カルムside
そんなトラブルがあったものの、戦争中は、キリトの事は、ロニエ達に任せることにした。
翌日、俺たちは、軍議に参加するべく、指定された天幕へと向かう。
アスナ「キリト君の事、守ってくれて良かったわ。」
ミト「そうね。」
アリス「ええ。」
イーディス「さて、私たちも、早く集合場所に向かいましょ。」
ユージオ「うん。」
ケント「そうだな。」
カルム「ああ。」
俺たちは、そう話しながら向かって行っているが、途中、ベルクーリさんとリョウガさんの2人と会う。
ベルクーリ「よう。」
アリス「小父様、リョウガ殿。」
リョウガ「それで、あの黒髪の若者はの預け先だが………何なら、俺たちから後衛部隊に……。」
ユージオ「それに関しては、大丈夫です。」
ケント「俺たちの傍付きをしていた人たちが居るので、開戦後は、彼女達に預ける事にしたんです。」
ベルクーリ「ほう、そりゃ良かった。」
リョウガ「それで、お前達やその傍付き達と接触して、キリトは何か反応があったか?」
アスナ「いいえ………。」
ミト「依然として、状況は変わらないわね。」
ベルクーリ「そうか…………。」
ベルクーリさんとリョウガさんは、何かを考え込む様な顔をする。
俺たちが顔を見合わせて首を傾げていると、2人は顔を上げる。
ベルクーリ「これはここだけの話だがな。正直、俺たちには、来たる戦の趨勢を決めるのは、キリトとカルムの2人なんじゃないかと思っていてな。」
カルム「俺も………?」
リョウガ「ああ。カーディナルやアリス達の援護があったとはいえ、あの最高司祭を斬った。それは凄い。下手したら、心意の強度だけを比べたら、この俺たちも及ばないかもな。」
その言葉に、アンダーワールド組は驚いていたが、ミトとアスナは驚いていなかった。
むしろ、さも当然という様に頷いていた。
ベルクーリ「それに、アスナとミトの嬢ちゃんにも言える事だが、お前達4人は、実戦経験を積んでいる、と感じたんだ。」
ユージオ「実戦………?」
ケント「どういう意味ですか………?」
リョウガ「文字通りだ。命のやり取りを、こいつらはしている。」
アリス「え………?」
イーディス「嘘…………?」
そんな風に、ケント達は、俺、ミト、アスナを見てくる。
まあ、命のやり取り………ではないが、デュエルを何度かしているのは間違いない。
その後、ファナティオとレイカが現れ、軍議場へと向かう。
その際に、ファナティオとレイカから、礼を言われたのだ。
女性だと知っても、全く手加減せずに倒してくれた事を。
まあ、手加減したなんて言われたら、ミトとアスナにキツく言われそうだからな。
そうして、軍議が始まる。
一応、リョウガから、整合騎士の一覧を聞いていて、凍結から解除された整合騎士として、レンリ、シェータという整合騎士が追加されていた。
そこに、カーディナルとユーリも合流する。
ちなみに、タカトラ先輩、リーナ先輩、ゴルゴロッソ先輩、ユア先輩、ウォロ主席も参加していた。
まあ、来るだろうとは思っていたが。
そうして、軍議が始まった。
ファナティオ「この4か月というもの、あらゆる作戦を私と閣下、リョウガ、レイカ、カーディナル殿、ユーリ殿と検討し合ってきましたが、現状の戦力で敵勢力を押し留めることは困難です。」
そう、これが現実だ。
ユーリから聞いた話によると、元老長チュデルキンは、記憶に問題が生じた騎士や、整合騎士として不適合だった場合は、再調整を施していたそうだ。
結果として、この場にいる14名が、現状、闇の軍勢と戦える整合騎士という事だ。
レイカ「果ての山脈のこちら側は10キロル四方に渡って草原と岩場しか存在しない、真っ平らな土地が広がっているだけで、ここまで敵に押しこまれれば、後は5万の数を誇る敵に包囲………こちらは殲滅されるのを待つだけになるでしょう。」
カーディナル「そこで、こちら側が取れる戦法は唯一つ…………東の大門へと続く幅狭し峡谷で防衛線を敷き、敵の迎撃を図るしかないわけじゃ。縦深陣の陣形を取り、敵の突撃を受け止めながら削っていく…………これがこちらの基本方針じゃ。」
ユーリ「ここまで何か意見はあるか?」
ファナティオ、レイカ、カーディナル、ユーリの順番で行った説明に関して、エルドリエが手を上げる。
エルドリエ「迎撃に関してですが、敵軍には大弓を装備するオーガの軍が、そして、一層危険な暗黒術師団も存在します。それらの遠距離攻撃にはいかなる対応をするつもりですか?」
ファナティオ「これは危険な賭けですが、峡谷の底は昼でも陽光が届かず、地面には草一本生えていない………つまり空間神聖力が薄いのです。」
レイカ「そこで、開戦前に我らが根こそぎそれを消費してしまえば、敵軍は強力な術式を撃てなくなるでしょう。」
ユーリ「無論、それは俺たちも同じ道理。しかし、こちらにはそもそも神聖術師は100名程しか居ない。術式の撃ち合いとなれば、神聖力の消費量は敵方の方が遥かに多い筈だ。」
エルドリエの質問に対して、ファナティオ、レイカ、ユーリの順番で答える。
エルドリエは座り、次はデュソルバートが手を上げる。
