中抜き行進曲~アイドルファンですが、アイドル事務所社長に転生してしまいました   作:ひいちゃ

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さぁ、いよいよ最終回ですぞ!


#05「ニャン、花開く時」

 4thシングル『スマイルは基本無料』が9万枚売れたけど、まだまだ事務所の財政に余裕が出てきていない松浦ニャンですこんにちは。

 

 最近、私は営業ばかりです。一日中、気力が尽きるまで営業、やる気が出ても営業です。本当に営業ばかりしていいのでしょうか……?

 

「社長、トレーニングはしなくていいんですか?」

「お前、この前のオーディションで3000万円溶かしたのを覚えてるか? すまないが、うちにはもうお前に投資してやることはできないんだ」

 

 そう言う社長さんからは、もうあきらめオーラが出ているみたい。私が荷物をまとめても特に何も言わないし。5thシングルのタイトル命名も投げやりになってきたし。

 

 もう私も諦め時なのかなぁ……。

 

* * * * *

 

 そうこうしているうちに、スマイルレコード社の音楽賞発表の時期がやってきた。今回は、なんとニャンがエントリーされたらしいが、大した期待はしていない。どうせ、数合わせぐらいだろう。

 

 俺はそう思って、発表式に出席したのだが……。

 

「第二回スマイルレコード音楽賞は……」

 

 デレデレデレデレ……

 

 デンッ!!

 

「中貫事務所、松浦ニャンさん!!」

「ええええええええ!?」

 

 マジで!? 嘘だろ!? あのニャンが!?

 

 まさかの逆転満塁サヨナラホームラン!!

 

 なんでだよ!?

 

 まさかの展開に俺もびっくりして開いた口がふさがらなかった(物理)が、当のニャンのほうも、信じられないといった表情をしていた。

 

* * * * *

 

 まさかまさか、音楽賞を取ってしまったニャンです。

 まさか私が、音楽賞をとってしまうなんて……本当に夢みたい。

 

 でも、こんな夢みたいな展開で、有終の美を飾れたんだから、もういいかな。

 

 そう思った私は、荷物をまとめ、さっき書き終えた辞表をもって、部屋を出ようとした……ところで社長さんを出くわした。

 

「に、ニャン、どうしたんだ?」

「いえ、賞をもらって有終の美を飾れたので、もう引退しようかと」

 

 私がそう言うと、社長さんは慌てだした。さっきまで私に対して投げやりだったのにどうして?

 

「ままま待て! やめさせられねーよ、もっとうちにいてくれ!!」

「どうしてですか? この前、『もうお前には投資できない』と言ったじゃないですか」

 

 そういうと、社長さんは途端に土下座した。よほどやめないでほしいみたい。

 

「悪かった! この通り謝る! だから、やめないでくれ!!」

 

 と、社長さんが必死に引き留めようとするので、私も引退は撤回することにした。

 

「こいつ、やめさせづらくなっちまったよ……どうしよう」

「やめていいんですよ? 遠慮せずに」

「ごめんなさい!!(土下座)」

 

 まさに、逆転ホームランって感じですね!

 




というわけで、まさかの逆転勝利ENDとなりました!
この先のニャンの活躍がどうなるかは、皆さんの想像にお任せ。

読んでくださり、ありがとうございました!

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