろに傾き回避、さらに次弾、今度は上下から来るが一歩下がるように回避。以後、その繰り返しで殆ど動くことなく最小限の動きで回避してる。
「当主殿、この武器は生かされているのですか?」
「どう言う意味ですの?」
すると茂は、最小限の動きで回避している中、なんともないように平然とセシリアへ通信し始めると、ある指摘をしだした。
それを内心ギクリとしながらその後も死角を狙うが尽く紙一重に避ける茂に苛立ち始め、茂は続ける。
「別に大した意味はないですよ。悪魔でこちらにはね。そもそも私は、国や政府に対して無縁の者でウンザリしてる身です。だが、あなたには最優先事項ではないのでは?・・・・・・“IS学園に来たそもそも理由なのだから”」
「!!」
「たかがビッドの機能向上と連射による補助と追撃。それだけなら第2世代技術で賄えます。だが、“意思(イメージ)による性能向上”はその上の技術です。まぁ、これ以上は野暮ですね。だが、意思とは何なんでしょうか、セシリアさん?」
「っ、しつこいですわよ!!」
あまりにカッとなったか、真正面からライフルとビットを放つ。
「………それは意思でなく本能です。」
正面からの攻撃、今の動作に茂は呆れながらに一言告げると後ろの倒れるように急降下。そのままバク宙の勢いで一回転すると同時に
「えっ!?」
セシリアの横を何かが掠めた。否、正確には、浮遊していたビッドが一機、落とされた。
「う、嘘・・・・・・一体何が?」
「・・・・・・驚くのは勝手ですが、今は模擬戦中ですよ当主殿。」
ありえない・・・・・・。そう思うのが普通である。本来打鉄は近接防御型で装備はブレード一本だけなのだ。インストールしているにしてもその素振りを見せなかったのに、いったい?
「いつまで嘲っているつもりです。そんなことではこの先持ちませんよ。そもそも自分の手の内を明かすようなお人好しに見えますか、お、私が――――――仮にも代表候補なら状況判断をし即時解析を行い、試行錯誤して戦術を練るのが必須では?」
「くっ!」
そうすると茂は先同様逆手で構える。
言われなくともわかっていますわ!
セシリアは内心噴気づいていた。戦闘の中茂が言ってくること、それが嫌にトゲが刺さりイラつかせる。
そもそも貴方に言われるまでもなく、私がここに来た理由は!!
そう、セシリアはブルーティアーズの適正A、そしてA判定が出たのがイギリスでセシリアだけ。だからこそ、家のためにも、当主としてでも、見下すようなこの方に負けたくないですわ!
何かおかしい。
しかし、何度も仕掛けるも、こちらの流れに誘おうと狙いを定めるも茂は大雑把な回避をせず、紙一重で避けているため、動きが読みづらい。むしろ私の動きを傍観しているように見える。また小手調べと思っているのかしら!!!
「やれやれですね」
今度は茂、円状制御飛翔(サークル・ロンド)で急にセシリア周囲を走りるように周る。しかし、そのスピード異様に速く、残像を残しているのでどれが本体かがわからない。
「瞬時加速(イグニッション・ブースト)!?、でもあれは直線加速だけのはず」
明らかに打鉄の性能を無視しての行動。残像が多すぎて、センサーの感知がうまくできない。セシリアは周囲を見るが当然肉眼でも本体を見つけられることはできなし、焦り出す。明らかに防御メインの打鉄の動きを無視している。機動性重視にするにしても無理がありすぎる動きだ。
「きゃ!」
そして時折に茂はセシリア目掛けて加速。威力はそれほど高くないが、セシリアの真横を通過時に斬撃で着々とダメージを与え続ける。セシリアも接近した方向や左右前後、中央無人にライフル、ビットを撃つが残像をすり抜けるだけで手応えがなかった。
しかし………
「………打鉄では、これ以上は限界ですね。やれやれ、千冬さんから頂いた名、再来ですか。」
危機感、焦りを出しているのはセシリアだけではなかった。
「それにしても、影宮くんすごいですね。」
「まぁ、あいつのことだからな。」
場所は変わって管制室。ここで山田先生と織斑先生がセシリアと茂の戦闘を見ている。
それにしても、
「でも影宮くん、本当にISを起動させたのが“2回目”なんでしょうか?」
「どういうことです、山田先生」
「いえ、空間把握、ISの操縦についても、三次元躍動旋回(クロス・グリッド・ターン)に瞬時加速(イグニッション・ブースト)、さらには円状制御飛翔(サークル・ロンド)の使用に加えて、それらを使わずの高速移動。というより、○護見たいな移動で周囲が分身のように見えています。・・・・・・・明らかに打鉄のスペックを無視している動きですが。それでも初撃の行動から今に至るまで殆どダメージ0ですよね。大雑把な回避せず紙一重ですし、学歴も含めてISに無縁というのはどうにも納得がいかなくて。」
「………まぁ、打鉄のスペックを無視しているのは確かだ。」
山田先生は、今の茂の戦闘で、ISに関わっていないとは思えないことを千冬に話すが、その聞かれた当人は、視線だけを山田先生に振り向くと、片言だけ言うとすぐに画面の方に視線を戻した。“どうでもいい”ように。
だが、山田先生の言うことにも一理あるのだ。そう、茂はIS学園には入学“した”。だが、入学理由は“一夏と同じ理由”、つまりは“ISを起動させた”という理由だけである。無論、学園&政府側も茂の経歴を洗っているが、おかしなことにISの関連性は0、“全くない”のだ。つまり、“ジュニアスクール”の経歴もない。ましてや“軍に在籍した記録も政府に関与した記録”もなく、ISに触れる機会があったわけではないのだ。なのに、授業では平然とついていけた。いや、あれは復習に近い。彼曰く「今更?」という感じであった。
なのに、何故ここまでやれるのか?
「だがあいつは、手を抜いているようだな?」
「え?」
千冬が突然今の戦闘を見て指摘する。山田先生は今の発言の意味に疑問符で、どこが?という目で訴えている。
「さっきから打鉄の方に目が行き過ぎている。いや、闘いの最中、オルコットよりも打鉄を気にかけている風に見える」
千冬がそう指摘すると山田先生はモニターを振り返る。それと並行して先までの戦闘を見直すと、確かに、目先だけだがチラリチラリと何度も打鉄を見る茂の様子が確認された。
「・・・・・・あの馬鹿者が、“ISを壊す”気か」
はい。次回の続編。なるべく早くだそう思いますが、不定期更新。
ご迷惑をかけると思いますがよろしくお願いします。
追伸:影宮の口癖・・・・・・“悪魔で”はところ。本人趣味に従いそのままで通させていただきます。