キンジ達はそれからみなとみらい21の中核でもあるオフィスビルに
向かって行った。
これは今回の仕事で分かった事であるが理子は台場のバスジャック以外では
こうやって近代的なホテルやビルに拠点を構えて陣取っているようだ。
十字架の受け渡し場所は屋上と言われているが
キンジは万が一に備えてと言う意味でジャンヌにある事を頼んでいたのだ。
それが・・・これ。
「遠山、これが例の物だが本当に良いのか?」
「ああ、前に俺達は酷い目にあったからな。これで・・・
何とかなるって訳じゃねえがないよりはましだ。」
そう言ってジャンヌから受け取ったのは青い十字架の偽物である。
万が一、理子が裏切って敵対した時に備えての隠し玉であるが
泥棒稼業が本職でもある理子からすればこんな偽物ちゃっちぃいかもしれないが
あるだけましと思えばなとそう思うしかないと思っていた。
キンジ達は其の儘武器を構え乍ら屋上に向かって行き屋上のヘリポートに着いたがこの時空は暗雲であり今でも降りそうな勢いなのだ。
すると・・・
「キーくゥーん!」
理子が駆け寄ってきたのでキンジは少し遠くであるが胸元から
それを見せるように出してこう言った。
「約束だ、お望みの物だ。こっちの要件も満たしてもらうぞ。」
「分かっているよキー君。プレゼントはリボンの中にあるから解いて」
「駄目だ、今までお前は嘘と本当を混ぜ込んでやっていたから証明する為に
自分でそのリボン解いてもらう。」
「ちぇー、皆して理子りん虐めるー-!」
「ウソ泣きは良いから早く出せ。」
キンジの言葉を聞いてハイハイとそう言いながらリボンを解くと
中からUSBメモリが出てきたのだ。
「これだよ、この中にアリアとキー君が欲しい情報が入っているんだよ♪」
「良し、天草悪いが。」
「分かっています、ですが万が一の時は」
「ああ、確実に倒す。」
キンジはそう言って本物を見せた十字架の手の中にある
偽物の十字架とすり替えさせて天草に渡して理子と交換させた。
「やったー!それじゃあ理子りんもう・・・皆用無しって事で良いよな!!」
理子はそう言ってワルサーP99を天草の頭に狙おうとした次の瞬間に
天草は懐からナイフを取り出して理子から離れた瞬間に全員が武器を構えた。
「やっぱりそう来たな理子!」
「当たり前だろうが遠山キンジ!約束の物を偽物とすり替えやがって
契約違反だろうが!!」
「当たり前だろうが!手前は今までそうやって来たんだからお相子だろうが!」
キンジはそう言って『鎧竜剣』を構えると理子はキンジに向けてこう聞いた。
「なあ遠山キンジよ、『繁殖用雌犬(ブルード・ビッチ)』って
言葉聞いたことあるか?」
「・・・ナンダそれは?」
キンジは聞いたことが無かったのでそう答えると松葉がこう続けた。
「聞いたことあるわ、腐った肉と泥水しか与えなくて狭い檻の中で
人気の犬種を大量に殖やすって言う下種なやり方よ。」
そう言うと理子はこう続けた。
「そうそうその人間版ってさ・・・考えたことある?」
「・・・いえ、そんなの考えたくないわね。」
松葉がそう答えるが嫌な表情であった。
当たり前であろう、女としてそんな最悪なの考えたくないのだから。
すると理子は・・・怒り狂ったかのようにこう言った。
「ふざけんなふざけんな!ふざけんな!!アタシは只の遺伝子かよ!
アタシは数字の『4』かよ!!違う!違う違う違う違う!!アタシは理子だ!『峰・理子・リュパン4世』だ!!」『5世』を産むための
只の機械なんかじゃねえ!!」
そう言っている中でジャンヌはもしかしてと言ってこう続けた。
「お前はブラドに脱獄するまでの数年間・・・」
「ああ、まあ処女は喰われなかったが今まで酷い事の繰り返しだ。
殴られ蹴られて無理やり口に髪に体中奴の体液で汚されて実験道具のように
扱き使われて実際に人体実験でアタシの体はもう普通の人間じゃねえよ。」
そう言って理子はキンジに向けて・・・
いや、持っている十字架であろう目を向けてこう言った。
「母様が言ってた。『ソレハリュパン家の全財産を引き換えにしても
釣り合う宝物なのよ』って言ってアタシはそれをブラドから盗られない様に
口や尻の中に押し込んで見つからない様にしていたんだ。そしてあの時
その十字架・・・いや、その金属の力でアタシは檻から逃げることに
成功したんだ!!そしてブラドのクソ野郎によって造られたこの力と
その金属でアタシは今度こそ自由を手に入れる!!その為に手前らには
アタシの踏み台になって貰うぜ!?」
そう言って理子はワルサーP99とナイフを一つずつ構えると
キンジは全員に向けてこう言った。
「あいつのパワーは段違いだ!俺とジャンヌが主体で攻めるから皆は援護」
「ふざけないでよ!アイツはワタシが倒すわ!!リベンジよ!?」
「馬鹿言うな!あの馬鹿力にお前が勝てる確率があるとでも思ってんのか!?」
「ウグググ!」
アリアはそれを聞いて悔しそうな目つきをしていると・・・
理子の後ろでバチィイ!!と言う音と同時に理子の眼が強張って後ろを振り向くとそこにいたのは・・・・。
「何で・・・お・・・前が。」
「行けませんね峰 理子さん。補修です。」
小夜鳴先生が大型のスタンガン持って立っていたのだ。
何故小夜鳴先生がいたのかはまた次回に。