どうしてNPCなのですか…どうして…。
槍龍馬さん出ましたわね。
実は私、持ってない槍が龍馬さんとヴリトラだけなんです。
ヴリトラはまあ恒常だし、いいかなぁと思ってたけど龍馬さんが限定だから少し迷いますわね……。
そんなことより8話です。
オフェリア・ファムルソローネは魔術師として非常に優れた才能を有していた。
時計塔の降霊科では秀才と評され、その右目にはサーヴァントすら射抜く宝石ランクの魔眼『遷延の魔眼』を宿す、現代の戦乙女。
その力は、Aチームのリーダーであるキリシュタリアからも高い評価を受け、自分を上回るほどだと言わしめる程。
かくしてオフェリアはAチームの戦力として、カルデアにとって人理を守る者として期待を寄せられていた。
──だが、それらの期待は彼女の心を無意識に蝕んでいた。
オフェリア・ファムルソローネは魔術師としては珍しく、非常に善良な人間である。
魔術師の中には一般人の命を軽視する者、或いはその命すら実験材料とし、「根源」へ至るための道具として見る者もいる。
オフェリアはそれを良しとせず、忌避すべきモノとして批難した。
だが彼女はそれを口に出さず、魔術師らしく理知的であろうと努めるが、その善良な人間性を隠しきれず生きてきた。
つまり、オフェリアの心は一般人のそれと大差ないのであった。
幼い頃より両親の英才教育を受け、才能を伸ばしてきた彼女はただひたすらに心を押し殺し、ただひたすらに魔術師として高みを目指し、父母の期待に応えようとした。
両親もまた、オフェリアこそが一族を根源へ導く存在だと。
その期待と熱意を一心に受けた彼女の心は蝕まれていき、大きな傷となり精神を苛んでいったのだった。
幸い、彼女の心が完全に壊れることはなかった。
幼い頃より唯一、頼りにできた少年がいた。
唯一、心の内に溜まった淀を吐き出せ、親身に寄り添ってくれた心優しい少年がいた。
その少年が遠くへ離れることになっても、彼から貰った言葉や思い出がオフェリアを支えてくれた。
いつか再会できた暁には感謝を伝えよう。
積もる話もある、昔話で花を咲かせるのもいい。
そうしてオフェリアは、この極寒の天文台にて再会を果たした。
再会を果たした彼の腕が、冷たく無機質なモノになっていた事は少し……いやかなり予想外だったけど。
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人理を守るための第一歩。
その大きな一歩が、ある男により破綻となった。
レフ・ライノール。
この男が行った破壊工作によってカルデアの職員は殆どが死に絶え、Aチームを含むマスター候補生も生死不明の重症を負った。
オルガマリー所長も彼の手により無残にも殺されてしまい、カルデア以外の大地は燃え尽き、人類は滅びの一歩手前まで追い込まれてしまった。
人類史を取り戻すには戦うしかないと、ドクターは言う。
隣に立つ少女は不安を抱えながらも戦う道を選んだ。
ああ……なんて強い娘なのだろう。
それに比べて私はなんて弱いのだろう……。
覚悟していた筈なのに、いざ問題に直面すると心が苦しくなる。
足が竦む、思考が鈍る、心が揺れる。
この少女の強さに嫉妬してしまう自分が憎らしい。
管制室を後にした私の足取りは自然に医務室へと。
ベッドに横たわる彼ならば、この心の憂いを晴らしてくれるに違いない。
「体の調子はどう? ドクターから聞いたわよ、全身の筋肉という筋肉が酷い損傷だったって。あんな無茶をすれば当然の結果よ」
「あの時は他に方法がなかったんだよ……自分でも無茶だったと思うよ。二度とやらん」
「そうしてくれると有り難いわ。あんな痛々しい貴方の姿を見るの、結構堪えるんだから。………ねえ、ロイド。これからの事で少し相談があるのだけれどいいかしら?」
ロイドが此方を見つめると言葉が詰まってしまう。
こんな事話しても意味がないかもしれない。
いえ、幼い頃より誰よりも私のことを知る彼ならば、或いは。
理解してくれて、私の想いを尊重してくれてチームから外してしまうかもしれない。
そう考えると……なぜが堪らなく怖かった。
「さ、サーヴァントの召喚に関してなんだけど! 現在のマスターの中でサーヴァントを召喚していないのは私だけ。だからどんなサーヴァントを召喚するべきか、貴方の意見を聞きたいの」
