蒼の道化師は笑う。   作:田中滅

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真相、その言葉が意味するモノとは…!?あっ、シリアスな内容ではありますが一応はギャグ回です


第四十八幕 真相という名の驚愕

「さて、キリト。どうだい、この光景に怖気付いたか?まっ、おめぇさんのことだ……そいつはねぇよな?勿論」

 

「ああ、寧ろ、その逆だよ、親友。今、俺は燃えてるよ、煮えたぎるマグマのようにな。其れにだ、不謹慎かもしれないけど、改めて、このゲームが死んだら、終わりのデーズゲームってことを自覚した。だからこそ、あの三人の無念を晴らす為にも、何としても、アイツに持ちうる全ての実力を行使し、この層を突破しなきゃいけない。其れが、助けてやれなかった三人への、せめてもの償いだ。違うか?テン」

 

Así es(その通りだ)。そういう訳だからよ、言ってもわかんねぇと思うが、骸骨さん?予告しといてやるよ、アンタの命は、我々、《彩りの道化(カラーズ・クラウン)》が戴くよ。故に、Tener una relación por un tiempo.(暫しのお付き合いを)

 

スカルリーパーを相手に深々と、御辞儀するのは一人の道化師。その彼を取り巻くように、黒衣の剣士を筆頭にした色彩豊かな道化たちが、スカルリーパーへ、視線を向けている。しかしながら、命を狩る死神は、彼等に物怖じしない、其れどころか、猛烈な勢いで彼等へと進撃を始めた

 

「わぁぁぁーー!」

 

背後に居るプレイヤーの叫び、恐怖による悲鳴を他所に、巨大な鎌が振り上げられた

 

「ミト、ベルさん」

 

「「了解!リーダー!!」」

 

名を呼ばれた二人が、飛び出す。先ずは迫る大鎌の真下に飛び込んだ紫色の髪が特徴的な少女が、手にしていた鎌で、迫る大鎌を振り払らうと、部屋全体に轟くような衝撃音を響かせ、同時に刃先が擦れ、火花が飛び散る

反対側から迫る別の鎌、その行く先を見据えた少女、ミトは不敵に笑う

 

「スイッチ」

 

ミトの呟くような指示で、彼女と入れ替わるように盾が鎌を弾いた。ヒースクリフが持つ十字盾に比べ、性能は劣るが、その盾には、職人芸と呼ぶに相応しい美しさと硬さを兼ね備えていた。故に、ボスモンスターが相手であっても、簡単に耐久値が減少することは無い、しかしながら、重い一撃を一人で、捌き切るのは不可能に等しい。刹那、ディアベルの両隣に、巨大な盾が姿を見せる

 

「ディアベルくん。君だけでは捌き切れないだろう、私も力を貸そうじゃないか」

 

「うむ!水臭いぞっ!ディアベル!私と君の仲ではないかっ!私はこう見えても、元は《軍》の中佐を務めた身だぞ?このくらいの敵など、朝飯……否、バナナ時前だっ!」

 

「ヒースクリフさん、其れにコーバッツさん!ありがとう!助かるよ!でも、コーバッツさん?バナナ時前ってのは聞いたことないから、普通に朝飯前にしていてくれないか?」

 

「断るっ!さて、鎌は我々が食い止める!テン少年……いや、今はこう呼ばせてもらおう、我がリーダーよ!指揮は君に任せたっ!!」

 

encomendado(任された).総員!側面からの攻撃に集中しろっ!鎌を捌くのは、コーバッツ達が引き受けてくれた!キリトとミトは、俺が準備する間のサポートを頼む!グリス、ヒイロ、ヴェルデ、シリカ、アマツはアスナと一緒に、全体指揮をっ!」

 

『了解!リーダー!!』

 

ソウテンが指示を飛ばし、キリト達は彼の指示通りに動き始める。同時に、動きを止めていた他のプレイヤーたちも、呪縛から解放されたように、彼等へ続くように武器を構え直す

咆哮を上げ、迫り来るスカルリーパーを相手に絶え間のない攻撃が降り注ぐ。やがて、漸く食い込んだ攻撃に、僅かではあるがHPバーが減少するも、直後に悲鳴が上がる

 

「ちっ……!まだかっ!テンっ!!!」

 

「早くしてっ!これ以上は持ち堪えられないわっ!」

 

スカルリーパーの尾の先についた槍状の骨が、数人を薙ぎ払う仲で、キリトとミトが後方のソウテンに叫ぶ。すると、彼は仮面越しに不敵に笑った、何時ものように、まるで、敵を嘲笑うかのように、彼は代名詞とも呼べる不敵な笑みを浮かべた

 

Estamos listos.(準備は整った).グリス!かち上げろっ!!!」

 

「あいよっ!!!」

 

