蒼の道化師は笑う。   作:田中滅

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今回はなんと!テン達が子どもに…!!!


第六問 元気爆発!子どもになっても変わらない!

「久しぶりにシリカちゃんがオフになったから、なんかクエストをしようと思ったのに……ど、どうなってるの?これは…」

 

普段はアイドル活動で忙しいシリカが久方ぶりに休日になったのを聞き、《彩りの道化(カラーズ・クラウン)》でクエストに行こうとログインしたミトは眼前に広がる光景に目を疑う

 

「おやまあ、ミトがでっかい。ハイヒールでも履いてるんか?」

 

「鍋の食べ過ぎじゃないのかー?あれ?アスナ、いつの間にでっかくなったんだー?」

 

「きんにくイェイ、きんにくイェイ」

 

「もぐもぐ……焼き鳥は塩にかぎる」

 

「カレーは甘口が一番です」

 

「おろおろ…」

 

「…………ふっ」

 

「き、キリト君たちが縮んでるっ!?」

 

何時もと変わらない様子のソウテンを覗き、小さくなった体に引っ張られるように幼い子供のような反応を見せるキリト達。普段の彼等とは異なる言動にアスナは驚きを隠せず、ミトも放心状態である

 

「うーむ、どうやらシステムエラーみたいだねぇ。直ぐに自動修正が入るけど……暫くはこのままかなぁ」

 

「えらいこっちゃです!」

 

冷静に状況を分析するロトの隣で、何故かは不明だが関西弁のユイが同意を示す

 

「えぇっ!?」

 

「あれー?どうして、アスナさんもミトさんもおおきいのー?お兄ちゃん」

 

「きっとキノコを拾い食いしたからだろうな」

 

「おぉ!さすがはお兄ちゃん!ものしりさんだー!」

 

「テンちゃん、テンちゃん。あそぼー」

 

「いいよー……じゃあ、ピーナッツバターつくろー!」

 

「わーい!フィリア、ピーナッツバターすきー!」

 

「ヤキトリ……うまそう…」

 

「ピヨッ!?」

 

「オロオロ……」

 

「バナナうめぇ!」

 

「しょくにんさん、カレーをどうぞ」

 

「……ふっ」

 

「無邪気な分、いつも以上に暴走してるっ!!!」

 

無邪気を体現したように何時も以上の暴走を見せる面々、更に普段は止める側のフィリアとリーファも幼くなっている為にその輪の中に居る

 

「すまんっ!遅れた!」

 

「申し訳ない!さぁ、いざ行かん!クエスト……む?何故に縮んでおるのだ?」

 

仕事で遅れていたディアベルとコーバッツはログインすると、ソウテン達の異変に気付き、首を傾げる。すると、二人に気付いたソウテンが「とてとて」という効果音が付きそうな足取りで近付く

 

「おぉ、どうしたんだ?テン。すっかりと小さ----ぐもっ!」

 

「遅刻した変態とゴリラに天誅を降す!ハジケ奥義・償いのしめ鯖乱舞!」

 

「ごぁぁぁ!しめ鯖に襲われるーーーっ!」

 

「コーバッツ!ディアベル!大丈夫かっ!これを使うんだ!」

 

「おお!キリト!助か……ん?なんだこれ」

 

「鉛玉じゃぁぁぁ!」

 

「「ぎゃぁぁぁぁ!!!」」

 

「そのままカレー鍋にズドンっ!さぁ、甘口の海におぼれなさい」

 

「串で目潰し」

 

「かきまぜるぜぇ!」

 

「「目がぁぁぁぁ!!!」」

 

「チーズケーキでしゅ…」

 

「……ふっ」

 

ソウテン、キリト、ヒイロ、ヴェルデ、グリスから遅刻の制裁を受けるディアベルとコーバッツ。その二人を弔うようにシリカは不安そうにチーズケーキを供え、アマツは意味深な笑みを見せる

 

「い、何時も以上に容赦がない……あれ?ミト。どうしたの?」

 

「………可愛さが溢れすぎてる……きっと……私は、今日…死ぬんだわ…ありがとう、システムエラー…」

 

「何を言ってるの!?というか!鼻血を拭いてっ!」

 

可愛さの嵐という普段からは掛け離れた光景に囲まれ、ミトは鼻血を出しながら悶える。自分の死期を決める彼女の鼻にアスナはティッシュを詰め込む

 

