おい、俺の筋肉やい。48番目のマスターは藤丸くんなのか、立香ちゃんなのか、どっちなんだい!!!!!
ヤーッ!
2話です。
俺とオフェリアの二人は紅蓮に燃え盛る街を歩き続ける。
街だったものの残骸。人々が築きあげた文明の死骸。その全てが無惨にも死に果てている。
「……酷いわね」
オフェリアがぽつりと呟く。
あわよくば他の生存者を探そうと思っていたが、これでは見つけようがない。いや、そもそも既に生者など我々を除いていないかもしれない。
この時代に生きていた人間は全員死に絶えた。そう考えるのが妥当だろう。
「そういえばオフェリア。お前体は大丈夫なのか?」
ふと気になったので聞いてみた。
セクハラと勘違いしたオフェリアは顔を赤くしながら慌てふためく。そんな訳あるかと即否定する。
あの大爆発に巻き込まれたのなら彼女も大怪我を負っていた筈だ。
だがオフェリアを見ても怪我の一つも見受けられなかった。
「私は大丈夫。あの爆発で死にかけたというのは本当だけど。
貴方に助けてもらったの。自分だって血塗れで今にも倒れてしまいそうなのに必死になって私を治療したのよ。
……もしかして覚えてない?」
全く覚えてない。それどころか思い出そうとすると妙な頭痛に襲われる。
「なんであれオフェリアが無事なら良かったよ」
「そ、それってどういう……!」
人手は多いに越したことはない。
俺一人では対処できないことでも、お前がいるならなんとでもなる。
それを聞いたオフェリアは少し嬉しそうな、それでいてがっかりしたような表情を見せる。どういう感情?
暫く歩いていると
幸い此方にはまだ気付いていないようだ。咄嗟に瓦礫に身を隠して正解だった。
「どうするのロイド。先に行くにはこの道しかないのよ?
あいつらが通り過ぎるまで大人しく待つの?」
「そんな悠長なことできねえよ。一刻も早く48番目の候補生見つけて、カルデアと通信することだ。最悪突っ切ってでも突破するさ」
「あの群れに突っ込むの、できればあまりしたくはないわね……」
「俺だってやりたくねえし、行きたくねえ。でもそれしか方法がねえんじゃあなぁ……」
少ししたら
強行突破するしかないかと重い腰を上げようとした時、背後からカタカタッと音がした。
振り向くと骸骨兵士が武器を振り下ろそうとしていた。
「うおおおおおおっ!!!!??」
気を緩めていたつもりではなかったが、此処まで近付いてくる気配が感じ取れず思わず大声で驚きながら左腕で殴ってしまった。
頭を砕かれた兵士はそのまま塵となり霧散したが大声を出してしまったことで此方に気付かれてしまった。
このままでは無数の兵士に囲まれてしまう、急ぎこの場を離れるべくオフェリアを抱き上げて大地を蹴る。
「ち、ちょっと!?」
「こっちの方が速い! 悪いけど我慢してくれ!」
「いえ、我慢というよりは、この抱き方はその……恥ずかしい……」
「それも我慢してくれ!」
全身の魔術回路に魔力を流し込み肉体を強化する。
凡そ人では出し得ない力を引き出して駆ける。時速にして約50キロぐらいだろうか。
道中、同じく徘徊していた骸たちを横切るが意を介さず風となり通り抜ける。
このまま安全……安全な場所などないが一息つける場所まで駆けようとするがそれを邪魔せんとする影が一つ。
「それ」は高速で走る俺の頭目掛けて短剣を正確に投げ付けてきた。
間一髪、本当にギリギリのところで速度を落として躱すことができた。落とさなかったら眉間に突き刺さっていただろう。
「ほう。よく躱したものだ、貴様魔術師にしては中々できるな」
声をする方を見ると、そこには黒衣に身を包んだ髑髏の仮面をした不気味な存在が立っていた。
ただの人間に在らず。そこにいるは人智を超えた規格外の存在
「黒衣に髑髏面……間違いないわ、アサシンのサーヴァント!山の翁の一人、ハサン・サッバーハ……!」
ハサン・サッバーハ。
中東に起源に持つ、イスラム教の伝承に残る暗殺教団の教主「山の翁」。歴代で当主が19人いたとされ、その内の一人が目の前にいる。
……なのだが、少し変だ。生のサーヴァントを見るのは初めてではないがこの男の気配は少し異常だった。
「お前、普通のサーヴァントじゃないな? なにがお前を蝕んだ?」
「そう言う貴様も真っ当な人間ではないようだな魔術師。
その身のこなし、戦い慣れた戦人のそれであった」
「(最悪だ……骸骨の群れならいくらでも相手取れる自信はあるが、流石にサーヴァントとなれば話は変わってくるぞ。
逃げてもどうにかなるものじゃない。一体どうすれば……)」
「私を前にしても逃げる算段を立てる余裕があると思うか?
