"元"執行者が逝く人理修復の旅   作:アポロ231号

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前回からメチャクチャ日経ってて本当に申し訳ありませんでした…
お詫びといってはなんですが、最近の星5の引きが良かったことをご報告します…(?????)

ドゥルガーちゃんかわいいですよね…勢いでスキルマにしました
アペンド? 宝具Lv? さぁ……知らないですねぇ……


第19話 迫る決戦

「ジークフリートォォォォーーーーーッ!!!!!」

 

 

最強の竜殺し二人の宝具が、邪竜ファヴニールへと直撃する。

投擲されたグラムが身体を貫き、バルムンクから放たれた一撃がジャンヌ・オルタごと包み込む。

 

 

「お二人の宝具の直撃を確認! やりました、皆さん!」

 

「うん! やったね、マシュ! オフェリア! ロイドさん!」

 

「ええ! あとは聖杯を回収するだけ。……なのだけど、消滅してないわよね?」

 

「大丈夫だと思いますよ。 まあ、多少破損してる可能性もなきにしもあらずですが。 ささ、サクッとミコッと回収しちゃって、『第一特異点、完ッ!パーティ』開いちゃいましょう!」

 

 

カルデア女性陣が祝勝ムードで盛り上がる中、ジャンヌ達の表情は未だ暗い。

 

 

「……いえ、まだです」

 

「ほえ?」

 

 

次第に砂煙が晴れていく。

そこには身体の殆どが抉れ、消滅寸前のファヴニールと、憎悪と怒りで此方を睨みつけるジャンヌ・オルタの姿。

宝具が直撃する一瞬、ファヴニールを乗り捨てて逃れたというのか。

事が切れたのか、邪竜は地に伏し、そのまま消滅していく。

 

 

「よくもやってくれましたね……!ほんっっっっっとうに忌々しい……!」

 

 

ギリッと苦虫を噛み潰したように、心底不愉快そうな顔をするジャンヌ・オルタ。

彼女の兵であるサーヴァントはマリー達が、飛竜(ワイバーン)はジル・ド・レェ率いるフランス兵達が抑えてくれている。

向こうが一人に対し、此方は大人数。勝敗は決したようなものだ。

 

 

「貴女の負けです。ジャンヌ・オルタ(わたし)

 

「負け? いいや、まだだ!まだ私は負けていない! この手に聖杯がある限り、この戦争は終わらない!終わらせてなるものですか! ジル!」

 

 

ジャンヌ・オルタが叫ぶと彼女の周囲に陣が浮かび上がる。

するとジャンヌ・オルタを囲い込むように見たことのない怪物が現れた。

蛸のような触手を持ち、禍々しく醜悪な姿をしたそれは現れるや否や襲い掛かってくる。

 

 

「ジル! やはり、彼も……!」

 

「尻尾巻いて逃げるなんて、本当に腹立たしいことですが仕方ありません。此処は海魔共に任せましょう」

 

 

城へ逃げ込むジャンヌ・オルタ。追おうにも無数の海魔が行く手を阻む。

この海魔、強さこそ大したことはない。

実際、戦闘慣れしている俺は兎も角、マシュの攻撃でも倒すこともでき、オフェリアのガンドでも仕留めることができる。

だが、倒しても倒しても次の海魔が現れては邪魔をしてくる。鬱陶しいことこの上ない。

 

 

「マスター! 此処は俺が道を斬り拓く。その隙に竜の魔女を追ってくれ!」

 

 

ジークフリートのバルムンクが光り輝き、膨大な魔力が柱のように立ち昇る。

放たれた『幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)』により、無数の海魔は黄昏の波に呑まれて、跡形もなく消滅する。

 

 

「任せていいんだね? ジークフリート」

 

「ああ。俺の役目はファヴニールを倒すことだけではない。マスター達を無事に竜の魔女の下まで送り届けることだ。最後まで共に戦えなくて本当にすまないが……」

 

「ううん。ありがとう! あとは私達に任せて!」

 

 

この場をジークフリートに任せて拓かれた道を突き進む。

また新たに海魔が立ち塞がってくるが、その度にジークフリートが海魔をまとめて両断する。

 

