2025年1月21日 ルグルー回廊
「ルグルー回廊で、
オカンだったのです」
刹那、暗闇から天然パーマに豹柄の服を着用した三人が姿を見せた
「オカンっ!?いやっ!訳わかんないんだけどっ!!!」
急な意味不明なあらすじにリーファは突っ込みを入れながら、この文を作り出しているであろう人物を探す
「持つべきはオカン、日本のオカンはお天道様よりも偉い!天晴れ、オカン!」
「きっくんが犯人だったの!?」
その犯人は、愛用の眼鏡をくいっと上げる仕草をしながら、段ボール箱を机に原稿用紙と向かいあうヴェルデだった。まさかの行動に、リーファが突っ込みを放つ
「よしっ!オカンのままで、アレをやるぞっ!!!」
「「了解!リーダー!!」」
「「「超協力奥義・オカンサファリパーク!!!」」」
「「「許してぇぇぇぇ!オカーーーン!!!」」」
「服から豹が飛び出したーーーーーっ!!?」
豹柄の服から飛び出した三匹の豹は、コンドリアーノ達に襲い掛かり、あり得ない光景にリーファが驚愕し、叫ぶ
「ふざけるのも良い加減にせぬかっ!!!この無礼者っ!!!」
「…………テンの字、キリの字、ヘル子。あの女だけは早急に始末しろ」
「「「お任せを、職人!!!」」」
「なぜにっ、妾っ!?」
3狩リアを傍観していた筈のアマツが降した突然の指示により、標的となったアタンが驚きの余り、彼の方に視線を向け、叫ぶように問う
「当然の報いだ。貴様は、俺の決め台詞をパクった」
「決め台詞っ!?なんの話じゃっ!?」
「「「せーの………ハジケ奥義・
「ぎゃぁぁぁぁ!!!」
「「って!こっちに来んなぁぁぁぁぁ!!!」」
『だ、大惨事だ……っ!!!』
逃げ惑うアタンへと、降り注ぐ刃物の豪雨による二次被害を受けるコンドリアーノとフリューゲルス。その様子を観戦していたフィリア達は敵側に同情するが、アマツだけは満足気であった
「さすがは我がギルドが誇る三強!世界が変わっても、息の良さは抜群だーっ!いやぁ実に見事な戦いですねっ!解説のエストレージャさん!」
「はい、実に興味深いです。人間とは、こうやって絆を深めるんですね、記憶しました」
「「いやいやっ!変な誤解が生じるから、記憶しないでっ!!!」」
「さーて……止めだっ!プルー!!!」
「ププ〜ン!」
「ハジケ奥義・
「「「ぎゃぁぁぁぁ!?」」」
放たれたプルーが螺旋状の鼻で、三人を貫き、三色のリメンライトに変える。同時に、【3狩リア】 の勝者がソウテン、ミト、キリトに決まり、彼等の強さを理解した
「で?アスナはどこ?」
「あ、アスナ?えっと…ごばっ!」
「答えなさい、アスナはどこよ」
「ひぃっ!ゆ、ゆるし…ぐべらっ!?」
『新手の通り魔だっ!!!』
降参した筈の
「ちっ……負けは負けだ、好きにしろ」
「そうじゃ……我々、八人衆には敗北は許されん」
「妖精王さまのお力になれぬ八人衆など……八人衆に在らず……」
「若き妖精たちよ……敗北からは何も生まれないというのは間違いだ。人は敗北から学び、其れを糧に新たなる世界への一歩を踏み出し、またゼロから始めるのだ、その糧はいつの日か無限大を生み出し、また一つ大人になってゆくのだ……生き給え、其れが貴殿等に出来る唯一の償いなのだから」
「「「ゴリラっぽい人」」」
「見たまえ……夜明けだ。ふむ…これにて一件落着だなっ!」
『お前が締めるんかいっ!!!』
最終的に全てを締め括ったのは、まさかのコーバッツであった。絶望感に打ちひしがれていたコンドリアーノ、アタン、フリューゲルスの心には、まるで素敵な音楽のように響き渡った
「まあ、そういうわけでだ。アスナって名前に聞き覚えがあるなら、教えてくれねぇか?……うちのミトさんが、吠える前に」
「ふっー、ふっー!」
仮面越しに困り顔を浮かべるソウテンの背後で、仲間たちに宥められながらも、猫のように唸るミトは、未だにコンドリアーノ達を敵視していた
「アスナってのは知らねぇが……妖精王様が
「何でも妖精王さまが仰るには……女神の如き美しさを持つ美少女だという話です」
