対してオフェリアはこの作品内では19〜20歳ぐらいの設定です。
個人的な意見です異論は認める。
そんなことより6.5章の概要きましたね。
開催までに溜まってる幕間とか強化クエ進めて石貯めような!
9話です。
第9話 英霊召喚
冷たく、無機質な部屋で座り込んでいる少年。
部屋の中には一片の光もなく、映る視界は真っ暗闇で何も見えない。
耐え難い陰鬱な空気、見えない錘に押し付けられるように重い体、時計の進む音が暗い部屋に響き渡る度に脈拍が速まる。
怖い、怖い、怖い、怖い………。
体の痛みが次第に酷くなっていく。
カタカタと体が震えてしまう。
だが少年は逃げることも、抵抗することもしようとはしなかった。
誰かが助けてくれるなどいう希望はとうに消え失せた。
■■に逆らったところで、一体どうなると言うんだ?
これから先訪れる未来は、この部屋のように真っ暗闇で……そして。
救われないものだと、自分にそう言い聞かせることでしか、この地獄のような日々を耐える術はないのだから。
扉が開くと光が漏れる。
その人影を生気のない、怯え切った目で見つめる。
「────────。」
あぁ、今日もまた一日が始まってしまった。
ゆっくりと立ち上がり、光の方へと歩み寄る。
生に希望もなく、世界に色彩はなく、目に映るすべてが灰色で、窓から彩りのない空を見る。
日曜日を嫌うキミよ。
キミは今も、この空を見ているのだろうか?
キミは今も、あの日々を愛しく想っているのだろうか?
キミは今も、あの忌々しい家に囚われているのだろうか?
『おやおや。随分と暗い夢を見ているね? 私は楽しい夢を見るのは好きだが、こういう辛気臭いのはいけない。やはり見るならハッピーなものでないと。
とは言っても、私の花を咲かせるだけの力が果たしてキミが気に入るものなのかは分からないし……えっ、ちょっと待って。もう目覚めの時間かい?
いやいや私今さっき登場したばかりなんだが? さすがに早すぎないかい?
あ、もうダメだ! 意識が目覚めかけてる! くそぅ、中々にタイミングが悪いな! 狙ってやってるのかと疑うレベルだ!
まあいいさ。今度夢の中にお邪魔する時は楽しい夢を見てくれると有り難い。では、またいずれ会おう。カルデアのマスターくん』
──────────────────────────
「……イド。ロ……ド」
声が聞こえる。
慣れ親しんだ声が俺の名を呼ぶ。
「起きなさい、ロイド!」
「……オフェリア?」
「目が覚めた? まったく、暢気なものね。これから最初の特異点攻略だと言うのに。……もしかして、忘れてた訳じゃないわよね?」
机の上が書類やら武器やらで乱雑になっている事から察するに、どうやら俺は明日……日付が変わって今日への準備を進めている中で眠ってしまっていたようだ。
「別に忘れてた訳じゃねえよ。今日という日に向けて色々と準備をだな……」
「はいはい分かってるわよ。……? ロイド。貴方、すごい汗よ」
オフェリアに指摘されるまで気付かなかったが、額を触ると尋常じゃない量の汗を流していた。
理由は明白だ。
見たくもない夢を見てしまったから。
思い出したくもない、忌々しい記憶。
……最後に変な声が聞こえたような気はしたが、靄が掛かったような感じで思い出せない。
ただなぜか、妙に胡散臭い声だと言うのはハッキリと理解できた。
こんなことが前にも一度あったような気もするが、今は置いておこう。
「もう皆管制室に集まってるのか?」
「いえ。立香がまだよ。多分、マイルームに居ると思うからマシュが呼びに行ってるわ。何処かの誰かさんみたいに寝てなければいいのだけれどね」
「くぅ……!」
マイルームから出て管制室へ向かうと立香を呼びに行っていたマシュが戻ってきていた。
隣でオフェリアの小言を呟くのを聞き逃さなかったが聞こえてないフリをしよう。
既に管制室で待っていたロマニが皆の前に立つ。
「やあ。皆集まったようだね。コンディションはどうかな? 因みに僕は元気に満ち溢れているよ! 多分疲れ過ぎてハイになってるんだろうね!」
「ワーカーズハイ症候群ですね。あまり無理をなさらないようにして下さいドクター」
「マシュは優しいなー。でも大丈夫。こんな事で弱音を吐く僕じゃないさ。僕にはこれぐらいしか出来ないから。さて、それじゃ特異点について話を……する前に。オフェリアくん。これからキミに英霊を召喚してもらうけど、準備はいいかい?」
オフェリアのサーヴァント召喚。
特異点へ向かう前に行う最後の準備。
実は俺たちAチームにはそれぞれ召喚するクラスを前以て決めていた
オフェリアはセイバーを強く希望しており、俺はアサシンを予定していた。
……結局、召喚したのは良妻を自称するケモ耳巫女だった訳だが、相性は良い方だ。
