蒼の道化師は笑う。   作:田中滅

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今回もギャグ満載のフルスロットル!更に!あいつの身内も登場!?


第十七奥義 走り出せっ!道の先に待つは、ブラコンとケモ耳♪

「作戦会議をしておきましょう。闇雲に動くと、碌なことにならないわ」

 

「そうですね、ミトさん。突破口となりうる案を出し合いましょう!」

 

リーファの野暮用に付き合うに当たり、早急な解決を願うミトは、率先するように指揮を取る

 

「ちょいと待ちな」

 

「ん…テン?どうか……って!なにしてんのぉ!?」

 

「見てわかんねぇか?七並べだ」

 

「七並べっ!?」

 

先を急ぐ旅であるにも関わらず、ソウテンは

キリトと七並べに興じていた

 

「おいコラ、テン。ハートの4を止めてるだろ。俺のハートの3が出せねぇだろ」

 

「そういう、おめぇさんもスペードの8を止めてんじゃねぇの。悪いことは言わんから、さっさと出した方が身のためだよ?キリトくん」

 

「ふっ…何のことやら。自分の落ち度を他人に擦りつけるとはな、所詮は迷子の浅知恵か」

 

「ぼっちに言われたかねぇ」

 

「先を急ぐって言ってるでしょ!!!」

 

「「ぐもっ!?」」

 

伝家の宝刀を振り下ろし、二人のバカを強制的に黙らせるミト。同時に周囲を見回し、他のバカたちに視線を動かす

 

「俺のターン、ドロー。俺はファイアー・トルーパーを召喚して、そのエフェクトにより、ファイアー・トルーパーをリリースし、セメタリーに送り、プレイヤーにダイレクトアタック!」

 

「くっ……!やりますね…!さすがは、ヒイロ・ヤキトリ!ですが!デュエルは楽しんだ方が勝ちです!僕はトラップカード・HEROシグナルを発動!カムバック!E・HEROフェザーマン!更に融合を発動!手札のバーストレディーとフェザーマンを融合!紅の女戦士よ!白き翼を携えし、緑の戦士と一つになりて、その拳を真っ赤に燃やせ!現れ出でよ!E・HEROフレイムウィングマン!」

 

「出たっ!ヴェル代のフェイバリットモンスター!」

 

「フレイムウィングマンの攻撃を受けてみなさい!」

 

「うわぁぁぁぁぁ!?」

 

「ガッチャッ!楽しいデュエルでしたよ!」

 

「其処ぉ!デュエルしないっ!!!」

 

「そいじゃ、おふざけはこの辺までにしといて。先をいそ---ぐもっ!?」

 

「真っ先にふざけてた癖に仕切るなっ!!!」

 

リーダーらしく、気を引き締め直し仕切り出すソウテンの頭上にミトは、怒りの鉄槌を振り下ろし、彼は御決まりの叫び声を上げ、地面に倒れた

 

「先を急ぐわよ。キリトはリーファを、グリスはフィリアの手を掴んで、先導しなさい。ディアベルは、その迷子を縄で引き摺りなさい」

 

「「「お任せください。女王さま」」」

 

「女王さまっ!?」

 

「そいじゃ、レッツゴー!」

 

「よーし!わたしとテンちゃんに着いてきて!」

 

『勝手に行くなぁ!!!傍迷惑迷子兄妹(ファンタジスタブラザーズ)!!』

 

ミトの指示を無視し、走り出したのは縄で縛られていた筈のソウテンとその妹であるフィリア。明らかにリーファが、向かおうとしていた方向とは真逆、来た道を引き返す双子を、仲間たちは、呆然と眺めていた

 

「…………あのバカ双子は、放っておきましょう」

 

「そうだな。ロトとエストレージャが一緒なんだ、何とかなるだろう…なぁ?ユイ……ん?ユイ?おーい、ユイさーん?」

 

「あっ、キリトさん。ユイちゃんからのお手紙がありますよ」

 

「手紙?はっはっはっ、ユイもなんだかんだで、父親離れが出来てないな…どれどれ…」

 

『パパへ ロトくんやエスちゃんとたくさんおはなししたいので、テンにぃとフィーちゃんさんについていきます。ユイより』

 

娘からの初めての手紙に感動を覚えたのも束の間、最悪の二人に着いていった彼女の安否が心配になり、キリトの顔から血の気が引いていく

 

