蝶。炎のように   作:旅人さんた

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原神の胡桃ちゃんのかっこいい活躍が見たくて自分で作ろうと思いました!
初めての投稿なので、続けられるかどうか分かりませんが、頑張ります!
※追記
完結しました。


序章 

「あちゃーこれはちょっとまずいね。」

「世間の人は知ったように、本当に怖いのは幽霊なんかより人間だ!なーんて言うけど、

それは本当の霊を知らない愚か者(しあわせもの)だよ。」

 茶化すように、彼女は言った。

 

 

......荒れた廃屋だった。

いかにも出そう!という雰囲気のせいか、胡桃はうんざりしていた。

おそらく彼女にとって、こういういかにもな場所に連れてかれる方がよっぽど退屈なのだろう。

 

 依頼人のほとんどは自分に霊だの魔神だのが取り憑いたと騒ぐだけ騒ぐ、妄想力豊かなお客さん(いい鴨)だ。

 人間、特に心が弱いものは舞台さえ整ってしまえば普段は考えもつかないような狂気に陥ってしまうものである。

なので、彼女の仕事は葬儀屋というより、カウンセラーのような仕事のほうが多かった。

 

 とはいえ仕事は仕事。往生堂77代目堂主は今日も退屈で平凡で、そして平和な作業にその梅の花のような目をまっすぐ向けて......

いるようなふりをし、依頼人を満足させるつもりだった。

 

 

「ねぇー君ー明日暇ぁー?」

 職場に出向くと、堂主は職員に片っ端から声をかけていた。

どうやら依頼に同行するはずだった人に急な用事が出来てしまったようだ。といっても、珍しいことでもない。

 堂主がその人に用事をすっぽかされるという事態は、濡れた琉璃袋を目にするような頻度で起こる。

 その人のことはあまり知らない。巷では「先生」と呼ばれているが普段の様子からはそのような威厳は感じ取れなく、それに

 この前の魔神が襲ってきたと噂されている事件以降、姿をあまり見ない。

 なんでも隣国のモンドの端にあるという、中に入ったが最後すべての怪物を刈りつくさないと解放されず、あの神の目所持者をもってしても、複数人でかからないと帰ってこれないとされる「島」に連れまわされているのだとか。

 

 しばらくすると、堂主の求愛(仕事の誘い)の順番は自分にも回ってきた。

 

「ねぇ君は...暇だよね!」

にやっと彼女は笑う。どうやらスケジュールは把握されていたらしい。否定はできなさそうだ。

 

「じゃ、決まりだね。明日の7時に不卜廬で待ち合わせ!

はぁ、本当は私もめんどくさいんだけど、なんでも鍾離先生の知り合いからの頼み事らしくてさー。

一人で行くつもりだったけど、鍾離先生が私のこと心配だっていうから、仕方ないね!」

 心配……というのはおそらく彼女の身を案じてのものではないだろう。今の璃月において、彼女を危険な目に合わせられる事態などそうそうない。

 

 自分自身彼女の実力を把握しているわけではないが、噂によるとあの璃月七星並だという。それに、例の「島」に出向いたことさえあるらしい。

自分の役割は、仲介人......いや翻訳係と荷物持ちといったところだ。

 要は子守である。

 

 

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