「年末対抗すごろく大会、突然の思いつきに浮き足立つ《
地獄先生だったからです」
刹那、暗闇からスーツ姿に左手だけを革手袋で覆ったソウテン達と、更に自然に溶け込んだゼットが姿を見せる
「コラボしてる時にふざけちゃダメでしょ!!きっくん!怒るよっ!」
「ゼットもなにしてんのっ!?てか順応してるのはなぜっ!?」
「ニハハハハ!楽しい事には首を突っ込まないとだぜ?エースちゃん。だよな?ヴェルデ」
「無論です。一連托生と言いますからね……さぁ、ふざけましょう」
「させるかっ!!」
ギルドのツッコミ役という役割にあるリーファが意味不明なあらすじを語り出すヴェルデに突っ込みを放ち、その隣では便乗しているゼットをエースが叱りつける
「なんでコイツらは常にふざけてるんだ」
「デフォルトだからよ。ふざけてないテンは人を無差別に蹴り飛ばす通り魔みたいなものよ」
「ねぇ?なんなの?ミトは。恋人に悪口を言わないと生きてけない病気なの?」
一方で、訳の分からない現状に呆れた顔を見せるカルムの呟きにミトが答えるも、安定の扱いの雑さにソウテンが難色を示す
「テンちゃんは昔から人望がないよね。リーダーに向いてないよ」
「全くだぜ。テンなんかよりもアリの方がまだ働くぜ」
「決まりだな。テン……お前はアリ以下だ」
「………ぐすん」
「とーさん。もしかして、泣いてるんか?」
「涙拭いた方がいいぞ。テンさん」
「泣いてない………目からソパ・デ・アホが溢れただけだ」
「ソパ・デ・アホっ!?」
「料理名にアホが入ってる!?」
威厳は何処に泣きべそを掻くソウテンは唯一、心配してくれる
「ぷぷ〜ん」
飼い主を心配し、足元で小刻みに震えるプルー。唐突に姿を見せた珍妙な生物の登場に初見の者たちは視線を落とす
「ん?なんだぁ?このドリル生物は」
「誰かのテイムモンスター?でも見たことないわね」
「確かに……レアモンスターか?クエスト関連の」
「だとしたら、すごいレアなんじゃ……」
「レアモンスターじゃない、プルーだ。我が家の愛犬だ」
「「「「なぁ〜んだ、犬かぁ〜……………って!犬っ!?これがっ!?」」」」
まさかの解答にゼット、エース、カルム、ルゼの声が重なり、四人は口をあんぐりと開く
「犬だとは思うけど、俺もプルーがなんなのかは知らない。深くは考えたことないし」
「知らないで飼ってるのかっ!?」
「ニハハハハ……流石はテン……頭の中も迷子だな」
「ミトも大変でしょ?こんなバカの相手を年中してると」
「慣れたわ。テンと居るとあり得ないレベルの騒動に巻き込まれるから、自然に順応していくのよ」
「そうだね。ミトは前よりもバカになったわ」
愛犬が如何なる生物であるかも把握していないソウテンにカルムが突っ込み、ゼットは呆れ、エースに至ってはミトに同情する
「アスナが最近冷たい……」
「ミト。お兄ちゃんが慰めてやろう、俺の胸で泣けば---ぐもっ!?」
「カイてめぇ!ミトに近付くな!」
「ふんっ、嫉妬か。まだまだガキだなぁ?テン」
「マヨネーズに塗れろ、お前なんか」
「お前はピーナッツバターに埋もれろ」
「「………やんのかっ!!!」」
「だからなんで喧嘩になってるのよっ!!」
「「ぐもっ!?」」
胸倉を掴み、いがみ合いを始める二人にミトの御約束が命中し、御約束の叫びを挙げ、ソウテンとカイは倒れ伏す
「殴るわよっ!」
「いやもう殴ってるだろ。ミトさん」
「ルゼさんだっけ?突っ込むだけ無駄、何時もの事だよ」
最早、恒例と言わんばかりの当たり前の光景を初見のルゼが突っ込みを放つも、ヒイロがその突っ込みさえも無駄である事を告げる
「そいじゃあ、すごろく大会と行きますか」
倒れていたのも一瞬、勢いよく起き上がったソウテンはアイテムストレージから、件のアイテムであるすごろく盤を呼び出す
『カオスすごろく、このクエストは確実に友情に亀裂が発生します。それでも受注しますか?』
すごろく盤を呼び出したと同時に声が響き、不穏な事を告げられ、クエストの挑戦意志を質す為の《YES》《NO》が表示される。然し、ソウテンは躊躇う素振りも見せずに、不敵に笑う
「友情に亀裂だってよ」
「ほ〜ん、亀裂なんか入りまくってるだろ。問題はないと思うぜ?」
「流石はカイ。頼れる似非お兄ちゃん」
「似非は余計だ」
「いやいや、友達じゃなかったのかよ?お前たち。亀裂が入るのは駄目だろ」
「友達?そんな生温い関係じゃねぇんよ、俺たちは」
友情に亀裂、流石に良くないと感じたカルムが物申すがソウテンは不敵に笑い、友達としての関係性を否定する。其れが何を意味するかは分からないが、不思議と納得している自分がいた