言えなかった、言える筈なかった。
立香やマシュが頑張って特異点修復に臨もうとしているのに、私一人だけカルデアに残るなんて事は許される筈がない。
「うーん……お前、確か事前の召喚予定クラスはセイバーだったろ? 北欧神話の英霊を呼びたいとかなんとか。気が変わったとか?」
「いいえ。そういう訳じゃないけど……貴方のタマモやマシュとの連携を考えると他のクラスも候補に挙げた方がいいかと思ったのよ。接近戦に強いランサーや火力の高いライダー……危険だけどバーサーカーを召喚するべきか。貴方の率直な意見を聞かせて」
暫く黙り込むロイド。
少し考え込んだ後に口を開く。
「接近戦に強いセイバーかランサーだな。個人的にはセイバーが望ましい。キャスターのタマモはサポートに秀でている分、火力がお察しレベルだし、マシュも防御に特化している点から殲滅能力が低い。
強力な攻撃性能を持つセイバーが現状一番欲しい。例に出すと冬木のあのセイバーとか」
……確かに。
彼女の持つ圧倒的な白兵戦力なら、大抵の敵は相手にならないでしょう。
であれば、当初予定していた通りにセイバーの召喚でいこう。
「ありがとう。ご期待に添えられる英霊を召喚できるよう頑張るわ。と言っても、こればっかりは運に任せるしかないわね」
「大丈夫。オフェリアならどんな英霊が来ても信頼を築けるだろうさ。でも本当にセイバーで頼むな? キャスターはホントに勘弁だから」
結局、この不安を打ち明けられなかった。
鎖を引き摺るような足取りで治療室を出ようとした時、ロイドに呼び止められる。
「────無理はするな」
ただ一言、そう言ってくれた。
「カルデアに残れ」とは口に出さず、ただそれだけ。
まるで私の心を見透かされたような気持ちだった。
ああ……まったく。
単純な女ね、私は。
たったの一言なのに、その言葉が私の心を満たしてくれる。
「大丈夫よ。私だってAチームの一員、貴方や立香、マシュには遅れを取るつもりはないわ。なんなら、最優のセイバーを召喚して一番貢献して貴方たちの出番を奪ってあげるわよ」
「ははっ、そりゃ頼もしい。……もう一押し、いるか?」
「いいえ。ありがとう、ロイド」
既にこの心に迷いはない。
私は、ロイドたちのためにすべてを尽くす。
失われた未来を取り戻すために。
「いやぁ、青春してるなぁロイドくん。正直羨ましい気持ちでいっぱいだ。なんせ僕にはそういうの、なかったからね」
オフェリアが医務室から出た直後、入れ替わりでロマニが部屋に入ってくる。
「そりゃお前、顔は良くても中身がダメならなぁ……」
「いくらなんでもそれは言い過ぎだろう!? ボロボロなのにかなり切れ味が鋭いなキミ!」
「ゴメンて。……それで、何の用だよ? 怪我に関することなら早く言ってくれ。あれか、治療が間に合わないから第一の特異点には行くなって?」
「それは大丈夫。キミの体は順調に回復していってる。このまま安静にしていれば一つ目の特異点には間に合う。……でも話はそれじゃない」
ロマニの顔が怪訝な面持ちに変わる。
取り出したのは一枚の紙。
その紙を一瞥したロイドは軽く溜め息をついた。
「……キミは定期的に行われる健康診断も避けていたね。その理由も、今やっと分かったよ。ロイドくん、キミは──」
「ストップだ、ロマニ。そっか、そりゃバレるわな。……悪いが他の奴らには黙っていてくれ。特に……オフェリアには、な」
「……いいのかい? いつか話す時は来るんだ。今キミの口から伝えた方がいいんじゃないかい?」
それから先は何も言わないロイドに、これ以上の問答は無粋と判断したのかロマニは彼の頼みを承諾した。
「まあ、誰だって隠したい事の一つや二つぐらいあるもんさ。キミが言いたくないのなら僕も黙っておこう。でも早めに話しておく事を推奨しておくよ。怒って口を利いてくれなくなるかもしれないよ?」
忠告だけ残して医務室から出て行くロマニを見送り、眠りにつく。
──日は過ぎていき、いよいよその日はやってきたのだった。
12月のイベント(6.5章)に向けて石を貯めておくのだ…
今3つしかないけど、きっとなんらかのバグ(課金)で300個近く増えてるという謎の確信がある…(千里眼:B)
次回は多分オフェリアのサーヴァント召喚&オルレアン突入か、番外編やるかも。