『前回のあらすじ〜!大熱戦のバレット・オブ・バレッツ予選トーナメント!各エリアで繰り広げられる銃撃戦の中でも、大注目株を紹介していきまーす!』
《総督府》ロビーに設置された舞台。今日も今日とて、始まったシリカとレンに寄る解説タイム。勝利者、脱落者、観戦者などが見守る中、彼女たちの声が響き渡る
『先ずは異色の武器を使うプレイヤーが集うPブロック!仮面が特徴的な槍使いソウテンとおへそ大好きライダーのリッパーの戦いだよー!』
『銃弾が飛び交う世界で、槍使いってある意味でイカれてる〜!あれ?仮面?ソウテン?…………何してんのっ!?あの迷子ピーナッツ!』
『あれ?シリカちゃんの知り合い?』
聞き覚えのある名前、仮面、槍使いという三つの単語で、その人物が自分の身内である事に気付いたシリカが目を見開く
『ん〜……知り合いというか、友達……いや?家族?というか、ギルマス?』
『選択肢の幅がおかしくないっ!?距離感どーなってんの!?』
『まぁ、簡単に言うとお兄ちゃん的な人かなぁ〜。にしても、この世界でも槍使いってブレない人だなぁ』
『ソウテンさんの事は良く知らないけど、リッパーさんは有名だよ。荒野を駆け回り、対人戦から対モンスター戦など幅広く名を轟かす最強プレイヤーの一人で、噂では……な、なんと…!《
『《
『違わいっ!!!《
『なるほど……GGOでは有名……まぁ、あたしは世界的に有名だけどねっ!』
『なんの自慢っ!?』
『じゃあ、今日も!』
『せ〜のっ!』
『『がんバレット☆』』
御決まりの合言葉と共に撃ち抜くポーズを決めるシリカとレン。後に彼女たちのファン第一号であるフカ次郎は語った
『えっ?シリカとレンのユニット名?え〜〜〜っと、ロリットズかな!』
「ここが、俺の戦うフィールドか。さて……敵はっと……ん?」
見渡す限りの荒野、近くの岩場を隠れ場所に周囲を見回し、相対する敵の姿を探る。すると、彼の視界に妙な物が映り込んだ
「………裸?いや……パンツは履いてるな……?………其れに、何かを……焼いてる…?なんだあれ……ま、まさか……!」
その妙な物もとい青年は、荒野の真ん中に佇んでいた。まるで追い剥ぎにでもあったのか、と言わんばかりの違和感マックスの姿、つまりはパンツ姿で、何かを作っていた。その姿に、キリトは何かを思い出したように、青年に近付く
「うう〜ん、やっぱり《ALO》とは裏腹に食材が充実してないなぁ……味がイマイチだ。あっ、丁度よかった。黒髪のお嬢さん、クミンかシナモンシュガーがあったら----ぐもっ!?」
「何してんだっ!?お前はっ!この妖怪
近付くキリトに気付き、青年が声を掛けるも全て言い終わる前に顔面に飛び蹴りが見舞われ、青年もといディアベルは決まり文句と共に倒れる
「その声…………キリトか?」
「…………ああ」
「そうか、そうか……そのなんだ。モロッコに行く時は言ってくれよ?」
「行かんわっ!!!コンバートしたら、こうなっただけだ!そもそも、何してんだよっ!?」
謎の気遣いを見せるディアベルに対し、突っ込みを放ちながらもキリトは問い返す
「あぁ、機械工学科の課題なんだ。フルダイブシステムの理論を纏めて、レポートとして提出するって言う課題でね………ん?なんだ、その鳩が豆鉄砲をくらったような目は」
「いや、普通に大学生してる事に驚いてる。唯の騎士道バカじゃなかったんだな」
「当たり前だろっ!?」
数々の痴態と醜態を晒してばかりのディアベルの口から、大学生らしい単語が出てきた事にキリトは驚きを示していた
出会った頃は、普通だったがソウテンたちと関わり、更に大学生活を送る中で、彼は光の速さで理解不能なバカとなっていたが、今の彼は実に大学生らしいだろう。然し、その姿はパンツ姿である
「取り敢えず、キリト。相手をしてくれるか?」
「ああ、来いよ。この《ブラッキーブレイド》の斬れ味を試したかったんだ」
「剣か……なら、俺の武器を見せよう。これだっ!」
「そ、それは………なんだ?傘?傘だよな?」
《ブラッキーブレイド》を取り出し、構えるがディアベルは傘を取り出していた。銃とは言い難い武器に、流石のキリトも疑問符を浮かべる
「そう見えるだろ?でも……こう使うのさっ!」
「なっ……!?」
にやりと笑ったディアベルは、傘の柄の部分を引き抜いた。その瞬間、開いた傘は盾となり、柄の部分から銃弾が放たれる
