ソウテン「おろ?始まるよん」
「遂に《GGO》に蔓延る諸悪の根源である死銃たちとの最終決戦を迎えた《
刹那、砂塵の奥から彩り豊かな色彩に溢れた騎士王的な格好をした女装姿のソウテン達が姿を見せる
「真剣な雰囲気が一気に崩れた……!!というかあらすじが全く関係ないっ!!」
「何時もの事ね」
「ありふれた光景ですよね」
「なんで冷静なのよっ!?」
最早、恒例である意味不明なあらすじにシノンが突っ込みを放つ隣でミトとシリカは冷静な態度を見せていた
「問おう…貴方が私のマスターか?」
「「やっぱり犯人はおめぇかよっ!!!」」
その犯人は、愛用の眼鏡をくいっと上げる仕草をしながら、段ボール箱を机に原稿用紙と向かい合い、騎士王的口調で説明するヴェルデであった
「プークスクス。えっ?なに?その髑髏の仮面おしゃれのつもり?胡散臭いんですけど〜」
「リーダーも人のことは言えない。常に胡散臭い」
「アイドルのあたしよりも目立つとは何事ですか!やっぱり乳ですかっ!?乳なんですかっ!」
「へんっ!テメェらみたいな奴等に負けるかっ!膝が茶を沸かしちまうぜっ!」
「グリの字。其れを言うならば、ヘソだ」
「なにっ!?違うのかっ!」
「コーバッツは騎士以前に教師なんだから知っておかないとダメじゃないか?」
「ディアベルは服を着なさい」
真剣な雰囲気を一気に破壊する騒がしくも賑やかな《
「真面目にやれやっ!変態トリオ!!」
「「「やんのかっ!?尻野朗!!」」」
「ディアベルちゃん。知らない間にハジけた男になったんだな……でもよ、彼女の前で半裸はやめてくれるか?」
「…………何か問題が?パンツは履いてるだろ」
「脱ぎ方が足りないって意味じゃねぇわ!!!」
「ぐもっ!?」
筆頭であるバカトリオにツキシロが自分の性壁を棚に上げた突っ込みを放ち、人としての尊厳の欠如が激しいディアベルに恋人のキッドが飛び蹴りを放つ
「なんなんだ……コイツらは」
「変態だ……変態に違いない」
「おやまあ、変態だとよ」
「んだとぉ?変態?」
『そんな褒めんでくれよ』
「褒められてないわよっ!!!こんのバカどもっ!真面目にやれっ!!!」
「ぐもっ!?」
変態を何故か、褒め言葉に受け取ったソウテン達が照れていると騒ぎに参加していなかった最強のツッコミ担当こと、ミトが愛鎌を振り下ろし、騒ぎを終息させる
しかしながら、忘れてはならない。バカたちの服装は女装騎士王である
「そいじゃあ、対戦形式は3狩リア形式で構わねぇか?おっと…言っとくが、3狩リアの選抜者以外を狙うのは反則だ」
本来の装備を着直し、仮面越しに不敵に笑う道化師が対戦形式に対する案を提示する
「何でもいい……だが《黒の剣士》は絶対参加だ」
「ツキシロォ!お前を殺す!シノンは僕のモノだぁ!」
「そこのメガネ。相手しろよ」
「オーケー。条件は呑んでやろう、3狩リアの開幕だ。おーい、プルー」
死銃たちの提示した条件に対し、不敵に笑うとソウテンは指を数回鳴らす。その動作が合図だったらしく、呼び掛けに応えた小刻みに震える
「ぷぷ〜ん」
「
不敵な笑みを浮かべながら、愛犬から受け取ったボタンを押す。その瞬間、機関車基ウインド・フルーレ号が形を変形していく
「こ、これは……!!」
「まさかお目に掛かる日が来ようとは……!!」
「驚いた」
変形を終えたウインド・フルーレ号。その姿はじゅうじゅうと音が響き渡る鉄板が印象的な巨大ホットプレートに姿を変えていた。その奇妙な現象に驚きの余りに雄叫びを挙げるグリス、ヴェルデ、表情を変えないながらも驚きを見せるヒイロ。このホットプレートが余程のモノである事は火を見るよりもファイヤー!な事は言わずもがなである
「あのホットプレートがなんなの?なんかすごいの?」
「古来から熱された鉄板の上では多くの争いが行われてきたと聞いているわ。あの有名スポーツ祭典も最初は鉄板の上だったとか……あれこそ正に!〝ホットプレートリング〟!!!」
「聞いたことないわよっ!?」
疑問を抱くシノンの問いに答えたのはミト。悠久の時を経て、その姿を見せた伝説の〝ホットプレートリング〟にシノンは驚愕する
「さぁ、若き
