「えっ?カキフライついでにちょっとジョナサンしてきたら、アンコールしたプリンとパンナコッタが存在しない?何を言ってんの?おめぇさんは?バカなの?ぐもっ!?」
「どういう耳をしてるのよっ!!買い物ついでにちょっと情報収集してきたけど、あの空中ダンジョンに到達したプレイヤーまたはパーティーはまだ存在しないって言ったのよ!!」
聞き間違い以前に意味不明な事を口走るソウテンの頭上に御約束を決めたミトは未だに怒りが冷めておらず、鎌を肩に担いでいる
「殴るわよっ!」
「もう殴ってるよ?かーさん。まぁ、相変わらずなとーさんの聞き間違いは放っておくとして……情報に寄ると、前に《ヨツンヘイム》で発見したトンキーのクエストとは別のクエストがあったらしいんよ」
「そのクエストに提示された報酬がエクスキャリバーだったみたいです」
「なるほど、別クエストですか。確かに……あの奇妙な生物を手懐けたがる人はスグちゃん以外にいないでしょうね」
「奇妙じゃないもん、可愛いもん」
「リーファさんって美的感覚がおかしいよね」
「仕方ないよ。だってキリトさんの身内だよ?」
「ヒイロくーん、シリカさーん?本人がいるのによくもまぁ、ぬけぬけとそういうことが言えるよなぁ?お前等は」
「「………居たんだ」」
「居たわっ!!!」
「どんまい、元気出せよ。キリト」
「慰めるなっ!バカテン!!」
話の脱線という名の漫才的なやり取りが始まる中、冷静にクエストの事を考えている面々は会議を続ける
「でも、聞く限りは平和的なクエストとは言い難いのよね。お使い系じゃなくてスローター系らしいのよ、内容が内容なだけにテン辺りが喰いつきそうな感じなのよねぇ」
「うんうん、キリトくんも喰いつくよね」
内容が内容なだけに何処かのバカが、というか約二名が喰いつきそうだとミトとアスナは其々の恋人に視線を向ける
「「やだなぁ、そんな人を暴走機関車みたいに」」
「暴走機関車なんか可愛いものよ。二人はどちらかと言うとバーサーカー………いや、バカなバーサーカーを略して、バーカーサーね」
「「変な造語を作んじゃねぇ!!鍋女!!」」
最初は何故か褒め言葉の類いと受け取っていたバカコンビであったが、新たに生み出された造語を耳にした途端、両眼をくわっと見開き、吠える
「でもよお……変じゃねぇ?」
「あ?何がだよ。クライン」
「いやな、《聖剣エクスキャリバー》ってのは、おっそろしい邪神がウジャウジャいる空中ダンジョンのいっちゃん奥に封印されてんだろ?」
「確かに……言われてみりゃあ、腑に落ちねぇな。どうなってんだ?」
「行けばわかるわよ」
「そうだよ。総長さんも、グリスさんも、クラインさんも考えるよりも先に行動!だよ」
「レンっちの言う通りだ……リズ、職人」
「「全武器フル回復オーケー」」
難色を示すグリス、クライン、ツキシロに行動する事を提示するレンの頭に手を置き、不敵に笑う道化師は鍛冶師たちに呼び掛ける。その言葉に反応した二人は武器を手に鍛治工房から姿を見せる
「派手に行くぜっ!野郎ども!」
「「了解!リーダー!!」」
「お前等も荒れるぜっ!絶対に止めるなっ!」
「「アイアイ!総長!!!」」
二人のリーダーの呼び掛けに応え、準備を終えた《
「長え階段だな……」
「これを降りるの?なんか底が見えないんだけど」
「距離だけで言えば……アインクラッドの迷宮区のタワー1つ分はあるわね」
「「うわぁ………」」
底が見えない階段にツキシロ、レンが苦笑するとミトがその距離を答える。その言葉に二人は一気に疲れた表情を見せる
「うへぇ……エレベーターはねぇのかよ」
「あったら階段なんか降りてねぇよ。まぁ、どっかに手足の生えたエレベーター的なモンスターならいるかもしれんが」
「手足が生えてる時点でエレベーターじゃねぇだろ!!というか、居たら気持ち悪いわ!!」
同様に階段降りに文句を言うクラインに突っ込みを放ちながらも安定の素っ頓狂発言を繰り出すソウテンであったが、逆に突っ込みを放たれていた
「いいか?通常ルートでヨツンヘイムに行こうと思ったら、最速でも2時間はかかるとこを、ここを降りれば5分だぞ。文句を言わずに、一段一段感謝の心を込めながら降りたまえ、諸君」
「おめぇさんに感謝するくらいなら、俺は道端の石ころに感謝する」
「迷子は黙ってろ」
「迷子じゃない」
「じゃあ、俺はシノケツに感謝を」