グリスが構えたハンマーの上に、ソウテンが飛び乗り、ボス部屋の天井近くまで、投擲された。空中で、所有アイテムのリストをスクロールし、幾つかの項目を選び出す

 

「永遠にadieu」

 

決め台詞と呼ぶべき別れを告げる言葉、そして、仮面越しの不敵な笑みとその二つがスカルリーパーの見た最後の景色となった。刹那、頭上から無数の槍が雨のように降り注ぎ、体を貫き、止めの槍最上位ソードスキル《アルティメット・サイン》を受け、青い欠片となり、爆散した

 

「ふぅむ、一時間か。意外にすんなりと終わったねぇ……そいで?何人、やられた?クライン」

 

ボス撃破の余韻に浸る、というよりも、その犠牲者に対する想いが深いソウテンが、床に着地すると同時に、へたり込んでいたクラインに問う

 

「十四人……くそっ!俺が、俺が……この後の……デートに現を抜かしてさえいなけりゃ…!こんな事にはっ!」

 

「クライン、落ち着け。お前は良くやったよ」

 

「ああ……そうだ。不甲斐ねぇのは、俺だ

あん時、手を離さなきゃ、最初の三人は救えたかもしれねぇ……」

 

「グリス君、気を落とすな。君も良くやったよ」

 

「そうだ、ナイスガッツだったぜ。グリス」

 

「ああ……すまねぇ…オッさん、エギル」

 

悔しがるクライン、グリスをキリトとコーバッツ、エギルが宥める中、彼だけは別方向を見据えていた

仮面から覗く双眸の先は、誰もが床に座り込むこの状況で、背筋を伸ばし、佇む一人の人物……否、ヒースクリフを見据えている

 

「………なぁ、団長殿」

 

「何かね?道化師クン」

 

「そろそろ、種明かしといかないか?この先に待つゲームクリアを目指すのは確かに魅力的だ……でもな、これ以上の犠牲を出すくらいなら、俺は、この場での最終決戦を選ぶ……そうだろう?Dios(神様)っ!!!」

 

怒号にも似た、その叫ぶような声と共に、ソウテンの手から槍が投擲された。ソードスキルを纏わせている訳ではないが、命中すれば、微々たるダメージは避けられない

しかし、ソウテンにはある確信があった。この男が持つ秘密、その秘密が明るみとなるかの様に、見えない障壁が、槍を阻んだ

 

「【Immortal Object】………だと!?」

 

「んだそりゃ?」

 

「きっと、アレじゃない?サブジェクトの知り合い」

 

「そもそも、サブジェクトって何ですか?ヒイロくん」

 

「そうだよ。其れを言うなら、モブジェクトだよ」

 

「いやいや、突っ込むべきは其処じゃないだろ」

 

「そうよ、突っ込むべきは…ヒースクリフの正体よ」

 

「うむ。だが、予想は付いている……さぁ、リーダー。種明かしをしてくれ給え」

 

「ああ、そうだな…。答え合わせといこう」

 

同じようにする真相へ辿り着いたであろうキリトへ、一度、視線を向けると彼は頷く。其れが肯定の合図だったのか、ソウテンが口を開く

 

「俺がヤツを何故、Dios(神様)と呼んだか。其れは……ヒースクリフが、この世界を想像し、監視し、管理するゲームマスター!!!茅場明彦だからに他ならねぇ!!!」

 

その言葉に、全てが凍り付く静寂が訪れるも、ミト達は違った。目と口を開き、明らかにそうと言わんばかりの驚愕を見せていた

 

「想像だにしてなかったんか!!!何だと思ってたんよっ!!!」

 

「てっきり、近所の悪ガキのシーゴルとジーゴルだとばっかり!」

 

「そうですよ!あの二人の悪名はすごいんですよっ!?」

 

「全くです」

 

「常識」

 

「テンの字。貴様は世間を知らなさすぎる、奴らの存在くらいは誰でも知っているぞ」

 

「知るかぁっ!!つーか、ヒースクリフが一人なのに、二人も正体いたら可笑しいだろっ!!!」

 

見当違いな推理をしていたミト達へ、ソウテンの突っ込みが飛ぶ。逸早く、真相に気付いていた分、彼は苛立ちを隠せておらず、不敵な笑みが消えている

 

『はっ……言われてみればっ!!!』

 

「バカなんかっ!お前らは、根本的にっ!!!」

 

その賑やかな光景に、正体を見破られた張本人は佇まいは崩さないが、呆れた表情を浮かべる

 

「…………何故、こんなのに私は正体を見破られたのだ。解せぬ」

 




明かされた真実、其れは世界の終焉を意味していた…
果たして、道化師達を待ち受ける運命とは…

NEXTヒント 交じり合う刃

もしも、そーどあーと・おふらいんを書くなら…

  • ソウテンとミトが司会の賑やかな雰囲気
  • キリトとアスナが司会の正規の雰囲気
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