蒼の道化師は笑う。   作:田中滅

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戦闘模写です……苦手故にいつもよりは短めになっております
尚、ユニークスキルが登場しますが独自解釈なので、公式のとは違いがあるやも知れませんがご了承ください


第三十一幕 青眼の悪魔

2024年10月19日 第74層迷宮区

 

 

「派手に行くぜっ!野郎ども!」

 

『了解!リーダー!!』

 

ソウテンの号令と共に一斉にキリト達が全速力で駆け出す。同時にボス≪ザ・グリーム・アイズ≫が、振り上げた大型剣を振り下ろす

 

「アスナ!」

 

「分かってるわ!ミト!」

 

アスナ、ミトは振り下ろされた大型剣を咄嗟にステップで躱す。入れ替わるように後方から、三つの影が飛び出す

 

「「スイッチ!」」

 

「あいよ」

 

「ぶちかますぜっ!バナナの力を思い知れ!」

 

「いや、バナナの力ってなんだよ」

 

ボスを前に軽口を叩き合いながらも、ソウテンが槍ソードスキル《フェイタル・スラスト》で、強烈な突きを繰り出すと無数の衝撃波が発生し、僅かにグリームアイズが怯む

その僅かな隙を狙い、空かさず、グリスがハンマーソードスキルの《ミョルニルハンマー》で、真上から三連続で叩き付け、キリトが片手剣ソードスキル《ホリゾンタル・スクエア》で、水平四連撃を放つ

 

「ヒイロ!スイッチ!」

 

「任せて」

 

グリームアイズの斬馬刀を受け流し、後方のヒイロが入れるだけのスペースを作り、彼を呼ぶと持っていた曲刀が派生したブーメランを投擲。同時にアスナが細剣ソードスキル《スター・スプラッシュ》を放ち、追随するようにミトが鎌上位ソードスキル《アポカリプス》を放つ

グリームアイズのHPは着実に減少しているが、微々たるダメージしか与えられていない。《風林火山》メンバーは状況判断中のヴェルデを守る為に彼を取り囲み、(タンク)役のコーバッツ隊も、役割を果たそうとしている

 

「ちっ…!どんだけ威力あんだよっ!?」

 

「分が悪い……」

 

重くのし掛かるような剣技は先読みが出来ず、僅かに掠めるだけであっても、HPバーが半分近く削られる。攻撃特化に長けた《彩りの道化(カラーズ・クラウン)》の面々ではあるが、全体的に最大的な火力が欠けている。しかし、何もしなければ、致命傷に近いダメージを与えられるだけだ

 

「リーダー!キリトさん!」

 

「あいよ。クライン!」

 

「な、なんだ!テン?」

 

「十秒だけでいい!ミト達とソイツの相手を任せていいか?!」

 

「十秒……しゃーねぇ!やれるだけはやってみるが、なる早で頼む!」

 

「分かってる!」

 

後退し、所有アイテムのリストをスクロールし、一つを選び出してオブジェクト化するキリト。その背には二つの剣が交差するように装備され、黒いコートが靡く

 

「スイッチ!」

 

キリトの声にミト達が頷き、間合いを作り出す。そのタイミングを逃さないように二対の剣を手に、グリームアイズの正面にキリトは飛び込む

振り下ろされる斬馬刀を弾き、間髪入れずに一撃を胴に見舞う

 

「グォォォォ!!」

 

憤怒の叫びを洩らしながら、グリームアイズは上段斬り下ろし攻撃を放とうとするが、剣を交差して斬馬刀を受け止め押し、グリームアイズは態勢が崩したのを、見逃さずに“二刀流”上位剣技《スターバースト・ストリーム》の十六連撃を放つ

 

「テン!今だ!LA(ラストアタック)!」

 

Estamos listos.(準備は整った)。グリス!打ち上げろっ!」

 

「了解!リーダー!」

 

グリスが構えたハンマーの上に、ソウテンが飛び乗ると、ボス部屋の天井近くまで、投擲される

空中で、所有アイテムのリストをスクロールし、幾つかの項目を選び出す

 

「永遠にadieu」

 

仮面越しの不敵な笑みと別れの言葉。その二つがグリームアイズの見た最後の景色となった。刹那、頭上から無数の槍が雨のように降り注ぎ、体を貫き、(とどめ)に、槍最上位ソードスキル《アルティメット・サイン》を受け、青い欠片となり、爆散した

 

「ふぅ……終わった、終わった」

 

「そうね、終わったわね。それで……?テン。あの出鱈目な槍の雨については、もちろん(・・・・)、説明があるのよね?」

 

勝利を収め、肩を数回鳴らすソウテンに笑顔のミトが詰め寄る。但し、その笑顔には黒さが垣間見える

 

「え……えーっと、ユニークスキル?」

 

「其れは分かるわよ。どういうスキルなのかを聞いてるのよ、私は」

 

笑顔から、ジト目に変わり、真剣な表情でソウテンに問う

 

「一度に多数の槍を扱う“無限槍”って、スキルだ。キリトの二刀流に比べたら、使い勝手は良くねぇけどな」

 

「そんなスキルをいつの間に?」

 

「其れが分かりゃあ、出し惜しみなんてしてねぇよ。半年くらい前だっけか?スキルウィンドウを見てたら、勝手に出現してたんよ」

 

「情報屋のスキルリストには……見当たらないわね。ていうことは、やっぱり、テンだけのユニークスキルみたいね」

 

「そうなるなぁ。さってと、有効化(アクティベイト)はクライン達に任せて、俺たちは此れにて、幕引きと致しましょう」

 

そう言って、差し出された手をミトは握る。青い悪魔との戦いは終わった、《蒼の道化》、《黒の剣士》の新たな力の存在公表という形で人知れないボス攻略は終わりを告げた

 

「…………よし!私は今日限りで軍を抜け、バナナ作りに専念するぞ!」

 

「はぁ!?ちょっ!何を言うんですか!?隊長!」

 

「目的は達した。私が軍に残る意味は存在しない………故に!今後は世界一のバナナ農家としての道を歩もうと思う!」

 

突然の宣言に、部下の一人が驚いたように声を挙げる。しかし、コーバッツの決意は揺らがない

 

「安心してください。アンタは世界一のバカです」

 

「副隊長はなんで、冷静なんすかっ!?少しは止めてくださいよ!」

 

「止めて止まる人だと思うか?隊長が」

 

『いえ、思いません』

 

部下達の心配を他所にコーバッツはバナナ片手にグリスと笑い合う

 

「バナナ農家になんのか!オッさん!」

 

「うむ。今後もバナナフレンドとして、よろしくな」

 

「おうよ!」

 

謎の単語が飛び交うが、グリスは理解しているようで普通に会話している

 

「バナナフレンドってなに?ヴェルデ」

 

「恐らくはゴリラ語の類かと」

 

しかし、ヒイロとヴェルデは言葉の意味を知らず、首を傾げる

 

「なるほど。やっぱり、グリスさんはゴリラか」

 

「ゴリラじゃねぇ!」

 

「「えっ」」

 

「真顔で驚いてんじゃねぇっ!!チビどもっ!!!」

 

騒がしく、何時も通りの掛け合いが響き渡った




ボス攻略を果たし、束の間の休息を取るソウテンとミト。その時、彼等の元に一つの情報が舞い込んできた

NEXTヒント 神聖剣

もしも、そーどあーと・おふらいんを書くなら…

  • ソウテンとミトが司会の賑やかな雰囲気
  • キリトとアスナが司会の正規の雰囲気
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