混弾のキンジ   作:caose

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 依頼内容は推して知るべし。


依頼

何とか落ち着かせた中空知に対して当の本人は未だ赤面であるがそんな事

もう知らねえと言わんばかりについて行く中でキンジはミシェラに向けて

こう聞いた。

 「それにしても何調べてたんだお前?松葉に頼るってどんなことを??」

 キンジがそう聞くとミシェラはこう答えた。

 「うむ、私はエル・ワトソンが怪しいと感じてな。何故貴様に対して

あそこ迄敵対心を露わにするのかが気になって調べさせたんだ。」

 そう言っていると中空知の案内で女子寮に入って部屋に入るとそこはまさに・・・魔窟であった。

 部屋の中はその殆どが音響機械であったのだ、ラックに積まれているのは

無数のスピーカーや高そうなアンプが黒い机を半円形に囲んでいた。

 黒塗りにしている防音壁には色とりどりのヘッドホンがぶら下がっており

さらに進むとラジオ局のミキサー室の様な部屋には古今東西の通信機が

整然と並んでおり処理用のPCや無線機だけではなく50機種もの携帯電話が

置かれていた。

 アクセスランプが至る所でピカピカ点滅しておりそんな中で窓際に双葉の鉢・・・小さなプラカードでこう書かれていた。

 『トオヤマクン』と書かれたそれを見た瞬間に中空知は・・・ビュンと

今までにはない程の早業でヘッドホンの空き箱にそれを隠すかのように入れると

中空知は慌ててこう言った。

 「ちちちち違います!わ、私、しょ、植物に話しかけたりとかはしていません!!そそそそこ迄孤独じゃありませんよ!わ、それとそっちの小部屋には

何もありません!!不測の事態に備えて買いだめした、ふふふ不埒な下着とか、

お酒はありません!?」

 それを聞いてキンジ達はこう思っていた。

 「「「(ああ、こいつ【この人】隠し事とか以前に犯罪とかそういうのに向いていないな【いなさそうですねえ】)」」」

 そう思いながら松葉の部屋はと聞くと中空知はこう答えた。

 「松葉さんは、そちら、です」

 そう言ってぴっと指さした・・・【松葉の部屋】と書かれた扉が見えたので

一応ながらノックしてこう言った。

 「おおい松葉ー、俺だキンジだけど。」

 『き、キンジ!?』

 部屋の奥から何やらがしゃんとかどたどたとか音がするように聞こえるなあと思っていると更に声が聞こえた。

 『アアアアアアアア!!この間買ったばかりの漫画がコーラまみれにーー!?

後で弁償させてやるーーー!!』

 「おれ・・・悪くないよな。」

 キンジはそう言いながら暫くすると・・・扉が開いた、内側からガチャガチャと音を立てることから間違いなく内側に鍵があるんだなと確信すると

開けた先にいたのは・・・はあはあはあと荒く息を吐いている・・・制服姿の・・後ろにある脱ぎっぱなしのジャージからして着替えたんだなと思っていると松葉は3人に向けてこう言った。

 「・・・入り・・・なさい・・・よね。」

 「お・・・おお。」

 キンジは松葉から放たれるその気迫に少しびっくりしながらも

大人しくついて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 松葉の部屋の中は中空知とは違った意味で同じであった、アニメのDVDに

ゲーム機、フィギュアなど多種多様な物が棚や箱の中にぎっしりと入っており

更には机の上には報告書なのであろう、紙の束が乱立していた。

 然もその隣には漫画が所狭しと棚積みされていて専門店なのかと言わんばかりの状況となっていた。

 そして松葉は小さな冷蔵庫からジュースを取り出すとキンジ達に向けて

こう聞いた。

 「それで?私に何の用ヨ?」

 松葉はキンジに向けて少し赤面しながらぶっきらぼうにそう聞くとキンジはこう答えた。

 「いや、俺じゃなくてミシェラ何だがお前何か頼まれたんだろ?」

 そう聞くとあああれねと言って松葉は机から資料を取り出すと

ミシェラに手渡してこう言った。

 「はいこれ、依頼料はいつも通りに送っていればそれで良いから。それとだけどアンタ何であの転入生に向けて調べさせてッて・・・アンタまさかああ言う」

 「生憎だがそう言う物ではない、それに私はああ言う回りくどいやり方をする

手合いなどこちらから御免だ。」

 そう言ってミシェラは資料を見ていると感心するかの様子でこう言った。

 「凄いな、たった数日でここ迄調べられるとは優秀なんだな。」

 「当たり前でしょう?うちじゃあこれくらいできなくてどうするのよ。」

 そう言いながら海苔せんべいを食べようとするとミシェラはある一文を見て

こう言った。

 「『西欧忍者(ヴェーン)』、これが奴の2つ名って・・・この部分は

合っているのか?」

 「ビンゴよ、何だったらアイツの戸籍登録書と学籍登録書

もう一度ハッキングして見せてあげるわよ。」

 それを聞くと一体何なんだとキンジが聞くとミシェラはこう答えた。

 「とんでもない奴だ、これを見ろ遠山。」

 ミシェラはそう言ってキンジに資料のある部分に指さすと

キンジはそれを見て・・・目を大きく見開いて驚いていた。

 一体何でとそう思っていると・・・松葉はパソコンのから音が鳴るのを聞いて

すぐ様に飛びついて調べるとこう言った。

 「エル・ワトソンが動いたわよ、場所は台場1-9-1。ホテル日航東京3階にある

コンチネンタルレストラン『テラス・オン・ザ・ベイ』の個室を使っているわね?どうする?ウチの使っているEXカーディオイドレーザーマイクなら音声迄

モニタリングできるけど?」

 それを聞いて科学すげえなとキンジはそう思っているとミシェラはこう答えた。

 「いや、少し待とう。奴が動いたらもう一度教えてくれ、

奴には聞かなければならない事が出来た。」

 ミシェラはそう言って資料を見せながら動きを見計らっていた。




 そして動いた時が戦いの時。
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