じゃあ何で相性の良いキャスターを選ばなかったのか? 俺だって最初はキャスターを希望していたがメンバーの一人と被ってしまい、最終的にジャンケンで決めたという悲しい……悲しい?理由があるのだ。
「頑張ってください、オフェリアさん。ダ・ヴィンチちゃんが白兵戦に強いサーヴァントを召喚しやすいようにタイミングを測ってくれていますので、どうか焦らず、召喚に臨んでください」
「ダ・ヴィンチちゃんってスゴイよね。私、魔術とか英霊とかよく分かんないけどダ・ヴィンチちゃんが頭おかしいのだけはなんとなく分かるよ」
「はっはっは、褒めても何も出ないぜー?」
「多分褒めてないぞ」
ゆっくりと深呼吸し、意識を集中させる。
手を伸ばし、十字架型の盾に向けて詠唱を唱える。
「
降り立つ風には壁を。
繰り返すど五度。ただ、満たされる
──告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この
誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。
汝三大の
盾が夥しい輝きを放ち、視界が光に支配される。
光が晴れると一つの人影があった。
「サーヴァント、セイバー。我が真名をシグルド。少女よ。貴殿がマスターか」
そう、この男こそが、オフェリアが望んでやまなかった「剣士」のサーヴァント。
「戦士の王」として称えられる「ヴォルスンガ・サガ」の大英雄──シグルド。
魔剣グラムを携え、
戦乙女ブリュンヒルデとの関係が最も有名だが……これについてはまたの機会に。
「や、やった……私、あのシグルドを召喚できた……!」
「やりましたねオフェリアさん!」
「(シグルドって誰だろう……分かんないから黙っておこう)」
オフェリアは念願だった英雄を召喚できたことで呆然とし、そんな彼女を素直に祝福するマシュ。
確かオフェリアの父親はワグネリアン……リヒャルト・ワーグナーのファンであり、母親が古ノルドの血筋だったか。
だからこそ、希望したサーヴァントに只ならぬ拘りがあったのだ。
そして二人の隣にいる藤丸はシグルドのことを知らないという顔をしている。
「……セイバー。私の騎士。私たちは失われた未来を取り戻すために大きな戦いに身を投じます。辛く、険しく、苦難極める茨の道を歩むことでしょう」
オフェリアの言葉をただ黙って、それでいて剣を預けるに値するかを見極めるように彼女の目を見つめる。
「セイバー、貴方の力が必要なの。今はまだ戦力も、マスターとしての経験も、何もかも足りない私たちに力を貸して。共に私たちと戦ってほしい」
彼女の言葉を最後まで聞いたシグルドは徐に魔剣を手に取り、地面に突き立てる。
「貴殿が悪でない以上、当方が異を唱えることはなく、そして善である貴殿のためにこの魔剣グラムが振るえるのであれば、この命を捧げられるのならば。これ程の喜びは他にない。改めてセイバー、シグルド。貴殿をマスターと認め、最大の忠誠を此処に誓おう」
北欧の英雄は眼前の戦乙女に剣と命を捧げることを誓った。
信頼関係を築けるか不安だったのか、何処か安堵したような表情を見せるオフェリア。
さて、と一息ついたロマニに皆の視線が一点に集中する。
「サーヴァントとの契約も済ませたことだし、そろそろ特異点について話をしようか。キミたちが最初にレイシフトしてもらう特異点は西暦1431年のフランスだ」
「西暦1431年のフランス? フランスと言えば……えぇっと、フランス革命?」
「先輩。フランス革命は1789年です……」
「藤丸、マスター訓練と平行して歴史の勉強な」
1431年のフランスと言えば、百年戦争後期……聖女ジャンヌ・ダルクが処刑された後ぐらいの時代だろうか。
それが特異点化により滅茶苦茶になってしまったのなら、後のフランス革命も起きず、ナポレオンも誕生しないだろう。
「ではこれより、フランスへレイシフトし、特異点化した原因を探し出し、これを修正してほしい。僕たちも出来る限りバックアップはする」
「了解です、ドクター」
「んじゃあ、任せたぜ。総司令官?」
「総司令なんて柄じゃないけど、キミたちが前線に立つのに僕が泣き言を言う訳にはいかないね。任せてくれ」
『アンサモンプログラム、スタート』
『霊子変換を開始します』
『レイシフト開始まで3…2…1…』
人理定礎値:C+
第一の聖杯:救国の聖処女 A.D.1431
邪竜百年戦争 オルレアン
アホの子立香ちゃん概念……?
アンケートの結果としてシグルドが圧倒的だったのでオフェリアと“最初”に契約したサーヴァントはシグルドとなりました。
竜殺しがいるからオルレアンは余裕のクリアだな!RTAかなにかかな?