「バレンタインとかクソ」
推しにチョコを貰ったぼく
「バレンタインって神イベだわ(テノヒラグルングルン)」
25話です。
「そこまでだ、剣を納めよ皆の者! 勝負あった!」
女性の声と共にローマ兵たちは攻撃をやめる。
オフェリアたちが援軍として助太刀してからは、はっきり言ってしまえば戦いにすらなっていなかった。
サーヴァント複数人に加え、オフェリアや立香の援護もあって敵軍を一方的に返り討ちにしていた。
敵わないとみた敵兵たちは背中を向けて逃亡し、彼女も深追いするつもりもなかった。
「貴公ら、もしや首都からの援軍か?
すっかり首都は封鎖されているものと思っておったが……まあ良い、褒めてつかわすぞ!」
助太刀してくれたオフェリアたちをジーッと見つめる。
「うむむ? しかし其方ら、見慣れぬ格好をしておるな? 異国の者らか?」
「私たちは……」
「通りすがりの援軍です!」
オフェリアの言葉に被せてくる立香。
「おおっ、そうか! ということはブーディカ辺りの采配か!
彼奴の采配は抜け目がないな!
ともあれ、この勝利は我らとお前たちのもの! 首都ローマへ戻った暁にはたっぷりと報奨を取らせよう! 付いてくるがよい!」
部隊を連れて帰還する女性に付いていく一行。
ご機嫌な女性が気になったのか、立香が問いかけた。
「随分と機嫌が良さそうですけど、何か良いことでもあったんですか?」
「いやなに。先の戦いで我が兵たちが誰一人斃れることがなかったのが嬉しくてな。
正直、幾許か失う覚悟であったが、其方らのおかげで彼らは助かった。改めて礼を言おう。
……しかし、本当に見慣れぬ姿よな。異国の者らには違いないが、何処の出身だ?」
「私たちはカルデアという組織に所属しています。貴女たちからすれば未来からやってきました」
「…………娘よ、心中察するぞ。何処ぞで頭でもぶつけたか?
それとも階段から転げ落ちて打ち所でも悪かったのか?」
女性はオフェリアを可哀想な目で見つめている。
本当のことを話しただけなのに、頭のおかしい娘として認識されてしまったことにオフェリアは酷くご立腹の様子で顔を真っ赤にしている。
「オフェリアさん……お気持ちは分かりますが今はどうか抑えてください……」
「うん、多分誰だって「未来から来た」って言われてもあんな反応するよ……」
《普段ならもっと段階を踏んでから説明すべきなんだけど……ストレートすぎたね。ドンマイ》
半分涙目のオフェリアを宥める三人。
よほど彼女の反応が堪えたのか、今にも泣いてしまいそうだ。
「そういえば其方らにはまだ名乗っていなかったな。異国の者でも余の名ぐらい耳にしておると思うが、一応名乗っておかねばな。
余こそは! 真のローマを守護する者、まさしくローマそのもの!絢爛にして、至高の美が形取った芸術! その美しさに女神ヴィナスも羨むほど! それこそが余、ローマ帝国第五代皇帝、ネロ・クラウディウスである──!」
目の前にいる紅き女性こそ、この時代のローマを治める皇帝、ネロ・クラウディウスである。
その事実に開いた口が塞がらない三人。サーヴァント連中は「そうか」と言わんばかりの反応、エミヤに至っては知ってたような反応を見せる。
「うん? どうした、あまりの衝撃で声も出せぬか?
うむ、良いぞ! 存分に驚き、そして見惚れるがよい! わっはっはっ!」
「こ、皇帝ネロ……」
「お……女の子だったんだね……」
「……ロイドがいたらさぞ驚くでしょうね。まさか皇帝ネロが、
《歴史って、深いなぁ……》
各々がネロに対してコメントしていると、カルデアの機器が突如として一つの反応を示した。
《ッ、みんな気をつけてくれ、サーヴァント反応だ!》
「えぇ、こちらからも視認できるわドクター。さっきよりも兵を引き連れて、こっちに近付いてくるのを確認したわ」
さきほどの軍勢はあくまで先行部隊、本命はこちらというわけか。
倍近くの兵士たちがネロ率いる少数部隊に接近してきていた。
「──ッ、ジークフリート殿!」
先に反応したのはシグルドだった。
先頭にいた巨躯の男が耳を劈く咆哮を上げながら接近、ネロ目掛けて拳を振り抜く。──前に。
シグルドの声と同時に反応したジークフリートが男の攻撃を防いだ。
「ま、まったく見えませんでした……! はっ、す、すみませんジークフリートさん。私が一番近くにいながら……」
「恥じることはない。これは致し方ないことだ。
そして、其方の。すまないが彼女を殺らせる訳にはいかない。退いてもらおうか」
「ォ、ォォ……ネ、ロ……!」
「退く気がないか。なら……悪いが倒させてもらおう!」
バルムンクを強く握り締め、襲い掛かってきた巨躯の男に斬り掛かる。
対する男の方は斬撃を躱し、拳を叩き込まんとする。が、ジークフリートも喰らってやるつもりは毛頭ない。
斬り、避け、殴り、躱し──ただひたすらそれの繰り返しであった。
「────なんと。余は夢でも見ておるのか……?」
ネロは目の前の光景を現実として見ることができなかった。
ただ打ち合っているだけのあの空間だけが、彼女にとって異次元の領域だった。
いや、それよりも。
「
如何なる理由か現世に彷徨い出でし亡霊!
《これはとんでもない名が出たな……! 気をつけろオフェリア、マシュ、立香ちゃん!
彼がカリギュラその人なら、そのクラスは──》
「大丈夫ですドクター! 見たら分かります!
カリギュラがジークフリートから距離を取り、赫い
「余の、振る舞い、は、運命、で、ある。
捧げよ、その、命。 捧げよ、その、体」
「 す べ て を 捧 げ よ ォ ! 」
「来ます! サーヴァント戦闘、開始します! マスター、指示を!」
「うん! ……ネロ陛下!」
「……うむ。問題ない。余はただローマを護るため、剣を振るうのみ。──例え敵が身内であっても」
燃えるような赤い剣を握り、突きつける。
「行くぞ、伯父上……カリギュラッ!」
「ネロォォォォォォォッ!!! ォォォォオオオオッ!!!!!」
皆さんはアンドロメダ引けましたか? 僕は引けませんでした。
そもそも無料分の石20連程度じゃ出る訳ないです。
縁がなかったということで諦めましょう、そうしましょう。
うぅ、アンドロメダちゃん……いつかペルセウスに会えるといいね……!