「アンタ……今直ぐに階段の最下段に叩き落とすわよ」
「総長さん!血が出てる!」
我が物顔で感想を要求するキリトに対し、ソウテンが反論を返せば、安定の答えを返され、階段を降りながら殴り合いの喧嘩を始める。それを尻目に目の前で尻尾を揺らすシノンの臀部に拝むツキシロの顔面に矢が突き刺さっていた
「でだ、トンキーに乗れる上限とかはどうすんだ?」
「問題ない………ヤキトリ」
「ピヨ」
ヨツンヘイムに辿り着き、トンキーに乗れる上限を考えていたグリス。それに気付いたヒイロは肩に乗っていた使い魔のヤキトリに呼び掛ける
「そうか、確かヤキトリは巨大な鳥になれたな」
「うん。ピナでも良いけど、寒さに強いヤキトリの方が暖を取れる」
「流石はヒイロだ!我がギルド随一の知恵者よ!」
「そうでしょう、そうでしょう。僕の親友ですからね!」
「なんで?きっくんが誇らし気なの?」
「今更だけど、ヒイロはテンちゃんレベルの策士だよね」
抜かりのないヒイロの策士振りにディアベル、コーバッツが褒め讃えれば、何故か自慢気に胸を張るヴェルデにリーファが突っ込みを放つ。その隣ではフィリアが弟分が兄に似ている事を肯定し、頷いていた
「つーか、落ちたらどうなるんだ?これ」
「極寒の大地を彷徨う事になるな、現に最初はそうなったし。どうだ?ツッキーも落ちるか?」
「テメェが落ちろや。迷子」
「ああん?んだと?尻野朗」
「シノン。ああいう時は放置しておくのよ、触らぬバカに祟りなしよ」
「そうね」
睨み合う道化師と狼とは裏腹に死神と女神は意気投合し、互いの想い人の姿に白けた視線を向けていた
「生クリームバカ!」
「ピーナッツジャンキー!」
「銀髪!」
「仮面!」
「レベル低っ!?」
「あれ?なんかいますよ?」
睨み合いから一転し、レベルの低い口論にレンが突っ込みを放つ。刹那、リーファたちを乗せたトンキーが誰かと会話している姿にシリカが気付いた
「妖精たちよ、私は《湖の女王》ウルズ」
「妖精というか道化だけどねぇ」
「獣もいんぜ?」
「黙ってなさい」
「「あい……」」
突如、語り掛けてきた巨大な女性に対し、自分たちの種族訂正を試みるソウテンとツキシロにミトが怒気を放ち、黙らせる
「かつて、このヨツンヘイムは、其方等のアルヴヘイムと同じように、世界樹イグドラシルの恩寵を受けていました。しかし、霜の巨人の王スリュムが、《エクスキャリバー》を泉に投げ入れました。その結果、剣は大切な根を断ち切り、恩寵を奪ったのです」
「ふむ……すると、別クエストに提示された報酬はブラフ……真っ赤な偽物という事になりますね」
「左様です……その剣は鍛治の神が《
「ほう………鈍を与えようとは……鍛冶屋を冒涜するにも程がある………テン!この依頼は完遂以外を認めんぞっ!!」
「そうよ!鍛冶屋をバカにしやがって!そのスリュムだかガリガリだか知らないけど!其奴の顔面に飛び蹴りしてやるわよっ!!」
「あー……我等が職人夫妻に火が点いたか………仕方ねーな。
鍛治屋としてのプライドが許さないのか、火が点いたかの様に燃えるアマツとリスベットの後押しもあり、ソウテンはウルズに深々と頭を下げる
「そいで?なんとかダンジョンに来た訳だが………どうなってんの?これは」
ダンジョンに足を踏み入れたソウテンたち。然し、其処に待ち構えていた光景に彼等は驚きを隠せない。邪神が蔓延る殺伐とした殺気に溢れた場所を想像していた彼等にとって、目の前に広がる光景は異業の一言だった
「「いらっしゃいませー。ようこそ、レンタルショップヨツンヘイムへ」」
「「何故にレンタルショップ!?」」
そう、其処は昔懐かしいレンタルビデオ店だったのです
レンタルショップヨツンヘイム、其処に待ち構えていたのは霜の王に仕える四本槍が一人!霜の店長!定時で帰る?認めんぞ!残業せんかぁぁぁぁ!!!
NEXTヒント 一人でできるもん
ソウテンたちの愉快さに笑ってもらえたら、お気に入り登録お願いしまーす。コラボとかも気軽にメッセージ飛ばしてくれたら、反応しまーす
もしも、そーどあーと・おふらいんを書くなら…
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ソウテンとミトが司会の賑やかな雰囲気
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キリトとアスナが司会の正規の雰囲気