『ツキシロ。おめぇさんは人を殺した事があるか?』
作戦計画の為に移動していたツキシロは、インカム越しに問われた質問に首を傾げた
「なんだ、急に。ある訳ねぇだろ……まぁ、其れに近い事は経験してるがよ」
『そうか……俺はある。一人や二人じゃない、多くの血の雨が俺に降り注いだ。地獄から“この首”を刈り取ろうと、死神はその時を着々と狙ってる。だからよ……おめぇさんも気を付けなよ、俺みてえにはなるな』
自分も褒められるような人生を送っているつもりは無いが、彼の声色から読み取れる感情には翳りが見える。彼がツキシロの知る者と同一人物であるならば、その翳りは合点が行くが、余りにも納得のいかない言動が多過ぎる。故に彼の中で、ソウテンが蒼井天哉とは結び付かないのである
「あっ、来たわよ。テン」
「おろ?いやぁ、すまんな。俺等の事情に巻き込んじまって」
集合場所の都市廃墟に辿り着いたツキシロを待っていたのは、鎌を携えた少女ミトと仮面から覗く不敵な笑みを崩さない少年ソウテン、そしてキリトを中心にした彼の仲間たちとシノン、ツキシロの子分達である
「そんじゃあ情報開示と行くか。ヴェルデ」
「おまかせを。敵は《ステルベン》並びに《黒死無双》、そして《モーテル》、この三人が今回の事件に於ける黒幕です」
「《モーテル》、安直なネーミングだが十中八九コイツがモルテだな」
「《黒死無双》………黒……アイツかっ!ジョニー・ブラック!!!」
「となると残りは………テン。コイツは俺に任せて欲しい」
「好きにすりゃあいい」
ソウテン、グリス、キリト。三人は其々の因縁のある相手を標的に定め、得物を握る手に力を込める
「ミトとヒイロは俺のサポート。ヴェルデとアマツはキリトが立ち回れるように後方支援、グリスはコーバッツと暴れろ」
「「了解!リーダー!!!」」
「俺たちは適当にやるか」
「だな」
「作戦とかよく分かんねぇもんな。そーいや、リッパーちゃんとクイックちゃんはなしているんだ?負けたのに」
「「ぐっ……!」」
さらりと会話の流れで、一回戦敗退のリッパーとクイックドロウの傷口に塩を塗るキッド。見かけが見かけなだけに恐ろしい幼女だ
「敗者復活戦を勝ち抜いたからだ。中々に
「俺たちは総長の子分だからな!何があろうと付いていくぜ」
「お前らぁ〜〜〜〜!ざいごうだぁ〜〜!!!」
「「茶番だ」」
「んだとコラァ!!!」
「やんのかっ!?」
「
「やかましいっ!!!」
「「ぎゃぁぁぁぁ!!!」」
兄貴分思いな子分達を抱き締めるツキシロに対し、冷めた反応を見せるソウテン達。その反応が気に障ったツキシロ達が喧嘩を仕掛けるも、間に入ったアマツの包丁が降り注ぐ
((同盟の意味ねぇーーーーっ!!!))
同盟とは何だろうか?と言いたくなる結束力皆無な面々にミト、シノンの突っ込み役二人は心の中で叫ぶ
「…………え?」
「シノン!!!」
刹那、シノンの体がふらつき、ゆっくりと地面に倒れ込んだ。何が起きたのか理解出来ず、視界を動かすと肩に、ばちばちと音を立てる物体が刺さっている事に気付く
(電磁スタン弾……!!)
