魔法科高校で龍は生きる   作:ドンマッシュ

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皆様お待たせしました、ドンマッシュです。

昨日は残業でした...ぶっちゃけ疲れてパソコンすら起動しませんでした。スマホいじるのもたまには億劫になるものですね...

ですが話ができたならやはり投稿したくなるものです。楽しみにしてくれる方がいるなら、それが強いモチベーションになります。

それでは、どうぞ!


1‐8 風紀委員

突然ぶち込まれた真由美の爆弾発言に、その成績を知る真由美と摩利以外は全員黙り込んだ。特に達也の驚がくは先程のものをはるかに超えていた。達也は深雪の成績をもちろん記憶している。故に深雪が、筆記試験2位(・・・・・・)実技試験2位(・・・・・・)で、総合で主席であることはもちろん知っていた。深雪を超える魔法力を持つ存在に興味があったものの、まさかそれがすぐ隣にいる人物だったとは微塵も思わなかった。

 

「…あんた、いきなり何言ってんだ」

「事実でしょう?はっきり言わせもらうと、あなたの実技試験は歴代最高点よ。魔法発動速度、魔法式規模、情報書換強度。その全てにおいてあなたは圧倒的だった」

 

そこまで興奮気味に話した後、真由美は心底呆れた表情を浮かべた。

 

「その癖に筆記試験は中盤以降一切解かず、全て白紙で提出している。なのに回答した問題の正答率は100%。だからこそあなたは合格してここにいる。普通ないわよ、こんなあべこべな成績」

 

点数の内訳までばらされいよいよ周りは混乱し始める。こんなことは普通ありえないからだ。

 

「会長、それは本当なんですか?」

「事実よ。あの時、先生たちも非常に困った表情をしていたからよく覚えてるわ」

「…どういうつもりだ蓮司。前代未聞だぞ」

 

素直な疑問を蓮司にぶつける達也。すると蓮司は

 

「…まあ、あれだ…調子が悪かったんだよ…」

 

非常に答えにくそうに、苦々しくそう答えた。これには周囲も意外な反応を見せる。普段の蓮司や先ほどのマイペースな姿を見たならば、もっと飄々とした態度で答えることを想像したはずだ。しかしその予想に反し、今の蓮司は顔をしかめ、今すぐにでも忘れたいといった表情を浮かべた。すると蓮司は面倒そうに、いつものように気だるげに次の話を促した。

 

「もういいだろこの話題は。話を進めてくれよ会長さん。なんでこのタイミングで俺に話を移した?俺を呼んだことと関係があるのか?」

「…そうね、次に移りましょう。もちろん、君を呼んだのにもちゃんとした理由があります」

「ここからは私が話そう」

 

そう言って今度は摩利が話し出した。

 

「単刀直入に伝えよう蓮司君。君を風紀委員に入れたい」

「はい?」

「君の実技試験の結果はさっき真由美が話した通りだ。うちとしてもそんな実力者を放っておきたくなくてね。是非とも迎え入れたいんだ。」

 

そう摩利はまとめ、蓮司を勧誘した。一方の蓮司は軽く困惑する。はっきり言って柄じゃない。

 

(この女何考えてやがる?他の先輩たちの様子を見るに話す内容は予め知っていたようだな。)

 

生徒会の面々の様子を観察して、事前に打ち合わせ済みであることを確信する。あずさを見た瞬間ものすごい勢いで目を逸らされたことは一先ず置いておく。

 

(だがそれでも解せない。そもそも風紀委員は校内の治安維持がメインのはず。入学早々の校門前の一件であんな態度を先輩に取ったなら普通取り締まられ…まて、校門前の一件?)

 

そこまで考え、昨日の出来事を思い出す。攻撃されたことで怒りが頂点に達し、真由美や摩利に対して失礼では済まされない態度を取った。いくらこの二人でもあんな状態の蓮司を見たなら、それを無視できるはずがない。だとするなら…

 

「なるほど…監視が目的か」

 

そう呟くと真由美や摩利たちは一様に驚く。逆に事情の知らされていなかった達也や深雪は、なるほどと納得した。

 

「…君は洞察力もかなりあるようだな。そこまで分かっているならしっかり伝えるべきだな」

「ごめんなさいね蓮司君。だまそうとしてたわけではなかったのよ。あなたの実技試験の結果を頼りにしたことは本当なの」

「そんなもん素直に言うわけにいかないでしょう。「あなたは力があって、でも暴れやすい危険人物だから私たちが監視することに決めました」なんて」

 

軽く冗談を交え、雰囲気を軽くする。そこで摩利と真由美は改めて説明をした。

 

「君の実技が抜きんでているのは、実技試験の結果はもちろん実際にこの目で確かめている。あんな回復魔法を何でもないことのように発動し、さらには瞬時に周りの状況に合わせたその観察眼、僅かな情報から状況を正確に判断できる洞察力は素晴らしい」

「けど同時にとても恐ろしい一面を見てしまったわ。はっきり言ってあそこまでの恐怖を感じたのは初めてよ。最初はどうしたら生き残れるかとか、どうすればこの状況を切り抜けられるかとかを考えるのに必死だったもの。」

「ここまで来たから言わせてもらうが、私は君を爆弾のようにも感じている。何かのきっかけでいつはじけてもおかしくない。だからこそ近くに置いておきたいんだ。いざというときに私たちがすぐ駆け付けられるように」

 

そこまで話し、真由美は改めて蓮司をまっすぐ見つめる。

 

