「遊園地で、ライブがあるので皆さんを招待してあげます!行きましょう!どーですかっ!」
ある日の昼下がり。ギルドホームで寛ぐソウテン達を前にシリカが高らかに宣言する
「どーですかって行けばいいじゃない」
「行けばいいじゃないとは何ですかっ!!」
「ぐもっ!?」
投げやり気味に放たれたソウテンの発言に対し、シリカの必殺技であるマイクナックルが炸裂する
「良いですか、この遊園地のイベントはあたしのアイドル生命を掛けた最大の賭けなんです。と言う訳で、リーダーさんやカイさんを含めた皆さんにはスタッフとして、御手伝いをお願いしたいんです」
「あっ、俺はパス。その日はマヨネーズ工場に見学に行くんだ……ぐもっ!?」
「拒否する事を拒否します」
((理不尽な暴力っ!!!))
常識人のカイさえもシリカの被害を受け、ソウテンの隣に倒れ伏す。その光景にミト達は戰慄にも似た表情を浮かべ、心中で突っ込みを放つ
「兎に角、手伝ってもらいますからね」
「「あい……」」
翌日。シリカの願い(強制連行)を聞き入れ、ALO内に新設された巨大テーマパークへとソウテン率いる《
「ふわぁ………だいたい、仮想空間に遊園地ってなんだよ。作る意味あんのか?」
「何も無いよりは良いじゃない。どう?休憩時間に一緒に回る?」
「あー、いいかもな」
「駄目だ。お兄ちゃんは認めないからな、二人だけでデートなんて」
「「どっから湧いた、似非お兄ちゃん」」
休憩時間の予定を計画していたソウテンとミトの間に割って入るように現れたカイが、顰めっ面を浮かべる
「いいか?ミト。男はケダモノだ、特にあの迷子は駄目だ。見ろ、明らかに胡散臭いだろ?あの仮面」
「カイは私のなんなのよ」
「訴えるよ?そして勝つよ。このマヨラー剣豪」
「ミトが欲しければ、俺を倒してからにするんだな。迷子ピーナッツ」
互いに軽口を叩き合い、笑い合うソウテンとカイ。しかし、数秒の沈黙が訪れ、一時の間、静寂が支配する
「「………やんのかっ!!!」」
「なんで喧嘩になってるのよっ!?」
胸倉を掴み、いがみ合いを始める二人にミトが突っ込みを入れる。元々、カイはミトのゲーム友達だった過去があり、ソウテンとは出会った日に壮絶な喧嘩により、分かり合い、新たな日々を過ごす事を提案したソウテンが手を差し伸べ、仲間に引き入れたのだ
『はぁはぁ…強いな、お前…』
『お前じゃない、蒼井天哉だ。呼ぶ時はテンで良いぜ?』
『テンか……分かった、俺は神里伊緒。カイって呼んでくれ』
『よしっ!じゃあ行くか!カイ!』
『俺もか?』
咄嗟に腕を掴まれ、面を食らったように問うカイ。しかしながら、其れに対し、彼は無邪気な年相応の笑みで笑っていた
『一人よりも二人、二人よりも三人、三人よりも沢山……その方が楽しい日々を彩れるだろ?だから、カイも今日から仲間だ!』
『………… じゃあ、御言葉に甘えようかな』
『ところでよ、入間市はどっちだ?』
『ミト。恋人にするヤツは選んだ方がいいぞ、こんな迷子が恋人なんて、お兄ちゃんは断じて認めないからな』
『カイは何時から、私のお兄ちゃんになったのよ』
一度は家庭の事情で離れた事もあるが、再会後も彼と仲間たちは変わらずに接してくれた。其れはカイにとって、確かな繋がりであると同時に愛すべき絆である
「さて……どっから回るか…」
「おい!テンにカイ、グリス!アレ見ろよ!めちゃくちゃ面白そうだぞっ!」
「「「ん……おおっ!」」」
何処を回るかを考え、地図を見ていたソウテンとカイ、グリスにキリトが呼び掛ける。彼が指し示す先には世界の調味料ミュージアムという謎の館が佇んでいた
「「いやなにっ!その辺な館はっ!」」
「焼き鳥屋あるかな」
「さて、スグちゃん。カレーでも食べに行きましょうか」
「あたし、カレーライスよりもカレーうどんがいいな」
「スグちゃん。君は敵です」