「シノンのねーさんが撃たれたーーーーっ!!!」
「てぇへんだ!てぇへんだ!」
「そうだな、お前は人間の底辺だ。キリト」
「んだとコラァ!!!」
「やかましいっ!黙っとれ!!!」
「「ぐもっ!?」」
気を配っていたにも関わらず、訪れた突然の奇襲。慌てふためくソウテン達とは裏腹に鎌を振り下ろすミトは冷静だった
「何もない空間、突然の奇襲………そこだァァ!!!」
「………っ!?」
「あららぁ〜、バレちゃいましたかぁ〜」
「俺、知ってる!!アイツ、《紫の死喰い》だ!!!」
「はじめまして……いえ、久しぶりの方が正しいわね。
光学迷彩を解除され、姿を見せる死銃一行。ミトは鎌を片手に妖艶に笑い、ソウテンは「俺のミトちゃん」という幟を掲げ、着ている法被には「ミトは俺の奥さん」、仮面の上に巻いた鉢巻には「ミトさんギザカワユス」と書かれ、相変わらずのミト大好きモード全開である
「お前たちには……恨みがある…」
「其奴はお互いさまじゃねぇか。お前等は、何度も
仮面から覗く青い瞳が鋭さを増し、マフラーが風に靡き、担いだ槍を死銃に向けた道化師は口を開く
「良いか?忘れてるみてぇだから、教えとくがよ……俺は、迷子ショタと言われようが、舌が可笑しいと言われようが、頭にゲンコツ落とされようが大抵の事は笑って許してやる。その方が楽だからな……でもな………
その言葉は、ソウテンが死銃を明確に敵であると定めた事を意味する決まり文句。背筋が凍りつくような恐怖心が映し出したのは、二つの
「待たせたなぁ!乗り込みやがれっ!!!」
「ヒャッハー!アマツちゃんとアタイの合作だぜ!」
一瞬、死銃が響めきを見せた僅かな瞬間を突き、テンション爆上げ状態のアマツとヒャッハー状態のキッドが汽笛を響かせ、呼び掛けた
「「職人さんマジパネェ!!!」」
「……………」
「………………」
機関車という重厚感溢れる乗り物の登場に、きらきらと瞳を輝かせ、少年のように盛り上がるソウテン達を他所に、合体に理解はあっても機械関係には疎いミトと其方方面の趣味は皆無であるシノンの反応は薄かった
「しゅっぱーつ!進行ーーーっ!」
「アイアイ!!!」
アマツの合図と共に機関車は走り出す。汽笛を響かせ、死銃一行を突き放す勢いで、その加速は止まる所を知らない
「しっかし、職人。どうやって作ったんよ」
「近くに廃棄された汽車があってな、適当な部品で代用した」
「さすがだぜっ!職人!天才だなぁ!おめぇ!」
「持つべき者は迷子やぼっちよりも頼りになる職人」
「「シバくぞ、焼き鳥チビ」」
「職人の知識は相変わらず参考になります」
「うむ!流石は私の生徒だ!」
「たまに思うわ、何で私たちと居るのかって」
「ふっ、そう褒めるな。だがな………コイツには
「「ん…………?」」
褒められて気を良くしていたアマツであったが、さらりと溢した
「欠陥………あの、無断で仕事を休むやつ?」
「其れは欠勤よ。あれよね?何かが一部欠けている的な」
「ミト、其れは欠損だろ?職人が言ったのは品物が品切れしてるという意味だ」
「其れは欠品でしょう。血の通り道ですよ」
「ヴェルデ、其れは血管。ゲームが廃棄されるヤツだよ」
「絶版だろ?ソイツは………って!一文字も掠ってねぇわっ!!!」
「で、どの答えが正解なのだ?職人よ」
「何れも違うな、然しだヘル子の欠損に関しては間違いとも言い切れん。コイツにはな、動く為にエネルギーとなる物が必要だ」
「「エネルギー……?」」
またしても、アマツの言葉に首を傾げるソウテン達。本来ならば機関車のエネルギーは蒸気、つまりは機関炉と薪が必要、だがアマツとキッドの作り上げた機関車は本来の物とはかけ離れていた
「そっ、この機関車のエネルギーはテンション。テンション上げないとスピードも上がらないし、最悪…………死にます」
「「ゔぇっ!?マジでっ!?」」
「そういうことだ………よって!テンション上げていけぇぇぇ!!!」
「仕方ねぇ………野朗供っ!派手にいくぜっ!!!」
「「了解!リーダー!!!」」
「お前等も荒れるぜっ!絶対に止めるなっ!」
「「アイアイ!総長!!!」」
「分かったわ」
同盟関係となった《
「
機関車に乗り込むソウテン一行を馬で追う死銃一行、死の鬼ごっこを制するのはどっちだ!?
NEXTヒント 荒れるぜっ!止めてみなっ!
最近思った、テン達のイメージボイスって誰なんだろ……考えたことないな…
もしも、そーどあーと・おふらいんを書くなら…
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ソウテンとミトが司会の賑やかな雰囲気
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キリトとアスナが司会の正規の雰囲気