蒼の道化師は笑う。   作:田中滅

99 / 206
はいはい!今回もギャグ全開でいきますよー!しかーし!久しぶりに……!


第十八奥義 星に願いを!復活の時!

森林地帯アルン高原北西部《蝶の谷》

 

「サクヤーっ!!!」

 

会談場に響き渡るのは、リーファの声。名を呼ばれ、サクヤは振り向く

 

「リーファ!?どうして此処にっ!其れに、この突き刺さった猿妖精(エイプ)は、何だっ!?」

 

「あ〜一言では、説明できないの。まぁ、あの猿妖精(エイプ)たちは、一応……味方だよ」

 

「そ、そうなのか?しかし……一体、何が起きているんだ……」

 

リーファの説明に一度は納得しかけるが、状況を把握出来ず、サクヤは疑問符を浮かべる。彼女の隣に居るアリシャも同様の表情を、浮かべているのを見る限り、彼女も把握出来ていないことは、明白である

 

「其れに関しては、僕が御説明致しましょう」

 

「これは御丁寧にどうも……って!誰だっ!?キミはっ!!!」

 

「申し遅れました、僕はヴェルデと申します。ギルド《彩りの道化(カラーズ・クラウン)》に所属しております、以後お見知り置きを。ちなみに、其処に刺さっているゴリラと、側で騒いでるゴリラは我々の仲間です」

 

「「ゴリラじゃねぇ!!」」

 

「………取り敢えず、サクヤさんにアリシャ・ルーさんでしたよね?貴方たちは逃げてください、此方へ、火妖精(サラマンダー)が時期にやって来ます」

 

火妖精(サラマンダー)だと…?」

 

「ホントなの?それは」

 

「うん、本当。あっ、提供してくれた人は信頼できる筋の人だよ……まあ、人間的には……ちょっと不安な部分も…あるけど…

 

「そうなんダ。良かったね、サクヤちゃ………って!なにしてるノォォォ!?」

 

アリシャは、リーファの発言に安堵しながら、サクヤの方を振り向く。しかし、其処に居たのは、目を疑いたくなるような行動を取る親友の姿であった

 

「見て分からないか?」

 

「分からないから、聞いてるんだヨっ!?」

 

「私には分かるっ!この可愛い小猿くんは、愛しの純くんだっ!お姉ちゃんだぞっー!」

 

「ぎゃぁぁぁぁ!すりすりすんなぁぁぁぁっ!!」

 

「頬擦りしすぎて、火が出てるーーーっ!?」

 

突き刺さっていたグリスを引き抜き、自分の弟だと断定するや否や、彼に頬擦りを始めるサクヤ。高速の頬擦りは、次第に勢いを増し、摩擦熱が火に変化し、黙々と煙をあげる

 

「グリスさんに抱きつくなぁぁぁぁーーーっ!」

 

「ぐもっ!?」

 

『どっから来たのっ!?この迷子はっ…!』

 

突如、現れたのは、明後日の方向に走り出し、行方不明になっていたフィリア。彼女の側には他のバカ二人は見受けられないのを見ると、恋い焦がれるグリスの危機を察知し、彼女だけが、此処へ来たようだ

 

「急になんだっ!!私と純くんの触れ合いを邪魔するんじゃないっ!」

 

「姉弟だかなんだか知らないけど、私の目が黒い内はグリスさんには、触れさせないんだからっ!」

 

「………グリス、アンタはあの二人の相手をしなさい」

 

「ゔぇっ!?俺がっ!?」

 

「当然じゃない、アンタのお姉さんとガールフレンドなんだから」

 

「だからって---ぐもっ!?」

 

「答えは聞いてないわ。はぁ…ん?」

 

口答えしようとしたグリスを、物理的に黙らせ、ミトが呆れた眼差しで、肩に愛鎌を担ぎ直すと、彼女の袖を誰かが引っ張た

 

「ミトさん、ミトさん。あれ見て」

 

「あれ?……ふぅん、おいでなすったみたいね」

 

ヒイロに促され、上空に視線を向けたミトの視界に、飛来する無数の黒い影。目を疑うような光景に、恋人譲りの不適な笑みを浮かべ、その様子を視姦する

 

「あ!流れ星!」

 

「願い事しなきゃ!」

 

「敵でしょ!!!どう見ても!」

 

飛来する軍勢を、流れ星だと勘違いするシリカとディアベルにリーファが突っ込みにを放つ

 

(シンデレラガール!シンデレラガール!シンデレラガール!)

 

(一生ナイトでいたい!一生ナイトでいたい!一生ナイトでいたい!)

 

(バナナが主食になりますように!バナナが主食になりますように!バナナが主食になりますように!)

 

(焼き鳥屋!焼き鳥屋!焼き鳥屋!)