「仕込み銃だ。騎士らしくはないけど、こういう世界だからな」
「その柄の部分が銃になってるのか。全く……世界に合わない武器を使うのは、俺たちと同じだな」
「伊達に二年も同じ釜の飯を食ってた訳じゃないからな。お前たちのやりそうな事くらいは見当が付くさ……今回のコンバートも、理由があるんだろ?テンとミトもいたみたいだしな」
「アイツらのコンバート、原型留めてないのに気がついたのか」
「あれだけ、騒げばな………なにより、あんな趣味の悪い仮面を付けた胡散臭い子どもがいる訳ないだろ」
「確かに」
無限に広がる仮想世界の輪、その広大な世界で仮面を身に付けたプレイヤーは数える事が馬鹿らしい程に存在する。然し、仮面と不敵な笑みがセットになっているプレイヤーは一人しか居ない。其れ即ち、ソウテンである
「取り敢えずだ……俺も進級が懸かっているから、手加減はしないぞ。お前の騎士道、見せてみろっ!!!」
「臨むところだっ!」
相対する剣士と騎士、同じ釜の飯を食らい、同じ
銃撃の嵐、本来は剣による戦闘を得意とする彼等には不慣れな戦闘であるが、キリトは持ち前のゲームセンスの高さを、ディアベルは機械工学の知識を活用し、状況を個々の戦法に持ち込もうとしている
(キリトは銃に不慣れみたいだな……ここは一気に畳み掛けるかっ!)
先に動いたのは、ディアベル。彼は仕込み銃を傘の状態に戻し、キリト目掛けて真っ向勝負を挑もうと走り出す
「この一撃に我が騎士道の全てを!」
迫る傘、勝利を確信した
「………それはどうかな?」
「と、飛ぶ斬撃……!?」
「俺はさ、《ファーストパーソン・シューティングゲーム》……所謂《FPS》の知識は皆無だ。でも、あの世界での二年で、何も得なかった訳じゃない……剣を使うスタイルが馬鹿らしい?なら、その新時代を作ればいいだけだろ」
「新時代……?」
「俺は、この飛ぶ斬撃で新たな熱狂を生む!そう!俺が新時代を斬り開く刃になるっ!!!だからこそ、この世界で起きている惨劇を見過ごせないっ!ディアベル!俺は進むぞっ!!!」
その日、《GGO》は新時代を迎えた。飛ぶ斬撃、銃弾よりも不確かな軌道を見せる新たな攻撃手段が実装されたのである
其れが一人のプレイヤーに寄る開拓であった事は知られていない
「今回はキリトの勝ちだ。でも次は負けないからな」
「ああ、何時でも相手になるよ」
四散するディアベルに、キリトは微笑を溢し、《CONGRATULATION》の表示を視界に映し、転送エフェクトの青い光に包まれながら、姿を消した
「さて、ベルさん。此処におめぇさんが居る理由は言及しねぇが……その代わり、ちょいと頼まれてくれるか?」
「何をだ?」
ロビーに転送されたディアベルは、待ち構えていた道化師が不敵な笑みを見せている事に気付く
「大至急、クラディールにコイツらを調べてもらって来てくれんか?」
「分かった、この三人を調べればいいんだな。調査結果は直ぐに伝えるよ」
「ディアベルちゃん?」
リーダー直々の依頼を快く承諾したディアベルはログアウトボタンに触れようとする。刹那、自分の名を呼ぶ声が聞こえ、振り向く
「ん……キッドか。そうか、キッドは此処がホームだったな」
「なんでいるんだ?アタイ、聞いてない!」
恋人であるディアベルが自分と同じゲームに居たことを知らなかったキッドは御立腹の様子で、頬を膨らませている
「野暮用かな……ごめん!急いでるから!あっ!来週のデートは必ず行くから!」
「あっ!?ちょっ!ディアベルちゃん!?こうなったら、アタイもログアウトしてやるーーーっ!」
逃げるようにログアウトする彼を追うように、キッドもログアウトする。そして、取り残された道化師は………
「ふぅ……ピーナッツバターティーはうめぇな」
相変わらずのピーナッツバター馬鹿であったのは言うまでもない
Nブロックのミト、彼女が相対するは謎のライダースーツの美女!彼女は一体!
NEXTヒント 秘密は女のアクセサリー
次回もがんバレット☆……流行語狙ってます☆
もしも、そーどあーと・おふらいんを書くなら…
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ソウテンとミトが司会の賑やかな雰囲気
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キリトとアスナが司会の正規の雰囲気