シオリside
ベルクーリ様とリョウガ様から、着いてくる許可を貰った私たちは、初等錬士寮で待っているフレニーカとアマネの元へ。
フレニーカ「皆!」
アマネ「どうだった…………?」
私とルナとロニエとティーゼは、顔を見合わせて、同時に答える。
「「「「認めて貰えた!」」」」
フレニーカ「おめでとう、みんな!」
アマネ「良かった………!」
ロニエ「うん!」
ティーゼ「…………うん。」
フレニーカとアマネは、抱きついてきて、泣いていた。
フレニーカ「本当に良かったね、皆!」
アマネ「…………それに比べて私たちは……。」
ルナ「そんな事ないわよ!」
シオリ「そうだよ!これは、私たちが無理を言ったからで………!」
フレニーカ「でも、私たちも、何か力になりたい………。」
アマネ「そうだ、神聖術なら………。」
ロニエ「神聖術………?」
シオリ「どういう事………?」
フレニーカ「ほら、戦争になったら、癒やし手も必要でしょう?」
ロニエ「うん。」
アマネ「だから、私たちも、神聖術師の方たちも一緒に行けないかなって。」
ティーゼ「そっか!」
ルナ「2人は、神聖術が得意だから!」
そう言うティーゼとルナ。
だけど、私とロニエは、不安そうな口調で2人に尋ねる。
ロニエ「でも、大丈夫なの………?」
シオリ「戦争に行って…………?」
フレニーカ「私たちも、キリト先輩にカルム先輩達の力になりたい。だから、皆と一緒に行きたいの!」
シオリ「私たち、アズリカ先生に頼んでくる!」
その言葉に、私たちは顔を見合わせて、ロニエとティーゼはフレニーカの、私とルナはアマネの手を握る。
ロニエ「そうだよね。」
ティーゼ「なら、皆で行こう!」
シオリ「うん!」
ルナ「私たち6人で!」
フレニーカ「ありがとう…………!」
アマネ「ロニエ、ティーゼ、シオリ、ルナ……!」
私たちは、アズリカ先生の元に行き、何とか許可を貰って、皆で行く事になった。
タカトラside
ベルクーリ様とリョウガ様が修剣学院に来てからしばらくして、俺たちは、集まった兵士を見ていた。
ゴルゴロッソ「おお、壮観だ。短期間の間に、よくこれだけの兵士が集まったな。」
ユア「それに、気合いが部隊に満ちているな。」
ソルティリーナ「ああ、これも、アズリカ寮監の人望だ。」
タカトラ「あの人の、帝国剣武大会での勇姿を覚えている者が多いのだろうな。」
そう、かなり集まったのだ。
無論、簡単な事ではなかったが。
ゴルゴロッソ「そうだな………随分と奔走されたと聞いた。渋る者にも、根気強く説得に当てられたらしい。」
ユア「それに、こちらの二等爵士殿のご尽力もあるがな。」
そう言うと、ウォロが来る。
来ると思っていたがな。
ウォロ「いや、私は何もしていない。連れて来られた兵も、貴公らよりも少ないしな。」
ソルティリーナ「そんな事はないぞ、リーバンテイン殿。」
タカトラ「二等爵家たるリーバンテイン家の御令息が参戦すると聞いて、従軍を決めた者も多いだろうしな。」
ゴルゴロッソ「そうだ、そんな事を言ったら、平民の俺とユアは、兵なんか1人も連れてきていないのだぞ。」
ソルティリーナ「まあ、その分、ゴルゴロッソは私の、ユアはタカトラの副官として努めてもらうがな。」
ソルティリーナがそう言うと、ウォロが笑う。
ウォロ「ふっ、物好きが5人も揃った、という事か。」
タカトラ「それにしても、お父上がよくお許しになったな。貴公の家は、我がウェインライト家はともかく、セルルト家とは立場が違うだろう。」
ソルティリーナ「随分………揉めたのではないか?」
ウォロ「何、大した事はしていない。いざとなったら、単身で従軍する、と言ったら、慌てて認めてくれたよ。」
ちなみに、俺の方は、殆ど俺に任せる放任主義で、直ぐに認めてくれた。
その際に、家宝ともいえる剣と盾を受け取った。
甜瓜の剣に甜瓜の盾だ。
これは、神器級の武器で、元々は、甜瓜という果物が異常成長して、武器に転換されたものだ。
ソルティリーナ「ふっ、やはり、随分な無茶をしているではないか。」
タカトラ「変わったな、リーバンテイン殿。」