「ミト、ミト。鼻血が出てるけど大丈夫か?痛いことされたんか?」

 

「…………」

 

「ミトーーーっ!?」

 

心配そうに自分を見上げるソウテンの優しさと愛らしさにミトはゆっくりと瞳を閉じていく。今にも昇天しそうな親友に対し、アスナは全力で駆け寄る

 

「アスナ。私が死んだら……ゲームソフトとかハードと一緒に火葬してね」

 

「いやいやっ!死なないでよっ!」

 

「アスナ、アスナ。パスタ作ったんだけど、食べるか?」

 

「あ、ありがとう……(えっ!な、なにっ!?わたしの恋人ってこんなに可愛かったの!?)」

 

「バナナ大明神さま。どうか、バナナが主食になりますように…」

 

「焼き鳥お供えする…」

 

「カレーも供えましょう」

 

「リーファも、お肉お供えするー」

 

「チーズケーキお供えしましゅ」

 

「変な祭壇を作るんじゃない!!!」

 

「「いやぁぁぁぁ!!!」」

 

幼くなっても根本的にはボケ殺しという事に変わらないアマツの包丁が「バナナ明神」なる謎の祭壇を祀っていたグリス達に襲い掛かる

 

「テンちゃん、テンちゃん。ピーナッツバターできたよー」

 

「わーい!」

 

「ねぇ、アスナ?人は何時、死ぬと思う?恋人が小さくなった時?それとも、親友と離れ離れになった時?ううん…違う、人に忘れられた時よ……楽しい人生をありがとう…」

 

「遺言みたいな事を言わないでくれるっ!?」

 

「たいへんだ!棺おけ用意しないと!」

 

「おやまあ、棺おけか。鍋型の棺おけでいいか?」

 

「コラァ!そこの迷双子!棺おけ用意しないっ!」

 

「「迷双子じゃない」」

 

「バナナいれよーぜ」

 

「ミートソースもかけといてやろーぜ」

 

「お肉いれよー!」

 

「焼き鳥入れとく」

 

「カレーをかけましょう」

 

「チーズケーキいれときましゅ」

 

「棺おけに変なものを入れないっ!」

 

遺言的な事を口走るミトを棺おけに入れようとする双子、更にその中に各々の好物を入れようとするキリト達にアスナの突っ込みが飛ぶ

 

「はっ!ここはっ!」

 

「大変だ!ディアベルよっ!貴殿の身包みが剥がされているぞっ!」

 

「うん?いや別に、これは元からだぞ?」

 

「ベルさんは裸がユニフォームみたいなもんなんよ」

 

「なるほどな、私の知るディアベルは死んだのか」

 

「いや、ここにいるだろ。そうだ、ウーロン茶をやろう」

 

「ウーロン茶?」

 

唐突にディアベルがアイテムストレージから取り出したウーロン茶をコーバッツに手渡す

 

「…………」

 

コーバッツは何を思ったのか、火炎系魔法の篝火をウーロン茶に近付ける。すると、本来はあり得ない筈の現象が起きた

 

「何故、火が点くのだ?」

 

「可燃性なんだろう」

 

「おろ?ウーロン茶ってかねんせいなんか?」

 

「ああ、その通りだ。色はウーロン茶だろう」

 

「おやまあ、ホントだねぇ」

 

「たしかに色はウーロン茶だな」

 

「色がそうなら、ウーロン茶ですね」

 

「貴殿等は色でしかモノを判断出来ないのかね」

 

「「何か問題が?」」

 

「あるに決まってだろう」

 

数時間後。システムエラーが修正され、ソウテン達も基準サイズのアバターに戻った。しかしながら、その反動というモノは恐ろしい

 

「で……なにか言うことは?」

 

「「水に流してください……遥か彼方まで……」」

 

(小さいテン……すっごい可愛かったな…)

 

その後、暫くはALO内で、《彩りの道化(カラーズ・クラウン)》は目立った活動をせずに大人しくしていたのは言うまでもない




ユイの「クジラさんが見たいです!」という要望に応える為、海の底に行く事になったソウテンたち!しかし、リーファは生粋のカナヅチで……そんな彼女の救世主に、満を持して、あの人が一肌脱いだ!

NEXTヒント フライパン

一周年記念!もう一度読みたい再編集話は?

  • 夜のバーカウンターwith ALO
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  • 行列with 現実
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