 

「すまないが、此処より先を通す訳にはいかない。通りたくば俺を倒してみせるがいい!」

 

 

────────────────────────────

 

 

ジャンヌ・オルタが逃げ込んだ城の中を只管(ひたすら)と駆け走る。

道中、無数の海魔が邪魔をしてくるが、襲いかかってくる端から殺し続ける。

どれだけ仕留めたのか分からないが、夥しい量の血が義手に付着してるのを見て、「これはカルデアに帰還したら整備を頼まないとな」などと軽く心の中で愚痴りながら進む。

 

 

「気配が近い……この奥です」

 

 

長い廊下を走り、竜の魔女が逃げ込んだ先であろう城の中心部へ。

 

 

《待った。前方にサーヴァントの反応がある。これは……》

 

「──ようこそ。お待ちしておりましたぞ、ジャンヌ」

 

「ジル……!」

 

 

禍々しいロープの男が姿を現す。

サーヴァントとなった『青髭』としての側面のジル・ド・レェ。

 

 

「ファヴニールは斃され、このオルレアンまで乗り込んでくるとは……正直に申し上げまして、感服致しました。

しかし! しかしだ! おお、聖女よ! そしてその仲間達よ! 何故私の邪魔をする!

私の世界に土足で入り込み、あらゆるモノを踏み躙り、あまつさえ我が聖女(ジャンヌ)を殺そうとするなど!」

 

 

こいつの言葉が耳に入る度に不愉快な気分になる。

今すぐにでもあの口を閉ざしたい気持ちで一杯になる。

張り裂けそうになる神経を抑えていると、ジャンヌが一歩前へ出る。

 

 

「──その点に関して、私は一つ質問があるのです。

ジル・ド・レェ。彼女は本当に、ジャンヌ(わたし)なのですか?」

 

 

ジャンヌのその質問に、男は一瞬静止する。

 

 

「……何と、何と何と何と許せぬ暴言!

聖女とて怒りを抱きましょう! 聖女とて絶望しましょう!

あれは、確かに紛れもなく私が望んだジャンヌ・ダルク! その秘めたる闇の側面そのもの!」

 

「そうですか。いずれにせよ、私は彼女と対決しなければ」

 

「いいえ。いいえいいえいいや! いくら貴女とて邪魔はさせませぬぞ!」

 

 

召喚された触手がジャンヌに襲い掛かる──が、玉藻がそれを阻止した。

 

 

「申し訳ございませんが触手プレイはNGでございますゥー!呪層・氷天!」

 

 

呪符を放つと触手が凍結し、粉々に砕ける。

触手を止められた事で見せた一瞬の隙を逃さず、すかさずジル・ド・レェにルーン文字を刻み込んだ石を投げる。

ルーン文字が刻まれた石が爆発し、視界を遮らせる。

 

 

「ここは俺達が抑える! お前達は先へ進め!」

 

「ロイドさん、しかし!」

 

「お前の敵は目の前にいる奴じゃない、ジャンヌ・オルタだ。

それに恐らく、奴は聖杯を使って新たなサーヴァントを召喚するつもりだ。

尚更こいつに構っている暇はない、そうだろう?」

 

「……ありがとうございます」

 

 

感謝の言葉を述べるジャンヌ。

心配そうに見つめてくる藤丸達に「大丈夫だ」と、言葉でなく目で伝える。

 

 

「通すものかァ!」

 

「テメェの相手は俺達だっつってんだろっ!」

 

 

行く手を阻む海魔を玉藻の呪術と鉄の腕で蹴散らしていき、ジャンヌ達を奥へと進ませる。

振り返ると、ジル・ド・レェの大きく見開かれた眼には怒りが滲み込んでいた。

 

 

「邪魔をするなァ魔術師! 我が怒り、我が憎悪、我が願いは完遂されなければならないのだッ!」

 

 

今、この瞬間にも海魔は召喚され続け、気付けば圧倒的な数の怪物達がジル・ド・レェを囲うように蠢いている。

 

 

「さぁ、恐怖せよ! 絶望せよ!