「………テンって、たまに思うけど、何者なんだ?」
「俺も思った。テンさんは不思議と説得力があるんだよなぁ」
「ニハハハハ!癖者集団をまとめ上げる変人だからなぁ〜。とーぜん、カリスマ性はあるんだろうよ」
「さてとクエスト開始だ………派手に行くぜっ!!野朗共っ!!」
「「了解!リーダー!!」」
カルム、ルゼ、ゼットの世間話を背に、ソウテンは何時も通りに槍を肩に担ぎ、仲間たちに呼び掛ける。その呼び掛けにカイたちも応え、得物を掲げるのを確認し、選択肢の《YES》を選択する
『友情破滅を恐れぬ猛者よ……その力を試す試練に挑むがよい』
刹那、光が瞬き、ソウテンとカイたち、ゼットとエース、カルム、ルゼを包み込む
「ゼットパイセン、クエスの姉御が迷子になったんだけど知らない?」
「迷子はアンタよ。行方不明」
「誰が行方不明だ。あり?なんだこの光」
「クエス!アンノウン!逃げろ!コシナルが来るっ!!」
「誰だゴラァ!!俺の飯を残しやがったクソヤローは!」
「ちょっとコシナルくん!口が悪いよっ!」
「げぇ!?クエスにアンノウン!?レタスだけじゃなかったのかっ!!」
「コシナル!?それにシズさんもっ……!!やばっ!クエストがっ!!」
矢継ぎ早に姿を現したのは黒髪の女性以外は明らかに変態的な身形をした癖者集団。コック帽が特徴的な青年、レオタードを着た女性、何故かは分からないがソウテンと似た迷子的な雰囲気を感じる少年、その全員がゼットとエースの仲間、つまりは《A to Z》のメンバーらしいが、何故だろうか?シズと呼ばれた女性以外は妙にハジケたオーラを感じる。其れが何なのかは理解出来ないが、簡単に言えば彼等はハジケリストではないか?と思ったが、ミトは何も言わなかった
『カオスすごろく始まるよ☆私は司会者のシカイシャ!よろしくね!気軽にシカイちゃんって呼んでくれていいよん☆』
「「「やっぱり、なんか変なのが出たっ!!!」」」
「アイドルのあたしよりも目立ってる!!許せませんっ!」
ゲーム盤の中に転移した一行の前に現れたのは、変な人物基シカイシャ。ソウテンたちが突っ込みを放つ隣で、自分が目立たないと気が済まないシリカが異議を申し立てる
「シリカってこんなに変な子だったか?」
「コラボだと困惑するかもしれないけど、うちのシリカは前からこんなだよ」
頭の中で何かが違うのでは?と疑問に思うカルム。然し、シリカを誰よりも知るヒイロがメタ発言で説明する
「今年流行りのマルチバースだな、色々な世界があるんだ。俺もコラボ先ではマヨネーズバカみたいに思われてるが本来はミトと付き合ってて、息子がいて、ギャグ一つないシリアス路線な剣士だからな」
「確かパラソルワールドだよな!」
「グリス。バナナをやるから黙ってろ」
「マジでかっ!!カイはやっぱり良いヤツだなっ!」
((ホントに単純だな、このゴリラは))
バナナを手渡された瞬間に、カイの味方に回るグリスを前にソウテン達は彼に餌付けされるゴリラの面影を見た
「ケダモノフレンズだなぁ〜、いつ見ても」
「いやいや、うちも大概じゃん?見てみなよ……アレ」
騒がしいやりとりを側から見ていたゼットは他人事の様に笑っていたが、エースが彼のマフラーを引っ張り、背後を指差す
「ああ……すごろく!なんか分からないけど、ナゾめいてて……興奮するわっ!」
「すごろくって……どうやるの?ルール知らないや」
「捕まえたぞ……クソガキ。よくも俺の料理を残しやがったなぁ?」
「ぎゃぁぁぁぁ!!離せェェェェ!肉なんか食べたくない!!生臭い!!近づけんなっ!」
「……………良い天気だなぁ」
「そうね………って!揉むなっ!!」
空を見上げ、現実逃避に走ったゼットはエースの胸を揉む。それに気付いた彼女が飛び蹴りを放ったのは言うまでもない
「大丈夫か?この人たち……」
「ぷぷ〜ん」
ルゼの心配を他所に、遂にカオスすごろくは幕を上げる。この先に待つのが何かは誰も知らない
チーム分けをする為に選出されたリーダーは四人!ソウテン、ゼット、カルム、ルゼ!あれ?コラボ相手なのにカイがいない……ああ、彼はソウテンの仲間だからか!なるほどー
NEXTヒント チーム分け
もしも、そーどあーと・おふらいんを書くなら…
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ソウテンとミトが司会の賑やかな雰囲気
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キリトとアスナが司会の正規の雰囲気