そして暫くして・・・。
「良しこんなもんだろ。」
「大体は捕縛しましたし薬物等は保管済みです。」
「其れとだが今松葉から電話が来たぞ、直ぐに応援が来るそうだ。」
ミシェラが2人に向けてそう言った。
周りにはボロボロになった恐らくSPであろう面々がボロボロになって倒れており
客はと言えば全員1人のベルトを使って数人を縛り上げており
商品とされていた人々は解放されている中で・・・声が聞こえた。
「酷い事するのう、妾の社交場でここ迄暴れるとは。」
「「「!!!」」」
その声を聴いて全員が構えるとステージ壇上から・・・人が下から現れた。
裸と見間違えること間違いない程の過激な衣装を身に纏ったおかっぱ頭の
美人が出てきたのだ。
ツンと高い鼻と恐ろしくプライドの高そうな切れ長の眼、大きな輪になった
金のイヤリングを付けて額にはコブラを模った黄金の冠を被っていた。
胸当ては冗談のように細く、その上から黄金の飾りがジャラジャラと言う様に
胸を覆っており腰回りには細い金の鎖で留めた帯の様な絹布を一本垂らしていた。
「『砂礫のパトラ。』」
「あいつがか!」
キンジはミシェラが呟いた名前を聞いて驚いていると『パトラ』はキンジ達を見てこう言った。
「よくもまあここ迄暴れたのウ?これでは妾のビジネスが滞ってしまう。」
「ビジネス・・・まさかこれは貴方が!」
「その通りじゃ、金を返せない又は金を借りた儘高飛びしたり逃げた
人間どもをここで商品として売り払い時には慰安婦、時にはサンドバッグ代わり、
時には近い棄ての労働者として、兵士として妾が仲介人となって送るのじゃ。
こ奴らの体内にある内蔵も血も肉も全てが妾の物。何しても文句は言われまい?」
「ふざけんじゃねえぞ!こんなことしておいてタダで」
済むのかとキンジが言いかけた瞬間に『パトラ』の背後に・・・男性が現れた。
夏だと言うのに全身黒の服と長手袋を身に纏い首元には白い毛皮の様な物が
付いていた。
然しキンジが驚いていたのはその男性の・・・正体であった。
「兄さん」
兄、遠山金一が現れたのだ。
カナメから人格が元に戻った金一がキンジを見てこう言った。
「『鎧竜剣』・・・そうか、やっと発現したのか。俺ではなくお前がとは
運命とは皮肉とも言うべきか。」
そう言って金一はこう続けた。
「キンジよく聞け、俺達がこれから何をするのかを。」
「・・・・・」
キンジは何だと思って聞いていると金一はこう返した。
「俺と『パトラ』はこれから『イ・ウー』に乗り込んで
『プロテキシオン』を討つ。」
「「「!!!」」」
それを聞いて驚いていると金一はこう続けた。
「その為の武器は俺達が持っている。」
そう言って麻袋から見える紅い髪の毛を見て・・・キンジはこう言った。
「アリアか?」
「そうだ。」
それを聞いて金一はあっさりと答えると金一はこう続けた。
「俺は『第二の可能性』・・・『お前とアリアが《イ・ウー》を滅ぼすと言う
可能性を一時考えていたがお前はその気はない事が分かってホッとしていた。」
そう言うと金一はミシェラに向けてこう言った。
「ジャンヌ、お前の事はカナメを通して見ていて既に言っているが俺からも一つ言っておきたい。」
「・・・何か言うのは自由だが我々の事をとやかく言われたくないものだな。」
「ハハハなあに、簡単な事だ・・・・
・・・・・どうか頼む、《キンジを支えてやって欲しい』ただそれだけだ。」
「其れならば松葉達も。」
「そうだな、キンジにはもう多くの仲間がいる。俺の様に全てを一人で
やってのけてしまって孤独になってしまった俺よりも・・・先代達よりも。」
そう言って俯くが暫くしてこう締めくくった。
「キンジ、これは俺からの警告だ。《イ・ウー》には手を出すな、
それが俺が兄として言える言葉だ。」
そう言うと『パトラ』が金一に向けてこう言った。
「はよいくのじゃ金一!妾を『退学』させた報いは『プロテキシオン』で
償わせてやるのじゃ!!」
「ああ、今行く。」
金一はそう言って向かおうとすると・・・キンジが透明化を解除して
金一の目の前に出てこう言った。
「生憎だがそれではいどうぞって言うほど俺は大人じゃないからな。」
それを聞いて金一は溜息ついてこう言った。
「はあ・・・良いかキンジよく聞け、『イ・ウー』は只の超人育成機関ではなくあらゆる軍事国家ですら手を出せずにいて超能力を備え、核武装した
戦闘集団にしてテロ組織だ。奴らの中には世界侵略と言うとんでもない事を
仕出かす連中がいてな。俺は反対派でもあり純粋に実力を伸ばそうとする連中と
接触して情報を聞き出して見つけたのがアリアだ。」
「だがアリアは『イ・ウー』を憎んでいるぜ。」
「『プロテキシオン』を見れば意識を変えるだろうがそれは
俺の思っているものとは違う。」
「金一!!」
「ああ分かっている、今行く。」
そう言った瞬間にキンジが・・・吹き飛んだ。
「遠山君!」
「キンジ!!」
2人が驚いていると金一はキンジに向けてこう言った。
「キンジ、お前は来るな。これが俺としての最後の仕事だからな。」
そう言って・・・突如煙幕が辺り一帯を覆った。
「「!!」」
ミシェラ達はいきなりの事で驚いていると声が聞こえた。
「キンジ、俺はお前こそが可能性だと信じているぞ。」
その声が聞こえて暫くして・・・金一は姿を消した。
次回は金一の目的です。