「「アスナっ!絶対にアスナだっ!」」
『………いやぁ、違う人じゃない?だって、アスナ(さん)は女神ってよりもおっかない閻魔だし』
「「んだとコラァ!!!」」
この中で、他ならぬ誰よりもアスナを大切に思うキリトとミトは断言するも、他の面々は口を揃え、否定した。刹那、鬼の形相を浮かべた二人が、ソウテン達に襲い掛かる
「こ……コーバッツ殿と申したか?その……お主は……今、好いとる女子はおるのか…?な、なければ……妾など、どうじゃ?こう見えても、尽くすタイプじゃぞ」
一方で、コーバッツの持つ野生的な姿に惹かれたアタンは、恥ずかしそうにしながらも、自分をアピールしてみせた
「アタン殿。貴殿の気持ちは大変、嬉しい」
「本当かっ!ならばっ!」
「あいや、待たれよ。私は貴殿の気持ちには応えられん」
「な、何故じゃっ!?」
断られると思っていなかったのか、アタンは食い気味に問い掛け返す
「………私には夢があるのだ。そう、バナナを世界の主食にするという夢がっ!」
「な、なんとっ!!!そんな壮大な夢が…っ!」
『やっぱりバナナかいっ!!!』
理解していたが、揺るがないバナナを想う気持ちを持つコーバッツの宣言にソウテン達の突っ込みが飛んだ
「よっしゃぁ!景気よーく!行くぜっ!」
「そうだな」
「よし、グリス。この椅子に座れ」
「おっ?なんだ?」
キリトはストレージから一脚の椅子を取り出し、グリスに座るように促す。すると、彼は疑問符を浮かべながらも、疑いもせずに椅子に座った
「「ゴリラ発射!!!」」
「ぎゃぁぁぁぁ!?なにしやがんだぁぁぁぁ!!迷子にぼっちぃぃぃぃ!!!」
ソウテンの槍とキリトの剣が、クリティカルヒットし、グリスは椅子もろとも空の星になった
「「さらば、ゴリラよ」」
「グリスさんに何しとんじゃぁぁ!!グリスさぁぁぁぁん!!!」
「「ぐもっ!?」」
一匹が飛び去った方向に、敬礼するバカ二人の背にフィリアは飛び蹴りを放ち、全速力で走り出した
『いやどんだけ夢中なんよっ!?』
突っ込みながらも彼女を追いかけ、《鉱山都市ルグルー》の城門を潜る。行き交う人々には、ソウテン以外の
「だからよぉ、空からじゃ分かんねぇよ」
「ぐすん……ホントだもん…ホントのホントに……空から来たんだもん……」
「グリスさんを泣かすなっ!引っ叩くよ!!」
その中心には、涙ぐむ一匹と周囲を威嚇する迷子が一名
「リーファ、あのバカ二人を引き取って来てくれるか」
「う、うん」
「「あっ!マミー!」」
「マミーっ!?」
二人を引き取る為にリーファが近づくと、彼女に気付いたグリスとフィリアがアメリカン的な呼び方で近寄ってきた
「
「いえ、赤の他人です」
((他人の振りされたっ!!!))
プレイヤーの問いに真顔で否定するリーファ、突き放された二人はこの世の終わりみたいな表情を浮かべる
「どりゃぁぁぁぁ!バナナキック!!!」
「あっ!待てぇぇぇぇ!!!俺のバナナぁぁぁぁ!!!」
突如、ソウテンが蹴り飛ばしたバナナを追い、グリスが走り出す
『さて、一旦帰るか』
「えっ!?帰るのっ!?」
走り去った馬鹿を放置し、ソウテン達は帰りの準備を始める
「ロトくん、ロトくん!ピーナッツバタークッキーが売ってますよ!」
「おろ?美味そうだねぇ」
「美味いぞ。ロトも食べてみな」
『いつの間に買ったんだ!!!アンタはっ!!!』
既にピーナッツバタークッキーを購入し、口に運ぶソウテンに全員の突っ込みが飛ぶのであった
遂にルグルーへとたどり着いた一行!しかーし!彼等に安息の時間はない!次から次へと起こる問題にリーファの突っ込みが冴え渡るっ!
NEXTヒント レベルアップはお早めに
もしも、そーどあーと・おふらいんを書くなら…
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ソウテンとミトが司会の賑やかな雰囲気
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キリトとアスナが司会の正規の雰囲気