「リーダーさん、其れ違うヤツです。有名漫画に出てくる将軍かよぉぉぉ!!の方です」
扇を片手に踏ん反り返る道化師の間違った知識にシリカが突っ込みを放つ。当の本人は自分の知識が間違っていた事に驚きを隠せなかったが即座に背後を睨み付ける
「てめぇ!コーバッツ!また出鱈目な歴史の授業しやがったな!?」
「なにを言う!教科書が花の○次と○魂なのだ!正規の歴史などを教えてられるかぁっ!」
「開き直ってんじゃねぇぞコラァ!!」
「俺の単位どうなるんだ!だいたい!マトモに授業しないなら、俺に騎士学の授業させろ!」
「勝手にやってろや。裸パンツ」
「やかましいっ!少しは目先の勝負に目を向けんかぁっ!」
「「「ぐもっ!?」」」
勝負を蔑ろに騒ぎまくるバカたちの頭上に御約束が振り下ろされ、彼等は御決まりの叫びと共に無力化され、何故かソウテンの頭上にだけ【Dead(笑)】の文字が表示される
「おろ……なにこれ?何で不快な文字が頭上にあんの?なんでHPが赤色なん?というか(笑)ってなに?ねぇ?なんで?どうなってんの?」
「夜遊びは控えないとダメよ?そんなんじゃ、B○町には入れないわよ」
「なんの話をしてるんよっ!?俺は死にかけな事についての理由を聞いてんだよっ!?あっ……やべ、なんか体が……」
「落ち着け!テン!ここはバナナ大明神さまに願え!どうか、バナナが主食になりますように…」
「焼き鳥お供えする」
「チーズケーキをお供えしましょう」
「バームクーヘンを供えよう!」
「では!私はバナナを!」
「変な祭壇を作るんじゃない!!!」
「「いやぁぁぁぁ!!!」」
遂には現実逃避という名の「バナナ明神」なる謎の祭壇を祀り出したソウテンたちにアマツの包丁が降り注ぐ
「キリト!俺が隙を作る!お前はその隙を狙え!」
「任せた!ツキシロ!!ヴェルデ!お前は援護を!」
「言われずとも…元よりそのつもりです!」
騒ぐバカたちを他所に熱き闘いを繰り広げる選抜メンバー。怒涛の針剣の雨を躱すキリトに対し、援護を申し出たツキシロは身に纏っていた装甲をアサルトライフルに変形させると援護射撃に周り、ヴェルデはリヒターのナイフを細剣で弾きながら、兄貴分からの指示に答えを返す
「感じる……仲間たちの想いを……そして、アスナの温もりを……この仮想世界の結末は……俺が決めるっ!」
その想いを聞き届けるかのように、キリトの二対の剣を中心に槍、鎌、ハンマー、細剣、ブーメラン、短剣、片手剣、斧、包丁が飛来。そして、空高くに浮かび上がった十本の武器が一つになり、一振りの剣を形成する
最高にして最強、ここぞという時には必ず姿を見せる剣を彼は知っている。否!知っていた、あの世界で、終わりの見えない世界で、魔王を打ち倒した伝説の剣、妖精の世界から偽りの泥棒の王を追い出した勇者の剣が其処にはあった
「生命の数は幾星霜……それでも出会うは必然の縁!」
「想いが一つと成りて生まれ出ずるは伝説の刃!」
「運命を変えるは勇者の定め!」
「其れ即ち我等の覇道にして色彩艶やかな花道なり」
「立ち塞がるならば情け無用の鉄槌を!!」
「仮想世界も現実も次元を越え!天高くに名乗りを挙げる!」
「絆の前に砕け散るは死を呼ぶ弾丸」
「未来に繋がるオンステージを掴んでみせよう!」
「天上天下、海闊天空、唯我独尊の三文字を胸に終焉の雨は降り注ぐ!」
「俺たちがこの剣を抜いた時……お前たちの結末は決まった。恐怖しろ! そして慄け! 一切の情け容赦無く、一木一草尽く! 貴様を討ち滅ぼす!行くぞ……っ!!!《
彼等の武器と想いが一つとなり、形になった剣。この世界が必要としている彩りを、そして、死の弾丸を弾き飛ばす為に、剣をキリトは握り締め、二刀流スキル最上位剣技《ジ・イクリプス》による二十七連撃は死銃、シュピーゲル、リヒターを斬り裂く。そして、忘れた頃に彼等の側を見えない弾丸が襲う
「こ、これは…!」
「偽りの弾丸……ブラフをかますのが道化師だけと思うな!俺たち、獣も騙し合いは得意分野なんだよっ!此奴が正真正銘のラストアタック!〝
見えない弾丸、其れは照準予測線を弾丸に見立てる事で生まれた正に幻影の一弾。嘘偽りは時に武器となる事を
「……まだ……終わらせない……終わらせない……何時かは……《