「改めてお願いします、蓮司君。風紀委員としてその実力を発揮してもらえませんか?何かあった時は、私たちも全力でフォローします」

「私からもお願いしたい。君の力を、正しく活かしたいんだ。」

 

そして二人は改めて蓮司に話しかけ、要請を出す。ここまで素直に話してもらえたなら、蓮司の答えは決まっているようなものだった。

 

「すべて話してもらってありがとうございます。その話受けましょう。うまく使ってくださいね。」

 

蓮司は承諾した。ここまで明確な目的があるなら納得する。むしろあの状態を見て完全放置ならそれもどうかと、蓮司自身も考えた。

そして蓮司の返事に生徒会や摩利は安堵した。

 

「よかったわね、摩利!」

「一先ず落ち着いてよかったです」

「ああ、最初の問題は<span class="FIND_IN_PAGE FIND_IN_PAGE_SELECT">意外</span>にもあっさり解決できたな」

「でもやっぱり怖いです…」

「あ…?」

「ひいいいいぃぃぃっ!なんでもないですぅぅぅ…」

「龍童君!中条先輩を威嚇してはいけませんよ!」

「お前は一度怖がらせないと気が済まないのか蓮司…」

 

気付けば生徒会室は和やかな雰囲気に包まれていた。

 

 

「さて、あとは…生徒会推薦枠の補充だな」

「急かさないでよ摩利…中々難しいのよねぇ…」

 

先程、最初の問題と言っていたが、どうやらまだ人員の補充は完了していないようだった。時期が時期であるため、そろそろ決定しなければいけないらしいが、新しい人材は早々見つけられるものではない。蓮司が特殊なのだ。

 

「安心しろ真由美。実は解決案を先ほど思いついたんだ」

「え、本当!?」

「ああ」

 

そこで摩利には考えがあるらしく、真由美に確認を取る。

 

「人員の選出に一科生の制限があるのは生徒会役員だけだったよな」

「そうね、それは規則だから今はどうしようもないけど…あ」

 

そこまで言い、摩利が何を言いたいのか、真由美は理解したようだ。

同時に、それまで特に関係のなかった達也は嫌な予感を覚える。

 

「ならば風紀委員の選出には…」

 

そこで区切り、摩利は達也を見て笑みを浮かべる。

 

「二科生であっても問題はない、ということだな」

そう言い放った。その瞬間達也は盛大に顔をしかめ、反対に深雪は期待に大きく胸を膨らませる。そして蓮司はなるほどと感心した。この二人の話を聞いたりそれぞれの様子を見て気付いたが、この二人は第一高校を取り巻いている一科生と二科生の溝をどうにかしたいようだった。そのきっかけを探していたようだが、そこへ達也という人材が舞い込んだ、ということだ。

 

この提案に真由美は満面の笑みを浮かべ、しかしそこで達也が声を荒げる。

 

「待ってください!先ほどの話の通りなら、風紀委員の主な仕事は魔法の不適正使用などへの対処がメインのはずです!自分で言うのも情けないですが、俺は実技がダメだから二科生なんです!」

「それでもお前ならできんだろ、達也」

 

それに対して答えたのは蓮司だった。これには周りの面々、特に深雪はとても驚いていた。予想もしない方面からの援護なのだから仕方なかったかもしれない。

 

「どういうことだ蓮司、冷やかしなら…」

「風紀委員といっても組織である以上デスクワークだって存在する。さっきの深雪の言葉、そんでお前の筆記の成績を加味するなら十分お前にも活動可能だ。何より…」

 

そこで一旦区切り、今度は楽しそうな表情を浮かべる。

 

「起動式を見ただけでどんな魔法が使用されようとしたかが分かる。そのお前の頭脳と眼は十分治安維持に役立つはずだ。」

 

それを聞き、達也は非常に気まずい表情を浮かべる。何故ならそれを言ったのは他ならない、達也自身だった。自分からそう発言し、それで蓮司の怒りを無理やり抑えた以上、それが出任せの嘘だったなどという言い訳はあったとしても通用しなかった。

 

そこで予鈴がなった。あと僅かで授業が始まってしまうためそこで話は一旦終了となり、続きは放課後に行うことになった。ちなみに去り際、真由美や摩利、そして深雪は非常にご機嫌だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「達也、明日こそ5人前奢れよ」

「あくまで俺の財布を使うつもりか、蓮司…」

 

 

 




はい、というわけで第8話でした。いかがでしたでしょうか。

引き続き生徒会室での話でした。ここで補足を一つ。このお話の魔法科高校入学試験は若干オリジナルが入ってます。普通の入学試験て多分筆記試験の方が先なんだと思うんですね。筆記の後に実技試験が来るのかなと思うんです。
しかしここは魔法科高校。そもそも魔法が使えなければお話にならないのです。よって、先に実技試験で魔法師を選び、その後に筆記試験を行うというものに勝手にしました。そうしないと自分の中で説明がつかなかったんです...
ちなみに若干蓮司君にとっては苦い思い出です。調子が悪かったのは本当なんだと思います。
蓮司君の風紀委員会入りは若干悩みましたが、入れることにしました。目的は監視と抑制です。まあ二つ目はあまり意味がないかもですね(笑)
そして達也君。蓮司の援護射撃(道連れ?)もあり風紀委員会入りは濃厚になりました。この後どうなるでしょうか。

それでは本日はここまでです。今回あまり話が進展しなかったのでつまらないかも、とは個人的に思いましたが、まあたまにはこんな回があってもいいかなと。

では次、第9話でお会いしましょう!
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