「ユイーーーーーー!!パパが今行くぞォォォ!!!」

 

「……………先を急ぐわよ」

 

「えっ!?お兄ちゃんたちは放置!?」

 

「ポニ子、諦めろ。あのバカはお前の知る兄ではない」

 

「ええ、残念なことに」

 

「ぼっちだけど」

 

「ゲームばっかしてるけどな」

 

「パスタバカでもありますよね」

 

「何でも辣油を掛けるイカれた味覚の持ち主でもあるな」

 

「うむ、結論から言うとだな。貴殿の兄は、変態だ」

 

「仲間ですよねっ!?お兄ちゃんへの信頼薄くないっ!?」

 

『やだなぁ、リーファさん。何を今更』

 

「ハモってる!!!」

 

信頼の薄い兄を気にかけ、リーファは驚きを示すが、彼等の絆が本物であることだけは、理解していた。共通の目的を果たす為に、次々と集った彼等の間には、不思議な絆があった。年齢も違えば、性別も違う、更に言えば、種族も違う、しかしながら、彼等は其れを気にせず、当たり前のように馬鹿騒ぎをする

その光景をリーファは知っていた

 

『カズっ!見ろ!あっちのショップに新しいパックが売ってる!』

 

『なにっ!?よし!シンクロモンスターを手に入れてやるっ!お年玉全額注ぎ込むぜっ!!』

 

『甘いですね、カズさん。僕は既にシンクロモンスターよりも高度な地爆神を手に入れています』

 

『菊丸も甘い。俺はシンクロを超えた究極のシンクロ、デルタアクセルシンクロをモノにしてる』

 

『ちきしょぉぉぉ!!猿モンスターばっかりじゃねぇか!!!』

 

「変わらないな、やっぱり…」

 

変わらないその光景に、リーファは笑みを溢す。見慣れた姿を横目に、洞窟を駆ける

余談ではあるがソウテン、フィリア、キリトは《プライベート・ピクシー》と共に行方不明である為に、完全に放置状態になっているが、それはまた別の話である

 

「抜けた!」

 

「森ばっかりですね……はっ!新曲は森を題材にしよう!」

 

「どうだね?グリス。バナナが生えていそうな原生林は見えるかね」

 

「ん〜…おっ!あっちはどうだ?オッさん!」

 

「おお!あっちか!」

 

「あっ、グリス、コーバッツ。そっちは」

 

「ん?ディアベル。どうか……あぎゃぁぁぁぁ!!!」

 

「グリス!待っていろ!私が行くぞぉぉぉ!?ウホォォォォ!?」

 

バナナを探していたグリスとコーバッツに、ディアベルが声を掛けようとした瞬間、崖下へ転落した一匹を、救う為に更なる一匹が自らの意志で落下していく

 

「崖だぞ」

 

「ベルさん?普通は落ちる前に言うのよ」

 

「貴方も中々に鬼畜な方ですね」

 

「鬼畜と家畜……一字違い」

 

「ホントだ!ヒイロは賢いね!」

 

「連いてくる人たち……間違えたかなぁ、やっぱり」

 

呆れた眼差しを向け、リーファが溜息を吐く横で、ミトだけは遥か遠くに見える巨大な影を、見据えていた

 

「あれが……世界樹。あそこに行けば……アスナ…待ってて、絶対に迎えに行くから、みんなと」

 

遠くに待つ、親友に想いを馳せ、彼女は愛鎌を強く握り締める。彼女の存在は、ミトにとって、替えの効かない大事な繋がり。断ち切るという選択肢がない程に大切で、最高の親友。彼女との他愛もない時間は、ソウテンたちの居ない時間を埋めてくれた。故に、ミトは、決意を固め直す

 

「今度こそ、アスナを死なせたりしない。あの日の約束を果たしてみせるわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中央都市《アルン》世界樹上部

 

 

「………ミト?」

 

世界樹の太い枝に吊るされた鳥籠の中、一人の少女が、自分を呼ぶ誰かの声に、周囲を見回す。しかし、其処には誰もいない

居るのは、囚われの身となった自分のみ。だが、彼女は、その声が気のせいであるとは思えなかった

 

「ミトの声が聞こえた……きっと、いるんだ。ミトが……其れにテンくんやみんなも……キリトくんも」

 

