「『リュパン家』の能力が・・・遺伝されていない・・・だから理子はジャンヌの言うように。」
「其れなら合点がいく、何時も理子は生徒として出席していたからな。」
ジャンヌがそう言っている中でアリアはこう呟いた。
「・・・こいつも私と同じ。」
そう小さく呟いている中で理子は額をヘリポートの床にぶつけて押し付けていた。
恐らくはキンジ達に心の底から・・・敵に対して聞かれたくなかったと
そう思っている中で小夜鳴先生に言われたことにショックだったのだ。
然し小夜鳴先生は理子を足で踏みつけながらこう続けた。
「ご自分の無能さについては自分がよく知っているでしょう4世さん?私はそれを遺伝子工学的に彼に対して報告しただけであり何も非がありません。
だが然しそれだけではない、私が投与した『超人血清』を投与しておいて
先代のリュパン3世の様に一人で盗むことどころか精鋭を率いたつもりでしょうが
結局あなたの考えること位お見通しなんですよ?単純な力があっても
それを行使することができない半端者・・・それが貴方なんですよ!!」
そう言いながら小夜鳴先生は理子を更に強く踏みつけると小夜鳴先生は懐から・・キンジがすり替えた偽物の十字架を取り出してこう言った。
「また教育のやり直しですかね?4世さん。人間の限界は遺伝子とその人間が持つ肉体の性能で決まります、ですから私はその肉体の力をブーストさせる為に
血清を・・・第二次世界大戦でドイツが試作段階で破棄した薬を私が解析して
投与したにも関わらずに遠山キンジに負け!私にもお得意とも思われる策にも勝てずこの有様!!所詮優秀な遺伝子を持たない人間風情が!肉体の器が小さな貴方如きが努力したところですぐに限界を迎えるんですよ貴方の様に!!」
そう言いながら小夜鳴先生は偽物の十字架を理子の口に押し付け乍らこう言った。
「ほらしっかり口に含んでおきなさい、昔そうやっていたでしょう?
口の中にこれを入れてね!ガラクタの貴方にお似合いの物ですよね本当に!!」
そう言いながら小夜鳴先生は理子を再び足で踏みつけている中で理子は
何もできない自分に対してか小夜鳴先生に対してかどうか分からないが
理子はう、う、と哀れな嗚咽だけが途切れ途切れに聞こえるがその行動に
キンジは意味不明だと思わんばかりにこう思っていた。
「(何であそこ迄小夜鳴先生は理子を嘲って罵っているんだ?
お前自身がブラドって言うのは分かっているからなのか?
それとも何か理由が?)」
キンジはそう考察している中でアリアが甲高い声でこう言った。
「い、いい加減にしなさいよ!それ以上理子を虐めて何の意味があるって
言うのよ!?」
そう言うと小夜鳴先生はアリアに向けてハンと鼻息鳴らして笑いながら
こう言った。
「おやよく言えますね神崎さん?いえ、『神崎・ホームズ・アリア』さんとでも呼ぶべきでしょうか?」
「!!」
アリアは何でそれをと思っている中でキンジはこう言った。
「ホームズ・・・おいおいおいまさかあのかよ!」
「彼の有名な『シャーロックホームズ』、成程前に理子さんが貴方に対して
オルメスと言うのは『HORMES』。イギリスでは『H』の発音が無いですからね。我々では『ホームズ』と呼びますがこれでは関連性が出ない訳ですね。」
天草がそう考察している中で小夜鳴先生は天草に向けて拍手してこう言った。
「素晴らしいですね天草君、君は矢張り賢い子だ。
遠山キンジのブレインとも呼ばれその実力はグループの中でも上位に付くほどと
書かれていましたが本当のようですね。」
そう言うと小夜鳴先生はこう続けた。
「その通り、彼女は母親の無罪の証明のタメニ幾度もの武偵としての作戦を
一人でクリアしていましたが『シャーロックホームズ』において欠かせないのは
何だと思いますか?」
はい遠山君と言ってキンジはこう考えた。
「・・・仲間か?」
「ふ~~む、まあ正解としましょう。本当は『相棒』ですが同じなので
大丈夫でしょう、その通り彼女には自分と釣り合う相棒が欲しかった。
だからこそ彼女は元Sランク武偵であった貴方に声を掛けて
幾度も勧誘していましたが哀れなアリア、全然耳も貸してくれずに
おまけに実家では無能扱いですからねえ~~。」
「アンタどうしてそれを!!」
「おやおや何言っているのですか?私は狼たちからの情報を
貰っているのですよ?私が知らない事なんてないに等しいですからね。」
「グウウウウ!!」
アリアは怒り心頭の様子であるが小夜鳴先生はこう続けた。
「彼女もまた理子と同じく遺伝子に欠陥があったんですよ!然も欠けていたのは推理力!直感があっても推理力がない只の猪侍!!正に武力でしか活躍できない
オルメス家の落ちこぼれ!!全く愉快ですねえ?
片や盗むに必要なトリッキーな思考力を持たない怪盗、
片や推理力が欠落した探偵!これ程の面々がいるともなれば最早欠陥品の
寄せ集めの何者でもないですねえ!!」
アハハハッハと笑っている小夜鳴先生を見てアリアは既に殺していやるとも
言わんばかりの表情をしているとジャンヌがこう聞いた。
「何故そこ迄2人を陥れるのだ?理由を問う。」
そう聞くと小夜鳴先生はこう答えた。
「簡単ですよジャンヌ・・・
『俺』が出てくるのに必要だからだ。」
その時見えた小夜鳴先生の瞳はまるで・・・狼のようであった。
次回は小夜鳴先生です。