「
消え行く死銃に、仮面の奥で妖しく瞳を光らせる彼は、不敵な笑みを携え、その前に佇む
「仮想世界が彩りを求める限り、この世界には俺たちが居る。何時如何なる時も、理想の為なら俺たちは何を相手にしようと真っ直ぐと突き進む……てめぇの魂に従ってな」
その言葉を聞き届けた後、死銃たちは四散していった。長き渡る荒野での戦いは終焉を迎え、残すは闘いを終えた道化師一味と獣たちの一大決戦のみとなった
「さーて……今日はどうするよ?何時もみてぇに殴り合うか?」
「はんっ…気分じゃねえよ」
「ふふっ…男ってバカね。それにしても星が綺麗……アスナにも見せてあげたいわ」
「いやぁ…懐かしい。第一層攻略会議の空を思い出しますねぇ」
「ああ、ベルさんが騎士を名乗り出した最初の醜態を晒した日か」
「おいコラ、誰の騎士道が醜態だ」
「そんで?マジでどうするよ?総長」
星空を見上げ、見る影もない騎士の醜態の始まりを想起するヒイロとヴェルデに本人が突っ込みを放つ隣で恋人を無視したキッドはツキシロに声を掛けた
「あー……取り敢えずはシノケツを拝もう、話はそれか-----………」
「黙れ」
「リーダーさんが自爆すればいいんじゃないですか?あっ、ちなみにあたしは出場者じゃないので巻き添えにしないでくださいね」
「はっはっはっ、シリカは冗談がキツいな。そんなリーダー想いなアイドルちゃんにはプレゼントをやろう♪」
安定の変態発言で物言わぬ屍と成り果てたツキシロがシノンの椅子にされる。その様子を見ていたシリカが自分以外が全滅するという物騒な提案すると、ソウテンが笑いながら、彼女の手に何かを置いた
「んむ?なんです……これ」
「オミヤゲグレネードだ♪」
「…………イヤァァ!!ヒイロ!パス!」
「いらない。グリスさんにあげな」
「いらねぇよ!!何をとち狂った真似をしてんだ!!傍迷惑迷子野朗!!」
「迷子じゃない」
「兎に角!何をするべきは理解してるなっ!?」
「分かってるわよ。さぁ、みんな!」
〝 オミヤゲ〟を押し付け合い、最終的に事の発端である道化師の掌に落ち着いたグレネードのピンが外れ、その仮面の奥が見慣れた不敵な笑みを見せるのを見たミトが全員に呼び掛け、クラウチングスタートの体制を取る
「「「逃げるんだよォォォォ!!!」」」
「ではでは皆様。今宵の馬鹿騒ぎに一先ずは幕を降すと致しましょう……レッツ!エクスプロージョン!!!」
「「「覚えてやがれっ!!!迷子野朗っ!!!」」」
爆発音が響き渡り、爆煙と共に盛大に吹っ飛ぶ道化師一味と獣たち。まさかの爆発オチという最期を迎えた彼等の同時優勝という大会異例にして最多優勝人数を記録し、第三回バレット・オブ・バレッツは幕を降ろした
「うわぁ……相変わらずのエグさ」
湧き立つ歓声を聞きながら、大会の様子を見守っていたリーファは幼馴染のやり口に苦笑する
「吹っ飛ぶ姿も素敵……グリスさん」
「素晴らしい!流石はグーくん!今夜はご馳走だな!」
「とーさんは発想がぶっ飛んでるなぁ〜」
「パパの女装姿をばっちりと撮影しました!後でママに見せてあげます」
「ユイさまはご両親想いですね」
「河童がおりませんな。何故ですか?」
「いる訳あるかっ!というか実在しねぇよ!」
「クライン殿は否定派ですか……ならば敵だ!!」
「なんでだよっ!?」
背後で繰り広げられる馬鹿騒ぎに唯一人の常識人と呼べるリーファは窓から外を眺め、ため息を吐く
「…………こっちもバカしかいないかぁ」
《死銃》との戦いは終わりを告げた。しかし、まだ脅威は去っていなかった!!急げ!魅惑の桃を守るんだ!
NEXTヒント 窓を開けて
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もしも、そーどあーと・おふらいんを書くなら…
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ソウテンとミトが司会の賑やかな雰囲気
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キリトとアスナが司会の正規の雰囲気