 

(インドにカレー修行!インドにカレー修行!インドにカレー修行!)

 

(バナナ食いたい!バナナ食いたい!バナナ食いたい!)

 

(新品の包丁、新品の包丁、新品の包丁)

 

(ずっとグリスさんと一緒に…ずっと一緒に…ずっと…)

 

(アスナに会えますように、アスナに会えますように、アスナに会えますように)

 

「ミトさんの以外、ロクな願い事が無いっ!!!」

 

「ていうか、敵を前に願い事してる時点でおかしいよネっ!?」

 

流れ星基軍勢に、願うミト達であったが、その願い事は碌でもないモノばかりで、唯一まともなのは、親友と再会を願うミトだけである

 

「却下する!!!」

 

『ぎゃぁぁぁぁ!!!』

 

突如、飛来した火妖精(サラマンダー)の大柄な男が、ミト達を斬り付けた。彼等は叫び声を挙げながら、左右に飛び退く

 

「ユージーン将軍、こんな所に何のようだ」

 

「サクヤか。用件は理解しているのだろう?」

 

「ああ、大筋はリーファとヴェルデくんから聞いた。我々を襲撃しに来たとな」

 

「話が早くて、助かる。それで?お前たちは、何者だ」

 

ユージーン、と呼ばれた男は、視界に映り込む見覚えのない多数の種族で構成された団体、つまりは《彩りの道化(カラーズ・クラウン)》の面々である。このゲームで、徒党を組むのは、珍しくはない。しかしながら、其れが、多種族との混合であれば、話は別だ

 

「私たちは、ギルド《彩りの道化(カラーズ・クラウン)》所属の者よ。私はサブリーダーのミト。リーダーが諸事情で、不在の為、この場は私が代表として、質問に答えさせてもらうわ」

 

「僕はヴェルデ、このギルドに於ける頭脳です」

 

「ヒイロ、ギルドの切り込み隊長?とかいうのをやってるつもり」

 

「気持ち的にナイトやらせてもらってます!ディアベルですっ!」

 

「私は農業担当のコーバッツ!人は私を、バナナの伝道師と呼ぶっ!」

 

「俺はグリスだぜっ!人は俺を、無敵のパワーファイターって呼んでるかもしれねぇ!」

 

「アマツだ。字名は職人、職業は見ての通り鍛冶屋を生業としている。そこでだ、お前の武器を見せろ、若しくは鍛え直させろ」

 

「最後はあたしですね。あたしは……人気急上昇中の新進気鋭のVRアイドル!シリカです!どうです?あたしの曲を聞いていきませんか?」

 

ミトに続き、矢継ぎ早に自己紹介する面々に、ユージーンは苦笑を浮かべる

 

「うぅむ……中々にキャラの濃いメンツだな……。どうだ?ミトとやら、お前が俺の攻撃に三十秒耐え切ったら、この件から手を引いてやろう。まあ、出来ればの話だがな」

 

「……………こほん、ユージーンさんだったわね?」

 

意気揚々と提案を持ち掛けるユージーンに対し、軽く咳払いをした後、ミトは彼に向き直り、愛鎌を構え、不敵に笑う

 

「貴方の(プライド)、へし折ってあげるわ」

 

決め台詞を発すると同時に、彼女は空高く跳び上がった。其れは、仮想世界に、その名を轟かせた《紫の死喰い》が、表舞台に舞い戻った歴史的な瞬間であった事は、言うまでもない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、未だに行方不明なバカ二人は、逸れたフィリアを探そうともせずに、鍋を煮ていた

 

「夜食は火薬御飯だ」

 

「わぁ!美味しそうです!見てください!ロトくん!ロウソクが刺さってます!」

 

「おろ?なんかパチパチ言ってるねぇ」

 

ソウテンの手の中には、火花を散らす土鍋に盛られた大量の白米があった

 

「おいコラ、何を入れたんだ?お前」

 

未だかつてない一皿を前に、キリトは顳顬をヒクつかせ、親友に問いを投げ掛ける

 

「爆竹とダイナマイト」

 

「具材ですらねぇだろうが!!!」

 

「ぐもっ!?」

 

果たして、彼等がミト達と合流するのは何時になるのだろうか……其れを知る者は、誰もいない




最強の将軍を前に、鎌を振り抜くミト!彼女は、その果てに、何を刈り取る……?

NEXTヒント 裏切り者

はい、久しぶりにシリアス?的な展開を入れました。次回はカッコいいミトが書けるといいなぁ……というか、テンとキリトはいつ合流するんだろうか…

もしも、そーどあーと・おふらいんを書くなら…

  • ソウテンとミトが司会の賑やかな雰囲気
  • キリトとアスナが司会の正規の雰囲気
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。