「申し訳ない…テン。態々、来てもらう形になって…」
「いんや、気にせんでくれ。今は出不精になってる場合じゃねぇんだ。左手首を骨折だってな……大丈夫か?茉人」
布団に座り、左手首に巻いた包帯を片手に眉を下げる茉人。彼と対峙するのはクラスメイトでありVRMMOで所属するギルドのギルドリーダーでもある天哉だ
「なに……このくらいは慣れたものだ。それでだ……お前が来たということは…色々と情報は集まっている……そう考えて良いんだな?」
「ああ。茉人が怪我をした晩にギルド《風林火山》から一人、昨日の夜にクラインを含めた《風林火山》の残り全員……そんで、《
力無く笑う茉人に何時もの天誅を降す時の荒々しさは影も形もない。その姿に天哉は彼以外にも、襲撃を受けた者たちが居ることを告げる
「クラインたちだけではなく……高良先生もか……一つ、気になるのが…
「
《記憶》とい些細な情報から、結論とも言える解答を導き出した天哉は両眼を見開く。《
「あの始まりの日から全ての記憶が薄れているんだ……お前と出会った日の出来事、リズと店を立ち上げた日の事も……それに…最後の戦いも……全部が
存在する筈の記憶が存在しない。それはかつて、天哉が彼等の前から姿を消した時に行った処理と酷似した現象、しかし、其れは自分の間違いだと気付かされた。忘れさせた筈の記憶の一つ一つが自分たちが生きた証、そして大切な想い出であることを知った。故に、答えは決まっていた
「…………和人。純平たちも一緒か?丁度いい……直ぐに何時ものゲーセンに初期メンバーだけを集めてくれるか?サブリーダー」
携帯を操作し、電話を掛けた相手は最も長い付き合いの親友である剣士の少年。彼の声色から何かを察したのだろう、向こう側から追求の声は聞こえない
『了解。俺もお前に聞きたい事があったんだ………集めるのは初期メンバー……アスナやリズ、シリカたちはどうするんだ?』
「三人には悪いが、この喧嘩だけはカラーギャングだった頃の俺たちが対処しなきゃならん仕事だ」
『わかった。直ぐに集めるよ』
通話を終え、携帯を懐に仕舞い込んだ天哉は立ち上がると身を翻す。その後ろ姿に茉人は申し訳なさそうに頭を下げる
「すまない……俺が不甲斐ないばかりに…」
「謝るなよ。おめぇさんは俺の仲間だ、大事なもんに手を出されたからには…報復するだけだ」
その瞳は蒼く、透き通るようにも見えたが怒りで燃えているようにも見えたと後に茉人は関係者に語っていた
「芳子。ごめんなさいね?待たせたわよね」
「兎沢さん。態々、申し訳ありませんわ」
同刻。深澄は中学時代のクラスメイトである後沢芳子に呼ばれ、かつての母校である私立エナテル女学院近くの喫茶店に訪れていた
「それで、昨日の話を詳しく聞かせてもらえる?」
「お兄さま……わたくしの兄は後沢鋭二……SAO
「
「そうですわ……ですが、兎沢さんが知ってらっしゃるなんて……」
「顔見知り程度よ、深くは知らないわ」
「そうでしたの……それでは本題に入らせていただきますわ。お兄さまはある目的の為にSAO
「………なるほど」
「ちょい待ち!かーさん!」
芳子の発言に何かを感じ取った深澄は瞳を細め、脳内で情報を整理し始めるが身に付けた《オーグマー》に息子が姿を見せ、出かけていた言葉を飲み込む
「どうしたの?ロト」
「とーさんから緊急の召集だよ。なんだか急を要する事態みたいなんよ」
「分かったわ。ごめんなさい、急用が入ったわ……、それとね…芳子。さっきの提案だけど、私は何があろうとゲームを途中で投げ出したりはしないわ、それにね……
自分の飲んでいた紅茶の代金を机に置き、
「私の
そう告げ、去り行くかつての学友に芳子は鳩が豆鉄砲を食ったような表情を浮かべ、暫くは放心状態となっていた
「変わりましわ……本当に……貴女は……」
「どうしたってんだ?テン。急に呼び出しなんてよ、今日はアネキとバナナの詰め放題に行く予定があったってのに…」
「すまんな、今からはカラーギャングとしての俺たちで動かなきゃならねぇんだ」
溜まり場であるゲームセンター《ファミリア》に集められた《
「一昨日から昨日の夜に駆けて、茉人とコーバッツ、《風林火山》のメンバーたちが襲撃を受けた。的はノーチラス基エイジこと後沢鋭二だ」
「なにっ!?オッさんは無事なのかっ!?」
「職人も怪我してたのは初耳」
「この事を明音さんたちは御存じで?」
「いんや、明音さんと明日奈たちには伝えてない。奴の付近調査はディアベルとアルゴの二人に任せてある」
「ディアベルにか……よりにもよって……」
天哉が集めた情報から、仲間たちが襲われた事を知った純平たちが怒りを露わにする。和人は数々の痴態を晒す仲介人を頭に浮かべ、ため息を吐いていた
「まあ、情報に関しては信用出来るわよ。情報と言えばだけど……さっき、中学時代のクラスメイトから聞いた話なんだけど……エイジは恐らくだけど、SAO
「多分……狙いは《
「《
「その件に関しての話題かは分からないけど…俺も奇妙なモノ……いや、
《
「カズ。頭の良くなる薬が開発されると良いな」
「非科学的な事は言うものじゃないわよ?カズ」
「笑える」
「お笑い芸人の素質がありますね。カズさんは」
「つーか…アホなだけだろ」
「んだとゴラァ!!」
天哉たちからの容赦ない罵倒に目をくわっと見開き、突っ込みを放つ
「パパは嘘を言ってませんよ!テンにぃ!」
「おろ?ユイちゃんも見たんか?まさか」
「はい!バッチリと!」
「なるほど……ユイちゃんも見たのであれば、信憑性は高いかもしれませんね」
「ユイちゃんが言うなら間違いない」
「だな!カズよりもユイちゃんは信用できるぜっ!」
「ロトは良いガールフレンドを持ったわね」
「おろ?(仮)?」
「いやだから、何故にそのゲームを知ってるんよ…我が息子よ」
「ぐすん……」
「あれ?泣いてるんですか?パパ」
「泣いてない……これはあれだ……目からパスタソースが溢れただけだ」
「パスタソース!?」
自分よりも信用を得ている娘との雲泥の差の扱いに涙を拭う和人は、ユイからの言及に目からパスタソースが溢れたと意味不明な返答を返す
「兎に角だ。今後は《オーディナル・スケール》を起動させる場合は、最低でもこの中の誰かが明日奈たちと行動することを義務付ける。被害を拡大させるな……分かったか!野朗どもっ!!」
「「「了解!リーダー!!」」」
決意を新たに奮闘する天哉たち!しかし、その魔の手は次第に明日奈へと忍び寄る!
NEXTヒント 道化師の怒り
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もしも、そーどあーと・おふらいんを書くなら…
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ソウテンとミトが司会の賑やかな雰囲気
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キリトとアスナが司会の正規の雰囲気