最高の親友、騒がしい仲間たち、大事な想い人。彼等との絆は、彼女にとって、生きるための、意味を、目標を、希望を教えてくれた。彼等が居たから、辛い筈の終わりが見えない世界でも、楽しさを忘れずにいられた

 

「会いたいよ……みんな…」

 

少女、アスナは遠く離れた仲間に想いを馳せ、鳥籠の外から見える味気ない景色を前に、消え入りそうな声で呟く

 

「気分はどうかな?妖精女王(ティターニア)

 

金色の長髪が目立つ緑色の服装に耳を包んだ男性、オベイロンは、アスナに呼び掛ける

 

「変な名前で呼ぶのはやめて。だいたい、良い歳の大人が、オベイロ………ぶふっ!オベイロンって…!!恥ずかしくないのかしら…!」

 

「………また来るっ!!」

 

精神的なダメージを与えられたオベイロンは、鳥籠を後にした。しかし、彼の傷付いた心は癒えない

 

(くっ……!これだから、最近のガキはっ!!)

 

(……よし、当面はこの手で切り抜けましょう)

 

かくして、アスナとオベイロンによる細やかな戦いが幕を開けたのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

森林地帯アルン高原北西部《蝶の谷》

 

 

「サクヤちゃ〜ん」

 

「すまない、待たせてしまったな。ルー」

 

同盟を組む為に、この場で待機していた猫妖精(ケットシー)領主のアリシャ・ルー。そして、遅れるように姿を見せたのは、風妖精(シルフ)領主のサクヤ、彼女は申し訳なさそうにアリシャへ、頭を下げる

 

「別に構わないヨ〜。でもどしたのー?時間を送らせて欲しいなんテ〜、なんかあったのかニャ〜?」

 

「ああ、実はな。夜遊びが多かった弟が、最近はきちんとした時間に帰って来てくれるようになってな、夕飯の支度をしてあげていたんだ」

 

「オ〜、弟くんって、あのゴリラみたいな子だよネ。前に見せてもらった写真に写ってた」

 

「ゴリラじゃない、純くん(・・・)は可愛い小猿ちゃんだ。いいか?純くんはな、昔は私のことを「おねえたん」と呼びながら、背後を付いて回ってな、それはそれは可愛かった。まあ、今も可愛いのに変わりはないがな。ああ…想像しただけで、鼻血が…」

 

「サクヤちゃん……怖いヨ…?ちょっと」

 

弟をゴリラ呼ばわりされ、真顔で凄みながら可愛さを熱弁するサクヤに引きながらも、アリシャは苦笑するしかなかった

 

「あぎゃぁぁぁぁ!!!」

 

「落ち着けェェェ!まだ傷は浅いぞっ!グリス!」

 

刹那、叫び声と共に飛来したのは二人の猿妖精(エイプ)。一人は灰色の髪に、灰色の装備が特徴的なハンマーを背負った少年。もう一人は、バナナ主食主義という訳の分からない幟を掲げたガタイの良い男性だ

 

「「…………誰だ?アンタら」」

 

『こっちの台詞だっ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃。逆走組はというと………

 

「何処だ?ここは」

 

「知るかっ!この迷子野郎っ!」

 

「落ち着きなよ、キリト。こういう時は急がず騒がずだよ。はい、紅茶」

 

「お前は落ち着きすぎだっ!!迷子人間2号!!」

 

「んだとコラァ!誰がDr.○ロに改造された人造人間だっ!」

 

「お前には言ってねぇっ!!」

 

三馬鹿が言い合うその様子を見守るのは、三人の小さな妖精

 

「ロトくん、エスちゃん。今日も平和ですね」

 

「だねぇ」

 

「です」

 




会談を台無しにする為に最強の敵が立ち塞がる!しかし!バカたちも怯まない!今日も元気にゴー……シュート!!!

NEXTヒント 火薬御飯

ヒントの文字は誤字ではない、誤字ではない!二回言ったのには意味がある!
ちなみに、この作品のサクヤさんなキャラ崩壊激しいです。サクヤさんファンの方には申し訳ない…

もしも、そーどあーと・おふらいんを書くなら…

  • ソウテンとミトが司会の賑やかな雰囲気
  • キリトとアスナが司会の正規の雰囲気
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