"元"執行者が逝く人理修復の旅   作:アポロ231号

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導入です。

生暖かい目で見てくだしあ。



序章 炎上汚染都市 冬木
第1話 プロローグ


 

──声が聞こえた。

 

闇に包まれた世界で堕ちゆく意識の中、確かに声が聞こえた。

 

声色からして男だろうか。妙に胡散臭い声の主がずっと語り掛けてくる。

 

 

『やあ、こんばんは。 君も災難だったね、まさか最初の任務で爆破事故に巻き込まれてしまうなんて。いや、あれは事故ではないか。

ん、私かい? そうだな、名を明かすのはまだ時期相応かな…花のお兄さんとでも名乗っておこうか。

さて、今君は死の淵に立たされている。このままではゆっくりと朽ち、すぐさま死を迎えることだろう。

……でも、運命はそれを許さない。運命が君を未だ生かし続ける』

 

 

なにを言っているのか分からなかった。

この声の主は一体なにを言っているんだ。

 

 

『何も知らないのは当然だろうとも。しかし君は選ばれた。選ばれてしまったんだ。

だから君はここでは死なない。主役が死んでしまったら物語は成立しなくなるだろう?

酷な事を言っている自覚はある、けれどこれは既に決まってしまった事だ。「これより君は世界を救わなければならない」』

 

 

せかいを……すくう……?

それは……いったい……?

 

 

『おっと、そろそろ夢の時間はおしまいか。本当はもっと話していたかったのだけれど仕方ない。

そうそう。君の体の事だけど、それはもう酷かったから私が治してあげたよ。これから旅立つ君へのちょっとしたサービスだ。

それじゃあ、いずれかまた会おう。今度は夢ではなく、現実で。 まあ夢から覚めると私との会話は忘れてしまうんだがね!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

目を覚ますと、周囲を見渡すと辺りは炎に包まれ、空気が呪いに汚染されてしまい人が生息するにはあまりにも過酷な街の残骸。

 

体を起こすと頭に鈍い痛みが走る。

なぜ自分はこんな場所で目を覚ましたのか、俺──『ロイド・レオンハート』は頭痛を抑えながら記憶を辿る。

 

人理継続保障機関カルデアは2016年を以って人類が滅びる事を知る。

その滅びを回避すべく、突如前触れもなく現れた『歪み』…特異点を人類絶滅の原因と仮定、修復する為に過去へのレイシフトを決行。俺もAチームメンバーとして参加していた。

 

結果だけ言えば作戦は失敗に終わった。

レイシフト実行の瞬間、謎の大爆発が発生し多くのスタッフ、マスター候補生たちが生死不明の重体を負ってしまう。

 

無論、俺自身も爆発に巻き込まれ瀕死の重症を負った身ではあるのだが。

 

 

「なんで傷一つないんだ俺の体……」

 

 

その体に傷はなく、血の一滴すら流れていなかった。だが体を動かすと節々に痛みが走る。

どうやらあの事故に巻き込まれた後、治癒した者がいたようだ。

あの状況下でそんな事ができる人物がいるのだろうか? 疑問は尽きないが。

 

 

「なんだろう、考えれば考えるほど頭痛が……。

それになんか……妙に胡散臭い幻聴が聴こえるような……」

 

 

このまま考えていても埒が明かないと思い、スッと立ち上がる。

改めて周囲を見渡すと酷い有り様だ。大気中の魔力も酷く、呪いそのものが大地に染み付いている。最早「地獄」と言っても過言ではない。

 

この時代の冬木市……現在俺がいるこの都市では聖杯戦争が行われており、その最終的な勝利者がセイバー組であった。それがカルデアで見た公式記録の内容。

 

しかし記録にこのような惨状は記されていなかった。

どこかで狂い、聖杯戦争とは別の「何か」に変貌を遂げた。遂げてしまった。

 

暫く歩いていると廃墟から物音が聞こえてくる。

こんな場所に生存者がいるとは思えない。腰に携えた拳銃をいつでも取り出せるように注意を払い物音がした建物の中に入る。

 

中には一人の少女が倒れていた。

その少女は右目に眼帯をしており見知った顔だった。

本来であれば特異点に正すべく共にレイシフトする筈だった仲間、Aチームの一員であった。

 

 

「オフェリア! 無事か、返事しろオフェリア!」

 

 

オフェリアと呼んだ少女の元へ駆けつける。

起きろ起きろと彼女の身を揺するとオフェリアは目を開く。

 

 

「……ロイド?」

 

「無事かオフェリア。どこか痛むところとかはあるか?」

 

 

オフェリアの体をゆっくりと起こす。体の節々は痛むようだが命に別状は無さそうだ。

 

 

「なあオフェリア。もしかしなくてもなんだが俺たち、レイシフトしてるよな、これ?」

 

「……そうね。恐らくだけどあの場で無事だった人をマスターとして再設定、私たちはそれに巻き込まれる形でレイシフトしてしまった。そう考えるのが妥当だと思う」

 

「あの場で無事だったマスター? そんな奴いたか?」

 

「48番目の子よ。多分あの子はブリーフィングの最中に所長から追い出されてたけど、もしかしたら……」

 

 

48番目の候補生、それは才能ある一般人枠の10人としてスカウトされカルデアにやってきた者。

オフェリアの話を聞くに、その48番目の候補生はブリーフィング中に居眠りをしてしまい所長に怒られたらしい。

詳しい事はあまり知らないがどうやらレイシフト適正がズバ抜けて高く、拉致同然に連れてこられたとかなんとか。

 

あの爆破事故で駆け付けてきたと考えれば辻褄が合う。

 

そしてそれは逆に考えれば『魔術師でもなんでもない人間がこの汚染都市にいる』という事。

魔術師でもない人間がこんな所にいれば忽ち命を落としてしまう。ならば一刻も早くそいつを見つけねばならない。

 

 

「兎に角ここから出よう。そいつを探しつつ霊脈の良いところでカルデアと連絡をとろう」

 

 

そう言って建物を後にする。

「とんだファーストミッションになっちまったな」、燃え続ける街を見渡しながら溜息混じりの愚痴を零した。





以上、1話兼プロローグでした。

花のお兄さん……一体何ーリンなんだ……?

オフェリアのパートナー鯖、どうしよっか

  • シグルド(オルレアンは余裕だな!)
  • 別の鯖召喚しようぜ!(3騎士)
  • 4騎士からなんか召喚……?
  • エクストラ召喚しようぜ!
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