「なんでっ!?」
「コーバッツ!アレを見ろっ!ナイト体験が出来るらしいっ!」
「なに、其れでは私は農家体験でもするとしよう」
「ナイト体験だって言ってるだろ?このゴリラオッサン」
「ああもう……せっかくのデートが台無し……きゃぁぁぁぁ!!!」
「どうしたのっ!?ミトっ!!!」
何時も通りの暴走振りを発揮させるバカたちの姿にため息を吐いていたミトが突如、悲鳴を挙げた。其れに気付いたアスナが彼女に駆け寄る
「ふざけ過ぎだ」
「「「ず……ずび……ば…ぜ…ん…」」
ミトの視線の先では、手にした包丁をぎらり、と光らせる少年の足元で馬鹿騒ぎしていた全員が無力化されていた
「しょ、職人さん……い、いらしてたんですか…」
「ああ、マイク娘に舞台の設営を頼まれてな」
「えっと……そいつはなんですかね…」
「ああ、これか?包丁だ」
「ほ、包丁ですか…えっと、料理を作っていただけたりとか…するんですかね…」
「そんな訳ないだろう?これは……ふざけまくっているお前たちを細切れに刻む為の包丁だ」
「な、な〜んだ」
「そういう意味の包丁か〜……」
「「ゔぇっ!?」」
「覚悟しろ……このバカどもっ!!!」
「「ぎゃぁぁぁぁ!!」」
包丁片手に追ってくる少年基アマツから逃げ惑うソウテン達。当初の目的であるシリカの手伝いや休憩時間等はそっちのけで、相変わらずな光景へと早変わりする
「仕方ない……こうなったら、シリカのライブに乱入しよう」
「「なるほど…!!」」
「どっから、そういう話になったのっ!?」
「今更よ。テン達が何の脈絡も無いのは」
「ああ、そうだな。お兄ちゃんもミトの意見に同感だ」
「カイの字。貴様は何時から、ヘル子の兄になったんだ」
「カイてめぇ!ミトに近付くなっ!」
「ふんっ、嫉妬か。まだまだガキだなぁ?テン」
「マヨネーズに塗れろ、お前なんか」
「お前はピーナッツバターに埋もれろ」
「「………やんのかっ!!!」」
「だからなんで喧嘩になってるのよっ!!」
「「ぐもっ!?」」
胸倉を掴み、いがみ合いを始める二人にミトの御約束が命中し、御約束の叫びを挙げ、ソウテンとカイは倒れ伏す
「殴るわよっ!」
「いやもう殴ってるだろ」
「
『前途真っ暗だよっ!!!』
こうして、騒がしくも賑やかな一日を今日も彼等は彩って往くのであった。そして、人知れず道化師は不敵な笑みを浮かべ、深々と頭を下げる
「歯車の噛み合いによっては、あり得たかもしれない、もしもの世界線に於けるもう一つの物語。…お楽しみいただけましたか?皆様の御眼鏡に称う日々を彩れておりましたら、拍手御喝采の程、御願い申し上げます。其れでは、今宵の舞台は……此れにて、幕引きと致しましょう。またあるかも知れぬ、もしもの物語まで、暫しのお別れに御座います。
此れは歯車の噛み合いによって、あり得たかもしれない、もう一つの世界の物語
炎の様な赤いコートを身に纏い、手には赤く透き通るような輝きを放つ刀を手にした剣士
その剣士の一振りは、焔を幻視し、熱を感じさせる
その名を、《焔の剣聖》と申す
再び、感謝の意を。ミトっていいよねさん、本当にありがとうございます!こんなアホみたいな作品にコラボを申し出てくださるとは…うぅ……感無量……皆々様、これからも我が蒼の道化師は笑う。とミトっていいよねさんのソードアート・オンライン~焔の剣聖~を末永く宜しくお願い致します。其れでは今宵はこの世界を辺りで幕引きと致しましょう。ミトっていいよねさん!
もしも、そーどあーと・おふらいんを書くなら…
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ソウテンとミトが司会の賑やかな雰囲気
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キリトとアスナが司会の正規の雰囲気