ウォロ「ふっ………。もしかしたら、私もキリト修剣士に影響を受けたかな?いや、もう修剣士ではないが………いずれにしても、彼にはでかい借りがあるし、カルムとも戦えていない。」
ソルティリーナ「リーバンテイン殿………。」
タカトラ「貴公も存外にしつこいな………。」
俺とソルティリーナが呆れながらそう言うと、ウォロは真面目な顔で答える。
ウォロ「闇の軍勢の侵攻を食い止めなければ、あの者に借りを返す事が出来ないからな。前線で食い止められなければ、持ち堪えられぬ。それくらいは、私でも分かる。」
ソルティリーナ「ならば、敵を撃退して、その二つの勝負を見届けるとしよう。」
タカトラ「その時には、立会人を務めさせてほしい。」
ウォロ「ああ、頼んだぞ、セルルト殿にウェインライト殿。その後には、お主達とも立ち合いたいからな。」
ソルティリーナ「望む所だ。」
タカトラ「その為には、生きて戻らなければな。」
シオリside
私とルナ、ロニエ、ティーゼは、人界軍の集合場所に来ていた。
そこには、沢山の人たちがいた。
ティーゼ「なんだか凄いね、ロニエ、シオリ、ルナ。」
ロニエ「うん………。こんなに人が集まるなんて。それに、皆強そう。」
ルナ「私たちだって強いよ!だって、ベルクーリ様とリョウガ様に認めて貰ったんだから!」
シオリ「そうだよね!うん!こんな所で怖気付いていられない!きっと、先輩達も、戦場にいる筈なんだから!」
そう、ここから先は戦場になり、そこにはきっと、カルム先輩達がいる。
会いに行くためにも、こんな所で怖気付いていられない!
ロニエ「…………ありがとう、ティーゼ、シオリ、ルナ。私、3人が居てくれて良かった。」
ティーゼ「え!?」
ルナ「どうしたの、急に?」
ロニエ「だって、本当の事だもん。私1人だったら、きっとこんな所まで来れなかった。」
シオリ「それは、私たちも同じだよ。1人じゃ、こんな軍隊の中に入る事なんてできなかった。きっと、先輩達も同じだったんだと思うよ。1人じゃなくて、4人だから………。」
そう、カルム先輩は言っていたのだ。
カルム『俺1人じゃ、修剣学院には来れなかったさ。キリト、ユージオ、ケント。その3人と一緒だったから、ここまで来れたんだ。』
まさに、今の状況と同じだ。
私たち4人が居たから、ここまで来る事が出来たんだ。
ロニエ「そうだよね、きっと。」
ルナ「私たち4人が居たから、戦えたんだよ。」
ティーゼ「だから、きっと先輩達に会おう!」
シオリ「それまで4人で戦い抜こうね!」
私たちは、そう誓い合う。
タカトラside
俺たちは、集まった兵士の前に立ち、演説を始める。
ソルティリーナ「ここに集まった兵士諸君。よく集まってくれた。これより我々は、ダークテリトリーから侵攻してくる軍勢を打ち倒すべく、東に向かう。」
タカトラ「闇の軍勢は強い。これまでに経験した事の無いような厳しい戦いになるだろう。」
その言葉に、周囲はざわめきだす。
だが、その騒めきも、ソルティリーナの一言で鎮まる。
ソルティリーナ「だが、我々こそ、人界を守る最後の盾であり、刃である。我々が臆して、どうして戦いに勝利できるだろうか!」
タカトラ「我々が全力を尽くせば、必ず勝利できる。人間の底力を、ダークテリトリーの輩に見せつけろ!!」
人界軍「うおおおおお!!」
俺とソルティリーナは、それぞれの剣を抜刀して、天へと掲げる。
すると、周囲が大きく叫ぶ。
ゴルゴロッソ「死に急ぐなよ!」
ユア「生きてこそ、勝利が近づいてくる!」
人界軍「おう!」
「「人界軍に勝利を!」」
人界軍「勝利を!!」
その掛け声と共に、整合騎士達と合流するべく、移動を開始する。
カルム、お前も、この戦場に来るのだろう?
なら、人界を守る為に、俺と共に戦ってくれ。
俺の意志を受け継いだ、お前と共に戦おう。
今回はここまでです。
タカトラが持つ剣のモチーフは、名前は、火縄甜瓜DJ銃から、形状は、マルス、イドゥン、バロンのリンゴアームズが使っていた、ソードブリンガーとアップルリフレクターです。
まあ、メロンの形状の盾に、メロンの茎の部分が束になっている剣だという感じです。
タカトラ先輩も、いざ、出陣!
次回は、カルムとミトの2人の行動を書く予定です。