デュソルバート「…………成程。副長殿達の言は正しかろう。しかし、神聖力が枯渇してしまえば、傷付いた者の天命の回復すらできなくなるのではないか?」
カーディナル「デュソルバート…………お主の申すように確かにその危険性はある。じゃが、少しでも有利に戦局を運ぶにはこれぐらいの賭けに出ねばならぬのじゃ。幸いにも、人界のあらゆるところから高級触媒と治療薬を搔き集め、ここに運び込むことができた。攻撃用神聖術を戦術から捨てるのなら、使用する術式も治癒術に集中することができるじゃろう…………。薬を補助的に用いれば触媒だけで5日は戦局を保たせることができる筈じゃ。」
そんな風に、戦術の相談が行われていた。
確かに、それをやれば、何とか持つかもしれない。
すると、アリスが手を上げる。
アリス「ですが、問題はもう一つあります。カーディナル様、ファナティオ殿、レイカ殿、ユーリ殿。いかにソルスとテラリアの恵みが薄いと言っても、あの谷には長い年月の間に膨大な神聖力が蓄積されていると話だった筈です。それを一体どのようにして一気にかつ開戦前の短時間で根こそぎ使い尽くすというのですか?」
カーディナル「…………それはできるのは唯一人…………。お主じゃ、アリス。」
「「……………えっ…………!?」」
カーディナルの言葉に、驚いた様な反応をする、ユージオとアリス。
俺たちも、アリスの事を、驚愕の視線で見ていた。
イーディス「アリスが………!?」
ケント「何………!?」
アリス「わ、私に、そんな事が………!?」
カーディナル「無論、術式自体は、わしが組み立てた。それに、お主自身は気付いておらぬじゃろうが、お主の力も整合騎士の範疇には収まらないものになっておる…………。下手をすれば、今のわしと同格かそれ以上かもしれぬ。だからこそできる筈なのじゃ、神の如く天を割り、地を裂く強大な術を使うことがのう…………。」
アリス「…………。」
アリスは、カーディナルの言葉を受け入れた。
そうして、会議は無事に終了した。
だが、気になる事があるので、俺、ユージオ、ケント、ミト、アスナは、カーディナル、ユーリ、ベルクーリ、リョウガの元へ。
ちなみに、イーディスは、アリスのサポートに回る事になっている。
ユージオ「あ、あの………。」
ケント「俺たちの立ち位置は、どこに行けばいいんですか………?」
カルム「俺たち、ここに行けとか言われてないからな。」
ベルクーリ「ああ、そうだったな。今から説明しようと思ってたからな。」
リョウガ「お前たち5人には、遊撃を頼みたいんだ。」
アスナ「遊撃?」
ミト「どういう事?」
カーディナル「うむ。お主らの立ち位置が余りに特殊でな。何せ、全員が整合騎士と同等かそれ以上の実力を持っておるからな。」
なるほどな。
俺はレイカを、ユージオとケントはデュソルバートとベルクーリとリョウガを、アスナはファナティオを、ミトはレイカを倒していたからな。
それを聞いても、ユージオとケントは不安気味だった。
ユージオ「で、でも、僕たちは、整合騎士になったばかりですし………!」
ケント「俺たちにそんな力が………?」
ユーリ「おい、もう少し自信を持て。」
ベルクーリ「そうだぜ。」
カーディナル「それに、整合騎士の範疇を超えているのは、お主とケントも同様じゃからな。」
ケント「俺たちが………?」
リョウガ「ああ。それに、アリスとイーディスを支えてやれ。今の2人には、お前達が必要だからな。」
ユージオ「………分かりました!」
ケント「はい!」
そうして、俺たちは準備を始める。
といっても、俺はユーリと共に来ていた。
そこには、刃王剣十聖刃が。
ユーリ「今のお前なら、再び刃王剣十聖刃を抜刀出来るだろう。」
カルム「ああ………!」
俺は、刃王剣十聖刃に近寄り、グリップ部分を握る。
そして、思いっきり抜刀する。
相変わらずの感覚だ。
それに、刃王剣十聖刃も使える。
カルム「ユーリ。」
ユーリ「何だ?」
カルム「一応、火炎剣烈火を右手に、刃王剣十聖刃を左手に持つよ。」
ユーリ「分かった。それがお前の本気なら、それで行け。」
カルム「ああ。」
俺は、この世界を守りたいんだ。
だから、本気で行く。
そして、ミトとアスナから聞いているが、ユージオ、アリス、ケント、イーディスの4人をワールド・エンド・オールターへと導かなければならないからな。
俺は決意の元、戦場へと向かう。
今回はここまでです。
短めですね。
リバイスも、赤石長官が本格的に動き出したり、アギレラも動き出しましたね。
さくらの決意とは………。
ベイルの方も、かなり良かったです。
キリトに持たせる剣は何が良いか
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水勢剣流水
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闇黒剣月闇
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無銘剣虚無
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その他(その場合は活動報告に入れる事。)