如何に人を人並み外れた力を持っていようが、たった一人の人間と英霊一体如きでは覆せぬ数の差を思い知るがいい!」

 

「ごちゃごちゃうるせえ! これ以上、お前のつまらねえ御託に付き合うつもりはねえよ!

来いよ、ジル・ド・レェ。あいつらが決着を付ける前に、俺達がお前を叩き潰す!」

 

 

────────────────────────────

 

 

「……………」

 

「ジャンヌさん、先程からどうしたんですか?」

 

城の中心部、竜の魔女が待ち構えている部屋の前で、ジャンヌ達は立っていた。

 

 

「いえ、大丈夫です。何でもありません。

それより、いよいよ“竜の魔女”との対面です。最早何も邪魔はない筈。……行きましょう」

 

 

荘厳な扉を押し開けると、玉座に踏ん反り返り玉座に座り込む“竜の魔女”。もう一人のジャンヌ。

 

 

「随分お早い到着ですね。ジルは……まだ生きていますが足止めをされましたか。

まあいいでしょう。こちらも準備は整いましたしね」

 

「その前に貴女に一つだけ、簡単な質問をします。貴女が私ならば容易く答えられる筈です」

 

「はっ。今更問いかけなど──」

 

「貴女は、自分の家族を覚えていますか(・・・・・・・・・・・・・)

 

「………………………………え?」

 

 

長い沈黙の後、黒いジャンヌは小さく声を漏らす。

自分の家族の事など覚えているに決まっている。

年端のいかぬ子供であろうと、即答できるものだ。

しかし、黒いジャンヌはそれに答えることができないでいた。

 

 

「どういうことですか? どうしてこんなことが答えられないんですか?

まさか反転したことで記憶が……?」

 

「いいえ。違うのです、立香。

戦場の記憶がどれだけ苛烈であろうとも、私はただの田舎娘としての記憶の方が遥かに多いのです。

私の闇の側面であっても、あの牧歌的な日常を忘れられる筈がありません。

そう、忘れられないからこそ──裏切りや憎悪に絶望し、嘆き、憤怒した筈」

 

「か、ぞく……私、は……」

 

 

平穏で幸せだった記憶が存在するからこそ、希望の記憶が存在するからこそ、絶望の記憶がより強くなる。

記憶の『喪失』ではなく、また『忘却』でもなく。

──ただ、最初(はじめ)から『存在しない』のだ。

 

 

「……それが、それがどうした!

記憶があろうがなかろうが、私がジャンヌ・ダルクである事に変わりはない! 出でよ、サーヴァント達!」

 

 

ジャンヌ・オルタの呼び声に応えるように、彼女の周囲に黒い靄が掛かったサーヴァント達が何体も召喚される。

 

 

「これは……冬木にいたサーヴァント! それもこんなに……!」

 

「通常のサーヴァントを召喚する程の暇はありませんでしたが、この程度ならいくらでも量産できます。 さぁ、サーヴァント達よ、屠れ!」

 

 

ジャンヌ・オルタの号令に反応し、シャドウサーヴァント達は一斉にオフェリア達に襲い掛かる。

だが、彼らの牙が彼女達に届くことはなく、一度に数体霧散する。

一瞬の間にシグルドが撃破したからである。流石は音に聞こえし大英雄、といったところであろう。

 

 

「ジャンヌ殿。召喚されるサーヴァントは当方に任せてもらおう。

貴殿は貴殿の果たすべき戦いを」

 

「感謝しますシグルド! さぁ、決着をつけましょうジャンヌ・オルタ(わたし)

怒りではなく、哀れみを以て“竜の魔女(あなた)”を倒します! マスター!」

 

「うん。やろう、マシュ!」

 

「はい! 標的“竜の魔女”、ジャンヌさんと共に打ち倒します! 先輩、指示をお願いします!」

 




奏章Ⅰ、皆さんどうでしたか?
僕は青髭戦で一度霊脈石使っちゃいました(1敗)
アルターエゴも1部内で早々に出してみたいッスね…ただしリンボ、テメェはダメだ

次回はロイド&玉藻vsジルの予定
なるはやで執筆します
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