──その頸、貰い受ける」
眼前にいた筈のアサシンの姿が消える。
瞬間、背後に身が凍るほどの寒気が走り鳥肌が立つ。
アサシンは宣言通り、俺の頸を取ろうと
躱すのは不可能。脳裏で浮かぶ頸が飛ぶ死の風景。咄嗟に頸を守ろうと左腕を上げる。
ガキィン!
金属音がぶつかり合う音が響く。
アサシンが見せた一瞬の隙を見逃さず、即座に腰の拳銃を抜き発砲するが難なく避けて距離を取る。
「……成程。その左腕、造り物であったか。それでいてあの反応速度。
合点がいったぞ魔術師。魔術を身に修めながらもその実、我らと同じ道を歩む者か」
左腕の袖から顔を覗かせる鋼。破り捨てるとハサンの言った通り造り物の鋼鉄の腕が露わになる。
封印指定を受けた魔術師を捕らえる為に派遣される『執行者』、それが俺の正体。
とは言っても、執行者は"元"であり今はカルデアに身を置く一魔術師だ。
「鋼の義手に鍛え上げられた肉体、質の良い魔力。
良い。その血肉、その心臓、糧として喰らえば我が体もより強固なものへと昇華するだろう。──覚悟!」
短剣を投擲しながら距離を詰めてくる。
投擲された獲物は拳銃で撃ち落とし、短剣を握り締めながら接近してくるアサシンは左腕に仕込んだ刃で対処する。
オフェリアもガンドやらでサポートはしてくれるが、素早い身のこなしで躱していく。
背後に回られ、先程と同じく獲物を振り下ろすのを鉄腕で受け止める。が、それは悪手だった。
腹部に蹴りを入れられ強烈な痛みが走る。
魔術で強化していたとはいえ、人智を超えたサーヴァントの一撃を喰らってしまった俺は建物の中へ吹き飛んでしまう。
拙い。痛みで脚に力が入らない。
やはり人間がサーヴァントに勝てる訳がなかった。このままでは二人揃って仲良く奴に殺される。
なにも成せないまま終わってしまう。──『それはダメだ』。
生き残る方法を模索しろ。どうにかこの窮地を脱する手段を。使えるものは全て使え。
視界に映る廃材の中に「
「──素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。降り立つ風には壁を」
その言葉を口にすると青白い光と共に魔力の暴風が巻き起こる。
廃材の中には魔法陣は敷かれていた。なぜこんなところに魔法陣をあるのかなんてのはどうでもいい。
これがあるのなら利用する手はない。これしか生き残る方法はない。サーヴァントにはサーヴァントを、今より英霊を召喚する!
「四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。
ただ、満たされる刻を破却する」
「させるかぁっ!」
詠唱を阻止せんとアサシンが怒涛の勢いで攻撃を仕掛けてくる。
どうにか時間を稼がなくては。緊急用に所持していた防御礼装を持ち得る限り使った。
だが、まだ足りない。もっと時間を稼がなければ。
「──告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄る辺に従い、この意、この理に従うのならば応えよ。
誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者。我は常世総ての悪を敷く者」
あと五秒、いや一秒でもいい。
時間が欲しい。奇跡よ起きてくれと願う。
懇願する様を嘲笑うかのように死が眼前に迫る。
「惜しかったな魔術師よ。では死ね」
「………っ!」
「──
オフェリアの右目が輝きを放つ。するとアサシンの動きが止まる。
『遷延の魔眼』。オフェリアの右目に宿る魔眼の力。曰く「可能性」を見て、その「可能性」を先延ばしできる能力。
ありがとうオフェリア。お前のお陰で間に合った!
「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来れ、天秤の守り手よ──!」
光が視界を支配する。
瞬間、眩い光の中から炎が燃え上がり、吹雪が巻き起こり、風が吹き荒ぶ。アサシンはそれらに呑まれて霊核を砕かれ消滅する。
現れたのは美女だった。青を基調とした和服を纏った美女。その際たる特徴は──狐のような耳と大きな尻尾。
獣耳の美女は此方に歩み寄る。
「ご用とならば即参上! 貴方の頼れる巫女狐、キャスター降・臨っ! です! コンコン♪」
初回召喚で星5引くとか許されざるよ?(憤怒)
今回も主人公くんちゃん出ませんでしたね…
次回はいよいよ主人公・マシュ・所長と合流します。てかさせます。
オフェリアのパートナー鯖、どうしよっか
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シグルド(オルレアンは余裕だな!)
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別の鯖召喚しようぜ!(3騎士)
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4騎士からなんか召喚……?
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エクストラ召喚しようぜ!